新カテゴリー、「授業の方法」
また新しいカテゴリーを作りました。
「ドイツ語の授業」というカテゴリーをひそかにつくって、これまでの授業関係の記事をまとめていましたが、考えてみるとドイツ語だけでなく、異文化理解の講義もやっているので、そちらも含めて「授業の方法」にまとめることにしました。
schlossbaerental.hatenablog.com
ということで、今日はふたたび国際化と異文化理解の話題です。
授業の配布資料はどうするか?
講義や学会発表のための配布資料ってどのように作っていますか?
パワポのスライドを見せるにしても、それとは別に配布資料を用意することは多いでしょう。
学会発表などでは、正面に映すスライドを小さくして並べたもの(いわゆる配布資料)を作成して、コピーを配る人もよく見ます。
私の場合は、学会ならば引用や文献リストをつけた、レジュメをスライドとは別で用意したりします。スライドを使った発表をしたのは、2014年秋のブース発表のときですが、そのときは下のようなA4両面1枚のレジュメを配布しました。
講義の際にも、同じようにPagesで作成したレジュメを、プロジェクタで写して、内容を説明するということもしていましたが、教室の機材が古くて、12ポイント程度の文字の大きさだとほとんど読めなくなってしまうので諦めました。
また、学生にとっては、正面に映し出されるスライドを見ながら、箇条書きになっているレジュメにメモを取るというのは、むしろわかりにくいだろうと思いました。
なぜスライドを配布資料にするのか?
最近は、授業で使うスライドのなかから、必要な部分をまとめたものを印刷して配布しています。
また、スライドだと次のページに進んだあとで、元のページを見ることはできなくて不便だろうと思うので、スライドを縮小したものを適宜参照して、初めから読み直せるようにしました。
授業で使うスライドは、なるべく文字を減らして、図を多く入れるようにしています。学生からのコメントを紹介するパートでは、どうしても文字が多くなりがちですが、画面上の文字を一緒に読んだり、要点の色を変えたりして、ゆっくり話すよう心がけています。
私の場合、のんびり話す方だし、授業の中心はスライドを使って私が話すことよりも、文学作品等のコピーを学生が読む作業です。(読むことを中心に据えた講義の実践については、過去記事をご参照ください)
schlossbaerental.hatenablog.com
そのため、スライドの枚数は毎回20〜25ページ程度に収めるようにしています。
講義の際には、このスライドを縮小して並べたものを配布します。
先週行われた第7回、心霊主義とシュレーバー『回想録』について。こんなテーマの講義を1年生向け教養科目でやっているのは、私だけでしょう。
配布資料をどう作るか?
スライドのなかでも、前回の振り返りの部分は、文字が小さいので配布資料には含めないようにしています。スライド全体から使わない部分を切り取るには、カットではなく、スキップする設定にすれば簡単です。
使わない部分を選択して右ボタンメニューで、スライドをスキップを選びます。
するとこのように、使わないページが折りたたまれます。
つぎに、印刷です。
ファイルメニューまたは、⌘+Pで印刷の画面を開きます。
しかし、Keynoteの場合、パワーポイントと違って、縮小したページをタイル状に並べる形式にすると、一個のページが小さくなり、隙間が空き過ぎてしまいます。これだとちょっと見づらいので、PDFに変換します。
下のPDFのメニューを開くと、「プレビューでPDFを開く」を選びます。
すると、先ほど作成した、スライドの背景が白くなり、不要なページをスキップしたスライドが、PDF版で作成されます。
そこであらためてプリント作業をします。ファイルからプリントへ進みます。
このままでは、印刷しても1ページにスライド1枚しか入りません。
レイアウトから1ページに何枚のスライドを含めるかを選びます。
私の場合はいつも1ページ9枚にしています。
プレビューを見ると、さきほどのKeynoteから直接プリントを選んだ場合よりも、一枚が大きく、隙間がなくなっていることがわかります。この方法で印刷すると、ずっとスライドの文字は読みやすくなります。(文字が小さくて見づらいのでは、というご意見もあるかもしれませんが、学生たちは日頃からスマホの超細かい文字を読むのになれているので問題なかろうと思っています。)
印刷が終わったら、PDF版のスライドは不要なので、閉じてしまいましょう。データはコンピュータの上には残りません。必要になったら、またKeynoteから作ればいいので大丈夫です。
この形式で配布資料を作成すると、各回A4両面で1枚に収まるので、他の資料が多い場合やクラスの人数が多い場合でも安心ですね。