年始から30点くらいの商品を売った
年始から最近まで、毎日メルカリで不用品を売っては、コンビニで発送していました。お正月明けからの一ヶ月で30点ほどの商品を扱ったので、日によっては朝の出勤時に2点、帰宅して夕食後にもう2点発送するなんていうこともありました。自宅からコンビニまでは一番近くても徒歩12分くらいかかるので、毎回車でシャーっと乗り付けていました。
そうやって、コンビニで毎日のように荷物を出しているうち、下の記事に書いたように、自分のコンビニ店員時代を思い出したわけです。
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そもそも、メルカリで家の不用品を売ろうと思ったきっかけは、昨年新しいカメラを買ったことでした。
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高いカメラを新品で買ってしまったのだから、今持っている使わないカメラは売るか下取りしてもらうかしないともったいないと思ったのでした。
カメラがすぐ売れる
メルカリのアカウントを作り、出品の仕方を確認して、商品の写真を3、4枚撮りました。ちゃんと動くカメラとわかるように電源を入れた状態のものや、元箱や充電器など付属品も撮りました。カメラを買った時期や状態を書いて、商品を公開しました。
おどろいたことに、わずか数時間で、2台のデジカメが売れました。どちらも3、4年前の機種なので、べつにそれほど魅力があるわけでもなかろうと思っていたのですが、あっというまに買い手がつきました。
メルカリの仕組み
メルカリのしくみと出品の手順についてここで簡単にまとめておきます。
1)アプリをインストールし、アカウントをつくる。
2)アプリから商品の写真を撮り、商品の説明文を書き、値段を決める。
(出品スタート時点の画面です。カメラで写真を撮り説明を記入します)
3)出品する→しばらく待つと買い手がつく
4)その後はアプリの誘導に従って、梱包した商品をコンビニや郵便局から発送
5)商品が購入者の元に届くと、手数料(価格の10パーセント)と送料(175円〜900円くらい)を引いた金額が売上金としてアプリ内に計上される。
6)売上金を振り込み申請する。
7)振り込み指定日(月曜日締め金曜日払い)に登録した銀行口座に売上金が入金される。
出品して売上金を手にするまでの流れは上記のようにまとめられます。5)に書いたように、自分が決めた商品の値段から、手数料と送料を引いたものが売り上げとなります。ですから、値段が高い商品の場合は、手数料もそれだけ高くなってしまいます。PCやカメラの場合はメルカリの取り分を計算に入れて値段を決める必要があります。
ヤフオクとの違い ヤフオクの思い出
メルカリと同じように、個人売買ができる場所としては、ヤフオクが昔からありました。私は大学院時代によく利用していました。ヤフオクが便利なのは、新品で買うわけではないから失敗することもあるけど、それでもちょっと試しに使ってみたい、買ってみたいと思う商品が手軽に買える点でした。
院政時代愛用していたポーター のカバンも、いくつかはヤフオクで中古品を買って使っていました。また、シャネルの香水もはじめはヤフオクで半分残ってる瓶などを安く買って、その後気に入って現在は毎年免税店で買うようになっています。また、2004年ごろかiPodが普及し始めた頃には、中古でiPod miniを買って、壊れるまで使い倒しました。
ヤフオクでは、正規で買うと高いけど、中古でも価値(機能など)が変わらないものを買うことが特に多かったです。バイクのブレーキが盗難にあった時には、新品だと3万円くらいのブレーキを1万円くらいで買えました。バイカー時代に来ていたショットのレザージャケットもヤフオクで購入し、その後バイクを手放した時にほとんど同じくらいの値段でオークションで売却しました。
ヤフオクとメルカリは似たようなサービスですが、いくつかの点で異なっています。
まずメルカリの一番の特徴が、スピードです。ヤフオクの場合、購入希望者が締切時間までに入札を繰り返して行き、一番高値をつけた人が購入できることになります。たいてい3日から6日程度の期間をとります。商品の買い手が決まったら、振込先を連絡したり、送り先を教えてもらったりと、購入者と出品者がメールのやり取りをして交渉を進めます。なんだかんだで、おそらく出品から取引の完了まで10日くらいかかるのが普通ではないかと思います。
しかしメルカリの場合、値段は出品者側が決め、購入希望者は値下げの交渉をするという形で、ヤフオクと違い出品時から値段を下げることが多くなります。また、人気の商品、安い値段の商品などはあっというまに買い手がつきます。私の場合一番早かったのは、出品して1分以内に売れたときでした。
購入希望者は、大抵の場合カード決済やメルカリサイト内にある売上金を使って、すぐに代金を支払います。代金が支払われると、出品者はコンビニや郵便局から、QRコードを使って伝票を作成し、発送します。本人同士のメッセージのやりとりが必要ないので、このあたりの手続きは一瞬です。そのため購入希望者は購入手続きから2日後くらいにはすぐに商品を入手することができます。
お互いの本名や住所などの情報は、メルカリ側がもっていて、出品者・購入者はそれぞれ匿名性を保てるというのも非常に画期的な点です。
中古PCも売ってみる
中古カメラと同様、すぐに売れて利益が高いのがPCです。職業柄(?)使い古しのPCは家のあちこちに眠っています。今回はiMac1台、MacBook Air2台、MacBook Pro1台、さらにタブレットではiPad Air2を1台とネクサス7、Amazon KindleFireを売りました。
まだまだ使える妻のMacBook Air(early 2013)やiPad Air2(2015)は高く売れるとわかっていましたが、まさか2010年モデルのMacBook Proや2008年夏に買ったiMacまで売れるとは思いませんでした。しかしどの商品もたいていは1時間から1日以内に買い手がつきました。
メルカリでは、ほとんどゴミのようなものや、写真がちゃんと撮られていないものなども売られています。それが原因でトラブルも多いだろうと思いました。私としては、ただ売れればいいやではなく、自分がうるものについてはちゃんと責任を持ちたいと考えて、PC等はデータを消去する際に同時に、あれこれ整備もしました。
MacBook Proをまだまだ使えるようにする!
