ドイツ語教員が教えながら学ぶ日々

熊谷哲哉 ドイツ語教育、ドイツ文学、文学じゃないけどおもしろいものなど。

写真で振り返る、イギリスの印象

人が褒める場所には行ってみるものだ

先日の記事に、UKで行われた学会に参加したことを書きました。

schlossbaerental.hatenablog.com

実は初学会だけでなく、今回の学会が初めてのイギリス渡航でした。私はドイツをフィールドとしているので、ヨーロッパ大陸の方は、中欧を中心にだいたいの国(ポーランド、チェコ、ボスニアあたりからフランスまで)に行きましたが、英語が使われている国には、今まで機会がなくて行くことがありませんでした(UKだけでなく、アメリカ、カナダ、ハワイ、グアム等すべて未踏です)。

思えば昨年も、ドイツ語学習者となって20数年をへて、初めてノイシュヴァンシュタイン城を訪れましたが、今回も英語を学び始めて30年以上経って、ようやくイギリスにたどり着くことができました。*1

schlossbaerental.hatenablog.com

結果的にいうと、非常にいいところでした。多くの日本人が行きたがる理由がほんとうによくわかりました。ドイツ語教員としては残念ですが、ドイツよりも明らかに多くの人におすすめできる旅行先ではないかと思いました。

今回はわずか5日ほどの滞在で、ロンドン、ケンブリッジ、リーズを駆け足で見てきました。写真をいくつか上げて、振り返っていきます。

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1)ロンドンは大都会

ヒースロー空港に夕方到着して、約1時間くらい電車に乗って、ロンドン・パディントン駅に着きました。1日目のホテルは、パディントン駅からケンジントンガーデンに行く途中に取りました。ロンドンはターミナル駅がたくさんあるので、どこに泊まればいいのか迷いましたが、パディントン駅までは空港から直通特急があるから決めたのでした。にも関わらず、ついた日はパディントンエクスプレスが運休ということで、地下鉄で乗り換えたりしながら、向かったのでした。

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駅に着いて、まず驚いたのが、人の多さでした。日頃、梅田や難波で人ごみに慣れている私ですが、それでももしかすると大阪より混んでいるかもしれないと思いました。*2

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(おそらく夕方のラッシュ時に重なったから人が多かったのかもしれません)

パディントン駅から約10分程度離れた住宅街の中にあるホテルに泊まりました。非常に立派で風格のある建物ですが、室内は古く、トイレの換気扇の動作音が少し気になりました。

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2)大都会なのに広々した公園がある

このホテルを選んだのは、パディントン駅から近く、しかも大きな公園がすぐ前にあるからでした。ホテルについて一休みしても(8時ごろ)まだ明るかったので、すこし散歩をしました。

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ここはケンジントンガーデンズという庭園で、ハイドパークの西側にあたります。広大な芝生と大きく茂った並木がすばらしいです。

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庭園の一角に、池がありました。

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抱き合うこぐまのついた水飲み場。

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池といえば当然噴水があります。イギリスでも噴水を撮りました。

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20時を過ぎ、やや暗くなってきたので、散策をやめてビールを飲みました。

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イギリスのビールはぬるくて泡がなくてまずいと聞いていましたが、とくにそんなことはなく、とても美味しいビールでした。

 

3)ビールも食事も美味しい

イギリスというとビール以上に、まずい食事が有名なので、いったいどんなまずい料理が出てくるのかと半ば期待していたのですが、私の滞在中、これはまずいと思うものは一度も食べる機会がありませんでした。朝食や夕食で食べたものを紹介しておきます。

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一日目(ロンドン)で食べたフィッシュ&チップス。お皿の右上にずんだ的なものが乗っかっていました。潰した豆はよくある付け合わせだそうです。

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2日目(ケンブリッジ)のサンドイッチ。紙に包まれていますが、牛肉がはさんでありました。

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リーズのホテルの朝食です。おかずが多彩でどれもおいしかったです。

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リーズのホテル隣接のパブで食べたカレーです。本格的な味でした。

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こちらもパブで食べたシンガポール焼きそば。やや甘い味付けと量が少なかったのが残念ですが、まあまあ美味しく食べられました。

 

4)大学都市ケンブリッジ 

二日目はケンブリッジに途中下車して少し観光し、夕方にリーズに到着しました。

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ケンブリッジでは、同地に在外研究で滞在中の同僚、Z先生に案内していただきました。

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キングスカレッジのチャペルです。広い空間と美しいヴォールトをオリンパスの超広角レンズで撮りました。

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こじんまりとした古いラウンドチャーチです。

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落ち着いた雰囲気でした。

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古い町や大学、教会などだけでなく、旧市街の周りを流れるケム川を船で回るのも人気でした。

