ドイツ語教員が教えながら学ぶ日々

熊谷哲哉 ドイツ語教育、ドイツ文学、文学じゃないけどおもしろいものなど。

クロスバイクをドイツから取り寄せる

通勤、街乗りに大活躍するクロスバイク

2020年の3月にクロスバイク、トレックのFXスポーツ4を買いました。京都に住んでいた2010年から、ロードバイクに5年ほど乗っていましたが、前傾姿勢で首や肩の痛みがひどいので、街乗りに最適なクロスバイクを選んだのでした。

この選択は大当たりで、この一年半のうちにクロスバイクで東大阪市の職場だけでなく、さまざまな場所を走って楽しみました。

(↓昨年書いた、大阪24区めぐりの旅。その後も自転車で市内各地の商店街を見て回っています)

schlossbaerental.hatenablog.com

10月2週目ごろから対面授業が再開となり、毎日自転車で通勤するようになりました。始めは14〜15kmで一時間という道のりがそこそこ過酷でぐったりと疲れていましたが、いまやずいぶん慣れて、自転車で帰宅した後にさらに別の授業の準備をするといったこともできる余裕が生まれました。

もっと高級なクロスバイクとはどんなものだろう?

トレックのクロスバイクは、軽いし、ロードバイクと比べても遜色ないグレードのコンポーネント(クランク、変速機などの動力機構)をのせており、ふだんづかいのクロスバイクとしてはかなり高級な部類に属します。乗り心地もスピードも充分です。しかし、高級とはいえ「最高級」ではありません。FX-S4よりさらに良い、最高級レベルのクロスバイクっていったいどれくらい軽くて、どんなに乗り心地がいいのだろう、ということが次第に気になってきました。

トレックの場合、私が買ったFX-S4がアルミフレームの最上級で、これより上はカーボンのフレームとなります。FXスポーツカーボン4(24万6千円)、FXスポーツ6(29万2千円)となかなかの値段です。

www.trekbikes.com

フレームはともかく、コンポーネントの格は、じつはそれほど大きく変わりません。FX-S4との倍以上の価格差は、ほぼカーボン代です。

ドイツのブランド、キャニオンのクロスバイクを取り寄せる

他のブランドにも目をむけ、探してみると、ドイツのブランド、キャニオンからカーボンフレームで高いコンポーネントを積んだクロスバイクが出ていることが分かりました。パーツの構成を見ると、トレックや他のブランドよりだいぶお買い得です。

www.canyon.com

 

まったく知らなかったのですが、キャニオンのバイクは、ネットで注文して直接買うしかないのでした。(ある程度組み立てられたものが段ボール箱で届きます)ショップでのサポートを受けにくいから初心者はやめておいたほうがいいという評判が気になりましたが、考えてみれば私はロードバイクに乗ってた10年くらい前、コンポーネントの総入れ替えを自力でやってみたこともあったし、ゼロから組み立てるのではなく、ある程度でき上がった状態で届くのであれば問題なかろうということで、このRoadlite CF8に決めました。

巨大な荷物が爆速でやってきた

オーダーしたのが月曜日で、ネットなどを見ると10日から2週間くらいで配送されるというので、新しい工具を注文したり、必要なパーツ類をそろえてのんびり待とうと思っていました。ところが、木曜日にはもう大阪の自宅に届いてしまいました。

職業柄、新刊書、古本、自分で送った荷物などいろいろなものをドイツから取り寄せてきましたが、注文から4日で手元に届くなんてことは初めてでした!記録を見るとコブレンツ、フランクフルトを経由して大阪、と書いてあるけど、そのコブレンツって千葉県とかじゃないの?と思ってしまいました。

妻が多額の関税を払って受け取ってくれたので、帰宅するとドア一枚分くらいの巨大な荷物がありました。(廊下を塞ぐ、巨大な段ボール箱)f:id:doukana:20211112224216p:plain

さっそく組み立てて、乗り回してみた

週末に箱を開けて、バイクを組み立てました。箱が大きいし、説明書を読むのがめんどうだし、少し躊躇しましたが、いざ組み立て始めるとあっという間に完成しました。

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箱を開けると、緩衝材につつまれ自転車がぎっしりつまっています。

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大きめの箱には、ペダルやスルーアクスル、マニュアルなどが入っていました。

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マニュアルはドイツ語から始まり、日本語、中国語、ロシア語など各言語対応です。そのためものすごい厚さでした。

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私がなにやら作業をしているのが気になって、猫もやってきました。

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GoProを首から下げて、組み立ての様子を撮影していたのですが、けっこうすぐ終わってしまったのであまり面白い動画にはなりませんでした。(以下、この記事の写真は、ほとんどGoProで撮った動画から切り出したものです。動画を編集してYouTubeに公開してもいいのですが、けっこうめんどうなので、こうやって写真にして文章をつけてブログを書くほうが私には向いています。しかしGoPro10はすばらしい製品なので、近日中にこれも記事にします。)

その後、カギを用意したり、防犯登録をしたりして、いよいよ試乗です。

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よく晴れた午後、淀川をわたって、河川敷に下ります。

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サイドスタンドがないので、駐車するときはこのように段差などに立て掛けます。

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買ってきたサンドイッチを食べる。暖かくて気持ちのいい日でした。

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河川敷を走って、サドルの位置や変速を調整しました。

 

