ドイツ語教員が教えながら学ぶ日々

熊谷哲哉 ドイツ語教育、ドイツ文学、文学じゃないけどおもしろいものなど。

Apple Watch 3 GPS版の使用感

ガーミンFenix3が故障

先日の六甲5ピークス(台風で中止)にむけて、シューズやバックパックとともに、スポーツウォッチの準備もしていました。この大会は、私がエントリーしたロングコースは32キロ。距離だけだと大したことありませんが、六甲山や摩耶山などを上り下りして32キロなので、おそらくゴールまで6〜7時間かかると予想していました。そこでバッテリー持ちのいい、ガーミンFenix3(日本語非対応版)を使うつもりでしたが、直前のトレーニング後に、なぜか電源が落ちたままそれっきりになってしまいました。

 

発売から2年以上たっていますが、いまだにいいお値段です。

ガーミン使用者の方が見つけた対処法や、ガーミンにメールで相談して教えてもらった復帰方法を試して見ても、うんともすんとも言わず、今の所そのまま放置してあります。しばらくは、2年前まで使っていたスントのAmbit2を使うつもりでいましたが、せっかくだし、とふだん使いにもよさそうな、Apple Watchを試してみようと思い、11月に入ってすぐに購入しました。

 

単体で電話がかけられる時計?いいえ、無理です。

この秋に出た、Apple Watch3の最大の目玉は、単体で電話をかけたりうけたり、メールを送ったりできる機能です。つまり、腕時計にSIMカードが入っていて、それ自体が電話として使えるわけです。しかし、今のところドコモ、auソフトバンクの大手3キャリアにしか対応していません。我が家では、iPad2台とiPhone2台にIIJ格安SIMを入れていて、月額合計5000円程度で済んでいます。単体で通話できるというのも面白そうだったのですが、無ければないで困らない機能なので、今回はLTE無しのGPSモデルを選びました。

www.apple.com

私が選んだのは、上のナイキプラス、ケースが42mmのモデルです。Apple純正版とはベルトが違うほか、中にあらかじめナイキ+の文字盤やアプリがインストールされているようです。

スポーツウォッチとして使うことが主な目的だったのでこれがちょうどいいと思いました。

 

iPhoneの子機として、通話はできます

Apple WatchGPS版は、単体では通話できませんが、iPhoneBluetooth接続できている場所にあれば、電話を受けることができます。その際手元から音が出ますが、Bluetooth接続したイヤホンに音を飛ばすこともできます。

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実験として117で時報を聞いてみました。

大きさと機能、電池持ちなど

ケースの42mmという大きさは、人によっては大きくて邪魔だと感じるらしいのですが、ガーミンやスントのような存在感のあるスポーツウォッチになれていた私には、わりと小さめかなと思いました。バッテリー持ちを良くするために、もう少し大きく作っても良かったんじゃないかとすら思います。

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自宅なのでジャージ着てます。


はじめに、Apple WatchiPhoneと同期させます。iPhoneApple WatchBluetooth接続されるので、ちょうど親機と子機のような関係になります。

同期をすませると、iPhoneに入っているメールやミュージック、写真などはもちろん、LINEや乗り換え案内など自分でインストールしているアプリも、Apple Watchに対応していれば、勝手にウォッチのほうにインストールされます。

Dudenのドイツ語辞典やルフトハンザ、Deutsche Bahnのアプリなども入っていますが、これらがどのように使えるのかまだよくわかっていません。

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りゅうず状のボタン(デジタルクラウン)を押し込むとアプリが一覧表示されます。左上に、DBとルフトハンザのAppが見えます。

Apple Watchの設定は、iPhoneのWatchアプリから行います。どのアプリの通知をどのようにするかなど、細かく設定することができます。また、文字盤の種類を選んだり、文字盤に何を表示するかを選ぶこともできます。

文字盤の表示を変えたり、ダウンロードした文字盤を使ったりといったことは、スマートウォッチとしての機能を持つスントやガーミンにも備わっていましたが、やはりかなり使いにくくて、Apple Watchのように直感的な操作はできませんでした。

