ドイツ語教員が教えながら学ぶ日々

熊谷哲哉 ドイツ語教育、ドイツ文学、文学じゃないけどおもしろいものなど。

ブログ記事で振り返るこの一年

2018年もあと一週間で終わりです。早かったとは思うのですが、やはり一年を振り返るといろいろなことがあり、大きな変化がいくつかあったので、それなりに長かったように感じています。

昨年と同様、今年も自分で書いた記事を振り返りながら、一年のできごとを思い出していきます。

 

1月 メルカリで不用品を売り、コンビニで20年前のバイトを思い出す

自宅に溢れる、古いPCやカメラなどの不用品を、つぎつぎメルカリで処分していました。商品を発送するときは、自宅近所のローソンまで車で行っていて、多い日は1日に2個くらいの荷物を発送していました。おそらくバイトの若者からは、メルカリおじさんと呼ばれていたでしょう。

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最初にコンビニバイトでどんな仕事をしていたか、今と昔の違いを書きましたが、夜勤についてもまとめておきたいと思い、後日もう一つ記事を書きました。

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店長夫婦や仲間たちなど、人間関係には恵まれたもののやはり過酷な仕事だったと思います。

 

2月 学生からの泣き落としメールに激怒する

試験の時期になると、SNSでよく話題になるのが、学生からの「単位くれ」懇願メールや答案用紙への書き込みです。私が思うに、答案用紙に書いてくる学生は、けっこうちゃんと勉強してきてる学生です。試験勉強なしで受けにきて、「単位ください」と書くようなアホはそう滅多にみないので、じつはあまり気にしていません。

それより腹立たしいのは、やはりテスト後に、配慮をお願いするメールを出してくる学生です。テストの後にメールを送って、それで単位が出てしまうのであれば、テストや授業の意味はないわけです。この点がどうしても理解されないみたいで、毎年腹立たしい思いをします。

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3月 ドイツ現代文学ゼミナールを振り返る

毎年3月と8月(9月)に開催している、ドイツ現代文学ゼミナールに今年も参加していました。この研究会はもう70回以上も続いていて、私自身も修士課程2年のころから参加しているので、もう20年近くになります。この研究会に参加し続けていったいなにを考えてきたのかを振り返ってみました。

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来年3月にもまた箱根で開催されます。参加希望の方は私までご連絡ください。

 

4月 ドイツ語クラスが超少人数になる

新学期には、新入生がドイツ語を学び始めるわけですが、今年私の担当クラスは、もっとも多いところが10名、少ないところは2名でした。本務校で教え始めた頃は、どのクラスも30名以上いるのが当たり前だったのに、いったいどうしてここまで履修者が減少してしまったのでしょうか。理由はいろいろあるのでしょうが、私自身はこの超少人数クラスでの授業をとても楽しんでいます。

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学生たちに効果的に学んでもらうことができるというのはたしかにそうですが、いくつか問題点があります。たとえば欠席者が出てしまった場合や、参加者の中にあきらかに学習意欲や学力差がある場合などです。後期に入って、いくつか問題点も見えてきました。来年度はもう少し増えるといいのですが、まだ何とも言えません。

 

5月 おばあさんの葬儀をα7R2で撮る

母方の祖母が96歳で亡くなりました。もうかなり高齢だったので、親族はみな覚悟ができていて、悲しむというより、晴れ晴れした気持ちでおばあさんを送ることができました。母の親族はほんとうに仲が良くて、集まると毎回楽しい気分で過ごせます。

8月には祖母の100カ日法要が行われ、それに伴ってみんなで温泉に出かけたりしました。私にとっては父との最後の旅行になりましたが、いい記念になりました。

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母の実家前。真夏でしたが大阪よりはるかに涼しくて快適でした。

 

6月 大阪で大地震が起きる

今年は猛暑やさまざまな災害のため、もう6月の地震の記憶は薄れてしまいましたが、ブログを読んで改めて思い出しました。

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幸い私は自宅では物が壊れる程度、職場はほぼ無傷と、軽微な被害で済みましたが、倒壊した家屋やライフラインが寸断された地域もありました。このとき私たちはまだ西宮市に住んでいましたが、大阪の今のマンションに移ってからでなくて本当に良かったと思いました。

 

7月 引っ越しと大雨、猛暑の中、関西の各大学の便利度を比較する

7月1日に大阪市に転居し、すぐに関西周辺の大雨被害がありました。幸い大阪市は大したことはなくてよかったのですが、その後西日本で大規模な水害がありました。

 

