ドイツ語教員が教えながら学ぶ日々

熊谷哲哉 ドイツ語教育、ドイツ文学、文学じゃないけどおもしろいものなど。

研究活動

チューリヒで噴水を撮る(8月13日)

スイスにきました 避暑地のイメージが強いスイスですが、晴れてギラギラ太陽が照り付けて、ふつうに夏ですよ。日陰に入れば涼しいのですが、炎天下を歩き回っていると汗が止まりません。 金曜日の夜に飛行機でチューリヒに到着し、その日は湖の噴水を目当て…

セミたちと古い校舎

大阪の夏は暑い 関西に移住して16年目になりますが、毎年この時期が一番過酷だな、と思います。 それまで住んでいた京都も、住民たちは夏の暑さ(そして冬の寒さ)をことさら嬉しげに自慢したものでした。京都の冬は確かに雪が多くて陰鬱ですが、空っ風の吹…

オドラデクの形

国際化と異文化理解講義第9回はカフカ特集 国際化と異文化理解の第9回目は、ウィーンやプラハの世紀転換期文化を紹介し、カフカの小説を読みました。 今回はカフカの作品の中でも特に私が好きなものを三編とりあげました。最も有名な『変身』、そして文庫…

アルテミドロスの夢判断

前回のテーマはフロイトの夢解釈 先週の授業では、世紀転換期ドイツ語圏の文化のひとつということで、フロイトの夢解釈について話しました。その前の回が『シュレーバー回想録』だったので、無意識や精神病への関心というテーマで連続性があるということを強…

備忘メモ:本文と後註の境目を消す、後註の行数を揃える

先月書いた、註の番号に)をつける方法に続き、自分自身の備忘メモとして、後註がはじまるまえの区切り線の消し方や、後註と本文との行数を揃える方法についてまとめておきます。 今回も使用するのは、Word for Mac 2016です。 本文と註の区切り線を消す は…

講義科目をどうするか?(5)文学テクストを使った講義実践

第4回までで、これまで2年間の試みの紹介、さらに大学教員になる以前に教えていた看護学校での講義、そして2016年度の講義をどう変えるかという話をしてきました。 今回は、今年度取り組んでいる講義を実際にどうやって進めているのかを説明します。 使用す…

講義科目をどうするか?(4)学生に文献を読ませる授業へ

これまでに3回にわたって、私が担当する講義「国際化と異文化理解」についての考察を続けてきました。1回目では、講義科目がなぜやりにくいのか、2回目では、2014年、15年度における実践、3回目はこれまでの教育経験から考えた講義のあり方について述べ…

講義科目をどうするか?(3)学生は敵ではない

3年目を迎えるにあたって、これまで2年間にやってきたことを大幅に見直してみようと思いました。そう考えた一つのきっかけは、前回の記事に載せた、8月の学内研究発表会です。この会では、第二外国語の他の先生方に自分の授業を紹介して、いろいろと意見…

講義科目をどうするか?(2)1、2年目の試み

講義内容をどうしたらいいのかということについて考えた前回に続き、今回は1、2年目(2013、2014年度)にやったことのまとめです。 映画を見せることにした (2015年夏に、職場内での研究発表会でこの講義について報告しました) 講義内容や方法論を模索し…

講義科目をどうするか?(1)

講義科目って難しい 今の職場に着任して3年目、毎年半期ごとの講義を担当しています。しかし毎年こんなんでいいんだろうかと反省するばかりだし、難しさを痛感するばかりです。どうしてこんなに難しいのか。ドイツ語を教えるのはだいたい2年目くらいで教科…

カップ焼きそばを食べてもいいんだ!と気づいた—大学教員と昼食

毎日職場でお昼ご飯を食べる。昼食について考えたこと、そして学生時代の思い出などをまとめました。 個人研究室で、何を食べてもいいという自由をかみしめる 私は、昼に仕事が集中することもあり(授業は1時限目から3時限目に固まっています)、お昼ご飯…

2003年春、手探りで論文の書き方を模索していた頃

講義の資料に使えそうな昔の発表原稿や資料などをHDDのなかから探していると、2003年ごろのメモ書きが出てきました。コンピュータに保存してあるデータというのは、全く場所をとらないものですから(当然ですね)、何でこんなものまでとっておいたのかと思う…

備忘メモ:脚注にカッコをつける

毎年注のつけ方を忘れてしまっている! 日常的に論文を書いたり読んだりしています。全体的な書き方のルールのようなものは、大学院生の頃に身につけて、そのまま現在に至っています。学会誌でも学内の紀要でも、文字数やページ数の制限は違えど、だいたい同…

書きやすい黒板とは?

後期の授業が始まり、早くも3週目。前期の途中ごろに書いていたものの、夏休みに旅行に行ったり、その後も世間が騒がしかったりして、ブログに載せるタイミングが遅くなってしまった。授業が始まると右肩に疲れがたまるようになる。これが板書による筋肉痛だ…

研究室に何が必要?

4月になりました。いよいよ新年度が始まりますね。 現在の研究室の様子 ご着任、あるいはご転任おめでとうございます。わりと周りで新たに専任教員になられた方や、新たな職場に移られた方が多いので、去年の私自身の着任時にどんなものを買ったか、そして…

やる夫と学ぶドイツ語2

今年も無事、15回の授業とテストを終えることができた。これからしばらく授業のない日々が続くと思うとやはりうれしい。しかしこのうれしい時期も、ドイツに資料探しに出かけたり、自分の研究に励んだり、マラソンの練習に打ち込んだりしている間にあっとい…

やる夫と学ぶドイツ語1

後期が始まってはや6週目。次回の小テストでちょうど半分ということになる。今期のドイツ語総合2(初級クラス)では、毎回プリントを作成し、文法事項の確認や、練習問題などを載せている。 前期の授業で好評だった、アスキーアートのやる夫とやらない夫も…