ドイツ語教員が教えながら学ぶ日々

熊谷哲哉 ドイツ語教育、ドイツ文学、文学じゃないけどおもしろいものなど。

大阪府の端っこまで自転車で行ってみる

ゴールデンウィークなのだから自転車に乗ろう

今月初めのゴールデンウィークは非常に天気がよかったため、友人と会ったり、自宅でDIYに取り組んだり、自転車で遠出したりと充実した時間を過ごせました。いっぽうたまった仕事は何一つ進んでいないので、これから何とかします。

schlossbaerental.hatenablog.com

3月に淡路島に行って、やはりロードバイクは田舎に行って長距離乗り回すのが楽しいと実感したので、ふたたびどこか遠いところに出かける機会を探していました。

連休中にもどこかに行ってみようとあれこれ考えていましたが、準備やルートの選定などがめんどくさくて結局当日になって、自宅から出発してどこかへ向かってうんざりするほど走ったら、輪行で戻ってこようと決めました

 

大阪の南端に行ってみたい

淡路島の海がきれいだったので、どこか海の方へ行くのがいいかな、と自宅から南に向かって進むことにしました。

Googlemapで調べたところ、大阪最南端の町、岬町までは60km程度、自転車でも4〜5時間で到達できそうだと分かりました。お昼前に出発しているので、輪行でもどってくれば十分日没までには帰宅できそうです。

 

堺まではいつもの散歩コース

大和川を渡って堺市へ。
新なにわ筋を南下して、芦原橋駅前で環状線をくぐり、そのまま津守、北加賀屋、住江公園へと進み、大和川をわたるとちょうど10kmくらい。そして南海堺駅に出ます。このあたりまでは、以前散歩に来たことがありました。堺の中心部は大阪とくらべて広々した道路が多く、なんていうか地方の県庁所在地っぽさが漂っています。

ここで少しルートを外れて、路面電車や旧市街の環濠跡を見たりしました。路面電車の通る大きな通りもあれば、古い街道沿いの町もあって、おもしろいです。

何度か道に迷って、このままだと「堺ふれあい街歩き」で一日が終わってしまうとあせりましたが、なんとか正しい道に戻れました。

 

泉佐野までは市街地がつづく

堺の中心部を抜け、旧街道(府道204号)をずっと南下していきます。

ちょうどこの道は泉州国際マラソンのコースだったことを思い出しました。

堺市南端の浜寺公園脇を通り抜け、妻の実家がある泉大津市を通過し、さらに岸和田の城下町を眺めながら進んでいきます。


そうこうするうち泉佐野市に入り、関空へつづく高速道路と鉄道の高架をくぐると一気に風景が変わりました。

 

関空を越えるとすっかり地方の雰囲気に

泉州国際マラソンでも最後の最後に田尻町の美しい海岸沿いを通りましたが、関空大橋を越えるとずいぶん風景が変わるものだと思いました。

阪南市岡田浦駅。付近は古い町が広がっていました。この駅の近くに大きな砂浜があったのですが、地図を見ていなかったので行きそびれました。

途中で漁港を見たり、コンビニで休憩したりしました。

 

最果ての道の駅にたどり着いたが風が強すぎる

午後になると風がより強くなってきました。

線路沿いに道を進むとみさき公園駅が見えてきました。岬町が目標でしたが、せっかくここまできたのだから、電車では行けないところまで行ってみようと思い立ち、さらに先へ進みます。

南海電車には、みさき公園駅から分岐する多奈川線というのがあります。昔は造船工場などがあったために支線が設けられていたようです。

多奈川線終着駅の多奈川駅に寄ってみました。


駅舎だけ見ると、古い秘境駅のようですが、駅の反対側には住宅地が広がっているし、駅前の道路はたくさんの車が通っています。

多奈川駅からさらに少し進むと海岸沿いの道路に出ます。この道路を進んで峠を越えれば、和歌山県の加太駅まで行けます。加太駅から和歌山市駅を経由して帰るのもいいかと思ったのですが、海に出ると風が強すぎるため、気持ちが折れて大阪最南端の道の駅、「道の駅とっとぱーく小島」までで引き返すことにしました。

道の駅はここで左折して少し坂を登ったところにありました。坂を登るのがめんどうだったので、ここで海だけを眺めて引き返しました。

大阪湾の海は日ごろ舞洲などでも眺めていますが、このへんまで来ると海の青さが全然違うことに感動しました。海の向こうはちょうど3月に訪れた淡路島の東海岸です。あのとき見た海と同じ色だなあとしみじみ思いました。

 

帰りは列車輪行

道の駅からふたたび来た道を戻り、すぐにみさき公園駅に着きました。ここでバイクを分解して輪行の準備をしました。

輪行袋と車輪を固定するためのゴム紐を持ってきましたが、風があまりにつよくてなんども飛ばされそうになりました。輪行の準備はむずかしそうでめんどくさい作業ですが、着手すればけっこう簡単で、あっというまに終わりました。

バイクのヘッドチューブとBBに紐をひっかけて担ぐのが一般的な持ち方ですが、私のロードバイクはかなり軽量なので、紐はかけずに、輪行袋に手を入れてダウンチューブあたりを手でつかんで運びました。この方法が多分効率的だと思いました。

 

ひさしぶりの列車輪行で気づいたこと


みさき公園駅でしばらく電車を待ち、鈍行列車で難波に戻りました。途中でなんども快速や急行の乗り換え待ちがありましたが、ロードバイクを持ち歩いていると、こんでいる列車には乗りづらいので、そのまま鈍行に乗り続けました。

車で行く車載輪行と違って、列車輪行では自分で運転しなくてもいいし、休んでいられるというメリットがあります。しかし疲れているけど壁に立て掛けたバイクが気になって居眠りなどはできませんでした。休日ということでたくさんの子どもさんたちが、先頭車両のドア付近に集まって、運転席をのぞこうとしていたからです。私は自転車が子どもさんにぶつからないか心配しながら見守っていました。

しばしばサイクリストの間では、輪行袋は縦型がいいか横型がいいかという論争がありますが、関西では通勤通学のピーク時にあたらないかぎりそれほど電車は混まないので、横型輪行袋で問題ないでしょう

一時間半ほどかかってやっと難波駅に着きました。ちょうど日が暮れる直前くらいの時間でした。

南海難波駅は高架の大規模な駅ですが、改札を出て左側に進むと地上階に降りられるエレベータがありますエスカレーターより安全だしそれほど利用者もいないのでおすすめです

駅から下りると歩道の自転車置き場に出ます。ちょうどいい場所なのでここで輪行袋を開けてバイクを組み直し、自宅まで最後の5kmを走りました。

湊町の交差点。ここまで来ればもう家まですぐです。

やはり楽しい列車輪行

今回2年ぶりに列車輪行で戻ってくる長距離サイクリングに挑戦してみましたが、やはり思っているより簡単だなと実感しました。どうしても行く前は輪行は面倒だな、車の方がいいかなと思ってしまいがちですが、バイクをかつぐ重さに耐え、荷物のパッキングを工夫しさえすれば、列車輪行は非常に気楽だし、確実です。

次はミニベロでもうちょっと遠くに行って乗り回してみようと思っています。