ドイツ語教員が教えながら学ぶ日々

熊谷哲哉 ドイツ語教育、ドイツ文学、文学じゃないけどおもしろいものなど。

東キャンパス周辺のどこでお昼を食べればいいのか?

 

対面授業が再開、お昼をどうする?

10月半ばから対面授業が再開されました。じつに一年半ぶりに、毎日出勤する生活にもどりました。最初は、好きなように過ごせるし、猫もなで放題な自宅勤務のほうがいいのに、と思っていましたが、一ヶ月たって、研究室で仕事をして、自転車で通勤するというのも悪くないと感じるようになりました。

毎日出勤するとなると、困るのがお昼ご飯をどこで食べるか、という問題です。大学教員が昼食に何を食べるか、というのはかなり以前からずっと考え続けていたテーマです。

(ランチをテーマにした過去記事)

schlossbaerental.hatenablog.com

schlossbaerental.hatenablog.com

近鉄大阪線長瀬駅から、大学西門までは、日本有数の学生街ということで、学生向けのご飯屋さんがひしめいています。とりわけ、ラーメン屋、唐揚げ屋は星の数ほどあるといってもいいほどです。しかしその反面、中年であるわれわれ教員が、落ち着いて食事ができるお店は限られています。現在の場所に研究室が移転して2年ほどは、一番近い教職員食堂で毎日おいしい定食を食べていたのですが、場所が変わってすっかりダメになってしまいました。そんななかで、ようやく見つけたのが、立ち食いスパゲティのお店でした。安くて量が多いこのお店がすっかり気に入り、コロナ前はほぼ毎日、100均で買ったタッパーを持って、スパゲティを買っていました。

新任の先生のために私ができること

今年からドイツ語の新しい先生が着任されました。私にとっては、はじめての同じ言語の後輩です。(大学院の後輩でもあります)。新しく来た先生が、急に毎日出勤する生活が始まって、困っているかもしれないし、私が先輩として、大学近辺のごはん屋さんを教えてあげるというのはどうだろうか、と思い立ちました。

しかし、私がふだんいる西門の上の研究室と、新任の先生が来られた総合社会学部は、キャンパスの端と端、歩いて5分以上も離れています。せっかく私がスパゲティ屋さんを教えたところで、総合社会学部からスパゲティを買いに行くことはまずないでしょう。歩いて部屋に戻る間にカルボナーラはがちがちに固まってしまいます。

f:id:doukana:20211014121244j:plain

スフィーダさんのスパゲティ。カルボナーラにソーセージをトッピング。早く食べないと固まるので注意。

それならばもっと近くでいいお店を、と思ったのですが、私は自分の研究室より西側のことは知っていても、総合社会学部などのある東キャンパス(通称Eキャンパス)側のことはほとんど何も知りません。あちら側にいる先生方は何をお昼に食べているのでしょうか。他の先生方に聞き取り調査をしてもよかったのですが、せっかくなので自力でおいしいお店を探し歩くことにしました。

以下、私が食べに行っておいしかったお店を紹介していきます。きっと教員だけでなく、学生の皆さんにとっても参考になるかと思います。

 

グーグルマップでお店を探し、食べに行く

グーグルマップで大学周辺を見てみると、私のいる本部キャンパスの西側、長瀬駅から大学までのまなびや通りには、たくさんのお店があります。(今回紹介するお店がすべて入るように大きさを調整したらとても小さな地図になってしまいました)

f:id:doukana:20211124200648j:plain

一方で、法学部、文芸学部、経済学部、総合社会学部がある東キャンパス側には、ほとんどお店がありません。学内にはセブンイレブン、すき家などがありますが、お昼時にはかなり混雑するようです。

