ドイツ語教員が教えながら学ぶ日々

熊谷哲哉 ドイツ語教育、ドイツ文学、文学じゃないけどおもしろいものなど。

ナイキズームフライのレビュー

フルマラソンの季節になりました

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通勤に使っている香櫨園駅。夙川沿いも紅葉の季節です。

 

この週末は、神戸マラソンおよび東神戸マラソンが開催されました。また、今週の23日には、関西の人気レース、福知山マラソンがあります。これから3月くらいまで、フルマラソンを走りやすい季節なので、各地で大会が開かれます。

私は、この時期が校務や学会など、年間でいちばん忙しいので、数年前からまったく大会にエントリーしないことにしています。1月ごろまで仕事に専念して、2月から4月までに、3回くらいフルマラソンを走る予定です。

 

アディゼロジャパン以外の選択肢は?

昨年の飛騨高山ウルトラマラソン(71km)から、すごく気に入って履いているのが、アディゼロジャパンブースト3です。色違いで今年の初めにも一足買い足しています。二足とも、ウルトラマラソンやフルマラソンだけでなく、日頃の練習にも履いているので、だいぶ磨耗してしまい、アウトソールを補修して使っています。

補修剤を耗りやすい、前足部外側にたっぷりつけて修理しましたが、いまのところ特に違和感なく履いています。しかし、古い方のアディゼロジャパンは、ここ最近、アッパーの小指部分がほつれてきています。やや幅の狭いシューズなので、私の出っ張った小指とあたってしまっているようです。穴があくまで履き続けるつもりですが、ちょっと走りにくくなりそうで心配です。

アディゼロジャパンブースト3は、ウルトラマラソンを走っても足指を傷めることがほとんどないので気に入っていますが、他のシューズを買い足してもいいかなと最近思うようになりました。

 

ナイキのシューズが革新的っぽい

国内メーカー各社は、だいたい秋のフルマラソンの時期に合わせて、モデルチェンジした新作を発表します。近年は、アシックスの神戸マラソン、ミズノの大阪マラソンのように、大メーカーが協賛する大会が多いので、大会向けの記念モデルなどもあります。

しかし、アディダスは昨年に続き、この秋もモデルチェンジはなく、アディゼロジャパンシリーズやアディゼロタクミシリーズなどの新色発表のみでした。

またアディゼロジャパンでもいいのですが、せっかくなので他のメーカーもチェックしてみたところ、ナイキの新作シューズがかなり評価が高いことがわかりました。

mg.runtrip.jp

ナイキというとエアマックスのイメージで、あまりマラソン用シューズは評価されていないのではと思っていたので、ジョギングを始めて10年になるのに、まだ履いたことがありませんでした。しかし、これまで履いていた国内メーカーのシューズより、アディダスの方が足指に合うとわかったので、それならナイキでもいいのではと試してみることにしました。

ズームフライあるいはエアズームエリート9あたりがよさそうかなとあたりをつけて、ショップに行ってみました。

store.nike.com

 

神戸で試着を試みるが、別のモデルでもサイズがない

先週の土曜日に、神戸に行きいくつかのショップをのぞきました。ちょうど、神戸マラソン前日ということで、受付を済ませた参加者の方々がたくさんショップにもきていました。飛騨高山ウルトラの時も書きましたが、やはり今回も、前日からウエアを着込んで、街中を走り回っている人がいました。マラソン始まってから走ればいいのに、と思いましたが、気持ちが盛り上がっているのでしょう。

神戸のショップでは、ナイキのエアズームエリート9を試着しました。このシューズも、3時間半から4時間くらいを目指すランナー向けということで、気になっていました。日頃履いている28cmがなく、27.5cmを履いてみましたが、アッパーがやわらかく、このサイズでも履けないことはないかなという感触でした。*1

お店が混んでいたので、ズームフライの試着はあきらめ(在庫もなさそうだった)、帰宅後にネットを調べました。どうもズームフライは店頭では手に入りにくくなっているようでした。ネットにはまだ在庫があったので、せっかくだし、と注文することにしました。試着なしでちょっと心配でしたが、あっというまに商品が届きました。

 

かかとが厚い。アッパーが緩いように感じる

届いたシューズをさっそく取り出して、履いてみました。まず驚いたのは、履いた時の高さです。ジョギングシューズとしては異例の厚底のため、シューズを履くと視点がちょっとかわりました。

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このシューズのはんぺんか杏仁豆腐のような白いクッションですが、思ったよりかたくて、歩くときなど、かかとから着地すると、フニャッと沈み込むのではなく、力が前の方へ逃げて、自然と重心が前の方に移動するように感じました。つまり、かかとが厚いことで、足が前へと楽に傾いて、前へ進みやすくなるようにしてあるのだとわかりました。

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また、最近のナイキのシューズで心配していたのがアッパーの薄さと柔らかさでした。他のメーカーのシューズのように、つま先に補強は入っていないし、サイドのサポートもほとんどないように見えます。これじゃ、足指がぐにゃぐにゃ動き回ってしまうのではと心配していました。しかし、履いてシューレースをぎゅっと締めると思った以上にフィットして安定しました。

 

やたら疲れる いや違う、速く走ってるんだ。

今日は神戸大の授業がなかったので、午前中に1時間ほど走ってみました。

先ほど書いたような、特殊なソール形状のために、すいっすいっと足が前に出る感じがしました。とりあえずいつもと同じように、1km6分30秒くらいのゆっくりペースで走ろうと、すたすた走り出してみました。5分くらいすぎて、なんかやたらと疲れるように感じました。まだ1kmくらいしか走っていないのにどうしてだろう?と違和感を覚えました。しばらく同じペースで走りながら、時計を見ると、普段の練習よりずっと早いペースで走っていたことがわかりました。気づかずにスピードを出していたから、やたらとつかれたわけです。

ゆっくりゆっくりと気をつけていないと、いつもより足が速く動いてしまいます。これは明らかにこのシューズの効果でしょう。足が前に出やすくなりました。

 

足指は無事なのか?

シューズ選びでいちばん気にしているのが、足指や足裏への影響です。基本的にどのシューズを履いても、同じようなタイムでフルマラソンを走れる自信はあります。しかし、シューズでいちばん差がでるのが、足指や足裏への影響です。どうしても合わないシューズを履くと、足裏に水ぶくれができたり、爪を痛めたりしてしまいます。

ナイキズームフライは、アッパーが一枚の布でできていて、それを靴紐と連動したワイヤーで締め付けるという仕組みです。非常に単純な作りのように見えるので、ちょっと不安でしたが、思いの外しっくりきて、走っていても足指の動きは気になりませんでした。しかし、足裏や足指に影響が出てくるのは、最低でも20kmくらい走ってからなので、もう少し長い距離で練習しないと何とも言えませんね。

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家の近所を8km走りましたが、とくに不安感はなく、ちょうどよくフィットしている様子でした。

 

総評

見た目よりもずっと履きやすいシューズです。

このシューズの元になったモデルが、フルマラソン2時間切りを目指した、ズームヴェイパーフライ4%です。このシューズはさすがにかなり速いランナーが履くものなのでしょうが、今回試したズームフライは、私のように4時間前後のレベルでも、あるいはもっと初心者でも、特に問題なく履けるのではないかと思います。

*1:足のサイズは大きいけど、身長は170cmくらいです。栃木での高校時代には靴がなかなか買えなくて困りました。