二日目はアムステルダムからデュッセルドルフへ
前回の記事に書いたように、二日目の26日は、昼前にアムステルダムを離れ、デュッセルドルフへICEで向かいました。
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デュッセルドルフも、ネットで調べたところ、まだヴァイナハツマルクトが続いている街の一つだったのです。わりとだれもが知っているし、留学生や駐在員として友人知人が滞在していたこともある街ですが、考えてみると私はこの街を訪れるのは今回が初めてでした。
ハイネと日本企業のまち、デュッセルドルフ
私がふだん資料収集などで訪れるのは、ミュンヘン、フライブルク、マールバッハ、ウィーンなどドイツ語圏でも南の方が多く、他にもベルリンやドレスデンなど北東部なら土地勘はあるのですが、デュッセルドルフなどライン川流域地方に来たことはほとんどありませんでした。
ノルトライン=ヴェストファーレン州には、デュッセルドルフのほかケルン、ボンなどの大都市、レーヴァークーゼン、ドルトムント、メンヒェルングラートバッハなどサッカーチームで有名な街、さらにはボーフムやヴッパータールなどの大学街もあります。
学部時代に一度観光旅行で訪れたときにはケルンだけを見て、あとは素通りしてしまいました。日本企業が多く、ハインリヒ・ハイネくらいしか名物がない街なのだろうし、別に行かなくてもいいかと思ったのでした。
この街の出身者である詩人ハイネは、名前こそ有名だし、私も学部時代にはけっこう熱中していくつかの作品を読みましたが、現在の日本では研究対象としてほとんど人気はなくなっています。(少なくとも学会発表などでハイネを取り上げる若い人はいなくなりました)。こういう「もう読まれなくなった/もう研究されなくなった」作家や作品というのは興味深いものです。
さすが大都市のクリスマスマーケット
お昼過ぎにデュッセルドルフ中央駅に到着しました。
駅の構内に大きなツリーが飾られ、クリスマスがまだ続いていることが実感できました。ホテルに荷物を置き、さっそく市内中心部のマーケットへ向かいました。
市内の中心街Königsallee(通称KÖ)です。非常に美しい通りです。
大きなデパートがあります。なるほど、西側の大都市だなと実感しました。(26日はクリスマス休暇中のため、ほとんどのお店が休業でした)。
ネプチューンをかたどった噴水がありました。オフシーズンなので残念です。
このように、市内中心部にはいくつかの会場が設けられ、それぞれ少しずつ雰囲気のちがうマルクトになっていました。まずはスケート場の設けられたコルネリウスプラッツ、シャドウプラッツ、ケーボーゲンの三箇所(図注の中央右側11、5、6)を回って、お昼を食べました。
スケートリンクの周りに屋台がいくつも出ています。寒そうに見えますが、大阪より2、3度低い程度でした。
クリスマスの名物、ライベクーヘンの屋台です。擦り下ろしたじゃがいもと玉ねぎを油で揚げた、かき揚げ的なものにアップルソースを添えて食べます。これはおいしいです。
グリューヴァインの店。
うしろにはユニクロが見えます。このあたりは高級ブランド店やアップルストアなどが立ち並ぶエリアでした。
ヴァイナハツマルクトには欠かせない、キャンドル屋さんです。
これはグリューヴァインにラム酒を入れた、フォイアーツァンゲンボウルというものだそうです。甘そうなので避けてしまいました。
こどもさん向けのメリーゴーランドですが、馬ではなく、消防車やブルドーザー、パトカーなど働く車がぐるぐる回っていました。
こちらはチーズとワインの屋台。強烈なチーズ臭が漂っていました。
もちもちした麺にチーズを絡めた、ケーゼシュペツェレは妻がすごく気に入っていました。
さらに肉と玉ねぎのサンドを食べました。
また、デュッセルドルフの名物といえばこのアルトビアです。小さいグラスで出てくるので、みんな寒い中何杯も飲んでいました。
夜のマルクトはよりいっそう楽しい
外でビールを飲んで少し体が冷えたので、いったんホテルに戻って仮眠して(やや時差ぼけ気味でした)、日が暮れてから旧市街のマルクトを見に行くことにしました。デュッセルドルフは地方都市とはいえ、かなり都会なので地下鉄も何系統か走っていました。車両がかっこいいですね。
ヴァイナハツピラミッドのようなお店の飾りです。上に載ってる人形がぐるぐるまわります。
これはパンケーキのお店です。屋台の上に人形が載っています。
何度か見た豆菓子やさん。
様々な種類のシュトレンも売られていました。
梅田のクリスマスマーケットでも見る、手作りのミニチュア民家とフィギュアのお店。
以前ほかの町のマルクトをYouTubeで見たのですが、そこに写っていてなんだかよくわからなかったのが、この肉まんのような食べ物です。Dampfnudelnという小麦粉をねった生地を蒸したものです。バニラやチョコなど甘いソースをかけていました。味が気になりましたが、かなり大きかったので断念しました。
マルクトの外の通りも電飾がついていて盛り上がっていました。
こちらは赤い屋根の屋台がめだつ、旧市役所前のマルクトです。
ここでもメリーゴーランドが大人気。
木彫りのクリッペ(キリスト生誕のようす)です。そぼくな雰囲気ですね。
このマルクトで買ったグリューヴァインです。雪だるま形のカップに入っていました。
とても人気のソーセージ屋さんで買いました。
そしてマヨネーズをかけたポテトフライを食べました。
建物の中庭には白いLEDの装飾で統一された、星のマーケット(Sternchenmarkt)がありました。すでに営業終了したお店が多かったのが残念でした。
こちらは別の会場、天使像がお店の上に掲げられた天使のマルクトです。
ここも非常にきれいでにぎわっていました。
旧市街を抜けてさらに西へ進むとライン川に出ます。淀川のように大きなライン川です。
旧市街の飲食店には、クリスマスを楽しむ人たちが集っていました。
私たちもこの古いビアレストランでさらにビールやワインを飲むことにしました。
小さいサイズのビールがつぎつぎ出てきます。
奥行きの深い、典型的なビアレストランです。
妻も大いに楽しんだ様子でした。
ポテトフライ店のマスコット人形、ポテトおじさん。表情がきもちわるい。
ふたたびケーニヒスアレーにもどり、地下鉄で宿に帰りました。
観光するところなんかないだろうと思っていましたが、美しい町でクリスマスマーケットを堪能することができ、大満足でした。