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ドイツ語教員が教えながら学ぶ日々

熊谷哲哉 ドイツ語教育、ドイツ文学、文学じゃないけどおもしろいものなど。

やはり学生はメールが苦手

研究活動 ドイツ語

学生とのやりとりの方法についていろいろ考えさせられる学期末

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つい最近、後期が始まったことを記事に書いていたと思っていたのに、もう学期末のテスト週間になってしまいました。早いもので、と言いたいところだけど、やはりもう去年の夏はずいぶん前のことのように思える(引越しなどで環境が変わったこともあり)ので、それなりに長い時間が過ぎていたのでしょう。

今学期も、レポートの提出やドイツ語作文の提出など、学生とメールやウェブでやり取りをする機会があり、いろいろ考えさせられることがありました。

昨年秋に、学生とのメールのやりとりがうまくいかないことについて書いています。

schlossbaerental.hatenablog.com

内容が重複するところもありますが、今回はなぜメールが苦手なのか、そして自分の授業では何ができるのかということを少し考えてみます。

 

送信はできても、受信はしない?

学生たちとメールをやり取りする際に、いちばん困るのがこの問題です。すなわち、所定の課題をメール添付ファイルなどで送ることはできるが、こちらからの返信メールは、まったく見られていないということです。

レポートなどの場合、提出期限より早く送ってくる真面目な学生がときどきいます。こういう学生の書いた課題は、できるだけしっかり指導したいと思うので、コメントをつけて、再提出するように返信したりします。しかし、いつまでたってもメールの返事は来ません。大学で会った時に確認すると、私からの返信メールは見ていないというのです。

また、課題提出をさせるときには、必ず受信確認メールを出すと学生たちには伝えています。「○○さん、課題は受け取りました 熊谷」というような簡単な内容のメールですが、これが届いていなければ、課題がちゃんと送られていないということなので、学生には確認してもらう必要があります。しかし、多くの学生は課題を出したらそれっきりメールは見ないので、私に届いていなくても、あるいはMailer Daemonから返信が来てしまっても気づかず、本人としては送ったつもりなのに、課題がちゃんと提出できていない、ということになります。

 

原因は個人メール?

学生たちがちゃんとメールを送信できない理由の一つとして考えられるのが、私のメールアドレスです。t_kumagai@大学ドメインというアドレスを使っていますが、アンダーバーを使ってしまったのがよくなかったようです。学生に配布する文書や、ホワイトボードに書いて示すときには、かならずアンダーバーと注意書きしているのですが、それでも間違える学生が1割以上います。(ハイフンと間違えるようです。私も大学のPC室にあるウィンドウズ機だと、どこにアンダーバーがあるのかわからなくて困ります)

キーボード入力に不慣れであることも一因か

メールアドレスの転記ミスだけでなく、書いた文字をキーボードで入力する際に間違える学生が多数います。

ドイツ語作文をワードで入力して提出させる課題を何度か出していますが、どの大学でも、元の文章では正しく書けていたはずだったのに、PCで書いた文章は単純な綴りのミスが多かったりします。これではせっかくウムラウトやエスツェットの入力方法をマスターしても台無しです。

大学の学習管理システムを使えば?

最近では、各大学に授業資料をダウンロードしたり、宿題や掲示を確認したり、課題を提出するのにも使える、LMS(学習管理システム)が用意されています。(私の勤務先だと、近大のUNIPAや神戸大のBEEFなど)このシステムをつかえば、私のメールアドレスをわざわざ学生に教える必要もないし、学生もアドレスの間違いでメール送信ができないということは避けられます。

しかし、LMSはそもそも学生本人が個人アカウントを使って大学のシステムにログインしないといけないし、使い方もやや複雑で、他の授業で使い慣れていない学生だとなかなか課題を提出するというところまでうまくできない可能性があります。

 

そもそも使わないでもいいのでは

メールの送受信については、会社や役所などに努めていれば、おそらくほとんどの人がちゃんとできていないといけないでしょう。それ以前に、就職活動中だって、メールを使いこなすことは必須です。だからこそ、早いうちに身につけて欲しいとどの大学の教員も思っているはずです。

私としては、就職してから必要になるようなことは、基本的には仕事をしながら覚えたほうがいいと思っています。必要に迫られて学ぶことというのは、それだけ集中力を持って記憶することができるからです。

とはいえ、大学に在学しているうちから、就職活動が始まる前からメールを使いこなせたほうが、できることは広がります。友達との連絡だけなら、ラインやSNSだけで事足りますが、日頃の交友範囲を一歩出る際には、Eメールはやはり必要です。教員や会社の人など、特定の誰かでなくとも、アマゾンや楽天からの確認メールやカード会社の明細など、学生生活にメールは不可欠です。

 

では、どうやって使えるようにすればいいのか?

