ドイツ語教員が教えながら学ぶ日々

熊谷哲哉 ドイツ語教育、ドイツ文学、文学じゃないけどおもしろいものなど。

今年は何をしてきたのか?ブログとともに振り返る一年

この一年何をしてきたのか?ブログで振り返る

つい先日新年が来たと思ったら、もう年の瀬です。昨年は年末ぎりぎりに研究室の引越しがあったので、最後の授業の頃は、毎日引越しの準備などをしながら落ち着かない日々を過ごしていました。いまでは、あたらしい部屋にすっかり慣れて、静かに過ごせています。研究室の変化、職場の工事の完成、そして新たな工事現場と、日頃の生活を振り返るだけで、一年で色々あったなあと思い出されます。

職場環境のことだけでなく、研究関係、ドイツ語教育関係、プライベート等いろんな出来事がありました。

今回は、本ブログの記事で、それぞれの月にどんなことがあったのかを振り返っていきたいと思います。

 

1月 研究室の引っ越し 自腹であれこれ買い込む

schlossbaerental.hatenablog.com

1月はブログの更新をサボっていたので、2016年末に書いた記事です。このとき、引越しを終え、本を片付けた部屋ですが、一年のうちにあれこれものが増えて、だいぶ様変わりしました。

f:id:doukana:20171218163448j:plain

f:id:doukana:20171218163501j:plain

1月に自腹で買ったテーブルと椅子は、その後ハンドボール部員と話したり、非常勤講師の先生と面談をしたり、教科書会社の方とミーティングをしたりと様々な場面で役に立っています。

引越し当初はからっぽだった、ドアの近くの本棚もだいぶ埋まってきています。それほど広い部屋ではないので、おそらく来年の末には、もっと本でいっぱいになっていることでしょう。

2月 マラソン大会に2回出る

schlossbaerental.hatenablog.com

練習量は少なかった割に、二回ともそこそこのタイムでゴールできました。来年も2月にはフルマラソンを走ります。

今年走った泉州国際市民マラソンは、残念ながら落選となりました。都市部の大規模な大会は、どこもそうですが最近は倍率が高くて、申し込んでもなかなか当たりません。和歌山の口熊野マラソンは大阪から近いわりに規模は小さくて、抽選などはないので、来年も出ます。

 

3月 高知に出かける、レンズ沼に落ち、六甲山に登る

schlossbaerental.hatenablog.com

3月は、仕事や趣味等で充実した時間を過ごしていましたが、中でも印象に残っているのが、講演会のために訪れた高知でした。FD講演会の講師として高知に招かれました。10年前に訪れた時と同じように、高知は活気があって、食べ物がおいしく、すばらしい町でした。

私自身がさびれた地方の出身なので、全国各地の地方の現状にいつも関心を持っていますが、高知は今後も(もちろん少子高齢化等は深刻でしょうが)魅力的な町であり続けて欲しいと思いました。

 

4月 新校舎がオープン。ここ3年間の工事をふりかえる

schlossbaerental.hatenablog.com

schlossbaerental.hatenablog.com

schlossbaerental.hatenablog.com

毎月1本の記事を取り上げて、振り返りをするつもりでしたが、4月に書いたこの記事は、3部構成なので、まとめて一本という扱いにします。

2013年の着任前(非常勤講師時代)から、2017年始めの工事完了までをまとめました。17年度前半は、一旦全ての工事が完了し、学内は静かになっていましたが、後期以降は、これまでの古い建物を建て替える、第二期の工事がスタートしています。

かつて私の研究室があった11号館は現在半分くらいなくなっています。

f:id:doukana:20171220163929j:plain

また、昨年夏に、セミについての記事を書いた15号館ですが、こちらは早くも更地になっています。

schlossbaerental.hatenablog.com

f:id:doukana:20171220164249j:plain

f:id:doukana:20171220164253j:plain

今後新しい校舎がどのように作られていくのか、定期的に写真を撮って、再びまとめていこうと思います。

 

