ドイツ語教員が教えながら学ぶ日々

熊谷哲哉 ドイツ語教育、ドイツ文学、文学じゃないけどおもしろいものなど。

在宅ワーク用に進化するカメラ

こんな使い方をするつもりはなかったのに

毎年のことですが、春から初夏はカメラ買い替えの季節です。

今年は、ちょっと前まで外出自粛が続いていたし、夏休みもそしておそらく冬休みも海外に行くことはできなそうなので、写真を撮る気も失せていました。しかし、だんだん気温が上がって、天気がいい日がつづいてくると、外で写真を撮ろうかなという意欲が蘇ってきました。

最初は、気に入っているパナソニックGX7mk3のように、コンパクトで持ち歩きやすいカメラを考えていたのですが、あれこれ比較しているうち、性能を考えるとフジフイルムのX-T3やX-H1が安くなっていて買い時だとわかりました。 そして連休ごろに富士フィルムのX-H1を買っていました。

買ってすぐにフジフイルム の画質が気に入り、ついでにX-E3も買いました。このカメラは液晶が動かないのですが、とても軽いしよく撮れます。これもまた買って正解でした。

(中古だとかなり安く買えます)

FUJIFILM ミラーレス一眼カメラ X-E3シルバー X-E3-S

FUJIFILM ミラーレス一眼カメラ X-E3シルバー X-E3-S

  • 発売日: 2017/09/28
  • メディア: エレクトロニクス
 

今日は、先日の記事の補足として、動画作成のために、カメラと共に揃えたものを紹介していきます。 

 

インタビューがまた記事になる

せっかく買った新しいカメラですが、当初予定していた、風景スナップなどの撮影に使う機会はほとんどなく、もっぱら遠隔授業用の動画撮影に使用しています。

今月半ばには、勤務先の広報部からまたインタビューを受けました。4月のインタビューでは、動画による授業資料作成の方法について話しましたが、今回はさいきん使っている機材や出来上がった動画のことなども話しました。

kindaipicks.com

(こちらの記事の後半に出てきます)

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まわりの同僚を見ていると、zoomでどうやって学生を参加させるか、出席をどうやってカウントするかといった問題を議論しているようです。私のように、いかに動画のクオリティを高めるかというのは、まるで明後日の方向に全力疾走していることにならないかとちょっと心配になりました。しかし、それぞれの教員がやりたい方向でベストを尽くせるのが大学という職場だと思うので、私は私で、動画づくりをやっていこうと考えています。

 

カメラと組み合わせて使っているもの

自撮り映像を授業資料に使うようになって、机の周りの環境がだいぶ変化しました。

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・三脚 スマホを固定する目的でマンフロットのミニ三脚を買っていました。

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ミニ三脚に自撮り棒を連結させてカメラを載せるとグラグラするので、今はSLIKのアルミ三脚を机の上に立てています。マンフロット の方は、後述するビデオライトの台にしています。

・マイク(電源不要) Youtubeなどをみていると、カメラにつけるマイクのレビュー動画はたくさん見つかります。しかしどれがいいのかよくわからないし、違いもあまりなさそうなので、かさばらず手軽なものを選びました。ややホワイトノイズが入りますが、動画に使うには十分な音質で録画できます。

・外付け液晶モニター これがものすごく便利 みんな買って使うべき。

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私が持っているX-H1やニコンD 750、パナソニックGX7mk3(要はパナG9以外の全て)は、チルト液晶であるため、自分を撮るのには向いていません。X-H1を使って1週間くらいは、録画ボタンを押してから、カメラを定位置に置く、という手順で撮影をしていました。どのように撮れているか、プレビューができなくて不便です。そこで自分の方を向けられる、外部モニタをつけることにしました。*1

 

 

・ビデオライト あった方がいいけど、なくても良さそう。私の場合は、明るい窓からの自然光で撮影していますが、妻の部屋は直接日光が入らないので、ライトをつけたほうが顔色が綺麗に撮れます。

 

 

・仮想電池とカプラー 動画には必要不可欠です。静止画に比べると数倍の速さでバッテリーが減ります。交換用バッテリーはすぐに購入しましたが、バッテリー交換の際には、三脚を外さないといけないため、手間がかかります。

