ドイツ語教員が教えながら学ぶ日々

熊谷哲哉 ドイツ語教育、ドイツ文学、文学じゃないけどおもしろいものなど。

ミニベロで六甲山を登ってきた

秋はサイクリングに最適な季節

ようやく長い夏が終わったものの、花粉症やら学会やらで忙しかったり、体調が悪かったりして、なかなか出かける機会がありませんでした。

よく晴れた休日なので、ちょっと遠くに(といっても午後から出かけて帰って来れる範囲)出かけてみたくなり、六甲山に行ってきました。

 

ミニベロってどのくらい走れるのだろうか

夏のはじめに買ったミニベロですが、その後も近距離のお出かけを中心によく乗り回しています。

schlossbaerental.hatenablog.com

ミニベロは手軽にカスタムできることも魅力の一つで、これまでにいろいろなパーツを交換してきました。

今回は、もともとついていたブレーキをより高級なものに交換しました。ブレーキ交換はたぶん10年ぶりくらいの作業でしたが、あまり迷わずにできました。購入時にショップがブレーキの引きをかなり硬くしていたので、その点も自分好みに調整することができました。

今回のサイクリングでは、ミニベロの走行性能と新しいブレーキの効き具合を試したいと思っていました。

 

武庫川上流まではらくらく到達

大阪市内から六甲山を目指すには、まず国道2号線を西へ進みます。

六甲山を自転車で登るルートはいくつかありますが、今回は一番人気があるらしい、逆瀬川ルートを選ぶことにしました。武庫大橋で武庫川を渡って、そこからは河川敷のサイクリングロードを宝塚市方面へと進みます。

 

サイクリングロードはきれいに整備されているため、快適に進むことができました。

ミニベロはスピードが出にくく疲れやすいとよく言われますが、すくなくともこういう平地を走行する分には特に不便を感じることはありませんでした。

宝塚の町から近い河川敷です。広々した風景が気持ちいいです。

 

逆瀬川駅から上りが始まる

末広中央公園が見えてきたところで、サイクリングロードを離れます。宝塚の中心部から一駅南にある逆瀬川駅を超えたら、いよいよ逆瀬川ルートが始まります。

最初は川に沿って住宅街の中を登っていきます。まだこのあたりはたいした傾斜ではないので、ミニベロでも苦労せず登っていくことができました。

しかし左手にゴルフ場が見えてくるあたりから傾斜がきつくなります。まだまだ山道ではないのに、こんなにしんどくて大丈夫なのかと不安になりました。

宝塚西高まではまっすぐな坂道を登っていきます。こんな急坂の上に学校があるなんて、生徒はほんとうにたいへんだと思います。

高校の先でいったん下り坂になるので、ここで体力を回復し、もう一度登っていくと、西宮市内から来る道が合流する甲寿橋の交差点に出ます。

 

いよいよ山道に入る

前回クロスバイクで来たときは、この交差点まで来て満足して、西宮へ下って帰りました。今回もそうしようかと思ったのですが、まだ暗くなるまで時間があるし、せっかくだし行けるところまで山を登ることにしました。

仁川沿いに山道を登っていき、盤滝トンネル前の分岐を過ぎると、いよいよ本格的なヒルクライムが始まります。ここから六甲山には、何度か徒歩で登ったことがあります。本当はマラソン大会に向けて走って登る練習をしに来たのですが、西宮市内中心部からだとすでに15kmくらい離れているので、疲れて歩いて登ることしかできませんでした。

自転車で登るのは今回が初めてですが、しんどさもスピードも、歩きの場合と変わりません。

仁川を超える橋から山頂方面を眺めました。まだまだ遠いなあと思う反面、山のひんやりした空気の気持ちよさを感じました。

もう少し進むと、山口町へ抜ける峠道との分岐があります。ここで先に進むか、もう止めるかちょっと迷いました。というのもこのポイントを越えると、一気に坂が急になることを知っていたからです。今回は無理かもしれないとは思っていましたが、やはり先に進むことにしました。

