ドイツ語教員が教えながら学ぶ日々

熊谷哲哉 ドイツ語教育、ドイツ文学、文学じゃないけどおもしろいものなど。

本棚をもうちょっと増やす——自作本棚2021夏

 

これまでの自作本棚シリーズ

2019年の夏から、数回にわたって、自作本棚についての記事を書いてきました。

2018年にいまのマンションに入居して4年、わが家はすっかり本棚だらけです。

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2019年夏に、廊下と部屋の入り口に本棚を作ったのを皮切りに、自室にあった既製品の代わりに2x材で棚を設置。さらに今年の春休みには、デスク正面のモニターの上にも文庫新書用の棚を設置しました。

 

恩師の形見分けと在宅勤務で本が増えまくる

2020年に入るころまでは、どの本棚もまだスカスカで余裕がありましたが、この一年で一気に本が増え、棚がいっぱいになりました。

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猫が遊びに来る窓辺にはいつも本が積んであります。



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授業動画の背景にうつる本棚にも、入りきらない本が横積みになっています。

一つのきっかけが、2020年3月に、亡くなった恩師の川島昭夫先生のお宅から形見分けとして大量の本を引き取ったことでした。

毎日古書店に通い、マンションの一室(60平米くらい)の書庫を分類された大量の資料で埋め尽くした先生でしたが、亡くなったあとには弟子たちがその蔵書をそれぞれ段ボールで何箱も持ち帰りました。

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海外旅行用のキャリーバッグ2つとさらに段ボール数箱分の本をいただきました。

20年の春には、オンライン授業と在宅勤務が始まり、ほぼ自宅で研究も授業も行うようになったため、本はこれまで以上に増えました。

しかも世界文学全集や、これまでちゃんと読んでこなかった作家の全集なども大量に買っています。

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昨年秋に買った『講談社ギャラリー〈世界の文学〉』

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院生の頃なんども借りて読んだリルケ全集。箱がとてもきれいです。

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ヤフオクで落札した『ホフマンスタール選集』


大学に車で行くときなどに、あまり手に取らない大きな本を中心に、研究室に移していますが、場所が足りないことは変わりません。

 

ちょっとした隙間に自作本棚を増設したい

しょせんは焼け石に水でしょうが、自宅内の余っているスペースにはまだまだ書架を立てる余地があります。私の持論ですが、壁がある場所にはすべて書架が作れます。

今回は、以下の四つの棚を同時進行で作りました。

1)リビングのDVD棚を天井まで延長する

2)自室入り口の隙間に奥行きの短い棚を作る

3)自室窓際に、高さ90cmの書架を作る

4)クローゼットと書架の間に幅40cmくらいの書架を増やす

いつものようにiPadやメモ帳をつかって下書きをして、頭の中で何度も組立の手順などをシミュレーションしました。

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ホームセンターでカットした木材は晴れた日にまとめて塗装しました。今回はオイルステイン(ワトコオイルのナチュラル)を塗っています。本棚の場合、棚板などはほとんど隠れてしまうので、あまりすべすべつやつやに仕上げる必要はありません。

 

リビングのDVD棚

こちらは柱2本と棚板2枚だけなので、あっという間にできました。

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突っ張り金具で天井に固定しています。

上の段はだいぶ高いので、踏み台を使って物を出し入れします。

自室入り口の隙間本棚

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部屋の引き戸の上に最初に本棚を立てました。その後ドア周辺には無印のパルプボードボックスを置いていましたが、あまり収まりが良くないので、本棚を増設することにしました。

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2本の既にある柱の間にぴったりはまるサイズの棚板を用意し、金具で固定しました。

左側から本が落ちてしまうので、以前キッチンの棚を作った際の余った木材をくっつけます。このとおり、収まりのよい美しい棚になりました。

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セットで買ったのに、ずっと箱にしまっていたショーペンハウアー全集がようやく本棚に並べられました。こういう小さくて、ごくわずかな隙間をうめる本棚を作ることが、じつは自作本棚作成において一番楽しいところです。

 

窓の下の小本棚

デスクのすぐ左側にある窓枠には、いつも本が積んであります。この窓には本だけでなく、猫もよく上っています。猫の居場所もかねて、窓枠ぴったりの高さで本棚を作ることにしました。2x6を柱、1x6を棚板にして、ネジで接合しました。

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ネジが外に見えないように、ダボ穴を空け、ダボでふさいでいます。

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この通り小さいけど、文庫も新書も四六判も収納できます。ちょっとがたつきがあったので、下に紙を挟んで調整しました。

 

クローゼットと書架の間の増設棚

2年前に2x4材で作った本棚とクローゼットの扉の間に、まだちょっとだけ隙間があるので、ここに柱一本を立て、本棚との間に棚板をくっつける形で増設をしました。ここに隙間が残っていたのは、最初に本棚を作った時点で、この隙間はロードバイクを立て掛けるスペースになっていたためです。

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だいたい位置を決めて柱を立てます。

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あらかじめ金具をつけておいた棚板を、好みの高さに固定します。2x4材はもともとゆがみが大きいし、本棚の場合はとりわけ年月とともに変形します。ゆがんでいても、そういうものだと気にしないのがいちばんです。

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こんな具合にできがりました。棚板の高さは隣の本棚に合わせているので、大きめの学術書も収まります。一番下は猫用のカゴです(あまり気に入っていないのかたまにしか入っていませんが)。

 

今回は、ごくわずかな隙間にこのように本棚を増設してみました。あいかわらず自宅勤務が続いており、本は増える一方ですが、こうやって時折本棚を増やしたり、中身を入れ替えたりすると、自分の蔵書を再確認できます。

本棚とは、愛鳥家にとっての巣箱のようなものです。野鳥が巣箱を訪れるように、魅力的な本棚があれば、おのずと良書があつまるのだと私は思っています。