ドイツ語教員が教えながら学ぶ日々

熊谷哲哉 ドイツ語教育、ドイツ文学、文学じゃないけどおもしろいものなど。

20年ぶりのベルリン滞在(3)日曜日に一人でワイン祭りをする

前回の記事を書いた後、26日から4日間は、アジアゲルマニスト会議参加のため札幌に滞在し、月末には栃木で父の一周忌、その直後に琵琶湖で現代ドイツ文学ゼミナールに参加と、この一週間は落ち着いてブログが書けませんでした。大阪に戻ってきたので、ふたたびベルリン滞在記の続きを書きます。

 

日曜日だからどこかに出かけたい

8月19日の日曜日、図書館は休みなのでどこかへ出かけるつもりでいました。しかし朝からあいにくの雨。今いる大阪では想像できないくらい冷え込んだ朝でした。

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ジャンダルメンマークト広場でパノラマ写真を撮影

こんなに雨が降ってしまっては遠くには行けないかなと、市内中心部を歩いていましたが、お昼過ぎ頃から晴れて暑くなってきたので、ベルリン中心から割と近い田舎、ケーペニックへ行ってみることにしました。

フリードリヒStr.からSバーンとバスを乗り継いで、ケーペニック市役所前に到着しました。

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昔からの建物が残っています。

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手回しオルガン弾きのおじさんでしょうか。

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市庁舎前には、軍服を着た立派なヒゲの男、ケーペニックの大尉像があります。これは非常に有名な詐欺事件がこの場所であったことを記念しています。

ja.wikipedia.org

(ことの概要は上記のリンクをご覧ください)

この天才的な詐欺師、フォークトはなぜかこのちいさな町の偉人のような扱いで、この市庁舎にも展示や解説コーナーがありました。

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非常にりっぱな階段です。中央のクマの絵は、もちろんベルリン市の紋章であるクマです。ちなみに市庁舎内のトイレが自由に使えたので、ワインを飲む合間になんどもここを訪れました。

 

湖のほとりでワインをどんどん飲む

ケーペニックは川や湖に囲まれた水辺の小村で、ベルリン市内中心部と同様、古くから水運や漁業で栄えた町でした。いまはベルリン郊外の美しい自然が楽しめる、手軽なリゾート地となっています。ケーペニックからさらに東に進むと琵琶湖のように大きなミュッゲルゼーがあります。こちらも20年前にすでに一度来たことがありました。

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地図中のルイーゼンハインと書かれたあたりにいました。ケーペニック宮殿および旧市街の周りには、湖が広がっています。(正確にいうとランガーゼーという長細い湖からシュプレー川へと繋がるダーメ川という名前です)。

郊外、湖とくればきっと野外で楽しく飲んだりできるだろうと予想していましたが、期待通り、ワインの屋台がたくさん出店していました。

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さっそくどんどん飲んでいきますよ。

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かなり赤っぽいロゼもおいしい。

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先生きのこる。おつまみにマッシュルームのバター焼きにハーブとクリームのソースをかけたものを食べました。かなり好きな味でした。

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シーフード屋さんもありました。

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春にミュンヘンでも食べた、燻製うなぎのサンドをまた食べました。じわっとうなぎの脂の風味が広がります。

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途中でケーペニック宮殿やその庭園を散策しました。少し日差しが強くて暑いのですが、気持ちのいい陽気でした。

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水辺を眺めながらのんびりワインを楽しみます。

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5杯目は赤。やたら盛りがいい店でした。これで最後かなとじっくり飲んでいると、にわかに滝のような雨が降り出しました。

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雨はしばらく待つと止みましたが、すっかり寒くなってしまったので、ワイングラスを返却せず、ちびちび飲みながら市内行きのバスで帰りました。

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雨上がりの夕方にきらきらひかるテレビ塔。

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偶然見つけた噴水。ベルリンでは残念ながらあまり魅力的なブルンネンは見つかりませんでした。

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夏の休日らしい一日が過ごせました。

 

ワイングラスは持ち帰って使う

最後の店で使ったワイングラスは、そのまま日本に持ち帰りました。この種のワイン屋台で使われているのは、けっこう頑丈なグラスなので、機内持ち込み荷物に入れて大事に運んでくれば大丈夫です。

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この通り、デパートで買った(免税店の方が種類が少なくて割高なので、最近はデパートでおすすめコーナーに並んでいるワインを買っています)3本のワインとともに、グラスも持ち帰れました。今後も家で使います。