ドイツ語教員が教えながら学ぶ日々

熊谷哲哉 ドイツ語教育、ドイツ文学、文学じゃないけどおもしろいものなど。

ウッドソファを自作してみた

在宅勤務ばかりで退屈だ

非常事態宣言が出され、いよいよ全国的に外出自粛となりました。私自身は、2月半ばくらいからほとんど自宅勤務になっていたので、とくに生活に変化はありません。ここ数週間は、ほんとうに週に一度くらいしか大学に行かなくなったので、研究室に置いていた本や資料、PCなどを自宅に引きあげて、長期的な在宅ワークへと切り替えつつあります。

しかし、zoom会議などでいつも驚くのですが、同僚の多くはいまだ研究室に出勤しているようです。私たち大学教員という仕事は基本的に個室での作業となるので、べつに職場にいても感染の危険性はありません。自転車や自家用車で通勤していれば、ほぼ他者と接するリスクはないので、感染は心配ないでしょうが、せっかく家にいられるのだから、家で仕事をすればいいのではと私などは思ってしまいます。

 

久しぶりに何か工作をしたい

外出自粛ということで、ジョギングやサイクリング(ほんとうは問題ないのでしょうが)に出かけにくくなり、いよいよ気持ちが落ち込んできたので、工作でもしてみようと思い立ちました。

しかし、自室の壁はほとんどすでに昨年がんばって作った自作本棚で埋め尽くされています。

schlossbaerental.hatenablog.com

玄関にシューズラックを作る計画もありましたが、不要な靴を処分したりネットフリマで売却したりしたため、わざわざ作らなくてもいいかと思い、やめました。せっかくだから、物を置く棚ではないものを作るのも楽しいかなと、いろいろ考えているうちに、自室で読書をするためのソファがあればいいと気づきました。

DIYでイスをつくるというのはすでに昨年夏に一度やっています。

schlossbaerental.hatenablog.com

フラットなベンチはすぐに作れましたが、ソファとなると少し難しそうです。多くの作例をネットで調べているうち、作りやすそうなものが見つかったので、ネットの記事を参考に、自分で設計図を描きました。

limia.jp

 

設計図を描くのも難しい

以前スキャナ台を作った時にも思いましたが、自作本棚というのは2次元的なので、設計図を描くのも組み立てるのもけっこう簡単です。奥行き(木材の厚さ)を先に決めてしまえば、あと考えることは幅とそれぞれの棚の高さだけです。

一方、テーブルやソファというのは縦・横・奥行きに関して、それぞれどのような部品の組み合わせで成り立っているかよく考える必要があります。

今回のソファはネットの作例に書いてある寸法をそのまま使いましたが、全体のかたちを自分で把握し、どのような手順で組み立てるかをイメージするためには、何度も図を書いて考えながら進めました。

 

木材が多い

設計図を描いたら、いつものようにホームセンターで木材を買います。今回は2x2、2x4、2x6という3種類の木材で、ひとつひとつの長さはとても短い(一番大きい部品で60cmくらい)ので、本棚より軽い気持ちで買い物ができました。(本棚の場合、2m以上の木材を車に積んだり、エレベーターに乗せたりしないといけません)。

ホームセンターの電動ノコギリで、必要な長さにカットしてもらい、車に木材を積んでいくうちに、たったひとつのソファなのに、やたら木材の量が多いことに気づきました。運ぶときは短い角材一本一本でしたが、考えてみたらこの角材をまとめて一つのソファにするわけです。一人で持ち上げられないくらい重くなりそうだと少し不安になりました。

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部屋の廊下でサンディング(やすりがけ)をしました。パーツが小さいので作業はしやすいのですが、積み上げるとけっこうな量です。

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ベランダにブルーシートを敷いて、ワトコオイルで塗装しました。

間違いながら組み立てる

木材のやすりがけ、塗装を終えて、一日乾燥させてから、いよいよ組み立て作業に取り掛かりました。今回のソファは、ネジで木材を接合しているのですが、本棚やウッドベンチよりも手間がかかりました。

1)8mmのダボ穴を開ける

2)ダボ穴の奥にドリルで下穴を掘る

3)75mmのコーススレッドを打ち込む

4)ダボ穴にボンドでダボを入れる

5)余ったダボをノコギリで切る

このようにダボ穴の奥にネジを入れ、ダボで埋めることで、ネジの頭が表面に出ない、手触りの良い家具ができます。ひとつのねじ穴にこれだけの工程が必要でした。

組み立ての手順としては、以下のように進めました。

1)4本の2x4材にネジの位置をマーキングし、ダボ穴をあける

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今回初めてダボ錐を使ってみましたが、きれいな穴があいて気持ちがいいと思いました。

2)2x6材を組み合わせて左右の手すりを作る

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手すり部分の板(2x6材)は、それぞれ少し隙間をあけます。薄い板などをはさめば良かったのですが、ちょうどいい厚さのものが見つからなかったので、DVDケースを挟んで、それぞれの板を14mm間隔で固定することにしました。しかし、DVDケースってわりと柔らかいので、木でガッチリ挟んでいるうちに歪んだり、割れたりしてしまい、等間隔の隙間をあけるには不向きだと、後から気づきました。

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左右の手すりができました。

3)左右の板と同じ高さに、背もたれ部の板を手すり部分に接合

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左右のパーツの間に、前後の板を4枚くっつけ、箱型を作ります。椅子の形が見えてきました。

4)座面下に2x2材をくっつけ補強とする
5)座面に2x4材を並べ、ネジで固定

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座面になる2x4材は等間隔にならべ、両脇の板からコーススレッドで接合します。この工程が非常に面倒でした。夕方になり、ドリルのバッテリーもなくなったので、いったんここで作業を中断しました。

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翌日になってベランダを見回すと、木が一本落ちています。座面にならべる2x材がもう一本あったことに気づきました。すでに打ち込んだネジをすべて外して、ダボ穴を開けるところからやり直しました。

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この失敗のせいで、間違えてネジをしめていた右側は、ダボ穴だらけになってしまいました。まあ目立たない場所なのでいいでしょう。

6)全てのねじ穴にダボを入れ、余った部分を切り取る。

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穴にボンドを入れ、ダボを差し込み、30分くらい待ってから、飛び出している部分をノコギリで切り落としました。何箇所かはノコギリのせいで木に傷がついてしまいました。

7)やすりがけおよび仕上げ塗装

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やすりがけをしたのち、塗装がはがれてしまっている箇所にもう一度オイルステインを塗り込みました。これで完成です。

 

部屋に置いてみる

最後に4つの脚に傷つき防止のフェルトをはりつけ、リビングに運び入れました。(一人で運ぶのは難しいと思いましたが、二人だと問題ない重さでした)。

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妻に座ってもらいましたが、ちょうどいいサイズ感です。座面と背もたれにクッションを置いています。

自室に置くと、こんな感じです。

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本棚に囲まれたエリアに座る場所ができ、ちょっと気分を変えて読書をしたいときなどにちょうどいいかと思いました。