論文を書きながらいろいろ気づく
四月から今月にかけて、仕事がかなり忙しくなっていました。
五月の連休には、和歌山での講演のしごと(これについても近日中に感想などをまとめます)、そのあとには、論文の締め切りが二つあります。そのうち一つの論文は提出できたものの、もう一つは現在進行中です。
大学教員といっても、四六時中論文を書いているわけではありません。(そういうひともいるかもしれませんが)農家の人が毎日田植えや稲刈りをしているわけではないのと同様、私たちにも、さまざまな仕事があります。教務仕事をする時期、科研費の申請書を書く時期、学会発表や研究会の準備をする時期、海外で資料調査をする時期などがあって、そして論文を書く時期があるという感じで私は捉えています。
数ヶ月ぶりに、Wordで論文を書いていると(私がふだん授業ノートや発表レジュメなどを作るのは、WordではなくPagesです)、こういう書式ってどうするんだっけ?とか、この部分はどうしたらうまくいくのだろう?とわからなくなることが多々あります。
以前このブログでも、ドイツ語の文字の入力方法をまとめました。ここでとりあげた、ジャーマンクオーテーションは、本当にたまにしか使わないので、ときどき読み直しています。
schlossbaerental.hatenablog.com
また、註の書式を整えたりする方法も、他の人が書いた論文を査読しながら、どのように言えば、うまく書式を直す方法が伝わるだろうかと考えながら書いていました。この記事も、今回読み直して役に立ちました。
schlossbaerental.hatenablog.com
1)文末註の前に、何か文字を入れる方法
今回よくわからなくて調べたのが、まずこの書式についてです。文末についている註は、もちろん本文に紐づけられているので、註1、2のように番号をつけて、その項目を書くわけです。しかし、人の論文を読むと、註1が始まる前に、「本発表は、○○学会(・・・大学、2016年・月・日)での口頭発表「・・・・における。。。。的、、、、性について」に大幅な加筆修正をしたものである。」とか「本論稿は、科研費。。。(研究代表者:xxxx太郎)の助成による」的なことが書いてあります。
これって、どうやって入力しているのでしょうか?
自分の論文で恐縮ですが、註につづく次の行以下の部分です。
私も以前、自分の原稿で、「本論稿は、・・・・学会で・・・」と書いたことがありました。確かその時は、論文タイトルに註をつけ、その註の番号部分だけ文字色を白くして見えなくして、註に入れるという、原始的でアクロバティックな方法をとっていたように思います。もう少しましな方法があるはずだと思ったら、けっこう簡単でした。
手順は以下の通りです。
- 印刷レイアウトから、下書きレイアウト表示にする
通常は印刷レイアウトになっています。
右側の下書きレイアウトボタンを選びます。
- 文末注を表示ボタンを押す。
- 文末脚注の境界線を選択する。
- 境界線で改行し、その下に文章を入力する。
2)音引きではなく、ダッシュをワードで出す方法
要はこれ。サブタイトルにつける「-」ですね。
以前はMacだとWordでもPagesでも、「ー長音符」を変換するとダッシュになっていたのですが、いつのまにかやり方が変わっていて、うまく出せなくなっていました。
それでもなんとなく適当にハイフン「-」を何個もつなげたりしてしのいでいました。今回、もうちょっとましなやり方はないのかと思い調べて見たら、これも画期的な方法が見つかりました。
この問題については、こちらのブログを参考にさせていただきました。
やり方は簡単です。
このように、optionキーを使うのがポイントでした。
しかし、縦書きの原稿だとこの方法だと横棒が縦に並んでしまいます。どうしたら縦書きでもダッシュが表示できるのか、まだよくわかりません。
3)カタカナ変換をファンクションキーではなく、コントロールで行う方法
だいぶ以前から、日本語で入力した文字をカタカナにしたいときは、ファンクションキーでf7を押せばいいと思っていました。しかし、Wordでf7を使うと、このように表示されてしまいます。
これも調べたところ、コントロールキーを使ったショートカットがありました。
出典が見つかりませんが、Ctrl+kでカタカナになります。
また、その発展形として、日本語からアルファベットに変換する方法もあります。
Ctrlと:です。
このように入力して、Ctrlと:を押します。
ほら、この通り。
私は授業ノートなどで、しばしば「seinとhabenの変化を説明」とか「Dialog1を読む」などと書くのですが、いちいち英数とかなを切り替えることに煩わしさを覚えていました。このショートカットをつかえば、簡単ですね。
ちなみに、よく使うので、seinは「せいん」と入力すれば変換できるように登録してあります。
また、そんなにしょっちゅう使うわけではないものの、いちいち一文字ずつ変換するのが面倒なので、郁文堂さんも、「ikbd」で変換できるようにしています。
新しいカテゴリ「論文の書き方」をつくります
これまでにもドイツ語入力の方法や、脚注の編集の仕方、そして註番号にカッコをつける方法など、論文執筆の際に役立つ小ワザをいくつかブログで取り上げてきました。
schlossbaerental.hatenablog.com
しかし、カテゴリー「ドイツ語」や「研究活動」の中身がいろいろ増えてきてしまって、書いた自分自身でも、記事が見つけられなくなったので、あらたに「論文の書き方」というタグでまとめることにしました。
とりあえず、今日紹介した記事など4本を新しいカテゴリーに入れることにします。
論文の書き方といっても、論文入門的なものではなく、どのような書式で書くのかとか、Wordでこういうことをするにはどうしたらいいか、的なことをストックしておいて、自分自身の執筆活動に役立てたいと思います。
さて、もうすでに締め切りをすぎてる論文をこれから書きますよ!