ドイツ語教員が教えながら学ぶ日々

熊谷哲哉 ドイツ語教育、ドイツ文学、文学じゃないけどおもしろいものなど。

研究活動

狂気と近代ドイツ文学 前期の講義まとめ

講義の題材と進め方になやむ 10年たっても相変わらず講義科目が苦手です。ドイツ語のように、教科書があって、教えるべき内容がきまっている科目であれば、数年いくつかの大学で教えていれば、教科書はすべて頭に入って、どんな大学でもだいたい問題なく教え…

新作論文紹介「南島ユートピアとオカルティズム」

新しい論文が出ました ここ数年、科研費は毎回不採択だし、あんまり研究も進んでないし、このままぬるま湯のような職場で二流の研究者として朽ち果てていくのだと思いかけていました。 しかし、どういうわけか(たぶん在宅勤務が性格に合っていたからでしょ…

論文を書くときの道具2(PCとタブレット編)

PCとタブレットをどう使うか 前回は文房具の話をしたので、今回はPCとタブレット編です。 schlossbaerental.hatenablog.com 何でもiPadでできるようになり、以前より文字を書いたりする機会は減っていますが,それでもやはり、論文や翻訳など、ふだんの研究…

ドイツ文学史をどの本で学ぶか?

読んだふりではなく、これからの読書のために文学史を学ぶ ドイツ文学を知るための第一歩 代表作から文学史を知る 一昔前のスタンダード 原文に触れてみたい人向け 評伝、年表、翻訳文献一覧などが充実 放送大学のテキストもおすすめ 大学院入試ならやはりこ…

独文学会でシンポジウム発表をしました

独文学会でのオンライン学会発表をふりかえる 11月22日に、日本独文学会秋季研究発表会にてシンポジウム発表をしました。はじめてのオンライン学会ということで、これまでとは全く違い戸惑うことも多かったし、逆にメリットだと思う点もありました。少し時間…

世界文学全集を買った

『集英社ギャラリー世界の文学』をまとめ買い とてもきれいな本なので、箱イラストと内容を紹介したい 第1巻 古典文学集 第2巻 イギリス I 第3巻 イギリス II 第4巻 イギリス III 第5巻 イギリスⅣ 第6巻 フランス I 第7巻 フランス II 第8巻 フランス III 第…

大学生まんがを語りたい

学生におすすめのマンガ 大学生まんがって、どんな作品があったっけ 1980年代 「めぞん一刻』 高橋留美子1980〜87,全20巻 「ぼっけもん』 岩重孝 1980〜86、全14巻 『あどりぶシネ倶楽部』(細野不二彦、1986、全1巻)、『うにばーしてぃBOYS』(同、1988,…

講義動画を公開します

やっと前期の授業が終わる 鶴橋感あふれるエンディング画面。 勝手に夏休み気分で暮らし始めてそろそろ一カ月、ようやく授業期間が終了しました。勤務校の場合は、5月の連休明けからオンライン授業が始まり、13回の授業と2回の補講を実施し、夏休みとなりま…

オンライン講義で紹介した本

動画による授業は、本や資料を紹介しやすい これまでカメラを何台も買い足したり、撮影方法をあれこれ試みたり、背景に鹿やウォンバットを走らせたりといった、授業動画についての記事を何回か書いてきました。 schlossbaerental.hatenablog.com schlossbaer…

日本独文学会HPにコラムを寄稿しました

広報委員をつとめる知人からの依頼で、今月の連休ごろに、ドイツ語教員としてブログで発信することの意義などについてコラムを書きました。 たいしたことは書いていませんが、このブログをはじめて4年間で起こったことや、自分自身の考えの変化などについて…

雑誌『ふらんす』での連載が始まりました

なぜわたしが『ふらんす』に? ドイツ語教員の私ですが、白水社のフランス語学習者向け雑誌、『ふらんす』にて妻の小門穂とともに連載を担当することになりました。 小門穂・熊谷哲哉:「ドイツ×フランスお隣どうし 比較で学ぶ言葉と文化」というタイトルで…

大学受験の失敗をどうやって乗り越えるか?

だいたい毎年同じ時期に同じことを考えている 今年も無事に後期の授業が終わり、あとはテストや成績評価を残すのみとなっております。昨年は2月に書いたこの記事が、当ブログではめずらしく、多くの人に読んでいたただき、たくさんのコメントやさらには電話…

だいたい10年ぶりにVAIOを使ってみる

たまに必要なウィンドウズ機 最近は学生たちの多くは、Macを使っているので、授業で使うPC(プレゼンテーションなどのときには、学生に私が持っている端末を動かしてもらうこともあります)がどうしてもウィンドウズでないといけないということはありません…

国際学部のオシャレな教室がなぜ学生に不人気なのか

夢の職住一体が実現! 教室変更(他の非常勤の先生からの要望で21号館の教室をゆずりました)のため、後期の半ばから同じ18号館4階にある国際学部の教室で授業を行なっています。 18号館周辺の概略図 18号館の中棟は、私の研究室からは歩いてわずか1分です。…

余った木材でスキャナ台を作る

夏休みの工作以降、余った木材が自宅にあふれていた 夏休みにベンチや本棚を作ったときに、多くの端材が出ていました。玄関の隅に立てかけていましたが、さすがに量が多く、邪魔になりつつありました。このままでは死んだ父の部屋のように、工具と木材で部屋…

自作教科書を使ったこの一年

自分の授業で使うための教科書を自分で書いてみた schlossbaerental.hatenablog.com 昨年夏頃に必死で書いて、秋ごろにできあがった教科書を、この一年自分の大学(経営学部、法学部、薬学部)で使ってみました。やはり自分で書いた本は使いやすいと思う反面…

格って一体何なのよ?