5月 論文2本を立て続けに書く

 

schlossbaerental.hatenablog.com

締め切りをずらして作業をしていたつもりが、結局どちらの論文も期限までに終わらず、5月に2本同時に書くことになりました。なんとか刊行するところまでいけましたが、こういうことはなるべく避けたいものですね。

しかし、論文を書いていると、この記事で取り上げたような技術的なことも含め、わかっていたつもりのことが実はよくわかっていないと気づくなど、発見があります。今年後半は、大学の仕事に追われてのんびり過ごしてしまいましたが、年明けごろからふたたび研究のペースを上げていきたいところです。

余談になりますが、コンピュータによる入力については、ちょっと前に友人からショートカットで矢印を出す方法を教わりました。

Macだけかもしれませんが、z+hで←、z+jで↓、z+kで↑、z+lで→と四方向の矢印が出せます。授業や学会発表のレジュメ等で矢印を多用する人は覚えておいて損はないでしょう。 

6月 ウルトラマラソンを走る

 

schlossbaerental.hatenablog.com

9月の丹後ウルトラマラソンへの前哨戦として望んだ、6月の高山ウルトラですが、結局9月の丹後は台風で中止、10月にエントリーしていたトレランの大会も再び中止となったため、6月に走った高山が、今年最後の大会となりました。

ともあれ、このときは非常に気持ちよく走れて、新たな自信を得られました。来年は、月曜日に授業がなくなるので、今度こそ100キロに挑戦できます。無事走りきれるように、練習をしっかりやっておきたいです。

 

7月 博士論文完成までの道を考える

 

schlossbaerental.hatenablog.com

学会に行って若い人に会うたび、彼(彼女)は無事博士号取得まで行けるのだろうか、と考えることがあります。残念ながら、京大でも修士では入ってきた大学院生のうち、博士号取得まで行けるのは半分ちょっとだし、その後研究者として生き残れる人はもっと少ないかと思います。(自分の周りでの観測ですが)

私は今の大学ではおもに1、2年生の語学を教えているだけで、研究指導などはいっさいやっていません。そんな立場の私にできることは、これから学位取得をめざす人たちに、ある程度の道を示すことでしかありません。私の場合は手探りで進んで余計な時間をかけてしまいましたが、もっと計画的にできたかもしれないということも多々あります。自分の反省もこめて、この記事を書きました。

しかし、ブログのPVとしては、7月はこの記事の方がたくさん読まれているようです。

万年筆で書きやすいノートはどれだ? - ドイツ語教員が教えながら学ぶ日々

 

8月 ドイツ・オーストリアで噴水を撮り歩く

schlossbaerental.hatenablog.com

8月は、後半にミュンヘンとウィーンでそれぞれ一週間すごして、資料探しをしました。どちらの街も、すでに一度は滞在したことがある場所だったので、土地勘があり、落ち着いて過ごすことができました。

とくにミュンヘンでは、市内中心部だけでなく、バイエルン南部のリゾート地キムゼーに出かけたり、オーバーシュライスハイムやランツフートなど郊外の町にいくことができました。私はわりと、自分が使っている教科書に出てくる場所には行ってみるようにしているのですが、キムゼーは今の教科書を使って4年目にして、ようやく見ることができました。*1

ヨーロッパでも日本でも、有名なリゾート地にくると毎度思うことですが、人が褒める場所にはやはり一度は来てみるべきだなと、ここに来て実感しました。

 

9月 ドイツ・オーストリアの噴水まとめ

schlossbaerental.hatenablog.com

9月後半までかけて、8月のドイツ・オーストリア旅行のまとめ記事を書いていました。その後このブログの写真が郁文堂の雑誌Brunnenの表紙に採用されました。

 

f:id:doukana:20171221190146j:plain

年4回発行される雑誌に、何度か採用していただいているのですが、今後は紀行文として、あるいは泉や噴水をめぐる文化史として、本にまとめられればと考えています。まあ何年かかるかわかりませんが。