来年度に向けて、具体的に自分のクラスで何ができるのかを考えてみました。

まず、一つ目はLINEグループの利用です。学生一人ひとりと連絡を取るのに、もっとも確実なのは、LINEでしょう。今年度は学生たちが作っている基礎ゼミのライングループに入れてもらうことで、逆にこちらから教室変更や課題の締め切りなどの連絡を回すことができました。メールで連絡がつかない学生に、「メール見なさい」とラインで一言声をかけるという使い方もできるでしょう。

今年は基礎ゼミの1クラスだけでしたが、来年度はドイツ語のクラスでもライングループを使ってみようと思います。

もう一つの方法として、ドイツ語のクラスでは、各学期に数回コンピュータ室を使った授業を行うことも考えています。今年は1年生向けドイツ語のクラスが、たまたまコンピューター演習室(備え付けPCは無いが、隣の準備室でノートPCをすぐ借りられる部屋)に当たったので、メールで課題の提出をさせるといったことを授業中に行うことができました。メールの送受信や添付ファイルといった基本的な操作について、実際に学生にメールを書かせながら、確認していくことができました。

また、非常勤先では、CALL教室を使ってパワーポイントをつかったプレゼンテーションを行いました。その際に、PCでのドイツ語入力の仕方を直接教えたり、LMSの使い方を学生とともに学ぶ(私もわかっていなかったので)ことができました。

考えてみると、私の担当クラスは本務校でも非常勤先でも、上限は30人程度なので、ライングループを使ったり、PC教室で授業をやったりといったことも、それほど困難なくできるだろうと思います。

学生ができないことを嘆くだけでなく、こちら側からどのようなボールを投げたら打ち返してもらえるかということをしっかり考えながら、彼らの学習をサポートできればと思います。

 

研究室の引越し

研究活動 DIY

ようやく引越しがすみ、築50年超の11号館から、リフォームしたばかりの18号館に移ることができました。

着任直後から、引越しのうわさがあった

3年前に着任した当初、古ぼけた11号館の研究室に、少なからずショックを受けました。昼でも真っ暗な、研究室入口の廊下、全体的にほこりっぽい床、昭和臭漂う古ぼけた灰色のデスク、そしてラクロス球の飛び込んでくる、グラウンドに面した窓。すべてが嫌でした。やっとのことで専任教員になって、個室の研究室が使えるようになったというのに、こんな部屋かと、正直落胆していました。

とはいえ、3年目ともなると、徐々に愛着も湧いてきました。もともとは付属高校の教室を改装(一つの教室を三等分して壁とドアをつけて研究室にした)しているので、天井は高くて、窓も大きく、(廊下は暗いけど)部屋が明るいところはとても気に入っていました。

今年の夏頃に取れかかっていたドアノブ(ノブ子が虫の息、の回を参照)は、無事に修理でき、不安なく過ごせるようにもなっていました。

現在職場は、数十年ぶりの大改築の最中です。今年は新たに国際学部棟と法学部棟がオープンしました。2年前から封鎖されている、校舎の中央には、新たな大学本館(事務棟)と図書館が、そろそろ完成しそうです。

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この大改築の一環として、私たちがいる築50年の建物も、一度取り壊され、来年度に建て替えられることになりました。それにともない、経営学部所属の語学および体育教員は、昨年まで法学部の研究室があった18号館北棟4階に移ることになりました。

 

引越しが本格的に話題になり始めたのは、今年の春頃からだったと思います。

移転先が18号館の4階ということがわかり、すでに4階に下見に行くと、ちゃんと部屋ができあがっていたので、夏頃にはもう引越しできそうだと期待していました。

7月には、外国語教員で集まって、会議のさいに、引越し先の部屋をくじで決めました。私が選んだ部屋は、窓はやや狭いものの、今の部屋と同じか、少し広い部屋でした。うれしくて鍵が閉まっているドアの隙間から写真を撮ったり、仕事の合間に何度も下見に行ったりしていましたが、結局夏の間の引越しはありませんでした。

結局もろもろの工事日程との兼ね合いのため、やっと年末に引越しできることになりました。

 

年末の激務の中で、引越し準備

引越しの日程が決まり、11月末に事務と引越し業者からの説明会があって、いよいよ具体的に準備を進める時期がきました。しかし、12月というのは当然年末でいろいろ慌しい時期です。

授業や小テスト、課題の採点などの日々の業務だけでなく、時間割作成やシラバス入力、非常勤講師とのやりとりなど、教務関係の仕事もあれこれ立て込んでいる時期に、引越しまでやらないといけないというのは本当に大変でした。

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私は何事も直前になるまでほとんど手をつけないので、引越し一週間前から、少しずつゴミの整理や本の箱詰め作業をはじめました。

研究室を埋め尽くす本は、確かに大量にありますが、自宅の引越しと違って、自分で運ぶ必要はありません。箱詰めするだけでいいので、実は簡単でした。

めんどうだったのは、授業資料の残部や、テスト結果、会議の資料などが入り混じって、山積みになっている紙の山を整理して、必要なものとそうでないものに分ける作業でした。これがなかなか進まず、最後の日までかかってしまいました。着任してわずか3年の私ですらこうなのですから、10年、20年とこの建物にいた先生方は、私よりもずっと大変な思いをされたことでしょう。

 

新しい研究室で荷物の開封

 

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左右の壁に4本ずつ、そして入口側の壁にも2本の本棚が入りました。業者さんに本棚を固定してもらっています。

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ダンボールの山の奥に、デスクが見えます。

荷物を開封するのは、箱詰め作業よりさらに楽でした。今日の午後から妻を伴って大学に出かけ、お昼ご飯を食べてから、だいたい2時間程度で作業が終わりました。

移動する他の先生方から本棚やデスクをゆずってもらったため、これまでよりも本を置く場所は増えたし、デスクも昭和臭ただよう暗い灰色の事務机ではなく、研究室らしい白いデスクになりました。