マップで探してみると、東キャンパスの裏の通り沿いには学生や教員向けのお店が何軒かあるので、まずはそちらに行ってみることにしました。

ひなた

運動部の練習場である記念会館やクラブセンターから一番近いため、スポーツ学生がたくさん来るお店です。店内でも食べることができますが、私が行ったときは、かなり大人数の運動部員が集まっていたようで、座る場所がなかったのでテイクアウトにしました。15分ほどまってお弁当を買い、研究室で食べました。

f:id:doukana:20211022134536j:plain

ハンバーグとエビチリのお弁当を買ってきましたが、ご飯の量におどろきました。一方でおかずは付け合わせもふくめてすべておいしく、ほっとする味でした。

tabelog.com

タコシュー

ひなたに行く途中に見つけて、安さに衝撃を受けました。

f:id:doukana:20211022131133j:plain

写真の看板にある通り、なんとお弁当が220円から(小サイズ)です。あまり安すぎるものは中年として警戒したほうがいいのでは、と思いながらもすごく気になったので、買いに来ました。

f:id:doukana:20211027123251j:plain

焼肉丼弁当、サラダつきで480円でした。

多めのごはんに、甘辛い牛肉と唐揚げが盛りつけてあります。牛丼屋よりも手間のかかった牛丼という雰囲気で、とてもおいしく食べられました。何よりありがたいのは、サラダをつけられるという点です。

f:id:doukana:20211112122513j:plain

後日、気に入ってもう一度、今度はスタから丼を買ってみました。牛肉、唐揚げに加え、卵が載っておりにんにく醤油のたれがかかっています。これまたおいしかったのですが、食べている途中で、45歳の大人が食べる弁当として適切だろうか、と少し疑いの気持ちが芽生えました。それでもやはりおいしいので、また買いに行くことになりそうです。

tabelog.com

酒処はしもと

こちらも東キャンパス裏のお店です。小さな食堂ですが、お店の前に掲げられたお品書きの雰囲気が良かったので入ってみました。

f:id:doukana:20211029134059j:plain

こじんまりとしたお店です。

f:id:doukana:20211029132653j:plain

秋だし、カキフライ定食を頼みましたが、バランスがよくおいしい定食でした。大学裏のお店でありながら、量で押してこない姿勢に好感がもてました。また、店内ではテレビが流れていましたが、NHKのニュースだったのも安心できました。

rubese.net

 

居酒屋香楽

こちらも大学のすぐ北側のお店です。居酒屋ですが、ランチの営業もしています。ここはちゃんとした料理が出てくるおいしい店ということは知っていたのですが、数年前に、当時非常勤講師に来ていた妻がこの店で、他学部の先生方に招かれた酒席で泥酔し、うんざりしながら連れて帰ったことがあったので、何となく足を踏み入れづらいと感じていたのでした。*1お店の定食は文句なくおいしいし、値段も手ごろでした。おそらくこのお店は東キャンパスの先生方にとっては、教員食堂のようなものだろうと思います。

f:id:doukana:20211118130353j:plain

f:id:doukana:20211118125426j:plain

f:id:doukana:20211118131342j:plain

rubese.net

あっという間に東キャンパス裏の食堂を回り終わってしまいました。しかし、ちょっと足を伸ばせばもっといろいろなお店があります。昼休み中に戻ってこれなくてもいいという前提で、1km以上離れたお店まで行ってみました。

大学から南に10分程度歩くと、金物団地という企業団地があります。工場や倉庫などが建ち並び、住んでいる人も働いている人も多く、大学周辺とは違う町が広がっています。このエリアにはいくつか食堂や喫茶店がありました。

食水苑

グーグルマップを見ると、おいしそうな焼肉弁当の写真がいくつも掲載されていたので、いってみました。本格的な焼き肉屋さんですが、お昼の定食もありました。

f:id:doukana:20211110130235j:plain

f:id:doukana:20211110130730j:plain

私が頼んだのは、肉重です。うな重のような入れ物に、ぎっしりとご飯と焼肉が盛られていました。すごくおいしかったのですが、その日は車で出勤しており、6割ほどでもうお腹がいっぱいになりました。何とか完食しましたが、かなり量が多いので、体調を整えてから来る必要があると思いました。

tabelog.com

 

