ドイツ語教員が教えながら学ぶ日々

熊谷哲哉 ドイツ語教育、ドイツ文学、文学じゃないけどおもしろいものなど。

教員を激怒させるレポートとは何か?

ブルーちゃん憤怒のかみつき(イメージです) 学期末からもう一ヶ月 大学の授業期間が終わってそろそろ一ヶ月が過ぎ、ちょうど落ち着いて研究に取り組める時期になりました。テスト期間の直後に、学期末レポートを読んで気づいたことを書き始めたのですが、…

東京外大谷川ゼミの思い出

谷川道子先生を送る つい先日、1月9日に東京外大名誉教授の谷川道子先生が亡くなられました。ブレヒトやハイナー・ミュラーなどドイツ現代演劇を研究されていた谷川先生ですが、私は明大文学部4年生の頃に、一年だけ東京外大大学院のゼミに入れてもらい、卒…

今年買ってよかったもの2023

もう一年のふりかえり アウディA3セダン ミニベロ ジオスパント105 エリートのスマートローラーSuito フランクフルト版ゲーテ全集 ヘルマン・ヘッセ全集(日本語訳) ハイコーキ マルチボルトコードレストリマー マキタ マルチツール 鮫皮おろし ダイソン 空…

あの頃どんな授業に出ていたのか? 1990年代後半の学生時代

昔は大学の授業なんて出てなかったし勉強していなかった→本当なのか? 成績証明書を見直す 文学部に入るとほとんど語学の授業だった 語学くらいは真面目にやらないと卒業できなくなってしまう 講義科目もいろいろあった 心に残っている授業 劇場論 戯曲作品…

内定から着任までの半年をどう過ごしたか

そろそろ各大学でも来年度の採用が決定し、内定を得られた先生方は、現在の勤務先で残務処理をしたり、新生活の準備に心を踊らせていることでしょう。私も内定をもらってから、ちょうど10年が過ぎたので、あの頃どんなことを考えていたのかを思い出してみま…

1995年、浪人生の街大宮の思い出

受験生の親の年になっていた 気がついたら私も受験生の親でもおかしくない年齢になっていましたが、今でもときどき19歳で大学に入る前の予備校での一年間を思い出します。 もう30年近く前のことだし、大宮という街にも20年くらい行っていないので記憶があや…

ミニベロで六甲山を登ってきた

秋はサイクリングに最適な季節 ようやく長い夏が終わったものの、花粉症やら学会やらで忙しかったり、体調が悪かったりして、なかなか出かける機会がありませんでした。 よく晴れた休日なので、ちょっと遠くに(といっても午後から出かけて帰って来れる範囲…

秋の独文学会をふりかえる

日本独文学会秋季研究発表会に実行委員として参加しました 10月14、15日に京都府立大学で日本独文学会秋季研究発表会が開催されました。私は実行委員(会計担当)として参加していました。多くの仲間に助けられて無事職務をまっとうすることができましたが、…

ゲーテ全集を見比べる

ゲーテを研究するなら全集を読もう 今年はじめにゲーテの『リラ』について論文を書き、また10月には京大人文研でゲーテにおける妹への愛について『リラ』、『兄妹』を中心に発表しました。そして関学や近大での講義でも、『若きヴェルターの悩み』、『ヴィル…

夏の握り寿司練習

この夏も寿司を握った もう夏が終わってしばらくたちますが、夏休みごろに集中的に寿司を握っていたので、これまでの寿司とどう違うのか、どのような変化があったのかをまとめておきます。 8月に握った寿司。地元栃木(栃木市岩舟町)の朝日栄といっしょにい…

大文字山が見えるアパートと洗濯機の思い出

洗濯機とともに過ごした一人暮らし時代 日本の住宅はほとんど個人で洗濯機を所有しているが、それは外国人から見ると驚くべきことだ、と知人が言っていました。ドイツでは集合住宅の一階や地下一階などに洗濯機が設置されていることが多いものの、たしかに日…

複製可能なのに唯一無二、コピー本の世界

研究者共通の悩みとしての本の処分 研究者として大量の文献を集めて読んでを繰り返してこれまでやってきましたが、しばしば仲間内でも話題になるのが、蔵書の整理の問題です。 私はそれなりに広い自宅と個人研究室にめぐまれているので、現時点では本を置く…

あのころのドイツ文学―『ラテルネ』綜輯号を読む

同学社さんから『ラテルネ』綜輯号をいただく たしか2022年の秋の独文学会のときだったか、オンライン懇親会の席で同学社の近藤社長と話しているとき、雑誌『ラテルネ』のバックナンバーを送ってくださるという話になり、飲酒していたこともあってほとんど覚…

ソニーα6700を使ってみる

またカメラ買ってた 毎年春から夏頃にカメラを買って、写真や動画を撮っています。 じつはこの春はすでに、キヤノンのフルサイズ機EOS R8を購入していました。10年くらい前にドイツ出張で活躍したコンデジ以来のキヤノンですが、非常に取り回しが楽なのでじ…

ゲーテ研究、はじめました

ゲーテについての論文を書きました 先日発行された『希土』48号(希土同人社)に、「演劇で病を治すことはできるか——ゲーテの『リラ』について」という論文が掲載されました。 こちらからPDFをダウンロードできます。 researchmap.jp ドイツ近代文学講義から…

