ドイツ語教員が教えながら学ぶ日々

熊谷哲哉 ドイツ語教育、ドイツ文学、文学じゃないけどおもしろいものなど。

余った木材でスキャナ台を作る

夏休みの工作以降、余った木材が自宅にあふれていた

夏休みにベンチや本棚を作ったときに、多くの端材が出ていました。玄関の隅に立てかけていましたが、さすがに量が多く、邪魔になりつつありました。このままでは死んだ父の部屋のように、工具と木材で部屋が埋まってしまいます。何かほかに作る必要があるものはないかと考えていました。

研究室のスタンドスキャナを台に置きたい

以前の記事で取り上げた、スタンドスキャナです。

schlossbaerental.hatenablog.com

スキャナは地味に場所を取ります。(マットの大きさが42cmx52cm)使うときだけマットを広げ、本体をつないでという使い方でもいいのですが、めんどくさくてそもそも使う頻度が減っていました。できればスキャナを使いたいときにすぐ使えるように、専用の台に置いた方がいいと思うようになってきました。

 

机って三次元だから難しい

これまで手掛けてきた本棚やベンチは、縦と横の線にそって、板を組み合わせていけばいいので、イメージとしては2次元的でした。もちろん奥行きはあるので本当は三次元です。しかしたとえば本棚の場合は、木材を買う時点から、2x10材にしようあるいは2x4を3本合わせて柱にしよう、という具合に最初から奥行きは決まっています。机の場合は、4本の脚を立て、脚の間に補強を入れ、金具で天板と接合するというように、縦横だけでなく奥行きも考えないといけません。どのように木材をカットして、組みたれてばいいか、何度も頭の中で考えました。

いつものようにiPad miniでGoodnote をつかって設計図を書きました。

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木工作でめんどうなのは、組み立て始める前の段階

いつも工作をするときに思いますが、時間がかかるのは金具をネジで接合する組み立て作業ではなく、それ以前の段階です。組み立て自体は、天井までの本棚でもせいぜい1〜2時間でだいたいできます。

どのサイズの2x材を買ったらいいか?

地味に毎回悩むのは、どのサイズの木材をホームセンターで買うかという点です。2x材にはいくつかの規格があります。それぞれ何フィートという単位で売られています。いちばんよく見るのは6フィート(1820㎜)です。また、本棚の柱に使った2x8や2x10材の場合は10ft(3050㎜)や12ft(3650㎜)といったサイズを買っていました。この何フィートというサイズから必要な木材をどうやったら効率よく切り出せるかを計算しないといけません。今回のスキャナ台の場合は、2x4材で620mmが1本、660mmが4本必要でした。ちょうど売っていた12ftの木材を買って、5つのパーツを切り出すことができました。

間違った金具を買い、木材を切る

ホームセンターで、木材を購入してカットしてもらい、接合に必要な金具とネジも買いました。家についてすぐ気づいたのですが、机のコーナーに使用する金具を間違えて買っていました。

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このように脚と他のパーツを固定する金具です。2x4材用。

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私が間違えて買ったのはこれです。2x2用です。よく見ると脚を入れる部分が正方形(2x2サイズ)になっています。これでは2x4材をくっつけることはできません。

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この部分↑が干渉してしまいます。

よりによっていちばん重要そうな部品を間違えてしまいました。返品してもう一度買うかとも考えましたが、なんとか金具や木材を加工して使おうと試みてみました。

久しぶりに父の形見であるディスクグラインダーを取り出し、金具をカットしてみようとしましたが、派手に火花が飛び散る割に、なかなか思うように切れません。それならば木材を加工してうまく合うようにしたほうが早そうだと考えました。

脚をちょっと加工する

デスクの脚の付け根部分を接合する金具が合わないので、脚の一部をのこぎりで切り取ることにしました。それぞれの脚の端っこを4.5cmずつ切りました。人の手でまっすぐ切ることに少し不安はありましたが、実はこういう細かい作業は、丸のこやグラインダーよりノコギリの方が楽です。若干の歪みはありますが、うまくできました。

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このように角を落としておけば、金具にぴったり差し込むことができます。
 

研磨と塗装も一日がかかり

こうしてようやく各部品がそろったら、さらに次の工程が待っています。木材をきれいにやすり掛けし、そして塗装をします。この工程もとても時間がかかる。今回は本棚とことなり、大きな木材を使うことはないので、労力はたかが知れています。しかし、夏休みに作った天井までの本棚の場合は、木材自体がかなりの重さになるので、動かすだけでも重労働でした。

夏休みの工作のさいは、ベランダでオイルステインの塗装を行い、ベランダの床に何か所も油じみをつけてしまったので、今回は養生用の薄いブルーシートを買って、これを広げて作業をしました。薄くて軽いので、お花見の敷物などには向いていませんが、とてもやすくて(300円くらい)おすすめです。

今回は、違う色のオイルステインを使ってみようということで、ワトコオイルのナチュラルを選びました。以前使っていたウォールナットに比べると、かなり白っぽい色になります。木目がはっきり出てとてもきれいです。

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組み立て作業

土曜日に出勤し、研究室に木材と工具を持ち込んで、組み立てました。

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細かい部品もあるので、布袋にいれて車に積んできました。
 

1)天板の組み立て

天板は、ベンチを作った時のあまりの2x10材2枚と2x4材1枚を合わせて作りました。本来テーブルの天板は1x材やSPF集成材などを使うのが一般的です。2x材はテーブルの天板としてはちょっと厚いので完成した時かなり重くなります。

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2x材どうしをつなぐのに、今回は波釘を使ってみました。それぞれの木材の長さが揃っていないとうまくぴったりとくっつかないのですが、今回は自力で切った材木もあるので、少しずれて、釘の頭がはみ出してしまいました。まあ、人が触る場所でもないので気にしないことにします。

2)天板の裏側を整える

脚をつける前に、天板を裏返して、どの位置に補強を入れ、足を固定するかを確認し、補強として2x2材を天板に固定しました。

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あらかじめ細かく計算をして、それぞれのパーツがぴったりくっつくように設計図を書いていましたが、金具を間違えて、のこぎりで脚の形を変えたりしたので、その分、足と補強の位置も直す必要がありました。

3)脚をくっつけて、金具を固定する

4本の脚を金具に差し込み、ぴったりはまる位置で、まず金具を2x2材の方に固定しました。ここで机をひっくり返し、天板を真っ直ぐにした状態で、脚を固定しました。

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4)脚を固定し、フェルトを貼る

机を立てて、脚にネジをうちこみ、さらに脚の間に補強を入れました。これでほぼぐらつきはなくなりました。最後に仕上げとして、脚の裏にフェルトを貼りました。フェルトがついていると、床が傷つかないし、床と脚のわずかな隙間を埋めることができます。

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ということで、やっと完成しました。

スキャナを置いてみると、ちょうどいい具合に収まります。