ドイツ語教員が教えながら学ぶ日々

熊谷哲哉 ドイツ語教育、ドイツ文学、文学じゃないけどおもしろいものなど。

飛騨高山ウルトラマラソン71km、3回目の完走

6月11日飛騨高山ウルトラマラソン71kmの部に出場

先週末に、岐阜の高山市へ行き、飛騨高山ウルトラマラソン71kmに出場しました。今回も特に問題なく完走できました。直近に出走した4月のフルマラソンでは、ぜんぜん練習不足で思いっきり失速していたのに、今回はなんと30分近くもタイムを更新できました。いったい何が原因でそうなったのか、スタートからゴールまでを振り返りながらまとめたいと思います。

 

中間テスト時期に行われる大会

ちょうど神戸大学では第一クオーターのテストが終わる時期。このマラソン大会も、9月の丹後ウルトラに向けた、いわば中間テスト的な自己確認の機会となっています。

とはいえ、大学は思いっきり学期中で忙しい時期です。毎年ほとんど練習ができないまま参加して痛い目に遭っています。今年もやはり5月中は忙しかったのでなかなか練習ができませんでした。しかし、このままだと4月の大会のようにまともに走ることすらできなくなってしまうかもしれないし、昨年の丹後ウルトラのように、あっというまに関門で止められてレースが終了してしまうかもしれません。そんな危機感があったので、5月末から6月初めに、六甲山に走って登るトレーニングをしました。

六甲山は、自宅から見える一番高い山ですが、ドライブウェイを使えば、約15km、車ならすぐに行けます。飛騨高山ウルトラのコースは獲得標高(全コースの上り坂で得られた標高を足した数)が2500m(100kmの部)だそうで、とにかく上り下りの練習をしないことには完走できません。自宅から六甲山頂だと標高差は930mくらいになるので、とりあえず練習としては十分でしょうが、それでもやはり足りないと、終わってみると思います。

 

前日、古い町を歩き、酒を飲む

飛騨高山へは高速道路を使えば、ゆっくり走っても自宅から4時間程度で到着します。高山について、まず涼しさに驚きました。大阪ではすでに夏日でしたが、高山は昼間でも気温22〜23℃程度で、長袖のジャージを着ていても寒かったです。f:id:doukana:20170619233808j:image

大会前日は毎回町歩きを楽しみます。昨年も訪れた酒蔵で、試飲を楽しみました。

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大会前日なので、あまり飲みすぎると内臓が疲労してしまうのですが、雨が降って酒蔵から外に出られなくなったこともあり、すこし多めに飲んでしまいました。

 

前日からすでにマラソン大会は始まっている?

この大会に限らず、マラソン大会前日に町を歩くと、明らかに出場者とわかる格好の人たちがいます。すらりとした体型で、マラソン用のシューズを履いているおじさんおばさんたち、やたら元気いっぱいで声が大きいおにいさん、おねえさんたち、こういった人たちはあきらかに同業者だな、とわかります。

そして、ウルトラマラソンに特有なのが、やたら体力が有り余っているというか、前日までトレーニングを欠かせない人たち。受付会場まで、ワラーチ(サンダルみたいなマラソン用の履物、ほぼ裸足)で走ってくる人、ロードバイクで坂を登ってくる人など、明日になればいやというほど体力を使うとわかっているのに、わざわざ体力を消耗したがる人が大勢います。

 

アジロ笠小 装着用「台座」付(菅笠 すげ笠)

アジロ笠小 装着用「台座」付(菅笠 すげ笠)

 

 

あと、気がはやいのか、明日のレースで着るTシャツやハーフパンツを履いたまま町歩きをする人もよく見ます。この高山ウルトラでは、名物の菅笠が受付近くで販売されており、多くのランナーが被って出走しています。夕方、気の早いおじさんグループが、半袖ハーフパンツ姿でさらに菅笠をかぶって、ラーメンを食べていたのには驚きました。海パン一枚で学校に来てしまう夏の小学生男子と同じですね。

 

大会当日 スタートから30kmあたり:寒い

ここから、大会当日を振り返ります。

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71kmの部、スタートは朝5時15分です。今年も天候がよく、明るい朝でした。徐々に夜が明ける時間帯にスタートしました。大阪では感じることのない朝の寒さ(6℃くらい)に驚き、なんとか早くあたたまりたいと一生懸命走りました。

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23km地点でようやく日差しが暖かくなりはじめました。今回はもう3回目の出場ということもあり、どこに厳しい坂があるのか、どこで走るのがつらくなるのかというのは、だいたいわかっていました。まず前半の30kmまでは、のんびり体をならすといった走り方を心がけました。

 

中盤:30kmから57km:山道への対策が生きる

30km地点を前にして、河童のかぶりものをしたお兄さんに抜かれました。河童の頭に浴衣姿と、とても走れる格好ではないのに、スタスタといい調子で走っていました。

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30kmから39kmまでは、ほぼ上りだけの区間です。車ならローギア、ロードバイクでも一番軽いギアにしないと登れないような急坂がつづくので、この区間は歩いて登ると決めていました。同じ山を登るにしても、登山道と車道を登るのでは、要領が違います。階段ではない車道の方が、見た目は上りやすいのですが、歩いて登るにせよ、だんだんしんどくなってきます。これまでの大会に比べ、上り区間がそれほどきついと思わなかったのは、直前の六甲山で同じような上りを経験していたからでしょう。