サブデスクとして、京都の自宅で使っていた小さなダイニングテーブルをもってきていましたが、こちらは処分しました。デスクの前に割と広いスペースが空いているので、120cmくらいのミーティングテーブルと椅子を2つほど置いてみようと思っています。

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このとおり、本とプリンタ、モニターアームも設置できました。

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窓は出窓になっているので、ちょっとした荷物が置けます。

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流し台がきれいです。鏡がないので、収納つきミラーを買ってきて取り付ける予定です。↓こういうのです。

 

 

 

 

ドライブレコーダーを取り付ける

趣味 DIY

父が車上荒らしにあう

11月ごろ兄から電話があり、父が自宅前で車上荒らしにあったと聞きました。のちに父本人から詳しく聞いてみました。

ある日、自宅前に置いておいた軽トラ(リフォーム業の仕事用)の中にカバンを置きっぱなしにして家でしばらく過ごし、再び出かけようとしたところ、カバンの中の財布だけがなくなっていたというのです。

自宅前だし、すぐまた出かけるつもりだったし、ということで、車に鍵をかけずに、カバンを中において出てしまったのでした。そりゃ、盗難にも遭うよな、と思いましたが、それでもあののどかな実家の前で盗みをはたらくような人がいるということは少なからずショックでした。そして父は、私の車にも駐車監視機能がついたドライブレコーダーを取り付けるべきだと言っていました。

 

交通事故対策としてドラレコ導入を考える

父に言われるまでもなく、ドラレコの必要性は以前から感じていました。

家でのんびり過ごす時、私はよくyoutubeの動画を見ますが、好んで見るのは、無謀運転による、高級車のクラッシュ動画とか、ドラレコがとらえた事故の決定的瞬間といったものばかりでした。

www.youtube.com

べつに、他人の不幸おもしれー!ぷげら!!っていうわけじゃなくて、事故の動画からは、さまざまな事故のパターンを学ぶことができますし、高級車のクラッシュ動画からは、どんなに性能がいい車であっても、無理をすればひとたまりもないのだということがわかりました。

youtubeの動画を見るうちに、私も自分の車にドラレコをつけたいと思うようになりました。

 

ドラレコはどんな機種がある?スマホを使うという方法も

ドライブレコーダーとしてカー用品店やアマゾンで売っているものは、数千円の安価なものから、数万円もする、警察やプロのドライバーが使うものまでさまざまです。

また、ドライブレコーダー専用機でなくとも、スマートフォンのカメラとアプリを使って、運転中の動画を撮ることもできます。

私がはじめに試みたのは、スマートフォンを使う方法です。

 

スマホアプリを使った方法

こちらのまとめ記事をみて、スマホのアプリを探しました。

clutch-s.jp

私はカーナビとドラレコ両方の機能が使えるというアプリ、ナビローを使うことにしました。

news.mynavi.jp

近所のカー用品店で吸盤をダッシュボードにくっつけるタイプのスマホスタンドを買い、ナビローで動画を撮ってみました。ちゃんと写っているし、カーナビとしても非常に使いやすくて便利だと思いました。(ただし、若干インターフェイスにクセがあって、慣れないと使いにくい部分が気になりました)。

他の無料アプリも使ってみましたが、運転中の動画を撮るだけであれば、だいたいどのアプリでも問題はないと思いました。

しかし、スマホアプリの1番の弱点は、冒頭にあげた父の車上荒らしのような、駐車中のトラブルに対応できないということです。

ちょっとコンビニやお店に寄るだけだから、というのであれば、スマホドラレコを作動させたままにしておいてもいいでしょう。しかし長時間の駐車の場合には、スマホをそのまま置きっ放しにしておくのはむしろ危険です。

どうしても車上荒らしや駐車場でぶつけられたりといったトラブルを避けるのであれば、駐車監視機能つきのドラレコが必要です。

 

駐車機能付きのドラレコを選び、自力で設置することに

ということで、駐車監視機能のあるドラレコ専用機を探すことにしました。ネットで調べると、ケンウッドのこちらの機種が人気のようです。

kakaku.com

このDRV-610は、それ自体が高機能なだけでなく、こちらのケーブルとともに使うことで、バッテリーから電源を取り、エンジンが止まっている駐車時でも、録画し続けることができるのです。

https://www.amazon.co.jp/JVCケンウッド-CA-DR150-KENWOOD-ドライブレコーダー-電源ケーブルCA-DR150/dp/B01BTSSWYW

 

しかし、このケンウッドのドラレコは、うまく動作しないことや、駐車監視機能のために、バッテリー上がりを起こしてしまうこともあるらしく、ちょっと心配になったので、私は別の機種を選びました。

kakaku.com

この、アサヒリサーチのDrivemanGP-1という機種は、警察車両にも導入されている、非常に高機能のドラレコです。また、ケンウッドでは別売りになっていた電源ケーブルが同梱されており、駐車監視機能を使えることが売りになっています。

ドライブレコーダーは、通常、シガーソケットから電源をとります。しかし、駐車監視機能を使う場合、エンジンを切っても電源がとれるよう、バッテリーから直接電気を取らないといけません。

