フルサイズミラーレスって結局どうだったのか?
ちょうど一年ほど前に、ソニーのα7R2を購入し、シグマのMC-11をつけて、キヤノンEFマウントのレンズをつけて使用していました。
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(この記事が約一年前)
花火大会やドイツ旅行にもっていき、そして祖母の葬儀や、父と最後に会った日に写真を撮ったのも、α7でした。
さすがに4000万画素以上もあるので、とにかく何でもきれいに撮れました。その点については疑う余地はないのですが、しばらく使っているうちにいくつか気になるデメリットも見えてきました。
α7R2のメリット・デメリット
メリット
上述したように、圧倒的な解像度のため、風景、スナップ、夜景などさまざまなモチーフを正確に撮ることができました。
また、マウントコンバーターMC-11を使うことで、ソニー以外のさまざまなレンズを使用することができました。私の場合は、メインはトキナーの超広角レンズ、もう一本標準ズームとして、キヤノンの24-105mm stmを使いました。また、自分では使ったことはないけど、シグマのEFマウントレンズも使えました。あるいはオールドレンズをつけるという使い方もあります。
デメリット
写真を撮るだけなら、非常に良く写るα7R2ですが、いくつかデメリットもありました。
大きさと重さ
ドイツに持って行く際、初めから心配していたのですが、やはり大きさと重さに苦しめられました。出張中なので、バックパックにはMacBookやiPad、バッテリー類、水ボトルなどを入れて、その上にα7とレンズ(合計1500gくらい)を持ち歩くのはけっこう大変でした。ストラップより持ち歩きは楽かと思って、ピークデザインのキャプチャーで、リュックの肩に固定しましたが、一日町歩きをすると、肩が抜けそうなくらい疲れました。
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たしかにα7本体は、APS-C機と変わらないくらいコンパクト(600gくらい)ですが、どうしてもフルサイズ用ズームレンズとなると500gや600gは超えます。
また、重さだけでなく、大きさもある(普通の家にある茶筒くらい)ので、リュックの中に交換レンズを入れるとだいぶ場所を取られてしまいます。観光をして、さらに博物館の図録など、出先で重いものをおみやげに買いがちな私には、やはり向いていなかったのかなと思います。
レンズが高い
これも分かっていたことですが、やはり使い始めると切実に思いました。私が愛用していたトキナーの超広角などはかなり安い方でした。あまりにかさばるので、コンパクトで性能の良いレンズを探そうとすると、どうしても10万円オーバーとなってしまいます。それなら別の小さなカメラやレンズにしたほうがいいと考えたくなります。
また、APS-Cやマイクロフォーサーズに比べて、高倍率のレンズが少ないという問題もありました。たしかにシグマやタムロンからはテレ端400mmまでの万能ズームレンズが出ています。しかし、マイクロフォーサーズの高倍率レンズは35mm換算で400〜600mmくらいまであります。このレベルの倍率となると、なかなかフルサイズ用ではないようです。あってもとても高くて重いレンズに限られます。
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オリンパスのリーズナブル望遠レンズ。かなり軽いし運動会や動物撮りにも最適です。
私は運動会や飛行機を撮るわけではないのであまり高倍率ズームは使いませんが、それ以外でも、全般的にとくにソニー純正のレンズはかなり割高だと思いました。
やや操作系が古い
この機種だけ使っていれば気にならないのですが、それまで使っていたパナソニックG8や、秋に買ったオリンパスEM5mk2などと比べると、操作感が少し古いように思いました。多くの人が指摘していますが、液晶がタッチパネルでなかったり、ムービー録画ボタンが押しにくい場所にあったり、モードダイヤルを操作する際にロック解除ボタンを押しながらダイヤルを回さないといけないなどの点が使いにくく感じていました。
結局マイクロフォーサーズで十分では
秋頃に、オリンパスEm5mk2とセットで、12-40のプロレンズを買いました。
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レンズを買うたび撮りに行く、鶴橋駅前の高坂書店。
また、冬休みには超広角のプロレンズ(こっちはフルサイズ用と同じくらい高くてかさばります)も買って、帰省した際に大仏の記事の写真を撮りました。
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パナソニックLumixG9Proを買ってみた
コンパクトなオリンパスEM5mark2ですが、超広角レンズをつけると、ちょっとレンズが大きくなりすぎ、持ちにくさを感じました。
Eマウントのレンズをこれ以上買うことはなさそうだと思ったので、α7に変わるような、マイクロフォーサーズの高性能モデルに買い換えようと、値段を調べたところ本体価格がかなり下がっていたので、G9を買いました。(パナのカメラは発表から一年くらい経つと驚くほど値下がりします)
大きさや重さは、ほぼα7r2と同じくらいです。少しこちらの方が大きいかもしれません。一緒に購入したパナライカの12-60mmの標準レンズは大きさはほどよく、質感もいいです。
EM5はもともとかなりコンパクトなので、だいぶ大きさが違うように見えます。
大きさや重さは、α7と同じくらいなので、まあしょうがないかなとすぐに慣れました。また、あまり質感がよくないというレビューがあったので、気になっていましたが、実際手にしてみると、金属感や堅牢さがつたわってきて、気に入りました。
操作感や画質
昨年使っていたパナソニックG8で操作やメニューの階層についてはある程度分かっていたので、買ってすぐにあれこれ設定することができました。SDカードが二枚入るようになっていて、カード1にRAWを、カード2にJPGを保存といったかたちで振り分けることもできます。(自宅でLightroomを使うときはRAWを、旅先からのブログ更新ならJPGのみをPCで見るというふうに使い分けられるのは便利かと思いました)。
それから、右手だけで始動できるというのも(オリンパスは左肩に電源スイッチがついているので)やはり便利だと感じました。
上級機らしさを感じさせる、右肩のサブ液晶ですが、私はべつになくてもいいかと思いました。まあ、あれば見ますが。
また、画質については、α7と素人目にはそれほど変わらないように見えます。
先日の長崎旅行にも持って行きましたが、満足のいく写真が撮れました。
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マイクロフォーサーズならいろんなレンズが使える
旅行中は風景を撮っていたので、オリンパス7-14ばかり使っていました。長崎での写真を見比べてみると、なにやら変化に乏しい感じがすることに気づいたので、もっと違うレンズも使ってみようかという気になりました。
価格コム等で評価が高い、シグマの60mm単焦点レンズがこれまで使ったことのない画角なので買ってみました。
つやつやして質感のいいレンズです。1万円ちょっとという値段が信じられません。60mmというのは35mm換算で120mmなので中望遠にあたります。ふつうはポートレートや動物撮りにつかうのでしょうが、あえて風景を撮ってみました。
シグマらしく、細部まできっちり解像されているのがわかります。下のように、遠くの景色を一度に撮ると、圧縮感があって面白い写真になります。安いレンズとは思えないくらいよく撮れています。
このレンズや秋から冬にかけて買ったプロレンズを使ってみると、やはり軽くてリーズナブルなマイクロフォーサーズが自分にはちょうどいいのかなと思えてきました。
今回買った60mm単焦点のほかにも、すでに気づいたら、マイクロフォーサーズのレンズはいくつか持っているので、今後もこのレンズ資産を活かしながら、パナソニックG9を使っていければと思っています。