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39kmのスキー場(標高約1400m)で一休みして、あとは下りです。下り坂で脚が痛くなるだろうと、あらかじめ痛み止めを飲んでいたので、今回は快調に進めました。とくに大きくペースが乱れることもなく、だいたい予定通りのタイムで、57km地点にたどりつけました。

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57kmから71km:暑さと胃の痛み

57km地点は、お祭り会場のようにたくさんの露店が出ていて、いろいろなものを食べられます。

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私はだいぶお腹が苦しくなっていましたが、ここで焼きそばと飛騨牛とトマトシャーベットを食べて元気を取り戻しました。(シャーベットは少し微妙でした)

ここからは、約10kmくらい田園地帯のなかを、緩やかな坂を下り、のこり5kmくらいから市街地を走ります。市街地に出るまで、なかなか景色が変わらないので、前に進んでいる気がしない苦しい区間ですが、しばらくは下りなんだということがわかっていたので、ペースを維持できました。

のこり5km地点で最後の休憩をしました。去年はこのへんから本格的に足が止まってしまいました。そのことを思い出して、なんとか失速しないように、少しずつ走り続けるようにしました。

 

思ったよりずっと早かった

9時間18分でゴールできました。前回のタイムをよく覚えていなかったので、まあ、少しはやいくらいかな、と思ったのですが、後でゴール時の写真を見て、30分近くタイムを短縮できていたことに驚きました。

特に早く走った覚えはないのですが、たしかに、去年や一昨年よりも、歩かないで走っていた時間は長かったように思いました。

これは結構重要な気づきです。走る速さがあまり変わらなくとも、歩かずに走り続けて入れば、それなりにタイムは伸びるわけです。当たり前のことなのですが、この点に気をつければ、丹後ウルトラ100kmも完走可能なのではないかと思いました。

今回の体調と装備等のまとめ

足:毎回水泡ができたり、爪が黒くなったりしますが、今回は予想よりだいぶマシな状態でした。右足母子球付近に水泡ができかけましたが、それほど痛みませんでした。また、左足薬指のみ爪が黒くなりました。中指と密着して、靴のつま先に当たっていたせいでしょう。こちらもレース後数日で痛みはなくなりました。

内臓:毎年のことですが、この大会は、胃が苦しくなります。暑さや疲れのせいでしょう。お腹が気持ち悪いので、水分以外を取らないと、空腹で走れなくなります。そこで今回は、ポケットにエナジージェルを入れておいて、お腹が空いていなくとも定期的に少しずつ飲むようにしました。

 

ザバス ピットイン エネルギージェル 栄養ドリンク風味 69g×8個

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フルマラソン等でも愛用しているこちらのジェルだと、開封してももう一度蓋を閉められるので、少しずつ飲むことができます。あるいは、次回は150ml程度のソフトフラスクにジェルを数本入れておいてもいいかなと思いました。

 

装備:今回はウェストポーチではなく、モンベルのクロスランナーパック7を背負いました。こちらのバックパックは、超軽量で、背中(両脇)または胸ポケットにボトルを入れることができます。私は背中ポケットに500mlのペットボトルを挿し、胸ポケットにiPhoneとエナジージェル類を入れました。ウェストポーチにくらべて、腰への負担(骨盤の不自由さ)がないので、走りやすいです。水ボトルやバックパックが音を立てるのが初めは気になりましたが、だんだん平気になりました。

[モンベル] mont-bell クロスランナー7

[モンベル] mont-bell クロスランナー7

 

シューズ:この春のフルマラソンと同様、アディゼロジャパンブースト3です。アウトソールが耗りやすいので、もうだいぶ減ってしまいましたが、まだまだクッション性は維持されています。おそらく丹後ウルトラでも同じシューズで走ることになるので、今のうちにもう一足買っておこうかと思います。

 

 スマホ:先日iPhone7に買い換えました。

ushigyu.net

防水機能がついているので、汗だくになったり、雨に降られたりする恐れがあるウルトラマラソンでも、安心して持ち歩けました。ウェストポーチに入れている時とちがい、胸ポケットだと手軽に出し入れできるので、ちょっと休憩するときなどに写真をたくさん撮ることができました。

 

丹後ウルトラマラソン対策を考えるうちに、過去の自分に出会う

飛騨高山ウルトラが終わってすぐに、自分のペース表を確認して(10kmごとのペースが大会サイトから確認できます)、丹後ウルトラに換算して、どのくらいのペースになるかを考えていました。

昨年引っかかった54kmの関門にはあまり余裕がないけど、一昨年諦めた71km碇高原の関門には間に合いそうだな、などと考えていました。丹後ウルトラの完走記を探しているうちに、ある人のブログを見つけました。この人は2015年大会で100kmを完走されたそうです。いいなあ、完走すごいなあと読み進めるうちに、一枚の写真でスクロールする手が止まりました。

歴史街道丹後ウルトラ100kmマラソンのコースと完走のポイント紹介

驚いたことに、20km地点の写真に、私が写っています。このTシャツ、このシューズ、この走り方、紛れもなく、私本人です。ブログ執筆者の方は、ちゃんとゼッケンを消してくださっていますが、見る人が見れば、明らかに私だと気づきます。

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でも、ふと見つけたかつての自分の写真を見て、私はなんだか懐かしい気持ちになりました。いつもは自分目線だから、同じ大会を他の人がどんなことを考えながら走っていたのか知ることはあまりありません。だからこの方が、同じように私と丹後を走り、私はこの時は72kmでリタイヤしたけど、その後もちゃんと完走したということに、なんだか嬉しい気持ちになりました。