ドイツ語教員が教えながら学ぶ日々

熊谷哲哉 ドイツ語教育、ドイツ文学、文学じゃないけどおもしろいものなど。

iPad Airが講義で便利

対面講義とiPad 

以前にもiPadによる授業ノートの管理や、オンライン授業でのiPadの利用について書いていましたが、今日は最近買ったiPad Air第5世代を講義で使ってみた感想について書きます。

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上記のリンクで紹介したiPad Proですが、2年にわたるコロナ禍の遠隔授業で大いに役立ちました。当初計画していた、家やカフェなどどこでも論文や漫画を読めるし、ブログも書けるようになるという使い方とは全く違う形で大活躍してくれました。

最近では、サブディスプレイとして自宅のワーキングデスクの上で使っていました。

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非常勤3年目ではじめての対面授業

4月から、関西学院大学でも対面講義が始まりました。

これまでは2年間(昨年春に一度だけ対面講義もしましたが)ずっと自宅録画のオンデマンド授業をしてきました。(昨年度の講義についてはこちらの記事)

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3年目にしてやっと、あの美しい西宮の校舎に通えるようになり、それはとてもうれしいのですが、講義の時間配分や資料提示の方法をどうするかは悩ましい問題でした。

Keynoteでスライドを作り、学生に配布資料を配るという方法は、私はずいぶん前からやっていません。資料の配布は以前からLMSを使っていましたが、最近では学生がPCやタブレットを持参するようになったので、これまで以上に有効活用できています。

iPad Proの最大の欠点、iPad Airに買い換える

初回はワードの資料を紙で出力したものを書画カメラで写したのですが、2回目はiPad Proをプロジェクタにつないで写しました。

私はiPadでGoodnotesに貼り付けたWordのファイルをプロジェクタでスクリーンに移して示しながら、話すという方法を取りました。 Keynoteと違って、ページの区切りやレイアウトなどを気にしなくていいのでノートをまとめやすいし、強調したい箇所や漢字のふりがな、説明する際の加筆(さらに誤字・誤変換の訂正)などはApple Pencilで適宜書き込めます。

下は、誤字を直している様子です。(創造ではなく、想像)

しかし、ここでiPad Proの重要な欠点に気づきました。

iPad Proは顔認証のFace IDを搭載していますが、教室内では必ずマスクを着用しているため、画面を開くときは顔認証ではなく毎回パスコードを入力しないといけません。iPadのもっと古い世代であれば、ホームボタンの指紋認証だけで開けますが、iPad Pro第4世代にはFace IDしかついていません。iPhone13でも同様ですが、こちらはApple Watchからロック解除をできるし、最新OSでは、マスク着用時にもFace IDができるようになりました。しかし、iPad Proの場合は毎回顔を出して認証してもらうか、パスコードを入力するほかありません。外出先ではこの点が最大の欠点となりました。

授業中は、画面を開きっぱなしにしておけばいいのかもしれませんが、関学は100分授業です。途中で画面オフになってしまうこともあるし、60分くらいで小休止も入れています。そのたびにパスコードを入れ直すのはとてもめんどうです。

iPad Airの大きさと指紋認証が授業で便利

結局3週目からは、iPad Airを使うことにしました。Appleストアから自宅へ送ってもらうと、納期が2〜3週間と表示されてしまうのですが、店舗の在庫を直接買いに行けばすぐ手に入りました。

新色のブルーを選びました。落ち着いた水色です。

机に置くとこんな感じです。

iPad Proにちょうどいいサイズだった書見台と比較するとたしかに画面が小さくなりましたが、A4よりわずかに小さい程度で、ペンで文字を書くには適切な大きさです。

以前やっていたように、Mac miniのサブディスプレイとして使うのにも見やすい大きさです。

授業時には、このようにペンでラインを引いたり、説明をおぎなったり、誤字を直したりしています。また、このようにスキャンした資料をPDF化したものを、Goodnotesに貼り付けることで、こちらも簡単に拡大して示すことができます。スライドに画像を貼り付けるよりもずっと簡単です。

別ファイルの資料もタブの切り替え一つです。

 

授業前、小休止の時間にはスライドショーを流す

iPadに入っている写真アプリにはこれまで撮ったドイツの風景や猫の写真がクラウドに保存されています。授業前の時間に猫のスライドを流したところ学生たちに好評だったので、小休止の時間には、授業で言及したライプツィヒやウィーンの風景のスライドショーも流しました。


100分もある対面での講義をどうやって乗り切るか、正直すごく不安でしたが、iPad Airを駆使してなんとか乗り切れそうな気がしてきました。

いまのところおもな用途は関学の講義ですが、外出先でも使いやすい大きさと指紋認証で、いろいろな場面で役に立ってくれることが期待できます。