雨の後には猛暑が到来し、せっかく通勤時間は短縮されたものの、駅から大学まで約1km歩くことは変わらないので、通勤が苦しい時期がはじまりました。ああ、他の大学だったら、こんな辛い思いはしなくていいだろうに、と考えながら、他の大学と自分の職場を比較して、こんな記事を書きました。

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京都・大阪・兵庫等のいくつかの大学を思い出して比較してみましたが、やはり自分の職場も他とそう変わらないのではないかと気づきました。

 

8月 ドイツでだらだら過ごし、タトゥーの番組を見る

8月初めには大阪で初めて淀川花火大会を見ました。

8月半ばごろから、ミュンヘンに出かけ、毎日資料調査をしました。一人でホテル暮らしをしているとけっこう暇なので、夜はテレビを見ながらワインを飲んだりして過ごしていました。そんなある日見たテレビについてツイートしたところ、思いの外反響が大きかったので、ブログにまとめました。

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実は、その前に書いていた、リンダーホーフ城やノイシュヴァンシュタイン城の訪問記のほうが、(海外でネット環境が貧弱なため、大きい写真データを使うとものすごく時間がかかる)数倍時間をかけて書いていたはずだったのですが、わずか15分くらいで書いたこの記事のほうが非常に好評で驚きました。

 

9月 大阪に台風が来る

帰国後はドイツでの写真をつぎつぎブログにあげていましたが、やはり4日に来た台風には驚きました。マンションから見える、屋根が壊れた家屋は、年末になってもまだほとんど修理が進んでいません。公園の倒木も、まだ放置されているところが多々あります。

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それから9月のもう一つ大きな出来事は、父の死でした。

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ドイツから戻ってすぐに、父の具合がかなり悪いと母から伝えられ、9月半ばの連休に会いに行って、その2日後に父は亡くなりました。

まだまだ生きられたのに、とは思いますが、もっとこうすればよかった、ああすればよかったというような後悔は、不思議と感じていません。

父が亡くなって3ヶ月になりますが、学会で何年も前に退職されたのに、精力的に国内外を飛び回って研究活動を続けている先生などを見ると、どうして父はああいう老人になれなかったんだろうと悲しくなります。それと同時に、自分自身の残り時間も、とりあえずはあと30年くらいしかないんだと思うようになりました。

これからの人生があとどれくらい残っているかは分かりませんが、大切に生きていきたいと思っています。

 

10月 学際系大学院で何を学んだかを振り返る

以前からもやもや考え続けていた、京大人・環とは何だったのか、という問題について、自分なりに振り返ってまとめてみました。

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この記事の中で、私は学際とは、この研究科で教えられたことではなく、私たちの学び方であると書きました。修了してずいぶん時間が経ちましたが、だんだんと大学院時代に学んだことがその力を発揮しているように感じています。しかし、それと同時に、文学部でそのまま大学院に進んでいればもっとちゃんと勉強できたはずのことが、しっかり身についていないということも、日々痛感します。もっと勉強しないといけないですね。 

 

11月 教科書が出来上がる

朝日出版社さんから、ドイツ語初級の教科書『ミニマムドイツ語』を出すことになりました。春ごろから一気に書き進めて、夏休みのドイツで仕上げ作業をして、やっとできあがりました。

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出版社さんから見本が各大学の先生方に届いたので、表が見づらいとか、誤字があるとか、さっそく厳しいご指摘はいただいています。

それから、別冊問題集を作らないといけないのですが、まだ原稿を書いている途中なので、早く完成させたいところです。

 

12月 非常勤講師探しについて考える

毎年秋になると、次年度の時間割作成、そして非常勤講師の採用等の仕事に追われます。そして毎年、どうやったらうまいこと非常勤の先生を集められるだろうかと考えていました。

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記事を書きながら、今月初めには、学会にいくつか出席しました。やはりなかなか若い研究者の方とは知り会えなかったのですが、同じような立場の他大学の先生と、情報交換をすることはできました。いまどんな人に教えにきてもらってるとか、あの先生はもう少しコマ数を増やしたいらしいよ、といった具合に、他大学の先生との情報交換で、新たな候補者を探すという方法も有りかなと気づきました。

以上、各月ごとの記事を取り上げながら、この一年を振り返りました。

今年は引越しや父の死などいろいろなことがありましたが、とりあえずは穏やかな気持ちで年末を迎えられてよかったと思っています。