ドイツ語教員が教えながら学ぶ日々

熊谷哲哉 ドイツ語教育、ドイツ文学、文学じゃないけどおもしろいものなど。

初夏のミュンヘンを歩く

UK旅行のついでに、2日間だけミュンヘンに滞在

先日書いた、UKでの学会のあとに、2日間だけミュンヘンに寄り道し、少し資料調査をしました。

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ここ数年、毎年夏休みにミュンヘンを訪れていますが、考えてみると6月という初夏の時期にドイツに来るのは初めてです。ドイツでは、年間でいちばん6月が美しいと言われます。(日が長く、暖かいからでしょう)そんな時期にちょうどよく訪れることができたので、ごく短い時間ですが、図書館を訪問するついでに街を歩いてみました。

 

空港にビール醸造所

ミュンヘン空港はかなり広々したところで、ターミナル1とターミナル2の間にはイベントスペースやショッピングモールがあります。

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新大阪駅にダイハツの軽自動車が置いてあるように、ミュンヘン空港には名産のBMW車が置いてあります。

さらにここには醸造所があり、できたてのビールを飲むことができます。

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ビアレストランAir Bräuに立ち寄り、さっそく白ビールを一杯飲みました。

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このように高い屋根がついた開放的な空間です。白と水色のチェック柄の柱はバイエルンのビアガーデンにはかならずあります。

お昼頃まで空港にいて、その後Sバーンで市内へ向かいました。(いつもは中央駅周辺に宿泊するので直行バスを使っていますが、今回はミュンヘン大学近くのホテルなので、列車を使いました)。 

北海の魚を食べる

空港から一時間くらい列車に乗り、ミュンヘンの中心部にあるホテルまで来ました。ホテル近くの広場では、ハンブルク魚市場(Hamburger Fischmarkt)というイベントが行われていました。

  

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魚料理やワインを出すお店が並んでいます。

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切り身や燻製のお店です。

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これはハンブルクだとよく食べられる、うなぎの燻製ですね。

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燻製うなぎのサンドを食べました。見た目はぜんぜんうなぎではないのですが、強烈な脂と残り香にうなぎを感じました。美味しかったです。

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こちらはスモークサーモンの製造直売店です。一枚の大きさに驚きます。

 

市内中心部を散策

毎年訪れている街ですが、今回もとりあえずミュンヘンの中心街を歩きました。

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かつての王宮に隣接するオデオンスプラッツ。いつもたくさん人がいます。

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ミュンヘンのシンボル、マリエンプラッツの新市庁舎の内側です。

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広場に出てみました。もう真夏のような暑さでしたが、8月に比べて、観光客はずっと少ないです。

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冷たい水が流れるフィッシュブルンネン。行き交う人が水をすくって、顔や腕にかけて涼んでいました。

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こちらは広場のはずれにある、飲用水のブルンネン。冷たくて美味しい水でした。

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広場に隣接するペーター教会に入りました。

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ペーター教会を出て、マリーエンプラッツの北西側に出ると、ここも毎年訪れている、水キノコのブルンネン(Wasserpilz-Brunnen)に出ます。木々に囲まれて涼しい場所なので、ちょっと一休みするのにちょうどいい場所です。

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水キノコの広場の前には、二つの塔があるフラウエン教会があります。

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この教会からすこし西に行くと、こじんまりした三位一体教会(Dreifaltigkeitskirche)があります。今回何としても見に行きたいと思っていたのが、この教会でした。

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この小さな教会は、昨年夏にいくつか訪れた、アーザム兄弟の手による教会の一つです。

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上の記事にも書いたように、昨年は工事中で立ち入り禁止でした。今回は入ってみると、ちょうどミサの最中でした。

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邪魔をしてはいけないので、後ろの方で静かに終わるまで待ちました。

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これまでに見た他のアーザム物件に比べると、やや控えめな印象もありますが、それでも狭い空間にぎっしりと施された装飾は見応えがありました。

 

初夏の噴水を楽しむ

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三位一体教会からすぐ近くに、私がミュンヘンでベストだと思っている噴水、ヴィッテルスバッハーブルンネン(Wittelsbacher Brunnen)があります。

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水量、水のきれいさ、周辺環境など、ここが一番だといつも思います。

