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ドイツ語教員が教えながら学ぶ日々

熊谷哲哉 ドイツ語教育、ドイツ文学、文学じゃないけどおもしろいものなど。

やはり学生はメールが苦手

研究活動 ドイツ語

学生とのやりとりの方法についていろいろ考えさせられる学期末

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つい最近、後期が始まったことを記事に書いていたと思っていたのに、もう学期末のテスト週間になってしまいました。早いもので、と言いたいところだけど、やはりもう去年の夏はずいぶん前のことのように思える(引越しなどで環境が変わったこともあり)ので、それなりに長い時間が過ぎていたのでしょう。

今学期も、レポートの提出やドイツ語作文の提出など、学生とメールやウェブでやり取りをする機会があり、いろいろ考えさせられることがありました。

昨年秋に、学生とのメールのやりとりがうまくいかないことについて書いています。

schlossbaerental.hatenablog.com

内容が重複するところもありますが、今回はなぜメールが苦手なのか、そして自分の授業では何ができるのかということを少し考えてみます。

 

送信はできても、受信はしない?

学生たちとメールをやり取りする際に、いちばん困るのがこの問題です。すなわち、所定の課題をメール添付ファイルなどで送ることはできるが、こちらからの返信メールは、まったく見られていないということです。

レポートなどの場合、提出期限より早く送ってくる真面目な学生がときどきいます。こういう学生の書いた課題は、できるだけしっかり指導したいと思うので、コメントをつけて、再提出するように返信したりします。しかし、いつまでたってもメールの返事は来ません。大学で会った時に確認すると、私からの返信メールは見ていないというのです。

また、課題提出をさせるときには、必ず受信確認メールを出すと学生たちには伝えています。「○○さん、課題は受け取りました 熊谷」というような簡単な内容のメールですが、これが届いていなければ、課題がちゃんと送られていないということなので、学生には確認してもらう必要があります。しかし、多くの学生は課題を出したらそれっきりメールは見ないので、私に届いていなくても、あるいはMailer Daemonから返信が来てしまっても気づかず、本人としては送ったつもりなのに、課題がちゃんと提出できていない、ということになります。

 

原因は個人メール?

学生たちがちゃんとメールを送信できない理由の一つとして考えられるのが、私のメールアドレスです。t_kumagai@大学ドメインというアドレスを使っていますが、アンダーバーを使ってしまったのがよくなかったようです。学生に配布する文書や、ホワイトボードに書いて示すときには、かならずアンダーバーと注意書きしているのですが、それでも間違える学生が1割以上います。(ハイフンと間違えるようです。私も大学のPC室にあるウィンドウズ機だと、どこにアンダーバーがあるのかわからなくて困ります)

キーボード入力に不慣れであることも一因か

メールアドレスの転記ミスだけでなく、書いた文字をキーボードで入力する際に間違える学生が多数います。

ドイツ語作文をワードで入力して提出させる課題を何度か出していますが、どの大学でも、元の文章では正しく書けていたはずだったのに、PCで書いた文章は単純な綴りのミスが多かったりします。これではせっかくウムラウトやエスツェットの入力方法をマスターしても台無しです。

大学の学習管理システムを使えば?

最近では、各大学に授業資料をダウンロードしたり、宿題や掲示を確認したり、課題を提出するのにも使える、LMS(学習管理システム)が用意されています。(私の勤務先だと、近大のUNIPAや神戸大のBEEFなど)このシステムをつかえば、私のメールアドレスをわざわざ学生に教える必要もないし、学生もアドレスの間違いでメール送信ができないということは避けられます。

しかし、LMSはそもそも学生本人が個人アカウントを使って大学のシステムにログインしないといけないし、使い方もやや複雑で、他の授業で使い慣れていない学生だとなかなか課題を提出するというところまでうまくできない可能性があります。

 

そもそも使わないでもいいのでは

メールの送受信については、会社や役所などに努めていれば、おそらくほとんどの人がちゃんとできていないといけないでしょう。それ以前に、就職活動中だって、メールを使いこなすことは必須です。だからこそ、早いうちに身につけて欲しいとどの大学の教員も思っているはずです。

私としては、就職してから必要になるようなことは、基本的には仕事をしながら覚えたほうがいいと思っています。必要に迫られて学ぶことというのは、それだけ集中力を持って記憶することができるからです。

とはいえ、大学に在学しているうちから、就職活動が始まる前からメールを使いこなせたほうが、できることは広がります。友達との連絡だけなら、ラインやSNSだけで事足りますが、日頃の交友範囲を一歩出る際には、Eメールはやはり必要です。教員や会社の人など、特定の誰かでなくとも、アマゾンや楽天からの確認メールやカード会社の明細など、学生生活にメールは不可欠です。

 

では、どうやって使えるようにすればいいのか?

来年度に向けて、具体的に自分のクラスで何ができるのかを考えてみました。

まず、一つ目はLINEグループの利用です。学生一人ひとりと連絡を取るのに、もっとも確実なのは、LINEでしょう。今年度は学生たちが作っている基礎ゼミのライングループに入れてもらうことで、逆にこちらから教室変更や課題の締め切りなどの連絡を回すことができました。メールで連絡がつかない学生に、「メール見なさい」とラインで一言声をかけるという使い方もできるでしょう。

今年は基礎ゼミの1クラスだけでしたが、来年度はドイツ語のクラスでもライングループを使ってみようと思います。

もう一つの方法として、ドイツ語のクラスでは、各学期に数回コンピュータ室を使った授業を行うことも考えています。今年は1年生向けドイツ語のクラスが、たまたまコンピューター演習室(備え付けPCは無いが、隣の準備室でノートPCをすぐ借りられる部屋)に当たったので、メールで課題の提出をさせるといったことを授業中に行うことができました。メールの送受信や添付ファイルといった基本的な操作について、実際に学生にメールを書かせながら、確認していくことができました。

また、非常勤先では、CALL教室を使ってパワーポイントをつかったプレゼンテーションを行いました。その際に、PCでのドイツ語入力の仕方を直接教えたり、LMSの使い方を学生とともに学ぶ(私もわかっていなかったので)ことができました。

考えてみると、私の担当クラスは本務校でも非常勤先でも、上限は30人程度なので、ライングループを使ったり、PC教室で授業をやったりといったことも、それほど困難なくできるだろうと思います。

学生ができないことを嘆くだけでなく、こちら側からどのようなボールを投げたら打ち返してもらえるかということをしっかり考えながら、彼らの学習をサポートできればと思います。