このあたり、私は全く素人なので、うまく説明できるか自信がありませんが、要は、ヒューズボックスを開けて、空いている箇所に電源ケーブルを刺さないといけないということです。車の仕組みもよくわかっていなければ、電気工作も中学時代の電子工作キット以来という私ですが、この種の手作業は嫌いではないので、自力でドラレコをつけてみることにしました。

 

ネットで調べて工具と手順を理解する

車の電装系をいじるのは全く初めてでしたが、ネットのおかげで、同じような車種で同じような工作をしている多くの事例が見つかりました。必要な工程は、まとめると以下のようになります。 

手順1 配線の処理

まずは、DrivemanGP1に付属していたケーブルを電工ペンチをつかって、ギボシ端子をくっつけます。エーモンのターミナルセットを購入し、ケーブルの皮膜をむいて、端子をくっつけました。この工具を使うのは初めてでしたが、なかなかうまくできました。

 

エーモン ターミナルセット(中) 電工ペンチ付 E2

エーモン ターミナルセット(中) 電工ペンチ付 E2

 

 

ギボシ端子をくっつけた、電源ケーブルの+側(2つに分かれている)には、それぞれヒューズをくっつけます。

 

エーモン ミニ平型ヒューズ電源 10Aヒューズ差替用 E511

エーモン ミニ平型ヒューズ電源 10Aヒューズ差替用 E511

 

  

エーモン 平型ヒューズ電源 20Aヒューズ差替用 E531

エーモン 平型ヒューズ電源 20Aヒューズ差替用 E531

 

 

 

手順2 ヒューズボックスへの取り付け

つぎに、車に乗り込み、ヒューズボックスを開けます。私の車の場合は、運転席ドアを開けて、ダッシュボード横のカバーを開けると、ヒューズがあります。

カバーを開け、ヒューズボックスを露出させるとこのようになっています。

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私はこのへんの仕組みがまったくわからないのですが、ほかの方のブログ記事などを参考に、この位置にヒューズをくっつけるといいということがわかったので、そのとおりにしていました。

minkara.carview.co.jp

車種は違いますが、この方の取り付け事例が非常に参考になりました。

 

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手順3 電源ケーブルを見えないように隠す

マイナス側は、車のボルトにくっつけます。このとき、マイナス側のクワガタ端子の形が、ボルトの大きさに合わなくてかなり難儀しましたが、プライヤーなどの工具で無理やり曲げて、なんとかうまくくっつけました。

電源がくっついたら、一旦エンジンをかけて、ドラレコが通電するか確認し、つぎに、電源ケーブルをうまくピラーと天井に隠します。

ヒューズボックスから出たケーブルを、ドアの上のAピラーの中に通します。私の車の場合は、エアーバッグと書いてあるフタを剥がすと、T25のトルクスネジがあるので、それを緩めて隙間を作り、ケーブルを通しました。

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さらに、ウィンドウガラスと天井の間も、パネル剥がしを使って隙間を開けて、ケーブルを隠せました。

 

手順4 最適な取り付け位置

ドラレコを付ける位置は、ウィンドウガラスの上20パーセントまで、と決まっているようです。一般的には、バックミラーの陰になる助手席側に設置するようです。私の車の場合は、何かのセンサーがついているので、それを避けるように、やや左側にくっつけました。

 

完成

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エンジンを切ると、セキュリティーモードが作動し、駐車監視ができるようになります。

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このように、そとからもカメラがついていることがわかると、犯罪抑止効果も期待できそうです。

 

1時間半程度作業をしましたが、なんとかうまく設置することができました。駐車監視機能も使っていますが、とくにバッテリー上がりなどのトラブルはなく、この一週間無事に過ごせております。

ドラレコ自体は、ふだんは特に何かの役に立つわけではない、いわば保険です。だから、あまり高い機種をくっつけても意味はないのでは、ともたしかに思います。

とはいえ、ドラレコが付いていると思うと普段の運転中も安心してすごせます。また、自力で取り付けたので、少しでも車の仕組みが理解できてよかったかと思っております。

 

 

淡路島の平和大観音

写真 趣味 食べ物

冬休みになりました。

今年は23日から25日まで三連休だったので、24日には、ちょっとしたドライブということで、淡路島に行ってきました。

本当は、赤穂に牡蠣を食べに行くのもいいかなと思っていたのですが、同じ兵庫県内でもかなり時間がかかるということがわかったので、お昼過ぎからでもすぐ行ける、淡路島に進路を変更しました。

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神戸からは高速道路で淡路海峡大橋を渡って、あっというまに到着できます。

淡路島の対岸、明石市タコで有名です。淡路島でもタコが食べられました。明石焼きも美味しかったです。

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また、淡路島の名物は、玉ねぎなどの農産物です。道の駅では、たくさんの野菜やみかんなどが安く買えました。

 

そしてもうひとつ、淡路島名物といえば、世界平和大観音です。1977年に建立され、2006年に閉鎖されたものの、現在もそのままの姿で残されています。たしか10年前、大学院の仲間と淡路島旅行をした際に、この大観音をみんなで見物しました。あれからもう10年もたってしまったということに驚くとともに、閉鎖されて10年経っても、取り壊されることもなく、そのまま大観音が残されていることに驚きました。

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東浦の道の駅から10分ほど南に進むと、すぐに観音像の真下まで来ることができました。台座を含めて高さは100メートル、近くに来ると巨大さがよくわかります。しかし、同時に、この10年でだいぶ像が傷んでいることもわかりました。