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噴水の裏側に回ると、非常に涼しくて、汗が引きました。

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噴水の裏側には、美しい公園があります。

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ヴィッテルスバッハーブルンネンから歩いて5分ほどで、もうひとつミュンヘンの美しい噴水、ネプチューンブルンネンがあります。

いくつか見ていて気づいたのですが、毎年8月に来る時よりも、それぞれの噴水がきれいなんじゃないかと思いました。気になって調べてみたのですが、ドイツの多くの街では、冬の間噴水の稼働を止め、寄付金を募って、4月半ば以降再稼働をします。そのため、今回訪れた6月初めだと、まだ池や彫像に藻がついたりしておらず、水が透き通ってきれいなのでしょう。

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中央駅付近の、いつも寄っているビアレストランで少し飲みました。

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この時期のドイツでは白アスパラガスが食べられます。私は毎年8月に来るので、白アスパラをドイツで食べたのは初めてでした。爽やかでたくさん食べたくなる味です。

 

ショル兄妹広場とミュンヘン大学

二日目は夕方まで、州立図書館で資料のコピーなどをしていました。日本に戻ったらすぐに授業があるので、学生たちに見せるための資料になるような写真を撮っておくのもいいかと思い、ミュンヘン大学に寄ってみました。

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州立図書館から徒歩3分で、ミュンヘン大学本館(?)前に着きます。この広場は、ショル兄妹広場と呼ばれています。

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反ナチスを訴えたショル兄妹を中心とする白バラグループは、ミュンヘン大学でビラを撒いたために逮捕され、処刑されてしまいました。彼らを記念したプレートが広場に埋め込まれています。

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映画『白バラの祈り』でもこの校舎からビラを撒く場面が描かれています。

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ここにも白バラグループの記念碑があります。白バラの花が供えてありました。

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平日なので学生もいましたが、静かで落ち着いた雰囲気でした。

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大学の周辺には、カフェや書店など学生のための店が多くあります。古書店を覗くのも楽しいです。

 

夕方の街を散策する

ちょうど日が長い時期なので、ふたたび中心街に行き、散策しました。

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旧市街の西側入り口にあたる、カールスプラッツには大きな噴水があります。夏にはここで水浴びをする人がたくさんいました。

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カールスプラッツに隣接するカールス門。ここから中心部へ通りが続いています。

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水を子供に吹きかける、サテュロスの像だそうです。ここも水がきれいでした。

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夕方の新市庁舎前。

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有名なビアレストラン。シンボルの豚さんが入り口で出迎えます。

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一人客でも気にせず入れるので気に入っています。

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せっかく来たのだから、肉肉した料理も食べようと思い、Paulaner im Talで豚肉のローストを食べました。

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蔦に囲まれた美しいレストラン。

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アイインガー、ホーフブロイハウス、アウグスティーナーなど有名どころのビアホールが集まる広場。日が暮れてこれから盛り上がる時間なのでしょう。

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ホテルへと歩いて帰る途中で、初めて見るブルンネンを撮りました。Kronprinz-Rupprecht-Brunnenという名前です。

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ミュンヘンは地下鉄が良い

最終日は地下鉄、そして空港バスで街を離れました。

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ロンドンでは地下鉄構内の狭さ、車両の小ささに驚き、とてもこんなところでは暮らせないと思いました。ミュンヘンの地下鉄は車両も構内も広々しています。とくに新型車両はすばらしいので、ぜひ日本に輸入すべきだと毎回思います。

 

おみやげ

毎回帰る前に、ミュンヘンのデパ地下(カールシュタット下にあるREWE)で、ワインや食料品を買います。

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自宅用、私の実家、妻の実家と一本ずつ分けます。

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帰国してすぐ(早朝に関空に着いて、一度帰宅して2時限目から)授業があったので、学生たちに配るおみやげとして、グミをいくつか買いました。ハリボのクマなどは日本でもよく知られているので、それ以外でなにか面白そうなものを、ということでこの4種類を選びましたが、それぞれ美味しくて、学生たちにも好評でした。一袋2〜3ユーロほどなので、次回もたくさん買ってこようと思いました。

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ミュンヘン空港に入っている、バイエルンミュンヘンのショップに寄ったところ、かわいい子供服を見つけました。バイエルンの男性の民族衣装レーダーホーゼをモチーフにした男の子向けの服です。妻のいとこのところに、男児が二人いるので、彼らへのおみやげに買ってみました。