益子に行ってみた

四年ぶりに夫婦で帰省 コロナ禍でずっとお盆や正月の帰省をしていなかった私たちですが、先日のシルバーウィークにひさしぶりに栃木に行ってきました。 私自身は昨年春に、立教大学の学会に合わせて一泊だけ実家に戻っていたのですが、その後はなかなか東京…

妻のためにハンガーラックを作る

DIY

衣装持ちの妻、ハンガーラックが縁切り神社みたい! 妻は、今年の春から職場が変わったことをきっかけに、これまで以上におしゃれ道楽にのめりこみ、たくさん服を買っていました。(たぶん国内有数のエリート大学に移ってしまい、同僚や学生たちから自分がア…

自作本棚を引っ越ししてみよう

私の部屋、本が日焼けしすぎ 去年の秋に、リビングと自分の仕事部屋の窓に紫外線カットフィルムを貼り付けました。これで本の日焼けも安心、と思っていたのですが、真夏を迎えると、やはり岩波文庫やちくま文庫がどんどん褪色していることが気になってきまし…

秘境の村に花火を見に行く

奈良県の下の方って山ばかりだ 以前の日記でも書きましたが、私たちがイメージする奈良県(鹿がいて、近鉄が通ってて、田畑が広がってる)は、県全体の上の方三分の一くらいです。大阪や京都から見て南の方だと思われがちな橿原神宮や明日香村だってまだ半分…

ミニベロに乗ってみる

2台の自転車を手放す 2020年に買ったトレックのクロスバイクと21年に買ったキャニオンのフラットバーロードバイクを売却しました。 2台ともよく走るし気に入っていたのですが、トレックの方はマンション2階の駐輪場から出すのが面倒で、この一年まったく…

信玄餅とおばあさんの思い出

信玄餅もらって食べたこんな味だったっけな 先日、数十年ぶりに甲府の名物信玄餅を食べました。 妻が山梨大学医学部で行われた研究会に参加し、お土産は何がいいかと聞かれたので、信玄餅をリクエストしたところ、定番の桔梗信玄餅をはじめ、いろいろな種類…

MacBook Air M2 US・UKキーのカスタマイズ

三台のMac、全部ちがうキー配列 昨年はMacを三台買って、自宅と研究室の環境を一新していました。 自宅書斎のMacStudioには、以前買っていたMagic Keyboard(日本語配列)を接続して使っています。 schlossbaerental.hatenablog.com (いきなり壊れて焦りま…

猫をはさむ

挟まり猫のブルーちゃん ブルーちゃんは脚の間に挟まるのが好きです。 だいたい毎日、夕方のくつろぎの時間には、ソファに寝転んだ私の脚の間か、ソファに座ってオットマンに伸ばした妻の脚の間に挟まっています。 ブルーちゃんは私たち二人に平等に接するこ…

サイドテーブルにもなるワゴンを作る

DIY

妻の研究室という新たなDIYのフロンティア 妻がこの春から大阪大学文学部に異動しました。 かつての勤務先は、神戸の狭くて危険な急坂の上にあって、ときどき車で出かけるたびに生きた心地がしなかったのですが、今度は広々とした国立大学ですから、安心です…

2023年の授業

今年も新学期が始まりました 今年度もまた、関西学院大学での非常勤1コマをふくめた、合計8コマの時間割となります。 火曜と金曜に3コマ授業を入れたことで、水曜日が授業なしの会議日となりました。 一日3コマは体力的に厳しいけど、研究する日と授業の日を…

初期の自作棚をリメイクする

自作本棚リメイクシリーズ第2回 以前のブログにも書きましたが、私が本棚自作を始めて3年半が過ぎました。これが自作本棚の最初の記事です。 schlossbaerental.hatenablog.com これまでに自宅や研究室にいろいろな棚を作ってきましたが、わずか3年とはい…

研究室の空きスペースにもっと自作棚を増やす

前回に引き続き、研究室の本棚制作 授業がなくなり時間が取れる季節になったので、以前から計画していた自作本棚をつぎつぎ制作していきました。 schlossbaerental.hatenablog.com 今回は、以前から気になっていた、出窓の下の空いている壁をうめる本棚です…

研究室にもっと自作本棚を増やそう

春休みはDIYの季節 毎年集中的に本棚などを自作しているのが、夏休みと春休みです。自宅ではベランダが工作場所になるので、直射日光が照りつける夏よりは、すこし日が長くなった春がいちばんDIYにもってこいの季節と言えます。 例年春休みにいろいろなもの…

コロナ感染後の一ヶ月

もう一月も終盤 新年から3週間余りがすぎ、私たちが新型コロナウィルスに感染し、ノンアルコール寝正月を迎えてからそろそろ一ヶ月が過ぎようとしています。この一ヶ月どのように過ごしたのかを思い出して書き出してみます。 こちらの日記にも書いたように…

年末年始に飲むはずだった酒

飲まずに年末年始が終わる じつは冬休みが始まった直後から夫婦で新型コロナウィルスに感染し、さいわい軽症でほとんど熱は出なかったものの、年末年始は何もできず自宅で療養していました。 妻は39度近くまで熱が上がった日があったのですが、私はほぼ平熱…