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カメラでズームして撮影するとよくわかりますが、キリストが槍を刺された場所とちょうど反対の脇腹に、穴が空いています。

 

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おそらく、老朽化のために外装がはがれて、中身が見えるようになってしまったのでしょう。

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観音像ののどもとに、弾き語りミュージシャンのハーモニカホルダーのようにくっついているのが、かつての展望台ですが、こちらもおそらく今後崩落の危険が心配されていることでしょう。

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大観音の下には、かつてはお寺がありましたが、その五重塔は、この通り、すっかり崩壊しています。

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しかし、大観音の向いている先にある海は、何も変わっていません。信者を優しく見守りつづけるはずの大観音が、こんなにも早く廃墟と化してしまうというのは、なんとも皮肉なものですね。

 

 

2016年、買ってよかったものあれこれ

思い出 趣味 食べ物 研究活動

もう今年も終わりですよ

あっというまに一年が過ぎてしまいます。

昨年と同様、ことしも1月から今までに買ったもののなかで、よかったものを本から服や靴まで、あれこれ思い出しながら、一年を振り返ろうと思います。

 

1)除湿機 パナソニックデシカント方式F-YZM60

以前から買おうかどうか迷っていたのですが、それほど高いものではないので思い切って買いました。あまり高くもなかったので、本当に効果があるのか心配でしたが、びっくりするほど湿気がとれます。半日稼働させておくと、タンクに1リットル以上の水が溜まっています。もっと早く買っておけばよかったと後悔するほど、素晴らしい性能です。

 

 

2)MacBook Pro15インチ 

モデルチェンジで改悪されてしまいました。買うなら現行の薄型モデルではなく、15年モデルのほうがいいです。現在も買うことができるし、春よりも安くなっています。

 

MacBook Pro  Retinaディスプレイ 2200/15.4 MJLQ2/A

MacBook Pro Retinaディスプレイ 2200/15.4 MJLQ2/A

 

 

3)ノースフェイスリュックサック サージ

容量が30リットル以上なので、電車の中ではじゃまですが、本を大量に持ち運ぶとき、ペットボトルを持ち歩く時など非常に便利。出張時には、ノートPC、タブレット、一眼レフ、水、そして本数冊を入れて持ち歩いていました。

 

 

4)一眼レフカメラKS2 

初級者向けのカメラですが、非常によく写ります。ペンタックスらしい鮮やかな発色は、以前使っていたKXと変わりません。噴水を撮るために、マニュアル設定などもかなり使いました。コンデジに比べると重くて取り回しは悪いですが、様々な撮り方ができるのがいいです。

 

 

5)エポカのジャケット 

初夏から10月ごろまで毎日のようにきていたジャケットです。薄くて軽いので、電車に乗る時(近鉄の列車は鮮魚でも乗せてるのか、客を鮮魚だと思っているのか、とても寒かった)だけ羽織るといった着方もできて便利でした。

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6)ジョゼフのパンツ 

薄くてよく伸びるので、暑い季節に重宝しました。

 

7)玉川 手つけず原酒(木下酒造・京丹後市) 

ウルトラマラソンのときに、京丹後で見つけました。アルコール度は高いのですが、とにかく香りがすばらしい。

www.sake-tamagawa.com

8)竹の園 強敵(矢野酒造・鹿島市

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最近偶然買った一本。べつのお酒を探していたはずだったのに、画像検索でこのラベルを見つけてしまい、注文しました。酸味と香りがつよくて、温めるとおいしいです。

www.shidukuya.co.jp

 

9)レスリー・ヘルム『横浜ヤンキー』

本は毎年かなりの数を買ってるはずなのに、一番心に残ったのが、春に読んだこの本でした。横浜とアメリカ、そしてドイツのあいだで、移動と定住を繰り返してきたドイツ系の家族、ヘルム一家の150年にわたる物語です。

 

 

10)アディダス アディゼロジャパンブースト3

飛騨高山ウルトラで着用。両足の小指の爪が黒くなりましたが、その後も気に入ってよく履いています。速い人から初心者まで、わりと誰にでも履きこなせるシューズです。国産のアシックスやミズノに比べるとやや幅が細いので注意が必要です。

 

 

11)Christine Wunnicke:  Der Fuchs und Dr. Shimamura

買ったのは、今年ではなく、去年の夏でした。Deutscher Buchpreisのロングリスト(始めに選ばれる候補作)に入っている中で、いちばん装丁が美しくて目について、説明を読んだらぜひとも読むべき作品とわかり、即買いしたのでした。そのまま本棚に放置して、約一年たった、今年の初夏に読みました。

明治期の日本で、狐憑き研究に従事した実在の精神科医、島村俊一を主人公に、彼の京都での晩年とドイツ・オーストリア留学時代を描くという大変興味深い作品でした。この本について、夏休みに現代文学ゼミで発表しました。これから冬の間に論文をまとめられればと思っています。

 

Der Fuchs und Dr. Shimamura (German Edition)

Der Fuchs und Dr. Shimamura (German Edition)

 

 

12)萩井上商店 しそわかめシリーズ

 このふりかけと出会ったために、我が家におけるご飯の食べ方が変わったように思います。そして11月には、本店で普段スーパーで見ない商品を買おうと、萩に旅行もしました。萩におけるしそわかめ普及率(どのスーパーにもしそわかめコーナーがある)の高さにおどろきました。