格概念は初級ドイツ語の一つの山場 格と日本語 格と英語 4つの格の基本的な機能 1格は主語 2格は所有 3格は目的語、所有、利害など 4格は直接目的語 このほかに前置詞の格支配もある どういうとき難しいか? 所有冠詞と2格 ドイツ語の格で気をつけるポ…

本の街で学んでいた頃

久しぶりの百万遍古本市 今月の初め、たまたま独文学会京都支部の委員会のため、京大を訪れていました。母校とはいえ、いまは非常勤講師もやっていないし、指導教員も定年で去ってしまったので、最近では学会の用事くらいしか来る機会がありません。それどこ…

自室の本棚をさらに増やす

自作本棚で部屋を埋め尽くしたい! 夏休みが終わっても、本棚作りは続いています。(大学の授業は9月12日から始まっているので夏休みはとっくに終わりましたが、気持ち的には10月半ばくらいまで夏休みです)。 前回の記事から1ヶ月がすぎましたが、その間も…

20年ぶりのベルリン滞在(1)

20年ぶりのベルリン かつては都会の秘境駅みたいだったHauptbahnhof ブランデンブルク門近くのアパートメントに泊まる Potsdamer Platz周辺を歩く 充実した巨大ショッピングモールMall of Berlin 電動スクーターが大人気 ベルリンの新都市、ポツダマープラッ…

ドイツ語とカタカナについて考えたこと

ドイツ語ネーミング辞典を読む 最近、『創作者のためのドイツ語ネーミング辞典』という本が刊行されました。 創作者のためのドイツ語ネーミング辞典 ドイツの伝説から人名、文化まで 作者: 伸井太一 出版社/メーカー: ホビージャパン 発売日: 2019/05/31 メ…

ドイツ語の先生はこの先生きのこれるのか?

半年くらい下書きを続けてきた記事をまとめました。*1私たち語学教員はどんな状況に置かれていて、今後どうなっていくのでしょうか。昨今の状況を参照しつつ、考えたことを書いておきます。 今学期もドイツ語は超少人数 昨年も話題にしましたが、勤務校では…

初夏のミュンヘンを歩く

UK旅行のついでに、2日間だけミュンヘンに滞在 先日書いた、UKでの学会のあとに、2日間だけミュンヘンに寄り道し、少し資料調査をしました。 schlossbaerental.hatenablog.com schlossbaerental.hatenablog.com ここ数年、毎年夏休みにミュンヘンを訪れて…

イギリスで心霊主義の国際学会に参加しました

初めての海外学会 5月30日、31日にイギリス、リーズトリニティ大学で行われた国際学会、Science and Spiritualism 1750-1930にて口頭発表を行いました。 Science and Spiritualism, 1750-1930 今回の学会のために、5月後半はずっと準備にかかり、28日に渡英…

増補版:研究室に何が必要か?

3年ほど前に、研究室に必要なものについて記事を書きました。あれから、私の研究室もリニューアルしたので、もう一度あらためて、どんな物品があると便利なのか考えてみようと思います。 schlossbaerental.hatenablog.com 上記の記事と重複するところもあり…

リンク集を作ります

勉強、資料収集、学会関係のサイトを、リンク集にまとめることにしました。いくつかの項目ごとに私が普段使っているページを入れています。随時増やしていく予定です。 学会 日本独文学会 日本オーストリア文学会 日本独文学会京都支部 阪神ドイツ文学会 資…

ドイツ語の辞書は何を選ぶか?

先日、ツイッターで私が過去に書いた辞書選びについての記事を、フォロワーの方に紹介していただきました。 tetsuyakumagai.blogspot.com この記事を書いたのは、2013年。まだ週に13コマの非常勤でドイツ語を教えていた頃です。あれから6年が過ぎ、ドイツ語…

滑り止めの大学に入ってしまったらどうするか

毎年いる、俺はこんなレベルじゃないという学生 私の勤務先は、毎年全国有数の受験者数を集めています。もちろん全国1位なのは延べ人数で、実数はそんなに多くないとはよく言われています。それでも、この大学をとりあえず受けておこうと思う受験生はたくさ…

ブログ記事で振り返るこの一年

2018年もあと一週間で終わりです。早かったとは思うのですが、やはり一年を振り返るといろいろなことがあり、大きな変化がいくつかあったので、それなりに長かったように感じています。 昨年と同様、今年も自分で書いた記事を振り返りながら、一年のできごと…

非常勤講師:なるには、辞めるには、そして探すには?

教務委員は大忙し 毎年のことですが、時間割をつくり、非常勤講師の欠員を埋めるべく新規採用をしたりするのが、だいたい10月から12月ごろの時期です。学内の第二外国語スピーチ大会などの行事、教科書の補助教材作り、そして毎週の授業など他の仕事と並行し…