妻が結婚する前に買っていたMacBook Proはいつのまにか電源が入らなくなり、本棚の隙間に放置してありました。数ヶ月前に、これって何で動かないのかな?と取り出してみると、バッテリーが膨張してトラックパッドが盛り上がっていましたが、何度か試みるといちおう電源は入ることがわかりました。
冬休み中にバッテリーを注文し、分解修理をしました。バッテリーを換えてOSをクリーンインストールするとけっこう快適に使えることがわかりました。さらに他のPCで使おうと思って買っていたSSDを入れてみると、少なくともネットをみるくらいなら全く不自由なく使えるようになりました。 DVDドライブの動作に少し不安が残りますが、それ以外はまだまだ現役で使えるマシンなので、買った人も満足されたと思います。
売れるものと売れないもの
いくつかの品物を売っているうち、売れるもの、売れないものの区別がわかってきました。PC、カメラ、家電製品の場合は、動くもの、バッテリーが生きている製品はたいてい買い手がつきます。多少古くても、必要な人、安ければいい人というのはいるようです。
靴やバッグも信頼の置けるブランド品であれば売れます。おどろいたことに、院生時代に4、5年使っていたポーターのリュックも売れました。昨年まで使っていた通勤用のノースフェイスもちょっとくたびれていたけど、すぐに買い手がつきました。
一方でなかなか売れないのが、食器類でした。また、売れても安いわりに梱包に気を使わないといけないし、場合によっては送料がかかってしまって、ほとんど利益がでないこともありました。
売れるものの、バッグなどはかさばるので梱包に苦労しました。値段が安い商品の場合は、手数料と送料を除くとほとんど儲けがなくなってしまうこともありました。
トラブルが厄介
このようにスピード感のある売買ができるメルカリですが、トラブルもたくさんあります。少し前には、現金を出品する人や盗品を出品する人などもいて話題になりました。私の場合、購入者の方とトラブルになったのは、このような犯罪がらみのことではありません。宅配業者のミス(と考えられる)による商品の破損が一件だけありました。
不要な食器を出品してすぐに買い手がついたので、発送したのですが、数日後にソーサーが一枚割れていました!とメールがきました。すぐにメルカリ事務局にトラブルの報告をしたのですが、なかなか対応してもらえずやきもきしました。結局トラブル発生から一週間くらいかかって、やっと補償してもらえることがわかりました。実害はなかったものの落ち着かない気分でした。
進化する梱包技術
PCやカメラだけでなく、服や食器、家電製品など、さまざまな商品を出品しているうちに、徐々に梱包技術も磨かれてきました。はじめはアマゾン箱に緩衝材ですき間を塞いで詰めるくらいでした。そのうちに、家にたまっていた段ボール箱をリサイクルし、さまざまな商品をきれいに梱包し、荷造り用透明テープで固める技術が身についていきました。
写真だってちゃんと撮りたい
自分が出している商品がどのくらいの値段で売れるのかを模索する際に、ほかの商品の写真や説明も参考にしました。そこで気付いたのですが、やはりすぐ売れる商品は説明文がしっかりしているだけでなく、写真がきれいに撮られています。メルカリはスマホやタブレットですぐに出品できますが、そこであえて一眼レフで商品写真をつけるとあきらかに他の出品者から一歩抜きん出ることができます。
私はパナソニックG8に単焦点レンズをくっつけて、背景ボケを生かした写真をとってみました。
妻が一人暮らし時代に使っていたペンダントライトです。引越し後4年ほどしまったままで処分に困っていたので売れて安心しました。
(単焦点レンズならではの美しいボケです)
これから何を売るか?
一通り家にあるものを売り払ったところで、もう一つ売れそうなものを思い出しました。ロードバイクです。
(銀閣寺ハウス時代、玄関をめいっぱい使って整備していました)
2010年に購入後、当時勤めていた京都精華大学への通勤に使っていましたが、4年前に転居してから全く乗る機会がありません。やや古くなってはいますが、コンポーネントを全とっかえしたりと、それなりにお金をかけてカスタムした車体です。メルカリや姉妹アプリのアッテ(直接会って取引ができる)をつかえば、これも高値で売ることができそうです。
とりあえずホームセンターで買ったサビ取り剤で、錆を除去して、整備し直そうと思っていたのですが、せっかく整備するならまた乗ってもいいんじゃないかと思い始めました。売ろうと思えば売れるけど、自転車はまだ手元に置いておいて、ときどき乗ることにします。
ものの値段とはなんだろう、と考えたくなる
1ヶ月近くメルカリでさまざまな不用品を売りました。お金が手に入るということはもちろんうれしかったのですが、それ以上に、自分が売り手になって、ものに値段をつけ、それが他の人に求められて買われていくという一連の流れが非常に面白いなあと思っていました。私たちは日頃商品を、作り手側が決めた値段で買っています。
しかし、メルカリで売るときは、私は自分がこのくらいの価値だろうと思った値段で売ることができます。そうやって値段をつけることは自由ですが、買い手側に、値段の妥当性が伝わらないと商品はいつまでも売れません。では、適正な価格とはどんなものなのでしょう。メルカリでは私が自由に値段を決めることができるけど、商品の状態や年式、買い手がどのくらいいるか、どのくらいの希少性があるかなどさまざまな要因を考えながら、値段を決める必要があります。
フリマアプリで気楽に出品しながら、商品の値段や、世の中の流通の仕組みが興味深く思えてきました。