久しぶりの東京出張
日本独文学会春季研究発表会とオーストリア文学会が対面で行われるため、二年半ぶりに東京に行ってきました。コロナ後はじめての東京、そして父の一周忌を2019年秋に行って以来の実家泊でした。
今回の会場校は立教大学。独文学会は毎年春は東京、秋は地方の大学を会場としており、東京では東大、早稲田、慶応、明治、中央、学習院大、日大、東京外大、武蔵大、獨協大などドイツ語ドイツ文学専攻がある大学が持ち回りで開催しています。しかし会場校のスケジュールはいろいろな事情で変更もあるので、私はこの18年間で3回立教大学の学会に参加しています。
立教大学は池袋駅西口から近く、周辺には大きなデパート、劇場、公園、おしゃれなカフェなどが立ち並んでいるし、ビジネスホテルもたくさんあります。ここ最近、関西の主だった大学で、お昼を食べるのに便利なところはどこかと考える機会があった(これも近日中にブログにまとめます)のですが、久しぶりに東京の大学に来て、レベルの違いに打ちのめされました。
これまでに訪れたいろいろな大学の中で、どこが出張のときに便利だったか、またどこが不便だったかを思い出してみました。
今回はこれまでに出張で訪れた大学のなかで、どこが便利だったかを比較してみます。以下はあくまで私の印象です。東京在住の人が抱く便利さ、不便さとはまた違うことはご理解ください。
出張に便利な大学はここ!
立教大学
東京駅から25分、山手線から徒歩10分です。周辺には飲食店が多数。宿泊施設も選び放題。百貨店もあるのでお土産も買えます。(ついでにいえば、栃木までの帰省にも便利です)。
上智大学
東京駅から近く、ビジネス街なので飲食店もたくさんあります。宿泊は新宿駅周辺でいろいろ選べます。
明治大学
御茶ノ水、明大前いずれも駅から近く東京駅、品川駅からの乗り換えも容易。周辺は学生街で飲食店はたくさんあり、宿泊施設も新宿、渋谷などいくらでも選べます。
東京大学
本郷、駒場いずれも便利な場所、飲食店も多い。駒場ならば渋谷や新宿に泊まると近いでしょうが、本郷だと池袋周辺で宿泊となるのでしょうか。私の場合は東大本郷に行くなら、千代田線、東武線を乗り継いで実家泊です(1時間半かかりますが)。
学習院大学
目白駅すぐとなり。宿泊は池袋、新宿どちらでも選べます。以前の出張時には、駅直結のホテルに泊まりました。
早稲田大学
山手線の駅が遠いため、あまり便利じゃないかもと思っていましたが、東西線を使って東京駅から直行することは可能なのですね(自分ではこのルートで行ったことはありません)。飲食店、新宿周辺の宿泊も充実しています。
次点:良くもないが悪くもない
慶応義塾大学
三田キャンパスは便利。日吉キャンパスは東横線の駅からすぐですが、新幹線からはやや遠い。飲食店は充実しているものの宿泊施設はあまり近所にありません。私は川崎市のどこかに泊まりました。
武蔵大学
池袋から数駅離れているので、次点としていますが、十分便利な場所です。駅から大学までの間にいろいろなお店があり、食べるところには不自由しません。宿泊はやはり池袋エリアで選ぶことになるでしょう。
日本大学文理学部
明大和泉校舎の隣の駅ですが、駅から少し距離があり、渋谷からは乗り換えの必要があるためやや減点となりました。宿泊は新宿から西新宿あたりがちょうどいいでしょう。
明治学院大学
品川駅からバス一本。妻がしばしば出張に出かける場所です。宿泊は品川周辺、飲食店もおしゃれで高い店は色々あるとのこと。私は一度も行ったことがありません。
ここはちょっと不便
東京工業大学(大岡山)
研究会で一度だけ行ったことがありましたが、大学周辺はきれいな住宅街であまりお店などはなく、当然宿泊施設もありませんでした。通勤通学にはいい場所なのでしょうが、出張となるといまいちです。
東京外国語大学
私は移転前の北区西ヶ原キャンパスに一時期通っていましたが、移転後の府中キャンパスは二回出張で訪れています。立地が郊外であることはまだいいのですが、駅から遠く駅周辺には飲食店はありません。また宿泊施設も何駅か離れたところ(しかも乗り換えも必要です)にしかありません。私は京王八王子駅周辺のビジネスホテルに泊まりました。
麗澤大学
南柏の駅からしばらく歩いたところにありました。駅周辺はにぎわっていますが、柏まで来るのがやや不便でした。私は柏駅前に泊まりましたが、都内在住の人とは逆方向になってしまい(学会後、都内で飲み会をしていたので、もう一度柏に戻る必要がありました)少し困りました。
千葉大学
東京に住んでいた頃から千葉の遠さにはときどき驚かされていました。また西千葉周辺には宿泊施設がないので千葉駅まで行くか、都内に戻るかしないといけません。
中央大学
多摩モノレールができたおかげで、私が学部生の頃に比べると格段に便利になっていますが、それでもやはり出張には不便です。10年前の学会の時は、橋本のホテルに2泊し、多摩センター駅前で飲みました。
関西ならばどこが便利だろうか
以前の記事にも書きましたが、関西の大学はほとんどすべて駅や市内中心部からは離れたところにあるので基本的には出張にも不便なところばかりです。中でも例外的に便利そうなところを挙げておきます。
京都大学
京都駅からバス一本だが、バスは時間がかかりとても混雑します。慣れている私たちは、地下鉄で今出川駅まで移動してそこからタクシーに乗ります。宿泊は大学周辺にも旅館がいろいろあります。
同志社大学
地下鉄と直結しているのでもう何も言うことはありません。
龍谷大学
京都駅から地下鉄、JRですぐ来れるという利点がありますが、周辺に飲食店はほとんどないため、私は研究会などの際にはいつも京都駅でカレーかうどんを食べてから出かけていました。宿泊は京都駅周辺ならばたくさんあります。
大阪大学
新大阪からはいったん梅田に出て阪急電車に乗り換える必要がありますが、30分以内に着くはずです。飛行機で伊丹空港に着く場合はタクシーやモノレールですぐ行けるのでとても便利です。
近畿大学
いちおう新大阪から電車一本(+バス10分)で来れますが、電車の本数が少ないのであまり便利とは言えないかもしれません。周辺の飲食店はたくさんあるし、宿泊は上本町、鶴橋、なんばなど選択肢は多いはずです。
余談:タクシーは都会の大学でないと利用できない?
出張時に心強い味方となる移動手段がタクシーです。駅からタクシーで大学に向かうのはどこでも可能でしょうが、大学から駅に戻る際に、東大や京大では当たり前のように大学前にタクシーが並んでいますが、地方都市ではそうはいきません。近畿大学のような道路が狭い街にある大学ではタクシーは電話で呼ばないと乗れません。これは着任したばかりの頃にものすごく驚いたことでした。