ドイツ語教員が教えながら学ぶ日々

熊谷哲哉 ドイツ語教育、ドイツ文学、文学じゃないけどおもしろいものなど。

アーザム兄弟が手がけたバロックの教会を撮る

3週目はゼンドリンガートーアに引っ越し

3週間弱の滞在中に、一度ホテルを移動しました。2週目までいたのは、中央駅の北を走るアルヌルフ通りを西に行った場所にあるアパートメントホテルでした。ここは2年前にも滞在して大変気に入っていた宿でした。(この話はまた別の機会に書きます)

3週目に、中央駅から南東方向にあるゼンドリンガートーア駅周辺の安ビジネスホテルに移動し、ここで4泊しました。

f:id:doukana:20180827105114j:plain

かつては市内と市外を隔てる門でしたが、現在は門周辺に大きな道路やトラムが通っています。

f:id:doukana:20180827105149j:plain

門の前にはゼンドリンガー通りがあります。ここは原則的に歩行者専用道路(業者の車は入れるみたい)です。広い歩道にいくつものお店がテラス席を出しています。

f:id:doukana:20180827105305j:plain

家具屋さんのディスプレイ。猫のクッションが人気でした。いっぱい並べてもクッションなので多頭飼いの心配がないのがうれしいですね。

 

Asamkircheを撮る

この美しい通りにあるのが、バロック様式の豪華絢爛な教会、アーザム教会です。

schlossbaerental.hatenablog.com

(去年の滞在時にも紹介していました。この記事の中盤あたりです。)

この教会は正式には、聖ヨーハン・ネポムク教会といいますが、製作者のコスマス・ダミアン・アーザムとエギト・クイーリン・アーザムの二人にちなんで、アーザム教会と呼ばれています。ゼンドリンガー通りに面したファサードから、華麗な装飾が目を引きます。去年もこの通りを訪れた際に、写真を撮りましたが、もう一度あらためて、撮影してみました。

f:id:doukana:20180827105515j:plain

f:id:doukana:20180829093853j:plain

f:id:doukana:20180827110348j:plain

f:id:doukana:20180827105614j:plain

f:id:doukana:20180829093945j:plain

f:id:doukana:20180829094300j:plain

f:id:doukana:20180829094129j:plain

f:id:doukana:20180827105731j:plain

f:id:doukana:20180829094559j:plain

どこを見回してもぎっしりと装飾がほどこされています。地元の日光東照宮を思い出しました。4日間この近辺に滞在していましたが、毎日のように行っては写真を撮っていました。

 

Brüder Asamとは?

アーザム教会を作ったコスマス(1686〜1739)とエギト(1692〜1750)の兄弟は、オーバープファルツ(バイエルン北東部)生まれで、天井画家の父の元で修行して、彫刻家、画家、建築家として南ドイツで活躍したそうです。

Brüder Asam – Wikipedia

f:id:doukana:20180903100206j:plain

兄のコスマス

f:id:doukana:20180903100231j:plain

弟のエギド

後年彼らは、このアーザム教会を作り、そのとなりにあるアーザムハウスに居住したといいます。

アーザム兄弟は多くの教会を手がけましたが、調べてみるとけっこうミュンヘン中心部にも、彼らの手による教会があるとわかったので、さっそく行ってみました。

 

ミュンヘン旧市街中心部にあったアーザム兄弟物件

アーザム教会から歩いて5分ほどのところにあったのが、Damenstiftskircheです。ちょっと目立たない外観なので、本当にここでいいのかとグーグルマップで確認しながら探しました。

f:id:doukana:20180827131457j:plain

f:id:doukana:20180827131304j:plain

入り口までは入れましたが、このように柵がしまっていて中には入れませんでした。しかたがないので、柵の隙間にカメラを突っ込んで写真を撮りました。

f:id:doukana:20180827131201j:plain

f:id:doukana:20180827131416j:plain

アーザム教会と違って、白を基調とした内装です。

 

