ドイツ語教員が教えながら学ぶ日々

熊谷哲哉 ドイツ語教育、ドイツ文学、文学じゃないけどおもしろいものなど。

キムゼーに行ってみる

8月15日はバイエルン州の祝日

14日からミュンヘンに入り、さっそく国立図書館で作業をしたものの、15日は休日で、国立図書館ミュンヘン大学図書館も休館日でした。休みになるといっても、何をしようかと考えていると、ネットでミュンヘン周辺の行楽地情報を目にしました。そうか、こっちの人は郊外の公園に行ったり、湖に行ったりするんだなと思いながら、教科書にでてくる行楽地を思い出していました。

キムゼーってまだ行ったことなかった

毎年2年生以上のコミュニケーションの授業で使っている教科書は、ミュンヘンが舞台となっています。第4課では、「〜へ出かける」「〜に乗って出かける」という表現を前置詞とともに学びます。この課ででてくる、バイエルンのキムゼー、毎年Youtubeの映像などを紹介しながら授業をしていましたが、自分で行く機会はありませんでした。地図を見てみると、ミュンヘンからは割と近いとわかったので、この機会に行ってみることにしました。

 

キムゼーへの道

電車が出るまでかなり時間があったので、中央駅を散策して、動画を撮りました。

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ミュンヘン中央駅から、DBの列車でザルツブルク方面に行きます。ウィーンなどに行く長距離特急もこのルートを通ります。ICEのような特急ではなく、ふつうの郊外行き列車にのり、ちょうど1時間くらいで、湖畔の町プリーンにつきます。

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プリーンの駅。小さいながらも売店などがありました。

プリーンというと、むかしはゲーテ・インスティチュートの校舎があったと思います。私が学部生の頃には、ゲーテのパンフレットに記載されていたはずです。当時東京の学生だった私は、語学研修に行くならやはり首都にいくべきだろうと、ベルリン校舎に行ったのですが、どうせならプリーンのような田舎で学ぶのもいいのに、と今は思います。

市街地と反対方向に降りると、キムゼー鉄道の駅があります。

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キムゼー鉄道

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これも教科書に出てきます。教科書の会話文では、ここでキムゼー鉄道に乗り換えて、湖畔の船着場をめざすのですが、時刻表を見るとあまり本数がないうえ、あるいても2km程度しかないので、徒歩で行くことにしました。

 

湖畔の船着場

15分ちょっと歩くと、船着場につきました。非常にきれいな湖が見えます。わたしは地元の中禅寺湖を思い出しました。中禅寺湖と同様、高原の湖で、休暇を過ごす人がたくさん訪れています。

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船着場の売店でビールを注文しました。この日は30度を超える暑さでした。

ここからヘレンインゼル(男島みたいな意味)にわたるための遊覧船に乗ります。ヘレンインゼルには、バイエルン王ルートヴィヒ二世がつくった宮殿と庭園があります。そしてその庭園には非常にりっぱな噴水があるのです。今回はそれらを撮影するために行きました。

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へレンインゼルで噴水を撮る

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20分ほどで、ヘレンインゼルに到着しました。ここから徒歩で、ヘレンキムゼー城を目指します。だいたい25分から30分くらい(約2km程度でしょうか)森の中のうつくしい遊歩道を歩くと、宮殿と庭園が見えてきます。

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この宮殿が、バイエルン王ルートヴィヒ二世が、ヴェルサイユ宮殿をまねてつくらせたというヘレンキムゼー城です。外が暑くて仕方なかったので、ドイツ語によるガイド付きツアーで、館内をまわりました。写真撮影禁止だったので、何も撮れませんでしたが、非常に見事な宮殿でした。

庭園には、大小多くの噴水がありました。動画とともに紹介していきます。

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Famabrunnen

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Fortunabrunnen

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宮殿正面のLatonabrunnen

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カエルやイグアナ、ワニにまじって、カエルの頭がついた人間も水を吐いていました。

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 動画だと水の量や大きさがよくわかります。

 

帰り道、プリーンのお祭りに遭遇する

夕方にプリーン行きの船に乗ってふたたびミュンヘンへ帰ることにしました。

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帰りの遊覧船も非常に混雑していました。

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やや日が傾いている時間帯ですが、まだまだ暑かったです。

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プリーン駅までの道でみつけたブルネン。冷たくておいしい水が飲めました。

駅までもう少しというところで、キムゼー鉄道に追い越されました。自転車程度のスピードでのんびり走っていました。

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プリーン駅についたものの、ちょうど電車が出た直後で、つぎのミュンヘン行きは1時間後ということで、プリーンの街に向かうと、ちょうど町のお祭りをやっていました。

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せまい旧市街広場には、たくさんの人がつめかけ、ビールやドイツ料理を楽しんでいました。

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オーストリアワインの試飲コーナーもあったので、せっかくなのでグリューナー・フェルトリーナーの白ワインを飲みました。

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さらにロゼワインも飲み始めたところで、鉄道の時間が近づいて来たので、グラスは返さずそのまま持って帰ってきました。(2ユーロのデポジットを払っているので、持ち帰ってもいいわけです)このグラスはその後も重宝しています。