ひさしぶりに文房具の話をしたい
昨年春にiPad Pro13インチを購入し、あらゆる文房具の役割をiPad Proが奪ってしまったように思います。メモを取るのも、ノートにDIYのための設計図を書くのも、論文を読んだり、授業資料を集めたりもすべてiPadで済んでしまいます。
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ゲラの修正などもアプリGoodnotesで手書きし、pdf化するなどあっというまにできます。
それまで気に入って集めていたラミーの万年筆は完全に使う機会を失いました。
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手書きのよさや暖かみというのはもちろんよいものだと思うのですが、私はどうしても、手描きの字が好きだから手帳を使いたいとは思えず、スケジュール等もすべてMacとiPadのカレンダーで済ませています。
しかしアプリやAppleペンシルで書くだけではやはり足りない場面というのがときどきあります。今回は春から夏にかけて、勉強したり論文を書いたりするときに便利だと思った文房具をあげていきます。
1)ロディアのメモ帳
たぶん10年くらい前からずっと使っています。大きな文房具屋さんにはさまざまなサイズがおいてありますが、私が使っているのはN13です。10,5 x 14,8 cmということで、ちょうどはがきよりやや小さいくらいの大きさです。(そのためプリンタのテストなどにも使えます)。
メモ帳は、調べた単語や、読んでいる本で気づいたこと、論文の着想などをどんどん書いていきます。ロディアはちぎるタイプのメモ帳なので、どんどんちぎって、机の端に積み上げていきます。ある程度たまったら、あるいは原稿を書く段階になったら、取捨選択し、論文の構想メモを並べて原稿を書き進めるという具合に使います。
たまったメモは、ダブルクリップで束ねていますが、これも数が増えるとまとめにくくなるので、箱にしまいます。長期保存をする必要はないかもしれませんが、そのうち使うかなと思って保管しています。
箱で管理するなら、もう少し厚手の情報カードもあります。こちらは院生時代に愛用していましたが、ややかさばるし、カードを箱に入れると何もかも忘れてしまいそうだと思い、いつの間にか使わなくなりました。
学会発表などをする場合は、発表後に論文に書き直すことが多いので、そういう場合に以前書いたメモを参照できると便利です。
もっと以前、卒論や修論を書くときは、ルーズリーフにメモを取って、内容や順番を検討するという方法をとっていましたが、ロディアのほうが机の上で場所を取らないし、一言だけのメモや、作品を読みながら、登場人物の情報や気づいたことなどを走り書きできる、いらなくなったらどんどん廃棄できるなど気軽さが気に入っています。
2)ステッドラーのテクストサーファードライ
芯ホルダーをつかっている人を見て、ちょっと欲しいなと文房具屋さんにいったときに見つけたのがこれです。蛍光ペンではなく、蛍光色のえんぴつです。ペンと違って長期間放置してしまっても、書けなくなることはありません。また、色の変化も少なそう(確認はしてませんが)です。
買った本に書き込むと売却できなくなると心配する人もいるかも知れませんが、もはやわれわれが引退するころには古書が価値を持つことなどなくなるでしょう。本が流通していた最後の時代の人間として使い倒すくらいの気持ちでいいと私は思っています。
やわらかい書き味で、すぐに耗ってしまうのでカッターナイフで削っています。太いので鉛筆削りには入りません。
3)ふせん5cm x 5cm
先ほどの写真にもうつっている正方形で小さめのふせんです。5mm幅くらいの見出しタイプをずっと使っていますが、この細いふせんだと何かメモを書いたりすることはできません。そこで、ある程度大きさがあり、かつ邪魔になりにくいこのサイズが役に立ちます。
しかし、ふせんの糊が紙を傷めるということはしばしば言われているし、私自身も19世紀の本などを使用することも多いので、糊による破損が心配なときには、ちぎったロディアメモに書き込んだものをページの間に挟んだりしています。
iPadで何でもできるけど、何もかもiPadで済ませたいわけではない
これらの文房具を使った手作業は、じつのところすべてiPadでできます。辞書を引いたり、文章を検討したりというのも、PCでできてしまうし、私たちの執筆活動はほぼタブレットとPCで足りてしまいます。
しかし、ときどき画面だけを見つめている生活に不安を感じます。あるいはずっとタブレットの白い画面を開いておくことに、なんとなく気詰まりな感じがしてきます。
そんなときは、手間がかかって時間の無駄のようにも思えるけど、手を動かしてみるのがいいと思います。