本の日焼けがすごい
このマンションに転居して4年が過ぎましたが、これまで気づいていながら気づかないふりを続けてきた大問題がありました。それが、窓から入ってくる日差しによる本の日焼け問題です。
高層階で近隣の家などないので、私の仕事部屋にはカーテンがありません。暑さ寒さを避けるためにもカーテンかロールスクリーンが必要だろうかと思いながら、めんどくさくて取り付けずに過ごしてきましたが、ふと見ると窓際の本の背がのきなみ色あせていました。北向きの部屋とはいえ、夏場はかなり強烈な日差しが入ります。窓際の本棚を中心に、日当たりのいい場所にある本はほとんど色が変わってしまっています。
岩波文庫、チャペックの『白い病』は2020年9月刊ですが、カバーのクリーム色が白っぽく変色しています。
こちらは2021年に買って日差しが当たらない場所に置いていた岩波文庫。本来はこれくらいの色です。
今年冬にいただいた本ですが、帯の色が変わってきています。
とりわけ褪色が著しいのが河出文庫。本来は右の『ドイツ怪談集』と同じ黄色だったはずなのに。
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日焼けがいちばん問題なのは、このときに設置した窓際の棚です。
同様に、リビングも二面採光になっているため、本棚に置いた新書やDVDはあきらかに数ヶ月で褪色が進んでしまいます。
日ごろモノとしての本にあまり執着がないつもりでいましたが、やはり買ったばかりの本がほとんど読んでもいないのにすっかり薄い色になってしまっているのを見ると、とても残念な気持ちになります。
紫外線カットフィルムで日焼けを防ぐ
本の日焼けを防ぐために何をすればいいか?やはりロールスクリーンを下ろしてなるべく日差しが入らないようにするのが一番でしょう。しかし、リビングの窓は日が出ている時間はほとんどスクリーンを下ろしているにもかかわらず、容赦なく本が焼けます。
それならばと紫外線カットフィルムをガラス窓に貼ることに決めました。フィルムの種類はいろいろありますが、今回は評価の高い、リンテック社のこちらのフィルムを選びました。
シートの貼りつけというと、春休みに行った研究室のフロアシート貼りつけ作業を思い出しました。あのときはシート自体がものすごく重くて運ぶのが大変だったし、研究室の備品を動かし、妻と二人で貼りつけてへとへとになりました。
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そのときのことを思い出して不安になりましたが、とどいた紫外線カットフィルムを見ると、とても薄くてこれなら一人で貼りつけられそうだなとすぐ思いました。
8年前のガラスフィルム貼り付け
ガラス窓にフィルムを貼るのは、じつは2回目です。
このブログを始める以前の2014年秋に、当時のグラウンドに面した研究室に、ラクロスのボールが飛び込んできたことがありました。そのとき私は不在中でしたが、ガラスが部屋中に飛散して掃除がたいへんだったため、ふたたびガラスが割れてもいいように、窓にフィルムを貼ったのでした。
ガラスが割れた上方右の窓。ガラスを入れ替えるまでこの状態でした。
翌月、別の部屋でガラス割れ事故が発生したので、フィルムを貼りましたが、このとおり失敗しました。
このときは知識も道具も無かったため、うまく貼りつけられず、気泡やしわだらけになってしまいました。
DIYには欠かせないYouTube動画
しかし、今回はYouTubeで多くの施工動画を見て、作業の流れや注意すべきポイントを理解していたので、8年ぶりでしたが、うまくいきました。
どの動画でも同じように作業をしています。手際の良さはなかなかまねできませんでしたが、以下の工程をなぞって失敗することなく貼り付けられました。
1)薄い食器用洗剤の水溶液をつくり、霧吹きで塗布してヘラでガラス面のよごれを落とす。
2)きれいになったガラスに水溶液をまんべんなく吹きつける。
3)シートを保護フィルムからはがし、糊がついた面にも水溶液をたっぷりふりかける。
4)シートをガラス面にはりつけ、スキージーで空気と水を抜きつつ表面を整える。
貼り付け作業以上に難しかったのが、シートを窓ガラスのサイズに合わせて切る作業でした。シートは薄くて滑りやすく、透明なので切り取る際に歪みやズレが出やすいという性質があり、私はたぶん切る作業がいちばんやっかいだと思いました。
段ボール板の上に定規をあてて切っています。
リビングの嵌め殺しの窓は、それぞれ高さ50cmなので、同じ大きさに切り分けたシートを丸めてマスキングテープでまとめています。
貼りつけた後です。透明なのでほとんどシートの存在はわかりません。
YouTubeで紹介されていた「巻き下ろし」をやってみる
リビングとキッチンの窓にシートを貼り、最後に私の部屋の窓も貼りました。
YouTubeで職人さんがやっていた、一人でも簡単に貼れるという「巻き下ろし」と呼ばれる方法を実践してみました。
動画で見ているとどういう原理なのかさっぱり分からなかったのですが、図で描いてみると分かりやすいです。
きつく巻いたシートから、剥離フィルムをはがしてシートの外側に巻き付け、下に引っ張っていくと、シートは窓にはりつき、剥離フィルムが外側にくっついていきます。最後にフィルムをはがします。この方法は、シートを貼りつけるまでに、糊がついた面にゴミがくっつきにくいので推奨されています。
貼りつけの様子を妻に後ろから撮ってもらいました。大きな気泡がありますが、ガラス面とシートには洗剤の入った水溶液をたっぷり噴霧しているので、気泡はすぐに抜けます。
DIYでもそうですが、上手くなるころには作業が終わってしまうのが残念です。最初に貼った窓をもう一度やり直したいとちょっと思いました。
以上のように自宅の直射日光が差し込むすべての窓にUVカットシートを貼りつけてみましたが、本当に効果はあるのでしょうか?これから冬にかけて日差しは弱まりますが、検証のために何冊か新品の岩波文庫を窓際の棚において見ようと思います。もしこれでも日焼けしてしまうのであれば、またべつの対策を考えなければなりません。