ドイツ語教員が教えながら学ぶ日々

熊谷哲哉 ドイツ語教育、ドイツ文学、文学じゃないけどおもしろいものなど。

2016-01-01から1年間の記事一覧

研究室の引越し

ようやく引越しがすみ、築50年超の11号館から、リフォームしたばかりの18号館に移ることができました。 着任直後から、引越しのうわさがあった 3年前に着任した当初、古ぼけた11号館の研究室に、少なからずショックを受けました。昼でも真っ暗な、研究室入口…

ドライブレコーダーを取り付ける

父が車上荒らしにあう 11月ごろ兄から電話があり、父が自宅前で車上荒らしにあったと聞きました。のちに父本人から詳しく聞いてみました。 ある日、自宅前に置いておいた軽トラ(リフォーム業の仕事用)の中にカバンを置きっぱなしにして家でしばらく過ごし…

淡路島の平和大観音

冬休みになりました。 今年は23日から25日まで三連休だったので、24日には、ちょっとしたドライブということで、淡路島に行ってきました。 本当は、赤穂に牡蠣を食べに行くのもいいかなと思っていたのですが、同じ兵庫県内でもかなり時間がかかるということ…

2016年、買ってよかったものあれこれ

もう今年も終わりですよ あっというまに一年が過ぎてしまいます。 昨年と同様、ことしも1月から今までに買ったもののなかで、よかったものを本から服や靴まで、あれこれ思い出しながら、一年を振り返ろうと思います。 1)除湿機 パナソニックデシカント方式…

足場を撮る

我が家を覆いつくす足場 夏休みからつい先週まで、私の住むマンション全体の改修工事のため、建物全体が足場と黒いシートで覆われていました。 そのため、夏休みが始まった8月半ば頃から、2ヶ月以上にわたって、ベランダに洗濯物を干すことはできなくなり…

どうやって研究者として生きのこるか?

大学院進学を考えている人へ 研究者になりたいけど/研究に興味はあるけど、進学すべきかどうか?といった問題、そして、進学後はどうやって研究を続けていったらいいのか?こういった問題については、Facebookやtwitterでしばしば多くの研究者の皆さんが意…

学生たちは添付ファイルが苦手

学内の第二外国語スピーチ大会 来月に行われる、学内の第二外国語スピーチ大会の受付をしています。発表希望の学生たちにWordの申し込み用紙を送り、記入してもらうということをメールでやってるのですが、添付ファイルを返送できないのでどうしたらいいか、…

トーニオ・クレーガー、いま私たちの人生と対立するものは何か?

国際化と異文化理解の第5回目は、トーマス・マンをとりあげました。 19世紀末から20世紀初頭の社会の変化として、前期の講義では『ブッデンブローク家の人々』から、没落する旧来のブルジョワと台頭する新たな階級について説明しました。しかし、『ブッデン…

30歳からの10年間をどう過ごしてきたのか

10歳くらい年下の研究者がみんな偉い 先週末10月22日に日本独文学会で研究発表をしてきました。今回は、すばらしい仲間と組んでシンポジウムを行い、大盛況のうちに終わりました。 学会でやるべきことは、もちろん研究発表であるし、他の優秀な研究者の発表…

国際化するビジネスと衰える国際感覚

珍しく学生から相談を受ける ふだんは1、2年生向けの講義やドイツ語の授業しかない私にとって、学生から勉強についての相談を受けることはめったにありません。研究室に学生が来ることも(学期末に提出物などを持って来る場合を除けば)ほぼありません。し…

1996年秋、大学1年生後期の思い出

9月12日から後期の授業が始まりました。おそらく他の多くの大学に比べて一番早い始まりではないかと思います。*1国立大学の場合は、授業開始は10月からなので、その差は三週間にも及びます。国立の先生方は、私たちが授業や会議に追われている間も、学生たち…

ミュンヘンは輝いていた、この街の印象について

ミュンヘンに来るのは、1998年の春以来なので、およそ18年ぶりでした。18年前はたしか一泊だけしてすぐ帰ったのだと思います。そのため、どんな場所に行ったのか、市内をどのように観光したのかなどは全く覚えていません。ただ、そのときに「ミュンヘンは輝…

丹後ウルトラマラソン、ふたたびリタイヤ

9月18日に開催された、歴史街道丹後100kmウルトラマラソンに出場していました。3年前に60kmの部に出て、60kmを2回完走し、昨年と今年は100kmに出ています。結果から先に書きます。昨年(71km地点で時間切れリタイヤ)につづき、今回も時間切れで54km地…

ミュンヘンの噴水を撮る(8月20日〜8月27日)

Stuttgartをへて、ミュンヘンに到着したのは、8月20日のことでした。それからまる一週間ミュンヘンで調査と噴水の撮影を行いました。 ミュンヘンは寒い? ジャーナリストの熊谷徹さん(ちなみに私の父と同姓同名です)が、ツイッターで発信していたミュンヘ…

図書館探訪、どこの図書館が利用しやすいか

海外研究調査=図書館行って文献をコピーすること 私の場合ここ数年毎年夏と春にヨーロッパを訪れています。研究調査が目的ですが、人に会ってインタビューするとか、学会で報告するというのは目的に入っていません。たいてい現地でやることは、噴水の撮影と…