 

本気の傾斜でもう限界

ギアをいちばん軽くして少しずつ登ろうとするのですが、いくら踏んでもなかなか車体が前に進みません。ここでようやくミニベロの弱点がよくわかりました。

この傾斜を見て、もうミニベロを漕ぐのは諦め、押し歩きで進むことにしました。山頂までまだまだ距離はありますが、歩いて登れないことはありません。

このあと急な坂とヘアピンカーブが続く険しい道になり、1kmほど押し歩きで進んだものの、今度は脚がつりそうになってきました。押し歩きでも少しずつしか進めません。

もう限界というところで、芦有道路の宝殿料金所が見えてきました。料金所を越えれば、急な上りはほぼ終わります。ここでもう一度サドルにまたがり、漕ぎ始めました。

 

やっとゴールの一軒茶屋へ

再度自転車に乗ったものの、やはりなかなか前には進みません。そしてゆっくりゆっくり進んでいると、路面の凹凸に何度もハンドルを取られそうになりました。

そうです、これもミニベロの弱点でした。普段サイクリングをする市内の道路ではあまり気にならなかった路面のひび割れも、ミニベロにとってはたいへん危険です。六甲山のドライブウェイは全体的に路面が荒れていて怖い箇所ばかりでした。

何度かカーブを越えると、やっとトンネルが見えてきました。トンネルを抜ければいよいよゴールの一軒茶屋前です。汗だくになって1時間半くらいかけて、ようやくゴールにつきました。

一軒茶屋といっても自販機と駐車場があるだけです。道の反対側には、六甲山最高点へつづく坂道がありますが、今回はもう満足したのでここまでで終了です。

サイクリストやハイカーは反対側にあるベンチで休みます。休日の早朝などにはたくさんのロードバイクが集まっているのをYou Tubeでよく見ますが、もう夕方なので自転車は私だけでした。

ここでコーラを飲み、途中で引きずりが気になっていたブレーキを調整して、来た道を戻ることにしました。

 

下り坂、やっぱりミニベロじゃ無理だった

山頂を離れると、再びどんどん急な坂が続きます。往路は息を切らして時速3〜5kmくらいのペースで登った道ですが、下りは時速50kmを軽く越えてしまいました。

ロードバイクなら下りのスピードを楽しむことができるのでしょうが、今日はミニベロです。ちょっとした路面のでこぼこに引っかかっただけで、ハンドルが吹っ飛んで落車事故になりかねません。路肩には落ち葉が積もっているし、ほとんど下り区間ではずっとブレーキをかけっぱなしにして慎重に進みました。

30分もかからず甲寿橋まで戻ってきて、今度は西宮方面へ降りる道を進みました。逆瀬川から武庫川サイクリングロードを通るより、もう暗くなりそうなので西宮から2号線に入る方がいいと思ったからです。

山道を抜け、北山植物園近くのバス停で、再度ブレーキの調整をしました。下り坂では全力でブレーキをかけたので、新品のブレーキシューをじゅうぶんに慣らすことができたと思いました。

西宮に住んでいた頃いつも来ていた越木岩神社あたりまで来ると、空気が暖かく感じ、ほっと安心しました。

山の上り下りで体力を使い果たしたと思っていたものの、平坦地に戻れば元気に自転車をこぐ力が残っていました。

 

ミニベロでヒルクライムは無理、平地で楽しもう

今回、ミニベロで六甲山に来てみて、ようやくミニベロの限界がわかったように思いました。たしかにミニベロは一こぎで進む距離が短いし、ハンドルが軽いので直進安定性がありません。山の上り下りというのは、こうした弱点を実感するのに最適のコースだったといえるでしょう。しかし六甲山そのものは、一度登るとまた来ようと思えるので、今度はロードバイクで登ろうと思いました。ミニベロは平坦地で楽しみます。