ドイツ語教員が教えながら学ぶ日々

熊谷哲哉 ドイツ語教育、ドイツ文学、文学じゃないけどおもしろいものなど。

さようなら11号館 

工事終了から一年

昨年度は研究室の引越しも含めた、キャンパス内の大改装が行われました。ちょうど4年前、着任した時からすでに工事は始まっており、ようやく一区切りついた形になります。この工事については、昨年4月に記事にまとめました。(3部作)

schlossbaerental.hatenablog.com

現在は新たな研究室や、新しくできた本館(事務関係、会議室などが入ってる)やアカデミックシアター(漫画やカフェなどもある広々した図書館)にもなれてきました。

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(初夏の頃には研究室の冷房が効かないので、よく図書館で作業をしていました)

会議室や図書館はともかく、日頃行かない事務の部署については、旧本館からどこに移転したのかよくわかっていません。4月に名刺を作りに行く予定ですが、どこに行けばいいのかちょっとわかりません。(内線番号は変わってないと思うので電話してみます)

 

秋頃から2期工事がスタート

2017年度の始まりとともに、東大阪キャンパスの工事はいったんすべて完了しました。しかし、夏休み明けの10月ごろから、2期工事がスタートしました。

かつて11号館から経営学部の教室へ移動する際に使っていた歩道橋が再び開通しました。8時から18時までの時間は、工事車両を通すため地上の通路が閉鎖され、歩道橋を通らなければならなくなります。

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次の工事現場は、私の研究室があった11号館です。着任当初から、この建物はもうすぐなくなると言われていたし、私自身これまで幾つかの大学を見てきた中でも最も古い建物だったので、なくなって当然と思っていました。

 

11号館最後の夏 

7月13日、前期の授業期間が終わる頃、夏休みが終わる頃には建物がなくなっているかもしれないと危機感を抱いて撮影しました。見ての通りかなり古い建物ですが、中庭があり、学生がいないときは静かで過ごしやすい校舎でした。

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この建物は上から見るとこのような作りでした。

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11号館はかつて近畿大学付属高校男子部が入っていました。そのため、教室は横長で天井が高く、男子トイレがやたらたくさんあるという作りでした。私の研究室が入っていた部屋も、かつての教室を三分割して研究室に改装した部屋なので、部屋と廊下の間には内廊下のような部分がありました。

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ちょっとわかりにくいですが、もともとの教室の入り口(引き戸が付いていたのだろうと思います)から一歩入ったところに、3つの研究室へとわかれるドアがついていました。

 11号館は、私が着任してすぐ、北側の留学生センターが入っていた2階建ての部分のみが取り壊されました。

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フェンスがついている部分が取り壊された箇所です。

外壁の薄緑色と白の組み合わせが、いつも奇妙だなと思っていたのですが、検索してみると、豊岡や広島の付属校にも同じカラーが使われていました。おそらく、かつての付属高校校舎に共通したイメージカラーだったのでしょう。

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付属豊岡高校↑

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付属広島高校↑

 

取り壊される11号館

校舎西側の15号館の取り壊しが先に進められ、11月後半から、いよいよ11号館の解体が始まりました。はじめになくなったのは学園食堂でした。

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学園食堂は、おそらく学内で一番古い食堂でした。日替わり定食は400円程度で、かなりの量のごはんが食べられます。お昼休みは学生で混雑するので、私はもっぱらお弁当を買って研究室で食べていましたが、このお弁当も非常にボリュームがあって気に入っていました。

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名物の日替わり弁当です。ごはんとおかずは仕切りで区切られているのですが、ごはんゾーンまではみ出しておかずが盛り付けてあるのが特徴です。

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日替わり弁当が売り切れた時には、肉弁当を買っていました。見ての通り、ご飯に肉が乗っかった弁当です。マヨネーズ、タレなどで味付けしてある鶏肉や豚肉がぎっしり。これもときどき食べていました。

 

学園食堂とその上の柔道場や剣道場があった部分は初めに取り壊され、すぐに更地になりました。

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食堂跡地を整地して、そこを重機類の拠点としていたようです。

 

11号館は高いフェンスで覆われていたので、会議で本館の高層階に行くさいに、写真を撮りました。

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11月15日 上階から少しずつ削り取るように壊している様子がわかります。

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12月21日 壁と床を上階から順番に崩していき、その後柱を取り払って解体する様子がわかります。右側の重機がちょうど私のいた部屋の上あたりを崩していました。

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1月24日 2階より上の柱がほとんどなくなっています。解体が進むにつれ、フェンスも撤去されていきました。

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1月28日 1階の壁が少し残っているだけになっています。

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2月5日 残っているコンクリートの残骸や鉄筋をまとめる作業をしているようです。

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2月14日 建物の基礎を含め、ほとんどの構造物がなくなりました。フェンスもほぼなくなり、本館のむこうの、15号館跡地まで見通せるようになりました。

 

15号館もなくなった

かつて法学部や薬学部の実験室が入っていた15号館については、16年夏に記事を書いています。

schlossbaerental.hatenablog.com

本館が工事中だった頃、毎日その下を通り抜けていた15号館も、17年度後期に入ると解体工事が進められて行きました。

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10月5日 教室内の設備などをすべて取り払って解体の準備が整ったようでした。

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11月15日 上階から解体が始まりました。

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12月13日 外壁の一部を残してほとんどなくなっています。

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12月21日 11号館よりだいぶ早くほぼ更地になりました。

 

15号館のほうが、11号館より早く工事が始まったので、すでに新しい建物の建設に向けた作業が進んでいるようです。

 

今後どうなるのか

最も古かった二つの校舎がなくなり、今後どうなって行くのでしょうか。

現在発表されている計画によれば、15号館跡地には、国際学部の教員研究室や語学教室棟がつくられるようです。また、11号館跡地には実験室などが設けられるようです。

どちらにせよはやく次の建物ができないことには、11号館で行なっていた語学の授業をする場所がありません。今学期および来学期は、別の建物につくった仮の教室を使うことになります。かつて10号館や本館の会議室だった場所を改装した仮設教室は、やはり少し使いにくいので、早いところ新しい教室が完成して欲しいと思っています。

 

また、現在は教室や教員研究室が仮住まいしている旧本館も、遠からず取り壊されることになっています。最近はこの建物の地下にある教職員食堂によくお昼を食べに行っています。この食堂もなくなるのは残念ですが、新しい校舎がどうなるか楽しみです。