井上商店 しそわかめ 90g×5個

井上商店 しそわかめ 90g×5個

 

 

 

足場を撮る

写真 趣味

我が家を覆いつくす足場

夏休みからつい先週まで、私の住むマンション全体の改修工事のため、建物全体が足場と黒いシートで覆われていました。

そのため、夏休みが始まった8月半ば頃から、2ヶ月以上にわたって、ベランダに洗濯物を干すことはできなくなりました。また物干し台や植木鉢などベランダに出してあるもの、さらには網戸までリビングに引き入れなければならず、我が家の安らぎは、半分くらい損なわれてしまいました。

 

朝になっても足場とシートがあるために、カーテンは開けられず、8時半から17時ごろまでは、職人さんが行き来し、日々ドリル音などの騒音に悩まされました。11月に入る頃、ようやく工事作業が落ち着き、ベランダはすっかりきれいになり、そして先週ついに足場が撤去されました。

f:id:doukana:20160804103802j:plain工事が始まった直後、建材を運び上げるエレベーターがマンション外壁に取り付けられました。

 

10階建ての建物を覆い尽くす足場とシートの様子は毎日見守っていて、毎日うんざりした気分にさせられました。しかし、なくなるとなると、なんだかさみしい気持ちにもなったので、撤去される当日、カメラを持ってマンションを撮ってみました。

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マンション南側に建てられた足場。南側にはちいさな水路が通っているので、水路の上を板で覆って、その上に足場を立てていたようです。よくこの狭い場所にこれほどのものを作ったと感心しました。

少し角度を変えて、50メートルほど離れた場所から全体を写してみました。

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毎日家に帰る際、こうして足場に覆われた自宅を見てきたことをしみじみと思い出しました。

私のカメラでは、望遠レンズを使えばかなり大きく写すことができます。

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f:id:doukana:20161116020941j:plain10階で作業をする職人さんたちのようすがよくわかります。

 

足場って、望遠で撮ると楽しい

自宅マンションだけでなく、工事現場の足場を撮るのは楽しいものです。同じ形が無数に連続して組み立てられた足場を見ると、これが一つ一つ人の手で作られ、そして解体されていくということに少し感動します。

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こちらは10月半ば頃撮影した、勤務先の工事現場です。12階建てのビルのまわりに、足場が組み立てられています。この足場もそろそろ撤去されそうなので、土曜日の人がいない時間帯に撮影しました。

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大学内の別の工事現場。こちらは新図書館棟です。オープンな雰囲気のあたらしいタイプの図書館となるらしいのですが、足場も複雑そうです。

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こうして望遠レンズで大きく撮影してみると、巨大なビルも一人一人の職人さんたちの手作業によって作られていることがよくわかります。

 

フライブルクで撮った大聖堂の足場

フライブルクで城山に登った際に、市内を見下ろして写真を何枚も撮っていましたが、このときも同様に、足場や工事現場を撮っていました。

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大聖堂と旧市街が一望のもとに見渡せます。

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大聖堂後ろに組み立てられた複雑な足場です。頑丈そうに見えます。

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尖塔の上も工事中でした。下から見上げるとほとんどどういう状態かわかりませんでしたが、こうしてズームして見ると尖塔にほどこされた複雑な彫刻がよくわかります。

 

どうやって研究者として生きのこるか?

研究活動

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大学院進学を考えている人へ

研究者になりたいけど/研究に興味はあるけど、進学すべきかどうか?といった問題、そして、進学後はどうやって研究を続けていったらいいのか?こういった問題については、Facebooktwitterでしばしば多くの研究者の皆さんが意見を述べております。

定期的に議論される話題ですが、私はSNSで自分の意見をスパッとまとめられるような頭の良さがないので、じっくり考えて自分なりの見解をまとめておきます。

私自身は、学振特別研究員にもなれなかったし、政府系奨学金での留学もできなかったし、現在は科研費も毎年不採択なので、とくに優秀な研究者というわけではありません。自分自身を振り返って、こうしておけばよかったということも多々あるので、それらも含めて、あまり優秀でない人でも、それなりのやり方で生き残りましょう、という記事です。

大学院に進学して大丈夫?

そもそもいまどき人文科学系の大学院に進学して大丈夫なのか?というのがまず大きな問題です。大丈夫じゃないという意見が、おそらく大学教員の8割くらいになるだろうと思います。私は卒論ゼミなどを担当していないので、学生から進学の相談を受けることはありません。しかしもし聞かれることがあれば、行きたいなら行けばいいと答えるでしょう。

大学院を出ると就職に不利になるし、研究者をめざしたところで、希望の職に就けないことが多い。それはよくわかります。しかし、大学とはそもそも学ぶために来る場所ですから、お金が欲しいのであれば、さっさと新卒で働けばいいだけです。日本の制度上、大卒者は新卒で就職しないと、生涯賃金的にも大きな損をすることになります。

しかしながら、その損と引き換えに、一生つきあえる学問と出会えるかもしれません。どちらがいいかは、単純にコストパフォーマンスでは測れないでしょう。

私自身は、進学を意識し始めた頃はまだ研究者になる決心は固めていませんでした。自分のいる外国文学のような分野は、21世紀には消滅してしまうと不安に思っていました。だから、学問を身につけて、教員や研究者ではない業種で稼いでいこうと考えていました。

進学先は国立大学一択です!

