ドイツ語教員が教えながら学ぶ日々

熊谷哲哉 ドイツ語教育、ドイツ文学、文学じゃないけどおもしろいものなど。

講義動画を公開します

やっと前期の授業が終わる

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鶴橋感あふれるエンディング画面。

勝手に夏休み気分で暮らし始めてそろそろ一カ月、ようやく授業期間が終了しました。勤務校の場合は、5月の連休明けからオンライン授業が始まり、13回の授業と2回の補講を実施し、夏休みとなりました。これまで何回かブログにも書いているように、私自身は今回のオンライン授業のような形式は、通勤や対人ストレスを感じずに生活できるし、動画作成も好きなので、わりと楽しんで授業を運営してきました。

とはいえ、やはり楽ではなく、なんだかんだ毎日仕事をしていたし、散歩やジョギングに行く時間もなかなかとれないほどでした。

最後につくった補講の動画は、映像や教科書など著作権的な問題はあまりないし、これまでこのブログでやってきたことのまとめ的な内容になっているので、全体公開することにしました。

 

「国際化と異文化理解」はドイツ近現代史に関連する映画の紹介

文学作品を紹介しながら、ドイツの近現代史を概説する、講義「国際化と異文化理解」では、補講として、ドイツ映画の紹介をしました。オンライン授業となり、映画を取り上げることが非常に難しくなりました。そこで映像を見せずにDVDのジャケットだけを示しながら、ストーリーや時代背景を話すことにしました。最初は、そんな内容で大丈夫かと自分でも心配でしたが、やってみるとそれなりに内容のある動画ができたように思います。

youtu.be

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ドイツ語は、動詞の変化、冠詞類の変化のまとめ

以前ブログでも書いている内容ですが、動詞の人称変化と冠詞類の格変化について、全般的な内容を動画にまとめてみました。全クラス共通で、それぞれの学習段階に応じて視聴してもらう形にしました。まだ半期しか学んでいない1年生の場合、動画全体のうち、3分の1くらいしか学習していないことになりますが、それでもまた学習が進んでから見直してもらえばいいかと思っています。

youtu.be

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こういう動画を作ったのは、オンラインで学んでいる学生たちにとっては、ブログの長い文章より動画の方がとっつきやすいだろうと考えたからでした。これまでブログで書いていた文法解説を、動画でもやってみたいとは以前から思っており、補講はちょうどいい機会だったので、各30分程度の動画にまとめました。

今回の動画は、Pagesでレジュメを作成しておき、iPadで画面録画しながらそこに書き込んでいって、あとで自撮り動画と合成するかたちにしています。普段は教科書のコピーをGoodnotesに取り込んだものに書き込みながら、必要に応じて白紙のページに内容を整理していく形式をとっています。Pagesも最近書き込みができるようになりましたが、板書がわりに使うなら、やはりGoodnotesのほうが操作性がいいと感じました。(ペンやマーカーの色、種類が豊富だし、ポインターも使えます)だから、Pagesで作ったレジュメをGoodnotesにコピペして、そこに書き込むというのがおそらくベストだったかもと思います。

 

新しい機材、ゼンハイザーのMKE600

動画を撮るにあたって、いろいろ道具を揃えてきたことはすでに書いた通りです(しかし全体でいくらかかったのか、本当に役に立ったのは何かということについては、後日まとめます)。私がこれまであまり気にしてこなかったのが、マイクです。

これまでの動画では、小さな内部電源不要のマイクを使っていました。

 

このマイクはそれほど音が良くはないのですが、Final Cut Pro Xで編集時に、音量を調整したり、ノイズをカットすれば、まあ耳障りではないレベルにはなるので、深く考えてきませんでした。(しかしそれでも家の近所を通る救急車や貨物列車の音が入ってしまうのは毎回気になっていました)

先月末ごろ、たまたま見ていたYouTube動画を見て、高いマイクってやっぱり全然違うんじゃないかと気付きました。

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ノイズが多い屋外で撮影していることもあり、カメラ内蔵マイクと高級マイクはまったく違って聞こえます。これはすごいと驚き、ちょうど給料が入ったところだったので、思い切ってゼンハイザーのMKE600を買ってしまいました。

録音用マイクという地味な機材のわりに、こんなに高いとなると買うかどうか迷いましたが、考えてみればカメラのレンズならば4万円は別に高くもありません。レンズ一本買ったつもりで投資して、動画の質が一気に向上するなら安い物ですから、少し躊躇したのち、買うことにしました。 

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X-T4にMKE600を取り付けた様子。長さが30cmくらいあるので、威圧感があります。

買った時点でもう12週目まで終わっていたので、音質が良くなったのは、最後の1週と、この4本の補講動画だけです。しかし、来学期も当面はオンライン講義が続く見込みなので、この投資は全然無駄にならないでしょう。

 

静止画をちょっと動かして動画っぽくする

上の授業動画では、冒頭部分にドイツの街や風景を紹介しています。5月、6月ごろは、これまでにドイツで撮りためてきた、ショートムービー(15秒から1分程度の携帯やデジカメの動画がたくさん保存してありました)を授業のオープニング映像としてつかっていました。

しかし、毎週違う動画を使っていると割とすぐにネタがつきてきました。そこで静止画に字幕をつけた物をちょっと動かし、音楽とともに動画にするとなんか教養番組ふうの映像が作れることに気づきました。

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こうやって毎回いくつかの写真とキャプションで街を紹介していくという形であれば、まだまだいくらでも動画のネタはありそうです。

 

ひとまず前期の授業動画作成は終わりましたが、もうあと1ヶ月足らずで後期が始まります。今度は本務校も非常勤も15週きっちりやることになるでしょう。短い夏休みのうちに少しでも準備や研究活動を進めておきたいと思います。