ドイツ語教員が教えながら学ぶ日々

熊谷哲哉 ドイツ語教育、ドイツ文学、文学じゃないけどおもしろいものなど。

久賀島の旧五輪教会を見に行く

マラソン大会のついでに世界遺産を

昨年から出場している、五島つばきマラソンの結果については、先日の記事でまとめました。

schlossbaerental.hatenablog.com

今回は、3泊4日で訪れた長崎で、どこに行って何を見たのかを写真とともに紹介します。

 

きっかけはド・ロ様

昨年春にはじめて長崎空港に来たとき、預入荷物受け取り所で待っていると、見たことのない広告がありました。

のちに長崎港近くの書店でこの本を買い、帰りの飛行機の中で、ド・ロ神父と明治期長崎におけるカトリックの復活について知りました。

 

愛のひと―ド・ロ神父の生涯

愛のひと―ド・ロ神父の生涯

 

 漫画なので非常にわかりやすいです。

昨年は大浦天主堂にはいきましたが、ド・ロ神父がいた出津教会など外海地区に行く時間はありませんでした。今回はその辺りも含めて、もっと広い範囲で観光をしようと計画を立てました。

 

1日目:夕方に到着してトルコライスを食べる

金曜日の夕方に長崎入りし、その日は出島近くの喫茶店でトルコライスを食べ、早く寝ました。

f:id:doukana:20190222202133j:plain

魚フライ、コロッケとカレーのトルコライス

揚げ物やハンバーグ、スパゲティ、そしてカレーがセットになったトルコライスは食べ応え十分です。日頃大学の教職員食堂で、がっつり盛りのお昼を食べている私には、たいへん親しみやすい食べ物です。けっこう量があったもののすぐに完食し、妻が頼んで半分くらい残した、とんかつとカレーピラフのトルコライスも食べました。

学食っぽい食べ物だけに、店のお客さんも高校生や大学生ふうの若者ばかりでした。

ちなみにトルコライスは漫画『忘却のサチコ』第二話にもとりあげられています。主人公のサチコは、お腹を空かせるために中学生の部活に混じって汗を流し、トルコライスを食べます。

忘却のサチコ 1 (ビッグコミックス)

忘却のサチコ 1 (ビッグコミックス)

 

 

2日目:久賀島の旧五輪教会ほか

今回の旅で、ド・ロ様ゆかりの場所を尋ねるほかに、もう一つ行ってみたかったのが、福江島のとなりにある久賀島でした。この島には有名な木造の教会である、旧五輪教会があります。島を訪れるために、長崎港を7時40分に出る朝一番の高速船に乗りました。

f:id:doukana:20190223072316j:plain

f:id:doukana:20190223073304j:plain

9時5分に高速船が福江港に到着すると、9時10分に久賀島ゆきの船が出てしまうので、急いで乗り換えました。約20分で久賀島の田ノ浦港につきます。

f:id:doukana:20190223093020j:plain

田ノ浦港から久賀島タクシーを経由して軽自動車を借り、島の名所をまわりました。

f:id:doukana:20190301153818p:plain

パンフレットの地図です

パンフレットにあるように、牢屋の窄、折紙展望台、旧五輪教会など中心的なところ見るだけなら2時間程度でちょうどいいくらいです。

f:id:doukana:20190223095025j:plain

ここが、明治元年からのキリスト教弾圧によって多数の殉教者が出た、牢屋の窄事件が起こった場所です。200名の信者が集められ、6坪の狭い牢屋に押し込められ、子供や老人を中心に40人以上が亡くなったそうです。

f:id:doukana:20190223095119j:plain

f:id:doukana:20190223095303j:plain

亡くなった方の年齢、そして死因などが書かれています。

f:id:doukana:20190223095239j:plain

f:id:doukana:20190223095215j:plain

f:id:doukana:20190223095108j:plain

信仰の碑のとなりには、小さな記念聖堂があります。

 

牢屋の窄からすこし坂道を登ると、折紙展望台に出ます。山がちな久賀島を上から一望できます。

f:id:doukana:20190223100947j:plain

ほかの島も見えますが、基本的にどこも山と複雑なリアス式海岸ばかりです。

展望台からおりて、蕨の集落をすぎると、旧五輪教会へむかう駐車場にでます。ここから先は徒歩でないと行けません。

f:id:doukana:20190223111901j:plain

f:id:doukana:20190223103203j:plain

f:id:doukana:20190223103324j:plain

ちょっとしたハイキングコースのような山道を下ると、海にでます。

f:id:doukana:20190223103540j:plain

f:id:doukana:20190223103618j:plain

海沿いに、小さな旧五輪教会が見えてきました。

f:id:doukana:20190223104306j:plain

1881年に浜脇教会として立てられ、のちに1931年にこの地に移築され、50年間使用されて現在は地域の教会としての役目は終えています。それでも信者の方が定期的に清掃をされているので、内部だけでなく、建物の周辺もたいへんきれいでした。

f:id:doukana:20190223110729j:plain

f:id:doukana:20190223110658j:plain

f:id:doukana:20190223110507j:plain

この教会で目を引くのは、美しい天井です。木造の梁が複雑に組み合わさっています。

f:id:doukana:20190223105828j:plain

f:id:doukana:20190223105939j:plain

清掃をしていた信者の方に、まだこの教会が使われていた当時のお話を伺うことができました。

f:id:doukana:20190223105834j:plain

教会のすぐ脇には、海があります。伊勢海老や鯛などが取れるそうです。

f:id:doukana:20190223110852j:plain

かつては近隣の島に住む人も船で訪れていたそうです。

f:id:doukana:20190223110856j:plain

見るからに、美味しい魚がたくさんいそうです。

 

旧五輪教会を離れて、車を返却し、最後に港の近くにある浜脇教会を見ました。

f:id:doukana:20190223120120j:plain

f:id:doukana:20190223115748j:plain

f:id:doukana:20190223115929j:plain

鉄筋コンクリート作りの立派な教会でした。

 

約2時間半ほど島のなかを見て回り、お昼過ぎの船で福江島に戻りました。

f:id:doukana:20190223122342j:plain

 

長くなりそうなので、ここで一旦切ります。福江島の教会群については次の記事で。