ドイツ語教員が教えながら学ぶ日々

熊谷哲哉 ドイツ語教育、ドイツ文学、文学じゃないけどおもしろいものなど。

自作本棚をリメイクしたい

本棚を作りたいが場所がない? ならばリメイクしてしまおう

われわれ自作本棚愛好者の共通の悩みが、自宅に本棚を立てる場所がなくなってしまうことです。新たな工具を購入したり、新たな設置方法を習得したりしても、もはや本棚を立てる余地がどこにもない。これはとても残念なことです。

わが家にはまだまだ本棚を立てられる場所(寝室やリビングなど)はありますが、私の仕事部屋はもう空いている壁はなくなってしまいました。しかし新たな本棚は立てられないものの、既存の本棚を作り直したいとは以前から思っていました。そう、本棚を新たに作るのではなく、既存の棚を作り直すというのもわれわれ自作愛好者にとってのあらたな楽しみになるのではないかということを今回は提案したいと思います。

 

机の上にそびえる文庫・新書棚がちょっと危険

去年の春に作ったのが、机のすぐ前の棚です。

schlossbaerental.hatenablog.com

2021年の春に急ごしらえしたのがこちらの棚です。

ちょうど液晶モニターの高さに合わせ、新書や文庫が入る5段の棚になっています。裏側に本が落ちないように背板もつけています。

しかし作った当初から気になっていたのが安全性です。部屋の構造や照明の位置、机の位置からこのように2x4材2本を柱として、その前方に棚受け金具をつけて棚を載せています。

 

突っ張り金具のメーカーのページなどを見ると必ず注意書きがありますが、柱の前方に棚をつけるのはとても危険です。この図のように、前方に倒れる恐れがあります。

2本の柱の間に棚をつければ、重量は下にかかるので安全です。我が家の棚は基本的にこの構造で作られています。

文庫や新書のような軽い本ばかりだし心配ないだろうと思っていたのですが、本は5段の棚にぎっしり詰まっているし、猫が登ることもありました。

横から見ると、板が下方向に歪んできていることがわかります。

見た目も良くないし、安全性にも問題がありそう、ということで今回この棚を安全な形にリメイクすることにしました。

ちょうど先日トリマーを買って、側板に溝を彫って棚を固定する大入れ継ぎの方法を試したところだったので、今回もこの方法を実践してみることにします。

 

棚をぜんぶ分解する

まずは本を取り除き、ネジを外して棚を解体します。このころの本棚はすべて金具とネジだけで組み立てていたので、すべて解体して移設することが可能です。

解体途中の様子です。木材が日焼けして、棚板と棚受け金具のあとがついています。おかげで棚板がどこについていたのか正確な位置がわかって便利でした。

溝を彫る

木材をベランダに持ち出し、先日の棚作りで使った、2cmの溝を彫るためのジグを当てて、棚板をつける場所に溝を彫ります。

これまで前を向いていた側板を90度回転させる形で組み直します。以前棚板があった場所にそのまま溝を彫ればいいので簡単です。

それぞれ幅2cm、深さ1cmの溝を彫りました。

塗装して組み立て

その後他の棚といっしょに、オイルステインを塗り、乾いたら組み立てです。

ベランダですべて組み立てると、室内に移動して設置するのがかなり難しくなるので、片方の側板に棚板を固定したあと部屋に設置し、もう一本の側板をつけました。

あっというまに完成

側板は90度回転させたので、以前棚受け金具がついていた場所が内側になります。

大入れ継ぎもきれいにできています。

裏側には脱落防止のために木の板をつけています。以前は1x4材を使っていましたが、むだに重くなるだけなので、今回は厚さ9mm、高さ3cmの板に変えました。棚板より1cm上に出るだけですが、本が落ちることはありません。

完成

本を戻しました。天井の金具と部屋の照明が干渉するかもしれないと心配していましたが、なんとかきれいに収まりました。

さっそくブルーちゃんが遊びに来ました。

しっかりした作りで安心したようです。

いい本棚にゃ。