フジの樹海へ
新しいカメラを使ってみたいなと思ったのはふとしたきっかけでした。これまでフルサイズとマイクロフォーサーズを使ってきて、どちらもそれなりにいいところがあると実感していたのですが、間のAPS-C機については、4年前にドイツへ持って行ったペンタックスK-S2以来、とくに関心を向けていませんでした。
APS-Cのセンサーサイズなら、マイクロフォーサーズより写りがいいのかもしれないと思い、ソニーやキヤノンなどのミラーレス機を探していましたが、キヤノンはどれも中途半端、ソニーはとても小さくて使いやすそうだけど、その分値段が高いし、実物を手に取ってみると液晶の小ささが気になりました。
気に入っているパナソニックGX7Mk3と同じように手軽に使えるミラーレスを、と思っていたのに、全く方向性の違う超重たいフジフイルムのX-H1を買ってしまったというのが先月までの話。
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その後、動物を撮るのにはまり、せっかくだから今出ている一番評価の高い機種を使ってみたいと思い、先日ついにまだ発売からまもない(だからとっても高い)X-T4を買ってしまいました。
気がつけば、すでにX-H1, X-E3, X-T4そしてxf16-80, xf55-200, xf18と本体・レンズがそれぞれ3台も集まってしまいました。もうすっかり沼、フジフイルムだけに樹海に足を踏み入れているといっていいでしょう。(たぶん近いうちに現在手持ちのどれかを売却することになるでしょう)
外観や重さなどの印象
一昨年あたり、ソニーのα7R2を手放した時に、ソニーはレンズが高いし、フルサイズ用は重量があるからと書いた覚えがあります。しかしよく考えると、フジもレンズは高いし、ズームレンズはどれも重いものばかりです。今頃になって、α7をそのまま使ってた方が安く上がったのではと思ってしまいますが、沼人ですから、機材はいろいろ使うのが楽しいのです。
外観を比較すると、パナソニックG9、X-H1とそれほど大きさは変わりません。
サイズ感はα7とほぼ同じくらいでしょうか。重さはだいぶ軽いです(バッテリー込みで50gくらい軽いようです)。
X-H1と操作感は近いのですが、大きな違いは、動画撮影時の切り替えスイッチです。
これが非常に便利で購入の決め手になりました。動物園での撮影のさいには、動画と静止画を切り替えながら撮っています。X-H1だと右側の撮影モードダイヤルを90度まわす必要があります。このときに一枚撮影のSか、動画のMに合わせるのですが、それ以外のところに間違って入ってしまうこともあるし、切り替えのたびにぐりぐりレバーを操作する煩わしさが嫌でした。
X-T4の場合、切り替えは右のダイヤルでStillとMovieだけです。誤操作の危険性は低いし、シャッターボタンに近いので感覚的に操作しやすいです。(しかしもっと便利なのはパナソニックやソニーみたいに赤い録画ボタンを押せばいいというやつです。モード切り替えとは別に、録画ボタンをおせば、すぐに動画撮影が始められるので手軽です)
動物を撮ってみよう
X-T4を購入してまず向かったのは、五月山動物園です。前回は国道176号線で最短距離を通って行きましたが、今回は、神崎川・猪名川に沿って池田に向かいました。このルートは自転車道が整備されているので走りやすかったです。
2回目の五月山動物園ということで、xf55-200をつけてウォンバットの動向をうかがっていましたが、ちょうど日差しが強いお昼頃ということで、まったく出てくる様子がありません。やはり涼しい朝・夕や曇りの日のほうが活発らしいです。
残念でしたが、その代わり、他の動物たちをじっくり撮影することができました。
ひつじのもふもふした質感がしっかり捉えられています。
リクガメの甲羅も、望遠レンズで撮ると迫力が違います。
ヤギの毛並みがよく撮れました。
アルパカさんは、もぐもぐ口をずっと動かしていました。こんなに下の歯が出っ張っていたとは知りませんでした。
ワラビーは静かに草を食べていました。前にも思いましたが、フジのカメラは草がきれいに写ります。美味しそうに見えます。
動きの速いうさぎさんたちもよく撮れました。金網越しですが、ほとんど気になりません。
伊丹空港の飛行機を撮る
池田まで行く途中には、伊丹空港を発着する飛行機が見える、エアフロントオアシス下河原という公園があります。サイクリストたちは特に関心をしめすことなく走り去っていくのですが、せっかくなのでちょっと寄り道してみました。
開放感があって気持ちの良い公園です。飛行機関係なく遊んでいる家族連れなどもたくさんいました。
しばらく待っていると飛行機の発着を見ることができました。
カメラファンにとって飛行機はけっこうメジャーなジャンルですが、私はこれまで撮ったことがありませんでした。こうやっていくつか撮ってみると、上手く撮れたり失敗したり、なかなか面白いものだなと思いました。
雨の瑠璃光院で青紅葉を撮る
雨が激しく降る平日に、車で京都に出かけ、この時期に特別公開されている八瀬の瑠璃光院に行ってきました。
車は途中に駐車し、叡電で八瀬比叡山口につきました。
八瀬に電車で来たのは、たぶん修士課程に入った頃に八瀬遊園のプールに行った時以来です。おそらく20年前です。八瀬遊園は影も形もなくなってしまいました。
入り口で入場料を払います。さすがにこの状況なので、行列などはありませんでしたが、やはり人気の場所なので、それなりに見学者はいました。
こういういかにもいいカメラで撮った感のある写真が撮れて、もう満足しかけていました。
建物の2階に上がると、あの有名な机に写る青紅葉の窓がありました。
雨に濡れる石灯籠の苔を撮ろうとしましたが、暗くてシャッタースピードが遅いため、ぶれてしまいました。雨の中で写真を撮ることはあまりないので、おもしろいけど難しいと思いました。
この日は、xf16-80だけで撮影しました。写りはきれいだし、防水は安心なのですが、若干重いのが気になりました。
Zoomでも使える(?)
FUJIFILM X WebcamがMac版もリリースされました。すでにキヤノンやニコン、シグマなどは、一眼レフをWebカメラ化して、ズームなどで使えるソフトが発表されています。フジフイルム も5月末にウィンドウズ版が、そして7月初めにMac版がリリースされました。
さっそくMac miniに入れてみましたが、残念ながらカメラの存在が認識されません。そこで自宅にあるMacBookに入れてみたところ、最初は失敗したものの、数回電源を入れたり、USBを挿したりを繰り返したところ、ちゃんと画面に表示されるようになりました。
これで、三脚に乗せたX-T4からの映像をズーム会議などに使うことができます。しかし、MacBook12インチしか使えないとなるとちょっと不便です。というのも、MacBookはUSB-Cの差し込みが一つしかないので、カメラを繋いでしまうと充電ができないからです。ハブをつかって給電もできないかと試してみましたが、USBハブを介すると、Webカメラとして認識できなくなるようです。まあ、2時間程度ならMacBookの電源だけで使えるかもしれないので、しばらくはこれで使ってみます。