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バッテリー切れで、動画の途中から取り直すこともありました。


そこで、バッテリーの代わりに仮想電池をくっつけ、ケーブルからUSBを使って給電しています。こういうものをこれまで使ったことがなかったのですが、どのカメラもバッテリーケースのところに、電源ケーブルを通すための切り込みが入っているんですね。

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・Mac mini用 台座型ハブ 本体前部でUSBとSDカードスロットが使えるようになる。Mac miniの1番の弱点が、USBなどの差し込みが後ろに纏まっている点です。また、SDカードスロットもないので、何らかのハブが必要です。邪魔になりにくいと思い、この台座型のハブを選びました。USB-Cで背面からMac miniにつなぎ、正面にSDカード、USB-A, USB-Cの差し込みを持ってくることができます。

 

 

・Final Cut Pro X ちょうど90日間無料で使えるので、使用することにした。買うとアカデミック版で2万円くらい。これだけ活用していると、もう買ってしまっていいかと思っている。

www.apple.com

・外付けHDD 現時点ではいちばん大きそうな8TBを選択しました。Final Cut Pro Xを使うとどうしても1、2TBはすぐに使い切ってしまいます。このまま前期いっぱい動画を作り続けるとなると、大きなHDDは必要です。

・さらに研究室のMac miniを自宅に持ち帰り、キーボードとトラックパッドをつけて使っています。

このように書き出してみると、べつに新しい機材なんかなくても遠隔授業は可能とか言っていた4月ごろが遠い昔のように思えます。たしかに最低限の教材ならスマホとPCで作れますが、自分でやりたいことを考えるとある程度の機材が必要で、けっこうコストがかかってしまいます。

 

フジフイルムX-H1の使用感

X-H1を使ってみて気づいた、良かった点・悪かった点をいくつかあげてみます。

良かった点

・フィルムシミュレーション。さまざまな撮影モードから、好みの色合いを選べます。普段の動画はエテルナを使っています。

news.mapcamera.com

・レンズがいい。普段使っている16-80mmは重たいのですが、きれいに撮れます。

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やや影が暗く写るけど落ち着いた雰囲気が気に入りました。

・新品で買ってももう10万円以下。(私は中古良品を8万円くらいで購入)

・ウェブカメラとして使える[NEW!] 最近、フジのいくつかの機種で使える、ウェブカメラ化ソフトがリリースされました。まだWindows版だけですが、おそらくMac版も出るのでしょう。楽しみです。

www.itmedia.co.jp

悪かった点

・データが大きい。 センサーサイズが大きいのでしかたがないでしょう。

・ホットシューが硬い。新古品なのに、ここだけ塗装が剥がれていて気になったのですが、自分で使ってみると、マイクやモニターの台座など何をくっつけても硬くて困ります。

・30分以上連続で録画はできない。 録画時間の制限については、べつにユーチューバーになるわけじゃないんだから関係ないだろと買うときは思っていました。しかしユーチューバーになってしまうと、たしかに長時間録画できたほうがいいですね。

・やや重たい。レンズもかさばる。買う前からカタログを見てある程度覚悟はできていましたが、ちょっと気軽なお出かけには持っていかなそうな大きさです。しかし、大きい割に指のかかりがよく、がっちりつかめるので、持っていて手が疲れません。

・パナソニックG9と大きさや用途がかぶる。これは買ってすぐ、自分がマヌケなのではないかと思ったことでした。G9もX-H1もそれぞれのクラスでは大きくて、本格的な写真撮影に使えるモデルという位置付けです。なんか、似たようなカメラを買ってしまったと思いましたが、動画を撮影してみて、それぞれ写りが違っていて、どちらも利点はあるかと気づきました。 

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最初に自撮りをした5月10日ごろ。バリアングルのパナG9を使っています。

*1:どのメーカーのカメラも、Wi-FiでスマホやPCと繋いで、プレビューしながら遠隔操作することは可能なので、スマホからカメラの画像をみることもできるのですが、いちいち接続するのが面倒だし、すこしタイムラグがあるように思ったので、外付けモニターのほうがずっと便利です。