昔の人の文字について思ったこと

マールバッハのドイツ文学資料館(Deutsches Literaturarchiv Marbach)でドイツの神秘思想家カール・デュ・プレル(1839~1899)の手書きの書簡を読んできました。読んできましたと書いたばかりですが、残念ながらほぼ何もわかりませんでした。*1現物を見て初…

ルートヴィヒスブルク、王宮の噴水を撮る(8月19日)

ルートヴィヒスブルクはStuttgartとマールバッハの間の町 マールバッハからStuttgartに戻るさいに、(すでに作家の書簡を読むのに疲れ、さらに博物館の図録を買って荷物が重くなっていたけど)どうしても気になった町、ルートヴィヒスブルクに寄り道しました…

文学の町、マールバッハ

18日と19日の二日間、Stuttgartに滞在して、マールバッハのドイツ文学資料館を訪ねました。資料館での調査については、別の記事にまとめますが、なかなか貴重な体験ができました。 マールバッハのドイツ文学資料館 ドイツ文学資料館Deutsches Literaturarchi…

シュトゥットガルト、噴水の都

18日木曜日にフライブルクをでて、シュトゥットガルトに来ました。 シュトゥットガルトは、バーデン・ヴュルテンベルク州の州都ということで、かなり大きな町です。フライブルクからは、カールスルーエで乗り換えて、約2時間ほどで到着しました。 17年ぶりの…

フライブルク街歩き(8/13-8/17)

フライブルクの夏 フライブルク大学図書館での資料調査のため、土曜日からフライブルクに滞在していました。実はこの町には、5年前の2011年の正月にも来ています。そのときは、スイスのベルンで2泊して、フライブルクを経由し、パリへ戻るという旅程の途中で…

アルザスの町コルマールへ

フライブルクに到着して二日目は日曜日でした。日曜日は街歩きをするくらいしかできることがありません。せっかくここまで来たのだからと、ライン川の対岸にあるフランスのコルマールに行ってみようと思いつきました。 ローカル線とバスで国境を超える 午前…

チューリヒで噴水を撮る(8月13日)

スイスにきました 避暑地のイメージが強いスイスですが、晴れてギラギラ太陽が照り付けて、ふつうに夏ですよ。日陰に入れば涼しいのですが、炎天下を歩き回っていると汗が止まりません。 金曜日の夜に飛行機でチューリヒに到着し、その日は湖の噴水を目当て…

一眼レフを買っていた

テストや採点や成績入力が終わって、やっと夏休みが始まりました。今年の夏も、いろいろ進めないければならない仕事が山積みで、だいたい毎日仕事に打ち込むことになりそうです。 南ドイツで噴水を撮る! 明日8月12日から南ドイツへ出かけることになりました…

ノブ子が虫の息

またもや虫の話かと思われそうですが、違います。 研究室のドアの話です。 研究室のドアノブがガタついている いつの頃からか忘れましたが、おそらく春頃から、個人研究室のドアノブ(仮にノブ子と名付けておきました)*1が、グラグラしていることに気づきま…

セミたちと古い校舎

大阪の夏は暑い 関西に移住して16年目になりますが、毎年この時期が一番過酷だな、と思います。 それまで住んでいた京都も、住民たちは夏の暑さ(そして冬の寒さ)をことさら嬉しげに自慢したものでした。京都の冬は確かに雪が多くて陰鬱ですが、空っ風の吹…

備忘メモ:コンピュータでドイツ語を書く

もうすぐ2016年前期も終わろうとしています。私のドイツ語のクラスでは、学期末の課題として、試験の予想問題や自由作文、長文の日本語訳など、授業時間外に自分で時間をかけてやる課題を出しています。今回は、課題などに役立つコンピューターやスマートフ…

飛騨高山ウルトラマラソンを振り返る

飛騨高山市でウルトラマラソンに出場しました 6月12日に、岐阜県高山市で飛騨高山ウルトラマラソン71kmの部に参加してきました。 www.r-wellness.com ウルトラマラソンとは42kmのフルマラソンよりも長い距離を走る大会のことを総称してそのように呼んでいま…

初の画面割れ!iPhoneの思い出

先日の土曜日、初めてiPhoneの画面を割りました 土曜日、近所の路上で落として壊しました。 私が画面を割っても授業は通常通りあるので、割れた状態で授業をしました。 思えば、スマホを初めて持ったのは、ソフトバンクからiPhone3Gが発売されて2ヶ月後く…

オドラデクの形

国際化と異文化理解講義第9回はカフカ特集 国際化と異文化理解の第9回目は、ウィーンやプラハの世紀転換期文化を紹介し、カフカの小説を読みました。 今回はカフカの作品の中でも特に私が好きなものを三編とりあげました。最も有名な『変身』、そして文庫…

アルテミドロスの夢判断

前回のテーマはフロイトの夢解釈 先週の授業では、世紀転換期ドイツ語圏の文化のひとつということで、フロイトの夢解釈について話しました。その前の回が『シュレーバー回想録』だったので、無意識や精神病への関心というテーマで連続性があるということを強…