カーボンクロスバイクの印象まとめ

乗ってみた感じですが、カーボンの軽さはあまりよく分かりませんが、たしかに荒れた路面でも手や体に衝撃は伝わりにくく、カーボンのしなりが効いていることがわかります。

それ以上に私が感動したのが、変速の精度とクランクの感触です。これまで乗ってきたロードバイクよりもあきらかに上です。どの速度域でも、ふわっと踏むだけで軽く前に進みます。これはいままで経験したことがない感じです。

ブレーキは、トレックと同じようなグレードのディスクブレーキです。最初は音鳴りがひどかったのですが、すぐに音は止みました。ものすごくよく効きます。

クロスバイクの大きな特徴であるフラットバーハンドルですが、キャニオンのクロスバイクは、低めの位置に短いステムがついています。そのため、ハンドルは近いのですが、かなり低く感じます。ロードバイクほどではないにせよ、若干前傾姿勢のポジションが気になりました。

純正のサドルは薄くて硬いため、すぐ尻が痛くなります。何日か乗ってみても慣れることができなかったので、トレックでも使っているセラロイヤルの安くて乗り心地のいいサドルに換えました。

 

ポジションがきまり、変速機の調整もできたので、慣らし運転をするため、少し遠くまで行ってみることにしました。

 

尼崎の旧市街を自転車で回る

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十三から北へ向かい、神崎川を渡ります。

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激安スーパー、サンディ。

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JR尼崎駅前につきました。電車や車では何度も来たことがあるけど、自転車で来たのは初めてでした。

JR尼崎駅周辺は、きれいに整備された大都会です。しかし、この街の中心駅はこちらではなく、阪神尼崎駅のほうです。

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JRの駅周辺は広い道路が多く、こんなふうに、車が入れず、かつ歩道でもない自転車レーンが設けられていました。

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急にすごく古い商店街がありました。杭瀬の栄町商店街です。

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パッサージュの屋根がだいぶ老朽化していますが、お店はきれいです。いちごまんじゅうがおいしそうな和菓子屋さん。

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栄町商店街を抜けて、道路を渡るとさらに古そうな杭瀬中市場の入り口がありました。

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だいぶ通路が狭く、昔ながらのお店が並んでいます。

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東西の通りに、さらに南北の道も交差しています。

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商店街から出て、阪神杭瀬駅方面へむかいます。私が子供の頃に見たような昭和の町がまだまだ現役で残っています。

杭瀬の駅から西へ、少し住宅街の間を進むとすぐに阪神尼崎周辺の街に出ます。

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きれいに整備された歩道。このへんが尼崎の中心街です。

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古そうな食堂やパチンコ屋がならぶ通りを進むと、商店街の屋根が見えてきました。

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何なのでしょう。この商店街は。歩いても歩いても終わりが見えないし、とにかくにぎやかです。そして阪神タイガースの聖地みたいな盛り上がりぶりです。大阪だと観光地のような商店街(心斎橋、天満橋など)と、朽ち果てる寸前みたいな商店街の両極端ばかりなので、ここのように、地元の人がいつもたくさん訪れるような商店街は、何だか貴重な場所のように思いました。

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おすすめメニューを貼りだしている喫茶店。定食が500円です。

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商店街の出口は、このように三つのパッサージュの出口が重なっていました。

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商店街を離れ、阪神駅の南側に出ます。川が流れていて、右にはお城があります。なんだか大阪近郊のベッドタウンではなく、どこか地方の中心都市のようです。

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駅前にそびえる尼崎城です。私が西宮を離れてから城趾と模擬天守が整備されました。天守はともかく、城趾公園は広くて落ち着いていて、いい公園だなと思いました。

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天守の中は資料館になっているそうですが、もう日が暮れかかっていたので、大阪に戻ります。尼崎城周辺は、古くからの街が残っていました。

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日が暮れる前になんとか淀川に戻ってきました。ちょっと試乗して、調整するだけのつもりが、気がついたら往復40kmくらい乗り回していました。それまで乗っていたトレックに比べると、少し前傾姿勢のポジションなので、首が痛くなりますが、軽く、しなやかで乗り心地はいいし、クランク、シフター、ディレイラーなどは高いパーツを使っているのでとにかく気持ちよくスピードが出せます。

本体価格もさることながら、送料や関税などだいぶお金がかかりましたが、それに見合う良い物が買えたと満足しています。

玄関にバイクハンガーを取り付ける

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最後に、新しいクロスバイクの置き場所ですが、フルカーボンの高級車だし、何よりカーボンは衝撃に弱いらしいので、マンションの狭い駐輪場に置いておくのではなく、自宅にバイクハンガーを作ることにしました。

いつものように2x4材とアジャスター金具(今回はラブリコ・アイアンを使いました。かなり強力につっぱることができます)で柱を立て、そこにハンガー金具をネジ止めしました。簡単な作りですが、クロスバイクを安全に保管することができます。

それから、これまで乗っていたトレックですが、最初はネットフリマで売却しようと思っていました。というより、それを念頭においていたので、この高級クロスバイクを買ってもいいと判断しました。しかしいざ乗ってみると、トレックを手放すのももったいなく思えてきました。今後は用途ごとに分けて(トレックは街中でも駐輪しやすいし、荷物を積める。キャニオンはサイクリングや通勤など遠い距離の移動に最適)二台とも乗り続けることにしました。