卒論の指導教員に、進学について相談する場合は、当然今いる大学にそのまま進学することを前提に話すことになるかもしれませんが、場合によっては他大学への進学を考えることも必要です。

現在私立大学で学んでいるのであれば、進学先はやはり国立大を選びましょう。私学でいいことは正直いって、あまりありません。多くの分野がそうでしょうが、国立大学の方が学費は安い(休学は無料)し、設備や図書にも恵まれています。交換留学をする場合の、海外提携校も多いでしょう。また、東大・京大等旧帝大ならば、学閥も(昔ほどではないでしょうが)武器になります。

私は旧帝大の新しい研究科で学びました。同じ京大でも、他の研究科に比べると入試は簡単で、同期生も他大学出身者ばかりでした。在学中は、京大でもあまりちゃんとしてないほう、と自嘲していましたが、大学院を離れてから、旧帝大ブランドの力を思い知りました。

旧帝大あるいは早・慶(私の分野だとそれ以外の私学は勧められません。理由は下記)を出ていれば、圧倒的に有利なので、どこでもいいからこの中のどれかの院に進みましょう。

また、分野にもよりますが、博士号がないと昨今は就職活動にならないので、課程博士号を出していない大学は避けましょう。実情はよく知りませんが、東京の有名私大の中には、ほとんど課程博士号取得者がいない大学がいくつかあります。先生方が博士号など必要ないと思っているのか、課程博士など価値がないと思っているのかわかりませんが、同じように学問をするのだから、博士号が取れる大学にいた方がいいでしょう。

車の乗り方は丁寧に教えてくれても、運転免許を出さない教習所に価値がないのは誰もが理解するところでしょう。

 

大学院に入ったら、まずは基礎力を

日々の授業で基礎力を養う。これができてないと先がつらくなります。修士課程は2年しかないので、授業なんかより自分の勉強をして、論文の準備をしなければと焦る気持ちはわかります。しかし自分の研究テーマを探す、教養を深めるなどは二の次です。極端に言えば、M2の春にある程度テーマが見えていればいいくらいです。何も思いつかなければ、卒論をもう一度書き直しましょう。新しいことに挑戦するのは博士課程以後でも問題ありません。

私はこのへんのことがまったくわかっていなかったので、修士課程を出るだけで4年もかかってしまいました。いまでもこのとき2年も無駄な時間を過ごしてしまったことを悔やんでいます。

 

自分よりもはるかに優秀な仲間に出会うこと

ゼミや専攻に先輩や同期生が多くいればいいのですが、周りを見回しても先生と自分一人というマイナーな場所で研究を始める人も少なくはないでしょう。その場合、授業だけでなく、研究会に出て、研究仲間を得ることは重要です。自分よりはるかに優秀な仲間が多くいる場所に行く必要があります。当然凹みますが、これから自分が何をがんばったらいいのか、自分よりできる人間は何が違うのかをよく見ておきましょう。優秀な仲間が、どのようにテクストを読み、論文を書くのか、身近にみて方法を盗みとりましょう。

それからもっと大事なことは、自分と他人の違いを認識し、無駄な嫉妬心で苦しまないようにするということです。自分は自分、と強く信じた人は生き残れます。

 

留学が必要な分野の場合は、さっさと海外へ

留学はなんとしても大学院在籍中にしておきましょう。(できれば、学部生のうちに語学留学はしておきたいところです)。大学院を出てから長期間海外に出るのは非常に困難です。奨学金が得られようが得られまいが、とにかくいかないことにはどうしようもありません。私のように、いろいろ迷っているうちに行きそびれてしまうのは最悪です。教員になって一定期間勤めれば、給与をもらって海外に滞在できますが、チャンスをえるのはなかなか困難だし、1年以上滞在できることはめったに(いくつかの恵まれた大学では2年在外研究ができるらしいですが)ありません。

 

博士課程を終えたら

博士課程に3年在籍したら、いちはやく学位論文を提出するか、単位取得退学をしましょう。人によっては、研究のための図書やデータベースが使いにくくなるので、なるべく長く博士課程に在学しようとすることがあります。私も含め、そういう人は、私の母校ではよく見られました。しかしあまり勧められません。

理由は次の節に述べますが、簡単に言えば、大学院に在籍し続けることで、博士論文の完成を急ぐ気持ちがなくなり、また同時に大学教員としてのキャリアのスタートも遅れてしまうからです。

 

非常勤講師をしながら公募書類を書く

私のいる外国文学系のような分野では、博士課程修了後(退学後)は、語学の非常勤講師を務めながら、専任教員になるチャンスを探ることになります。学振PDなど、家族で生活できる程度の収入が得られる職につければいいのですが、そうでない場合は専業非常勤講師で生活していくほかありません。

私は学振研究員には、いちども採用されなかったので、後述のように、助手になるまで、実家からの仕送りで生活していました。30過ぎてまで実家頼みというのは、全く情けない話ですが、正直なところ、実家のサポートも財産の一つです。アルバイトに身をすり減らして研究時間が確保できなくなるくらいなら、親戚一同に頭を下げたり、パートナーやその両親に頼んだりして、お金を出してもらった方がずっとマシです。博士課程にあがるころ、自活できるほどの甲斐性が自分にはないことがわかってきたので、それ以後、家族に積極的に頼るようになりました。能力がなくて国からお金がもらえないのであれば、そうやって開き直るしかないと思っていました。