もう一つ、さらに10分ほど離れたところにもアーザム物件がありました。

f:id:doukana:20180827140455j:plain

f:id:doukana:20180827140109j:plain

残念ながら、7月から8月末までは改装のため入れませんでした。

この三位一体教会は、私がミュンヘンで一番気に入っている、ヴィッテルスバッハーブルネンのすぐ近くにありました。

f:id:doukana:20180827135753j:plain

 

インゴルシュタットにもあった、アーザム教会

前回の記事で取り上げたインゴルシュタットにも、アーザム兄弟による教会がありました。

f:id:doukana:20180826163103j:plain

f:id:doukana:20180826163045j:plain

f:id:doukana:20180826162905j:plain

広々した明るい空間です。

f:id:doukana:20180826163013j:plain

f:id:doukana:20180826162836j:plain

白と金の祭壇を近くで見ることができます。

f:id:doukana:20180826162927j:plain

f:id:doukana:20180826162923j:plain

鮮やかな天井画です。

 

大聖堂を見にフライジングへ行ってみた

もう一つ、ミュンヘン郊外のフライジングに、非常に有名なアーザム物件があるというので、帰国前日に行ってみました。フライジングというのは、ミュンヘンの隣町で、空港がある町です。空港にはなんども行っていましたが、今回はじめてフライジングの町を歩きました。

f:id:doukana:20180830120322j:plain

Sバーンとバスを乗り継いでミュンヘンから1時間ほどでフライジング駅へ到着しました。

f:id:doukana:20180830120444j:plain

緑豊かな小さな町です。町のいたるところに色とりどりにペイントされたクマがありました。

f:id:doukana:20180830120759j:plain

苔むしたブルネン。

f:id:doukana:20180830140859j:plain

小さな旧市街は観光客で賑わっていました。

f:id:doukana:20180830121216j:plain

市内中心部にあるブルネン。第一次大戦、第二次大戦における戦没者を追悼するためのものでした。

f:id:doukana:20180830130131j:plain

インフォメーションでもらった地図に載っていた、クマの噴水です。クマはこの町のシンボルのようです。

f:id:doukana:20180830121543j:plain

大聖堂は小さな山の上にあるので、旧市街から10分ほど急な坂道を登ります。

f:id:doukana:20180830121631j:plain

f:id:doukana:20180830121720j:plain

f:id:doukana:20180830121915j:plain

坂を登りきると大聖堂があります。

f:id:doukana:20180830134933j:plain

f:id:doukana:20180830134942j:plain

f:id:doukana:20180830140024j:plain

f:id:doukana:20180830135021j:plain

f:id:doukana:20180830135054j:plain

f:id:doukana:20180830135101j:plain

f:id:doukana:20180830135309j:plain

こちらは地下のクリュプト(地下聖堂)です。

f:id:doukana:20180830135330j:plain

聖人の棺が収められています。

f:id:doukana:20180830135345j:plain

地下聖堂の奥には祭壇がありました。

ここで一番おどろいたのが、この祭壇でした。

f:id:doukana:20180830135720j:plain

f:id:doukana:20180830135622j:plain

小さな天窓に向かって、隙間なく壁画と装飾が施されていました。

f:id:doukana:20180830135635j:plain

細部までぎっしり彫刻や壁画でうめつくされていてため息がでました。

 

 

 

ビール飲んで帰る

フライジングのもう一つの名物は、世界一古いらしい、ビール醸造所です。

f:id:doukana:20180830142813j:plain

f:id:doukana:20180830142825j:plain

醸造所のとなりには、ビアレストランがあります。高台にあるので、テラスから町を見下ろせます。

f:id:doukana:20180830144543j:plain

グラスにも世界一古い醸造所と書いてあります。

f:id:doukana:20180830142047j:plain

醸造所近くの丘からは、空港が見えました。