カブンス珈琲

焼き肉屋さんのすぐ前にあるお店で、蔦の絡まる昭和感強めの外観が気になり、後日食べに来ました。

f:id:doukana:20211110132507j:plain

f:id:doukana:20211110132527j:plain

カレー、ピラフ、スパゲティなどの料理と、定食メニューがありました。私はハンバーグの日替わり定食を頼みました。

f:id:doukana:20211117130031j:plain

f:id:doukana:20211117131326j:plain

ハンバーグも付け合わせも手作り感があり、おいしく食べられました。それから喫茶店なので、食後のコーヒーもついています。これは何よりありがたいと思いました。料理の種類が多いので、ここはぜひ通いたいです。

 

金物団地とは逆方向、大学の北側には近鉄奈良線の八戸ノ里駅があります。近鉄の駅まで行けばファミレスや居酒屋など多くのお店がありますが、徒歩で20分ほどかかります。駅まで行く途中に、非常勤講師だった10年前に、毎週楽しみに通ったお店があったことを思い出し、数年ぶりに食べに行きました。

 

たまごのちから

オムライス専門店で、いつも学生や付属校生でにぎわっています。おそらく昼休みは混雑するだろうと予想し、三時間目が始まるまで待って訪問したのですが、満席でした。しばらく待ってから着席し、鶏からオムライスを頼みました。多くのメニューがありますが、たぶん一番人気なのがとりからです。

ふんわりした大きなオムレツに、にんにく醤油のたれがかかっています。外に盛りつけられた唐揚げのほかに、さらにオムレツの中にも何個か唐揚げが入っています。普通盛りでも十分なボリュームです。

f:id:doukana:20211119135024j:plain

tabelog.com

このお店は、徒歩で食べに行き、また大学に戻るとなると少し遠いので、なかなか食べに行く機会がありませんでしたが、周辺の入り組んだ住宅街をのんびり散歩するつもりで歩くと、ちょうどいい腹ごなしになります。

f:id:doukana:20211119141058j:plain

住宅街の酒屋さんの前で、のんびり過ごす太い猫がいました。

讃岐屋雅次郎

最後に、金物団地よりさらに南側の、八尾市に入ったところにあるうどん屋さんに行ってみました。ここは研究室からだと1.6kmくらい離れているため、自転車で行くのが適切なのでしょうが、いい天気なのでのんびり歩いて出かけました。

f:id:doukana:20211124133345j:plain

八尾市に入ります。この周辺も幹線道路の周りは、昔からの住宅街で、狭い道の間にときどきびっくりするような豪邸が建っています。

f:id:doukana:20211124131550j:plain

唐揚げ定食を頼みました。大きめの唐揚げに、かけうどんとご飯がつきます。ちょっと多いかと思いましたが、この日はすでに15kmの自転車通勤と1コマの対面授業を終えています。空腹だったので、どんどん食べられました。唐揚げもうどんもしっかり作ってあり、満足できました。

tabelog.com

食べログのページを見ると、ほかにもおいしそうなうどんがたくさんありました。ぜひ再訪したいと思います。

 

今回は以上のように8つのお店を回ってみました。これが新任の先生に役立つかどうかはわかりません(けっこう遠い店が多い)が、天気がいい日や、授業の合間の時間が長いときなどに、のんびり歩いてお昼を食べに行くのも楽しいものではないかと思います。

金物団地周辺にはまだまだ未開拓のお店もあるので、今後も継続的に食べに行く予定です。通りがかったお店が気になったので、次はこれらのお店を訪れてみたいです。

f:id:doukana:20211124133729j:plain

「本日の日替わり、やきめし」という看板。気になる。

f:id:doukana:20211124133841j:plain

お寿司屋さん。お昼の定食の種類が多い。

 

*1:ちなみに、このときの泥酔は、私が覚えている「妻の三大泥酔」のうちの一つに数えられます。他の二つについてもそのうちどこかで書くでしょう。