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リーズまでは何度か乗り換えがありました。見やすい電光掲示板、充実したカフェや自販機、そしてチケット予約アプリなど、さすがに鉄道の国だと実感することがなんどもありました。

5)リーズは地方の大都市

初UKなので、リーズがどんな町か全く知らずに来ましたが、駅周辺は思いの外都会でした。 

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駅は多くの人でごった返していました。

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駅前の様子。着いた日は雨が激しく降っていたので、あまり散策などはできませんでした。

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学会期間中は郊外のホテルと大学だけだったので、ロンドンに戻る前に少しだけ中心街を歩きました。

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こういうちょっとしたビルがおしゃれでかっこよくて何枚も撮りました。

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偶然着いたのですが、ここは有名な市場でした。

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昔からある広い建物のなかに、野菜・肉・魚・生花などさまざまな専門店が軒を連ねていました。

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6)夏日のロンドンを歩く

リーズでの学会を終え、ロンドンに戻り、一日だけ過ごしました。リーズでは連日最高気温が18度くらいで、過ごしやすいどころか寒くて困っていましたが、ロンドンに着いてみると28度くらいの夏日で、大阪と変わらない暑さでした。

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電車で2時間移動して、降りたら夏でした

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駅に隣接した待合室。すべての列車の発着駅、遅れ具合などが巨大な掲示板に表示されます。これにはおどろきました。

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キングスクロス駅にはハリポタ体験コーナーもあり、多くのファンが集まっていました。

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駅前広場で偶然出くわした場面

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立ち直りかけた少年

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がんばれ

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キングスクロスに隣接したセントパンクラス駅は、とんでもなく巨大な建物で、内部も広々していました。
ロンドンで観光できるのは半日しかないので、とりあえず歩いて行けそうな大英博物館に行ってみました。

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こういう赤いタイルで覆われた地下鉄駅をいくつか見ました。

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博物館近くの公園で一休みしました。

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やっと博物館に到着。土曜日なのでかなり混雑していました。

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アシリパさん

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館内は広く、あちこちにミュージアムショップがあり、展示と同様、お土産コーナーもたいへん充実していました。

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記者に囲まれる芸能人みたいなロゼッタストーン

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スカラベ。こんなに大きいものもあったのですね。

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出土品のカバ。かわいいのでレプリカがお土産屋さんにありました。

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2階の工芸品コーナー、とくに時計のコレクションは非常に精巧なものばかりでおもしろかったです。

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2時間ほど博物館を見学して、さらに少し町歩きをしました。

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人が多いです。いかついおじさんも気にならないくらい。

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きれいな建物があちこちにあります。

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日本料理店や日本食のファストフードも人気です。

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ウォーリーを探せみたいに人が多いです。

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テムズ川まで歩きました。

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最後に地下鉄でキングスクロスまで戻りました。

ロンドンの街は巨大で、徒歩ではなく、地下鉄やバスで観光した方が良かったのかもしれませんが、歩いてみることで、人の多さや街の雰囲気をよく味わうことができました。

7)やはり旅行しやすい国です

今回初めてUKを旅行してみましたが、とくに戸惑うことも困ることもなく、安心して一人旅ができました。考えてみれば当然ですが、英語の表示や放送、ホテルでの会話などは長いこと勉強した言語なので、とりあえずだいたいなんとかなりました。

また、ドイツ以上に鉄道網が充実している印象も受けました。列車の時刻検索、予約、改札への入場などすべてがスマホのアプリ一つでできてしまうのには驚きました。

www.thetrainline.com

現地在住でなくてもアカウントを作り、利用することができます。

また、街を歩いたり、お店で買い物をしたりしながら、いろいろなところで、ドイツ以上に、日本人が好きそうなものが多くあることにも気づきました。

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かわいい家、そして車

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リーズトリニティ大学の明るくてポップな雰囲気

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バス停もいい雰囲気

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ヒースロー空港内のコンビニ的な店で買った食べ物

 

この国を見ていると、日本人にとっては、やはり昔から(明治時代に鉄道や技術を取り入れようとした頃から)憧れの国だし、ロンドンなどは「こうなりたかった東京」のような街だなと感じました。

ドイツ語の先生としては残念ですが、学生のみなさんが最初のヨーロッパ旅行でイギリスを選びたくなるのはしょうがないかなと思います。ぜひイギリスを訪れてみてください。そして余裕があればドイツにもちょっと立ち寄ってみましょう。

*1:ちなみに英語を学び始めたのは、小学6年生の頃からです。地元の名門、椎名塾に小6から中3まで通いました。椎名先生は、イギリスが好きで、何度も渡航したことがあり、私たちにいつもイギリスの話をしてくれたのを覚えています。

*2:これまでに行った海外の都市ではロンドンが一番都会、というか東京に近いと思いました。次点はブダペストです。ベルリンやパリも大都会ではあるのですが、東京やロンドンのような“密集”感はありません。