ドイツ語教員が教えながら学ぶ日々

熊谷哲哉 ドイツ語教育、ドイツ文学、文学じゃないけどおもしろいものなど。

最近買った本、7月後半

気がついたらもうお盆休み

7月末ごろから、かなり仕事が忙しくなっておりました。

昨日まで、研究分担者として参加している、科研グループ「プラハとダブリン亡霊とメディアの言説空間−−複数の文化をつなぐ《翻訳》の諸相」の研究会合があり、そこで「夢遊病心霊主義−−カール・デュ・プレルとシュレンク=ノッツィングを中心に」と題して、これまでの研究や今後の研究計画などを話しました。正直なところ、準備に取りかかれたのがようやく8月に入ってからだったので、ほとんど新たな発見を盛り込んだりはできず、まったく不十分な発表となりました。

毎日発表の準備もせずに、学内の仕事とテストや採点登録などの業務に追われて過ごしていましたが、その合間にも、あれこれと興味のある分野の本を買い集めておりました。なかなか読む時間はとれませんが、夏休み中なので、心霊主義関連の文献にあきたら、少しずつ読み進めていこうと思います。

自分が知っていることは、物事のごく一部でしかない

7月ごろに、あれこれ仕事をしながら、自分が当たり前のことだと思っていることも、いざ説明するとなると、あまりよくわかっていないし、因果関係もちゃんと理解できていなかったりということがよくあるなあと思っていました。

私が専門的に研究している19世紀末ドイツのことも同様です。もう少し広い視野から、過去の出来事を学ぶ必要があると痛感していました。

そんなことを考えながら、7月はおもに歴史の本を買い集めていました。

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石灰の街を紹介した、『日本の砿都』には、私の地元である栃木の葛生や鍋山なども取り上げられていました。

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ヨーロッパとイスラームの関係を知るには、だいぶ古い時代から歴史を学んで行く必要があると思い、何冊か文献を集めました。

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歴史物といえば、最近は、『応仁の乱』や『観応の擾乱』など、中公新書ものが話題です。『応仁の乱』は確かに面白かったけど、途中でついていけなくなって8割くらいで挫折しました。『観応の擾乱』はこれから読みます。

 

ドイツ語で歴史を学ぶなら、C.H. Beck Wissenシリーズ

ドイツでも、歴史を気軽に学べるシリーズとして、C. H. Beck社のC.H.BECK Wissenシリーズがあります。『ドイツ帝国』や『十字軍』、『アフリカの歴史』、『20世紀の哲学』、『人間の尊厳』など、古くてマイナーなテーマから、最新の話題まで、さまざまなタイトル(このシリーズでおどろくのは、ドイツ史についてはかなり細かいテーマまで一冊になっている点です)が刊行されているので、ここ最近何冊も買っています。1冊8.95ユーロなので、日本の新書よりは高いけど、ちくま学芸文庫講談社学術文庫くらいの値段なので、おそらくドイツに行ってから、また何冊か買い込むことになるでしょう。