 

10月 独文学会で発表する

schlossbaerental.hatenablog.com

9月末の日本独文学会で、現在行っている、ドイツ文学を使った教養科目の講義について発表しました。もともとは、このブログに書き溜めていた、授業改善のためのメモが元になっている発表です。ブログ発表時点で、多くの先生方からご意見をいただけたことが、発表への励みになりました。

広島大学での発表には、いつも馴染みの方々だけでなく、全国のいろいろな大学の先生方に聞きに来ていただけました。やはり文学部などの専門科目としての講義だけでなく、教養科目において文学をどう講義に取り入れるかというのは、多くの先生方が関心を持っていることなのだと再認識しました。 

11月 ドイツ語文法入門シリーズがスタート

schlossbaerental.hatenablog.com

以前から、ドイツ語の基本的な文法を自分の言葉で説明した記事を書きたいと思っていました。ちょうど後期に入り、文法事項が難しくなったり、前期に説明した基本的なことが理解できていなくて困る学生が目立ってくる時期ということで、日頃の授業で説明することをブログに書き起こすことを始めました。

正確には10月に書いた、2格と日本語の「の」についての記事がはじめですが、「ドイツ語文法入門シリーズ」としてつぎつぎ記事を書くようになったのは、11月以降のことです。記事を書く際は、いっきに1時間くらいで書くというわけではなく、書きたいことをいくつかストックしておいて、時間があるときにちょっとずつ書き溜めて、完成したら発表という感じで進めています。

新カテゴリー「ドイツ語文法入門」には、すでに9本の記事があります。現在も、いくつか書きかけのものがあるので、年内にもさらに何本か公開していく予定です。そして、ゆくゆくは自分で書いた教科書や参考書を出せたらと思っています。

schlossbaerental.hatenablog.com

 

12月 2年間で最高数のPVを記録

12月に入り、前半はドイツ語の記事、非常勤講師の思い出、今年買ったものなど立て続けに記事を発表してきました。しかし、9日に寒い京都にでかけたためか、風邪をひいてしまい今週始めごろまで10日間ほど苦しみました。

今月初めに公開した、ドイツ語発音についての記事が、なんとこのブログを始めて2年間で最高のページビューを獲得できました。

schlossbaerental.hatenablog.com

f:id:doukana:20171221184400p:plain

棒グラフが突出しているのが記事を公開した日です。

ふだん私のブログのPVは、1日100程度、記事を公開した日でも200くらいにとどまるのですが、この記事の時は、なんと755人(のべ)もの人に見にきていただけました。

Twitterでも、50以上のリツイート、200以上のいいねをいただけました。これも滅多にないことでした。ちょうどシュトレンの発音が間違っているということが話題になって、ドイツ語の発音のルールに関心が高まっていたところだったから、この記事が読まれたのかもしれません。

f:id:doukana:20171221194126p:plain

↑やはりTwitterでのリツイートからたどって本ブログにたどり着く人が多かったようです。

その後公開した、ドイツ語動詞の人称変化についての記事はいつも通りのPVでした。私としてはこっちの方が重要なんだけど、と思うのですが、まあ仕方ないですね。

 

まとめ

今年はまだあと10日ほど残っています。授業もあと2日で3コマあります。年末年始は出かけたり、片付けをしたりで落ち着きませんが、ブログの方はどんどん書いていくつもりです。とくに、書きかけで止まってしまっている記事を掘り起こして公開していきたいと考えています。

この一年、毎回このブログを読みにきていただきありがとうございました。

 

f:id:doukana:20171221194818p:plain

 

 

*1:2012年に使っていた教科書に出てきたSankt Goarshausenという町を知らなかったので、その後13年の冬に行ってみました。ワインと川下りが有名な町なので、冬だと人っ子一人いませんでした。。。