これまでほとんど活用してこなかったベランダ
私たちの住むマンションには、ベランダがついていますが、引っ越してから1年半、ほとんど利用する機会はありませんでした。
・西向きなので暑いし、秋冬でも日差しが強い
・高層階なので風が強い。当然洗濯物を干すこともありません。ふとんやまくらを日向で干すことはありますが、細心の注意をしています。
・電車や高速道路が近いので、うるさい。大阪都心部なのでどうしても騒音は気になります。
・そもそもダイニングに大きな窓がついているので、わざわざ外に出る必要がない。
このような理由から、ベランダは、私が工作に使うくらいで、ふだんは換気のためにドアを開けても、ベランダに降りることはほとんどありませんでした。
妻がベランダ飲みに興味を持つ
4月からの緊急事態宣言を受けて、多くの人が自宅で過ごすようになりました。もとより在宅勤務だった私にとっては大した変化はありませんでした。しかし、SNSなどを見ると、多くの人が自宅で過ごす時間を充実させようと、さまざまな工夫をしている様子がわかりました。その一つが、ベランダでのキャンプや飲み会です。ベランダにベンチやテーブルを置いて、外で食事をしたり、お酒を飲んだりするのは、たしかに気持ちが良さそうです。
まあ、我が家の場合は、大きな窓から外の景色はよく見えるし、わざわざベランダに出る必要はないだろうと私は思っていたのですが、5月の連休ごろから、妻がしきりにベランダ飲みをしたがるようになりました。
最初は来客用ベンチを使っていた
ベランダ飲みをするだけなら、去年作った来客用ベンチをつかえばちょうどいいと気づき、さっそくビールを飲んだりたこ焼きを食べたりしました。
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これまでベランダに出ることにあまり関心がなかったのですが、たしかに天気の良いお昼や夕暮れ時は、ベランダで風にあたりながら、風景を眺めるのは最高です。
このままベンチをベランダ用として使いつづけようかとも思いました。しかし、このベンチはオイルステインを塗ってあるだけだし、シンプソン金具を多用しているので、雨に当たるベランダに常時置いておくには少し不安がありました。
またテーブルがわりのベンチは非常にサイズが小さくて(20x45cmくらい)不便なので、改めてベンチとテーブルを防水仕様で作ることにしました。
営業自粛下で、ホームセンターも早く閉まる
自宅近くにはコーナンプロがあり、ここの品揃えにはいつも助けられていたのですが、緊急事態宣言が終わった後も、しばらく営業時間の短縮は続いており、夕方かなり早い時間で閉まってしまうので、木材を買ったのち、お店の電動ノコギリでカットしてもらう時間がありませんでした。
今回は大きなパーツはあまりないので、自分で丸のこで切断してみることにしました。
丸のこは大きな音が出て、のこぎりが回転する機械なので、見るからに危険そうですが、ふつうに注意して使っていれば、べつに怪我をすることもないし、それほど失敗をすることもありません。しかし、信じられないくらい木屑が飛び散ります。私はこの点を忘れていたので、自分の服だけでなく、ベランダから室内へ風が吹き込んで、リビングまでうっすらと木屑まみれになってしまいました。
大失敗したものの、組み立てる
ベンチは2つの2x6材を波釘でつないで、2x12の幅にしたものを組み立てるだけなので、わりとすぐにできました。しかし、できたベンチをみて、すぐに大失敗に気づきました。なぜか座面がすごく高いのです。
去年作ったベンチと同じ高さ(座面高40cm)になるようにサイズを決めたはずだったのですが、ぜんぜん高すぎます。どうやら思いっきり勘違いをして、足の長さを10cmほど長くしていたのでした。このまま使うわけにはいかないので、10cm分、ノコギリで脚を切りました。丸のこは片付けてしまったので、普通のノコギリで切りましたが、あまり歪んだりまがったりせず、きれいに切れました。
また、テーブルの方は、前回のスキャナ台のように金具を使う方法はとらず、2x4材を箱型に組んだ上に天板をのせ、箱の外側に足をネジで接合することにしました。この方法も、切り出したパーツをみながら、その場で決めたので、できあがりはなんか無理やりくっつけた感があります。まあ、テーブルとしては問題なく使えるのでいいでしょう。
天板は2x材ではなく、厚さ18mmのパイン集成材を使いました。600*400mmと小さめのテーブルにちょうどいい大きさが見つかったので、そのまま天板にしました。
ベンチの座面と脚の接合には、75mmくらいのコーススレッドを使いましたが、前回のフロアソファづくりで学んだ、ダボ穴を開けてあとで棒でふさぐ工法をつかってみました。しあがりがきれいです。
さっそく使ってみる
6月1日のコロナ収束祈願花火に間に合うように急いで組み立てを終えました。夜8時から花火が上がるというので、7時半過ぎにビールや食事などを準備して花火が始まるのを待ちました。我が家からは大阪港や尼崎、神戸方面ならだいたい見えると期待していましたが、始まってみると非常に小さく見えるばかりだったし、あっという間に終わってしまいました。
後で調べてわかりましたが、大阪の一番端の埋立地舞洲から上げていたようです。
花火はすぐ終わってしまいましたが、夕方の空を眺めながら食べる551は最高でした。
塗装と仕上げ
このまま塗装せずに木の風合いを残したまま使うのもいいのですが、梅雨どきだし、雨に濡れなくても、未塗装だとだんだん木の色が変わってしまいます。
完成から1週間くらいたって、やすりがけと塗装をしました。今回は、いつも使っているワトコオイルではなく、防水性もある、ニッペの木部保護塗料というのを選びました。
全体をやすりがけして、さっそく塗ってみました。マホガニー色を選びましたが、思いの外オレンジ色がかっていました。一度塗りだと色が薄いので、もう一度全体に塗り、乾燥させました。
ワトコオイルに比べて、まったくつやが出ないことが気になったので、表面をどう仕上げるか少し調べたところ、ワックスでツヤを出す方法が紹介されていました。
うちにも買ってあった、廊下用のワックスが使えるということでさっそく試してみました。
ワックスを一度塗り、全体にやすりがけしたのち、再度ワックスを塗ると、このようにてかてかになりました。色もマホガニー色らしく見えます。見えないところはやや塗りムラがあるのですが、全体としては非常にきれいに仕上がっています。
梅雨入りして、雨ばかりですが、こうしてベランダに出て外の空気を吸うのはそれなりに気持ちがいいものです。外出自粛期間のおかげで、思わぬ形でベランダで過ごすことの楽しさを知ることができました。