文字盤はふだん腕に装着しているときは消えていますが、腕を顔の方に傾けたり、水平になるように動かしたりすると、画面に表示されます。

私が普段使っているのはおもに、上の写真に写っているNike+のアナログ文字盤と、クラゲの文字盤↓です。クラゲの文字盤は、画面上をタップすると違う種類のクラゲが出てきて、数秒ほわーんと動くのでおもしろいです。授業中、学生が作業をしていて暇なときなどに、ぼやーっと眺めたりしています。

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画面下には、心拍数が表示されています。心拍計がついているというのもスポーツウォッチとして便利そうだと思ったポイントでした。

心配していたのが、バッテリーの持続時間です。使用レポートなどから、すでに、フルマラソン(GPSやストップウォッチ使用時)には十分足りる(5時間は持つらしいです)けど、ウルトラマラソンは無理とわかっていました。しかし、日常生活を送る分には、2日〜3日くらいは持ちそうです。充電器はiPhoneなどとことなり、磁石がくっついている充電台に載せるだけですみます。寝る前にこの台の上に載せるようにしています。充電台に乗っかった状態です。ライトニングケーブルとほぼ同じケーブルです。

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スポーツウォッチとしての使用感

買って一番良かったと思ったのは、やはりスポーツウォッチとしての使い勝手の良さでした。

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これまでスント、ガーミン、それからナイキと3種類のスポーツウォッチを使用してきました。使用感のポイントは、時計としての表示の見やすさだけではありません。

1)GPSの感度

2)画面表示の変更可能性、見易さ

3)心拍数・高度などの計測、正確さ

4)データ管理のしやすさ

ガーミンやスントもそれなりにいいのですが、とくに1)のGPSと4)データ管理の面で、Apple Watchが他を圧倒していると思いました。

ジョギングをする上で重要なのは、走行距離と位置を正確に記録することです。日頃のトレーニングであれば、データを蓄積することができるし、マラソン大会では、手元で今現在の距離やペースがわかることは非常に重要です。しかしこれまでつかっていたGPSウォッチは、なかなか信号をキャッチできず、家を出て1、2km走った後になってようやく距離の計測が始まるなんてこともよくありました。

また、走行距離や時間、場所だけでなく、使用したシューズの種類などさまざまなデータをまとめて管理できるのは、やはりスマートフォンと連動したApple Watchの強みです。いろいろなスポーツ系アプリがありますが、私が使っているのはNIKE+RunClubです。走った場所の地図、ペース、高度、使用したシューズなどのデータを保存でき、非常に見やすく便利です。

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練習コースとペースを確認することもできます。

また、1日のスポーツだけでなく全体的な活動量を記録するアクティビティというアプリもあります。こちらは、1日の目標達成をリングで表示します。割とよく動いている日だと、特に意識しないでもリングは完成できるのですが、あまり動いていないなあという日はこのアプリを見て、意識的に動くようになりました。おかげで、11月4日以降ほとんど連日目標を達成できています。

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NIKE+RunClubを使ってランニングをすると、自動的にアクティビティに記録されますが、プールなど腕時計を外さなければいけない場面では、SwimWatch+というアプリで、事後にデータを入力し、その日の運動量に合算することができます。 

メール等の通知、メッセンジャーへの音声での返信

Apple Watchに期待していたもう一つの機能が、通知でした。日頃移動中などはほとんどカバンにiPhoneをしまったままということが多いので、妻や職場からのメールをすぐ見られないということがよくありました。研究室にいても、iPhoneへの着信に気づかないことが多いので、メールやメッセンジャー、LINEや電話などの着信をその場で受けられるというのは非常に便利です。iPhoneがロック状態になっていれば、あらゆる通知がすべてApple Watchに送られてきます。もちろん通知の仕方はカスタマイズ可能なので、必要ない情報を間引くこともできます。

各種の通知については、音と「触覚」で知らせてくれます。触覚というのは、最近のMaciPhoneに装備されている、物理的に動かないけどクリック感が伝わる、あの感じです。メールやメッセージの着信があると、音がすると同時に、ピシっと小さな感触が伝わります。

