ドイツ語教員が教えながら学ぶ日々

熊谷哲哉 ドイツ語教育、ドイツ文学、文学じゃないけどおもしろいものなど。

猫ガードを自作する

子猫との戦いがつづく

先日の記事に書いたように、毎日の食事の際には、あちこち駆けずり回ったり、キッチンカウンターに入り込んだりする子猫に手を焼いています。

schlossbaerental.hatenablog.com

私が何か仕事が忙しくて自室に籠っていて、妻が食事の支度をしている時などは、毎回怒号が聞こえて、いたずら猫をワンオペ育児で世話することの限界を露呈しています。

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(昼間なのに瞳が真っ黒。こういうまん丸の目をしているときは危険です。テーブルの下に置いていた箱ティッシュは撤去しました。)

先日作成した、ラップと廃材でつくった簡易猫ガードですが、いちおう2週間くらいは子猫の侵入を防げていました。

しかし、9月末のある日、もうダメかもしれないから早く来て!という妻の声でキッチンへ急行すると、たしかに猫の前足がラップの隙間に入り込んでいました。

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(一度侵入された後、前面に木材を並べて壁を作ってみました。いちおう防御力は高まりましたが、反面小学生男子の工作っぽさも増しました)

一度入れることがわかってしまうと、もはやほとんど強度のないサランラップの猫ガードでは、意味がなくなってしまいます。そこでいそいで設計図を書き、2x材で猫ガードを作ることにしました。

 

DIYで猫ガードを作る

毎度のことながらDIYで一番面倒なのは、設計図を書き、木材を揃えるまでの段階です。やすりがけや塗装、組み立てといった作業は、実のところそんなに時間はかかりません。木にさわるまでがいつもめんどくさくてこまります。

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(いつものようにiPadで設計図を描きます。これが一番最初の構想で、ここからもう少し細かく各部の大きさや木材の配置を決めていきます)

今回は、キッチンカウンターのテーブル側の面全体に木製の格子を作ることにしました。2x4材で、3本の柱を立て、その間に1x4材と2x2材を組み合わせて、格子を作り、右側は固定、左側はドアで開閉できるようにしました。

ホームセンターで木材を買って、いつもならば店内でカットしてもらうのですが、今回はそれほど大きな木材でもないので、自分でのこぎりで切ることにしました。(これが失敗の元でした)

切り出した木材をネジでどんどん組み立てていきます。これまで作った本棚やソファにくらべると作りはシンプルで、迷うところなどありません。しかしそれだけに、サイズ的な精度が重要になります。私が手引きノコギリで切った木材はよく見るとちょっと不揃いで、切り口が斜めになっているのもあります。あからさまにずれているところは直しましたが、それでも組み立てていくと歪みが出てしまいました。もう一度あらためて木材を切り直すかと思いかけましたが、私がのんびり作業をしていると、猫はいたずらしほうだいになってしまいます。仕方がないので、ゆがみも味だと開き直って組み上げました。

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シンク側は固定、調理台の側はドアになっています。しかし、木材の歪みのせいで、ドアは工夫しないと開きません。まあ猫では開けられないのでいいのでしょうが。

格子部分は、2x2材を均等な幅で並べてあります。猫の頭にスケールを当て、幅6cm以下ならば大丈夫と判断したので、5cmの間隔で並べました。

 

子猫を迎え撃つ

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さて、さっそく完成した猫ガードに子猫が近づいていきます。

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ラップがなくなったことにすぐに気づいたようです。

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えいえいと手を伸ばしますが、それ以上は入れません。

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また、横の方からシンクへの侵入にも悩まされていましたが、このように横幅いっぱいに柱を取り付けることで、侵入は不可能になりました。

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こうやってカウンターに寝っ転がるものの、それ以上のいたずらはできません。

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しかしこの体勢から、食事中の我々に襲いかかってきます。

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食事を盗み食いしたいわけではないのでしょうが、食べている私たちをじゃまするのはほぼ毎日の日課となっています。

 

あっけなく敗北する

木製猫ガードが完成して1週間、私たちは子猫がキッチンに侵入する心配がなくなり、すっかり安心して暮らしていました。しかし、つい先日、あっけなく格子は破られました。

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格子の隙間から手を突っ込む子猫、よく見ると頭を無理やり隙間に押し込もうとしています。

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我が目を疑いましたが、押し付けていた顔を斜めに捻ると、うなぎのようにするりと格子を抜けていたのでした。頭が通る幅であれば、肩関節なども容易に通過できるので、あっというまにこの状況でした。

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脱獄の決定的瞬間を収めようと妻が興奮している様子が写っています。しかし、どうしても骨盤が通れないらしく、子猫はここでしばらくもがいた後、あきらめて外に戻りました。

完全に体が通過したわけではありませんが、はっきり言ってこれは私の敗北でしょう。キッチンの幅を測り、猫の頭蓋のサイズを確認して設計図を描いていたのに、あの労力がむだになったように思えて脱力しました。

幸い私が作った格子は、場所によってはねじ止めされている木を少し回して角度を変えることが可能です。45度くらい捻ると、猫が通った隙間は少し狭めることができます。こんなことをしても焼け石に水かもしれませんが、子猫だって成長期です。あっという間にこんな隙間を抜けることはできなくなるでしょう。早く大きくなってくれることを願うばかりです。