その後、当時週1回アルバイトに行っていた京都精華大学で、初年次教育専門の助手の募集があったので、そこで3年間嘱託助手として務めることができました。この仕事は、週3コマの初年次演習と学生たちの学習指導などでした。学振DC程度の給料でしたが、自由な時間が多く、賞与も少額ながらもらえたので、今思えばずいぶん恵まれた待遇だったと思います。

私は、長いこと大学院に在籍していたこともあり、ドイツ語の非常勤として勤めるようになるのに時間がかかりました。はじめて大学でドイツ語を教えるようになったのは、2010年になってからでした。

その後2012年に学位を取得し、本格的に非常勤ぐらしと公募への応募をするようになりました。運良く2年間で現在のポストに就くことができました。

 

なるべく身軽でいるべき?

余計なお世話なので、こんなことは書かなくてもいいのかと思いますが、自分の経験と意見として書いておきます。

私の場合は、助手時代に結婚しましたが、結婚はもっと早くても、あるいはもっと遅くても、どちらの場合でもメリットはあるかな、と思います。若いうちに結婚すると、将来のことを計画的に考えるようになります。逆に独身で就職活動をしていれば、どんな辺鄙なところにも行けます。私も地方大学に応募しましたが、妻と私両方の実家から遠い場所など、知らない地方は敬遠してしまいました。

 

非常勤講師の口を得るには?

指導教員の専門分野と自分の研究分野と自分が教えたい分野

これらが一致していないと、最初はなかなか仕事が得られません。私の場合は、学際系の研究科にいましたが、師匠は独文出身でドイツ思想史が専門で、ドイツ語を教えていました。私自身も学部は独文で、ドイツ語の教員としての就職をめざしていました。そのため、大学院退学後にすぐに母校の非常勤講師になれました。

現在も母校の後輩からときどき非常勤講師の口が欲しいという相談を受けます。しかし私がどうにかできるのは、ドイツ語のコマだけです。そしてドイツ語の教員として推薦できるのは、関連する学歴(独文出身あるいはドイツ留学経験など)や学会での活動がないと難しいです。この人ドイツ語できるらしいよ、ではとうてい非常勤講師であってもお願いすることはできないのです。

学際系出身で、所属してた専攻も自分の専門も教えたい科目も、ぜんぶバラバラという人もきっといるでしょうが、どうしたらいいでしょう。少なくとも自分が教えたい分野の学会に入り、その分野の専任教員と面識を得ておくことは必要でしょう。多くの大学では、私のように着任間もない若手教員が、教務担当で苦労をしていると思います。とくに、全く知らない場所に着任してくる場合は、現地の若手非常勤講師とのコネを一から見つけないといけません。学会などでは、知らない土地にやってきたばかりの専任教員などを見つけると、チャンスが得られるでしょう。

 

公募を勝ち抜くには?

この点について何か言えるかと思っていたら、やはり何も言えないとわかってきたので、この記事を完成して公開することができずにいました。

多くの方にとっては、当然のことでしょうが、公募で面接に呼ばれ、そして内定を得るには、さまざまな条件が重なることが必要です。以下、選ばれるための条件を挙げましたが、誰もがいう当たり前のことしか書けません。

  1. 学歴、学位、職歴などの経歴
    これは当然。学位が海外だったり、競争的資金を獲得できていたり、賞を得た経験があったりすれば、もっと有利になります。
  2. それぞれの大学に適合した能力
    わたしが評価されたのは、おそらくこの点です。教える人が欲しいのか、優秀な研究者が欲しいのかは、それぞれの大学によります。職場は教育重視だったため、トップレベルの国立大学から専門学校まで、さまざまな学校で教えてきた経験が生きました。
  3. その職場にふさわしい性格や考え方
    これは、一般企業の場合と同様、安心して仕事を任せられるか、一緒に働いていけるか、という点です。大学には研究・教育が中心といっても、さまざまな業務がありますから、研究能力と同じくらい重要です。
  4. 他の候補者と比べた際のメリット
    次の項目と同様、本人には殆どどうしようもないことです。
  5. 運の良さ
    公募のタイミング、面接の順番など、自分にはどうしようもない要素も多々あります。

 水面より上に出ていれば、チャンスはある

同世代で、私より先に専任教員になっていた知人に、面接に呼ばれてから、どうしたらいいか相談をしました。そのとき知人は、面接での経験を詳しく教えてくれた上、水面より上に出ていれば(ある一定以上の水準を超えていれば)、今後は何度も面接に呼ばれるようになる、と励ましてくれました。この言葉に非常に力づけられました。

 

専任教員になってからも競争は続くし、これでいいのかと迷い続ける

公募に出しているうちは、専任教員になることがゴールだと思っていました。ゴールにあがれれば、憂のないの世界が広がっているのだと。まあ、教員も仕事なので、そんなことは当然ありません。忙しい業務の中で、研究をして、外部資金をとって、能力を高めて、とさまざまな競争にさらされます。そんな中で、心を病んでしまう人や体を壊す人も多くいます。

それでも、とにかく自分が望んでやってきたことなのですから、日々少しずつできることをやっていければと思っています。