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また、妻からのメッセンジャーでの連絡に、即座に音声で返信したりといった使い方もしています。まだまだSiriをつかった音声入力にはなれていませんが、Apple Watchの一番の長所は、音声でアプリを動かせる点だという人もいるので、今後もっと活用していきたいところです。

 

電車に乗るのもApple Watch

今年の夏から、iPhone7を使っていますが、電子マネーによる支払いなどにはまったく関心がなかったのでこれまでクレジットカードを登録していませんでした。運動不足解消のために、先月から電車通勤を再開しています。(家から駅、駅から大学までがそれぞれ徒歩で10分以上かかるので、一往復でけっこうな運動になります)

あるとき、iPhoneで電車に乗れるよなと思い、調べてみるとSuicaのアプリをインストールして、そこに課金すればいいということがわかりました。関東圏の人にとっては、スマホで電車に乗るのはあたりまえかもしれませんが、関西のICOCAApple Payに対応していないのです。

news.cardmics.com

今後も対応する予定はないそうなので、アプリ経由でSuicaを発行し、そこに登録したクレジットカードから、お金を入れるという形になります。これで、iPhoneをつかって電車に乗れるようになり、非常に便利だと思いました。

Apple Watchでも、同じようにSuicaを使えます。iPhoneSuicaアプリからデータを移せば、Apple Watchを改札にかざして電車に乗ることができます。腕時計は左手首に巻くので、駅の自動改札とは方向が逆でちょっと使いにくいのですが、やはり手軽です。残高についても、画面ですぐ確認できるし、課金もできます。

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クレジットカードも同時に登録されているので、それを使ってコンビニや自販機での支払いも可能です。

 

すごく便利なロック解除機能

地味ですが、実はものすごく便利なのが、Apple Watchを装着して、スリープ状態のMacに触れる(キーボードやトラックパッドをクリックする)とすぐにロックが解除できるという機能です。

通常、パスワードを登録している場合は、スリープから立ち上げる時に、いちいち入力しないといけません。これがちょっとわずらわしいこともありますね。Apple Watchを腕に巻いていれば、Macのキーボードで何か押すだけで、カシャっと効果音がなってすぐにロック解除になります。

 

ついでにAirPodsも使ってみた

iPhoneApple Watchとセットで使うと便利なのが、AirPodsです。iPhone7以降は、イヤホン端子がなくなってしまったので、有線イヤホンを使う場合は、ライトニングケーブルの穴にアダプタをつけてイヤホンを刺さないといけません。これがけっこうじゃまくさいので、思い切ってBluetoothでつながるAirPodsを買ってみました。

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しまっておくだけで充電できるケースも非常に便利です。

アップル製のイヤホンは耳にあわないというか、脱落する心配があったのでこれまで避けてきましたが、ケーブルに引っ張られないAirPodsなら大丈夫かもしれないと思ったので今回あえて選びました。

こちらもApple Watch同様、あっというまにiPhoneとペアリングができます。4年くらい前に使っていたオーディオテクニカのイヤホンもBluetooth接続でしたが、もっとずっとめんどくさかったのを覚えています。

音質には期待していなかったのですが、耳にぐいぐい押し込むようにして、いい場所にはまっていれば、非常にきれいな音が聞こえます。*1ちょっと高かったので、躊躇しましたが、いい買い物だったと思います。

 

MaciPadと連動させて使うことも

以上、かなり長くなってしまいましたが、Apple Watchを使い始めて10日ほどのレポートでした。いろんな機能がおもしろいので、あれこれ書きすぎてしまった感があります。さらに、MaciPadのアプリと連動させて使うこともできるそうです。(Keynoteのスライドを動かしたり)このへんの機能はまだためしていないので、今後いろいろ試みてみようと思います。

 

*1:ふつうの開放型イヤホンのように、耳の穴に浅く引っ掛けるのではなく、カナル型イヤホンのように耳の穴にぐっとつっこむといい位置に入ります。耳を動かしたり、顔の向きを変えたりすると位置がずれるので、時々直す必要があります。