春休みはDIYの季節
毎年集中的に本棚などを自作しているのが、夏休みと春休みです。自宅ではベランダが工作場所になるので、直射日光が照りつける夏よりは、すこし日が長くなった春がいちばんDIYにもってこいの季節と言えます。
例年春休みにいろいろなものを作ってきました。
昨年は2月から3月に、一ヶ月ほどかけて研究室に自作棚を作ったり、使いみちのなかった出窓をきれいにしたり、床に木目調のフロアシートを貼ったりと大掛かりな作業をしました。
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あまりできが良くなかった出窓の棚を直したい
昨年思い切って出窓を塞いで本棚を作りました。幅150cm、高さ120cmほどの大きな棚ですが、使用している1x8材は歪みがひどく、組み立てて設置してもなんだか不安定なままでした。棚板が明らかに見てわかるレベルで傾いているので、本を並べても整然とした感じがまったくなく、その後一年間、あまり活用することができずにいました。
本棚の裏側の窓は、夏の西日が嫌なのでほぼ年間を通じてブラインドを下ろしたままにしていましたが、それでも隙間から入ってくる日光が気になっていました。どうせ窓として役に立たないなら本棚に背板をつけて、完全に塞いだほうがいいと思いました。
大量のもらった本が部屋を埋め尽くす
別のある大学で退職されることになったドイツ語の先生から、貴重な図書をたくさんゆずっていただきました。本来ならば研究室の書庫に保管しておくべき全集や辞書などが多数含まれていましたが、文系の専攻をもたない大学なので、個人研究室で保管し、その先生の後任が採用されないということですべて廃棄せざるをえなくなったということです。
私の専門分野とは少し離れた本もありましたが、そのうち論文の参考文献に使うこともあるかもしれないと考えて、たくさんの本をいただきました。ダンボール20箱以上が年末の研究室に届きました。
これらの本を収めるため、既存の棚のリメイクだけでなく、いくつか新しい棚を設置することにしました。
出窓の本棚のリメイク
出窓に設置するのは、高さ127cm、幅160cmほどの棚です。以前は最上段は文庫本、下段はプリンタと大型本が入る高さにしていました。今回は大きい本からハードカバーまで(26cm〜22cm)まで各段で高さを変えています。
昨年新たに取り入れた、トリマーを使った大入れ継ぎで接合時に棚板の高さがずれないようにしました。また、年末頃に使い始めたポケットホールジグと専用スクリューで、棚受け金具を使わずに接合しています。ポケットホールジグは私が棚作りを始めた3年前頃はそれほど普及していなかった(はず)のですが、一年ちょっと前からYou Tube動画などでもしきりに取り上げられています。もっと早く取り入れるべきだったと思います。
このように専用の器具を木材にあてて、ドリルで斜めに穴を彫り、そこに専用のネジを打ち込みます。かなり強力に接合できます。今回の棚のように、2列の棚板の間に側板が入る場合にとくに適しています。
また、窓からの光を防ぎ、堅牢性を高めるために、側板に溝をほって背板をはめ込んでいます。片方はまったく抵抗なくつるっとはめ込んだのですが、もう片方は溝の深さが足りなかったらしく、うまくはめ込めず、板の大きさを変えたりしてなんとか背板をつけました。
低い本棚に拡張棚をつける
研究室の本棚は前からあったスチール棚がほとんどですが、高さが低いものもいくつかあります。低い棚の上にはPCの空き箱などを置いていましたが、考えてみればもったいないスペースです。この部分にも板を組んで2段の棚を設置しました。
高さ70cmほどの隙間には、ホフマンスタール全集とヘルダーリン全集などがぴったり収まりました。
(追記:2月14日)
上の写真ではバラバラに並べていたホフマンスタール全集ですが、番号順に並べ直してみたら、なんと全40巻(42冊)揃っていました。去年春に出た最終巻もちゃんと含まれていました。本を並べ替える際に、上の段が重さで揺れ動いていたので、やはり下の段に補強を兼ねた仕切り板を挟む必要があると思いました。
入り口にあった棚も上が空いていたので、こちらも同じく2段の棚を作り、ハイネ全集などを置きました。
使い道のないスペースにも細い棚を
もう一つ、ずっと前から気になっていたのが、ちょうど机の左手側にある幅35cmの隙間です。本棚を置くには狭いので、とくに決まった用途はなく、掃除機やプリンタトナーやゴミ箱などどうでもいいものを置く場所となっていました。せっかく天井まで空いているのだし、ここにも本棚を作りました。
数ヶ月前に猫脱走防止扉を作る際に、間違って短めにカットし、塗装まで済ませていた2x4材があったので、それを側板にして、棚板は1x6材を使うことにしました。新たに買う必要があるかと思ったら、自宅のベランダに転がっていた木材だけで十分な数がそろったので、端材を利用することにしました。
トリマーで木端から角まで丸くカットすると、端材には見えないくらいきれいに仕上がりました。これも出窓の棚と同様に、大入れ継ぎで側板にくっつけました。
すべての段の高さを19cmにしているので、文庫、新書、そしてドイツの中公新書ともいえる、C. H. Beck Wissenシリーズがぴったりと収まります。
棚板の幅は28cmほどしかありませんが、実はこの棚だけでもそれなりに収納力があります。やはり隙間があれば自作本棚を作るというのが正解です。
高いところの本を取るのに便利な踏み台チェアも自作
今回の工作で余っていた、カフェ板(20cmx3cmの杉板)があったので、組み合わせて、座面30cm四方くらいのチェアを作りました。サブデスクとして使っているスキャナ台(これも以前廃材で作りました)にちょうどいいイスになります。
高さは40cmあるので、上に登ればどの棚の本も取り出すことができます。これも本棚と同様にポケットホールスクリューでがっちりと接合しているので上に登っても安心です。
このチェアは油性ニスで塗装しましたが、ワックス仕上げより木目がはっきり出ています。
今回は以上のように、
窓際の本棚のリメイク、
スチール棚の上の拡張本棚2つ、
小さな隙間の文庫・新書棚、
そして踏み台チェアの自作をレポートしました。
実はもう一つ、数ヶ月前から構想を練っていた棚がありますが、それは次回。