ドイツ語教員が教えながら学ぶ日々

熊谷哲哉 ドイツ語教育、ドイツ文学、文学じゃないけどおもしろいものなど。

名詞の性って何だろう?

名詞の性とは?

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ドイツ語の大きな特徴の一つに、これまでに記事で解説してきた、動詞の人称変化や冠詞・代名詞などの格変化があります。しかし、もっと単純で、日本語や英語にはない特徴としては、男性・女性・中性という三つの名詞の性があります。

名詞の性の区別は、ドイツ語の場合冠詞や形容詞、その名詞を言い換える時の代名詞の区別として文章や会話の中に現れます。ここでは、例に挙げる名詞に、定冠詞(der男性、die女性、das中性)をつけておきます。

何が名詞の性を決めるのか?

名詞の性とは、もちろん実際の性の区別を意味します。つまりお父さんder Vaterは男性名詞、お母さんdie Mutterは女性名詞です。また、両親die Elternの場合は男性・女性とはちがう、複数形という別のカテゴリ扱いになります。

しかし、実際の性などなさそうな名詞であっても、かならず名詞の性はあります。本das Buchは中性、太陽die Sonneは女性、コーヒーder Kaffeeは男性名詞です。太陽は女性的?コーヒーは男性的?ということなのでしょうか?

私が参照した本では、たしかに、男性的なイメージ(あるいは神話などで男性の神に象徴される)がある概念や物は男性名詞となり、女性的であれば女性名詞という区別はあるそうです。

先ほどの例で言えば、太陽は、暗く寒いドイツ語圏では、月にくらべて弱々しいイメージなので、月は男性名詞der Mond、太陽が女性名詞die Sonneとされたと考えられています。

しかし、そのような性のイメージすらない概念など(たとえば、暑さ・寒さ、美しさ・みにくさ、喜び・悲しみなど)の場合は、どのように名詞の性が決定されているのでしょうか?さまざまなパターンがあるので、なかなか一言で簡単には説明できませんが、一つの傾向として、同じような成り立ちの語や同じような接尾辞で終わる語などは、同じ性となるといえます。

 

ドイツ語名詞の性のはなし

ドイツ語名詞の性のはなし

 

この文献は、ドイツ語名詞の性について書かれた専門書です。今回の記事を書くにあたり、参照しました。名詞の性というテーマだけで一冊の本なのですよ。すごいですね、専門書って。

また、前回の前置詞の話でも言及した、『必携ドイツ文法総まとめ』でも、名詞の性の法則についてまとめてありました。こちらはページ数が少なく、大まかな法則を理解するにはちょうどいいかと思いました。

 

必携ドイツ文法総まとめ

必携ドイツ文法総まとめ

 

 

名詞の性は覚えるべきか?

ドイツ語を学ぶ学生たちから、しばしば質問を受けるのが、「名詞の性まで覚えなければならないのか?」ということです。性を覚えるかどうかは、ドイツ語の学び方や学ぶ目的によって答えが変わってくると思います。

私自身は、ドイツ文学を専攻し、文章を読むためにドイツ語を勉強してきました。だから、名詞の性のように、辞書に書いてあることは、あまり必死になって覚えようとはしてきませんでした。

しかし、現地で会話をするときなどは、名詞の性がわからないと正確に冠詞や形容詞をつけることができませんから、少なくともよく使う名詞(本、大学、ビール、水、コーヒー、パン、ケーキなど)については、実際に会話で使いながら、性も含めて単語を覚えるのがいいでしょう。

では、どうやって名詞の性を覚えればいいのでしょうか?手っ取り早い見分け方などはあるのでしょうか?

 

名詞の性は即座に判定できるのか?

このことも、ドイツ語を学ぶ学生からよく質問されます。やる気のある学生であれば、それだけいっそう、効率よく勉強するすべを工夫しようとするのはすばらしいことです。しかし、私は答えます。即座に判定できるものもあるにはあるけど、統一的なルールというには例外が多すぎると。

上述の橋本先生の本でも、冒頭部分に、「eに終わらない限り男性名詞」というものすごいざっくりした判別法*1が提示されていますが、これはあまりに極端な方法で、これが当たるのは、半分くらいかもしれません。

では、ある程度名詞の性を覚えたり、見分けたりするのに役立つ基準をいくつか紹介していきます。

*男性名詞

・実際の性と一致する場合。-erで終わる職業名。〜する人を表す名詞:der Bruder(男の兄弟), der Lehrer(教師), der Fußballspieler(サッカー選手)、der Arbeiter(労働者)など

・-erで終わる機械装置の名前(〜する道具、装置):CD Spieler(CDプレーヤー)、 Computer(コンピュータ), Kugelschreiber(ボールで書くもの=ボールペン), Taschenrechner(ポケットに入る計算するもの=電卓), Wecker(起こすもの=目覚まし時計)

・四季・月・曜日:Winter冬, Frühling春, Januar一月, Februar二月, März三月, Montag月曜日, Dienstag火曜日, Mittwoch水曜日などなど。

・方角:Norden北、Osten東、Süden南、Westen西。

・-lingで終わる名詞:Schmetterling蝶、Säugling乳児、Flüchtling難民など。

・-ismusで終わる名詞:Sozialismus社会主義、Okkultismusオカルティズム、Spiritismus心霊主義など。

・-enで終わる名詞の大半:Boden土地、Bogen弧、Wagen自動車、Brunnen泉・噴水など。→これは参考書で見てなるほど、と思ったのですが、ドイツ語の名詞の場合、複数形で-enとなるものFrauen女性たち, Augen両目や、動詞を名詞化したもの(中性名詞)Essen食事、Leben生命などが多く、紛らわしいのでこれまでen=男性名詞とは考えたことがありませんでした。

 

*女性名詞

・自然の性、実際の性と一致するもの:Frau女性、妻、Schwester姉・妹、Tante叔母など。

・-inで終わる、人や動物を表す名詞:Lehrerin教師、Japanerin日本人、Französinフランス人、Königin女王、Löwin雌ライオン。 →〜人や職業名は、原則的に男性名詞のうしろにinをくっつけて女性の形をつくります。der Japaner→die Japanerin

・樹木・花をあらわす大半の名詞:Lilieゆり、Roseバラ、Eicheナラ・カシ、Fichteトウヒ、Kiefer松など。

・-eで終わる名詞の大半。Kirche教会、Liebe愛、Straße通り、Schule学校、Familie家族、Tascheカバンなど。

→非常にわかりやすいので、わりと早くに覚えるのがこの法則です。しかしこの法則はけっこう例外が多いです。der Name名前、der Käseチーズ、das Ende終わりなど。

・-ei, -heit, -keit, -shaft, -ungなどで終わる名詞:日本語でいうと〜性のように概念を名詞化したものです。Wirklichkeit真実, Schönheit美, Wissenschaft知識, Bildung教養など。

・-ion, -tät, -urに終わる外国語由来の名詞:Universität大学, Situation状況, Station停車場, Kultur文化など。

 

*中性名詞

・人間や動物の子供:Baby赤ちゃん, Kind子供, Kalb子牛, Lamm子羊など。

・金属・元素の名前:Gold金, Silber銀, Blei鉛, Eisen鉄など。

・名詞化された動詞:Essen食事、Leben生命、Denken思考など。

・Ge〜と集合的にいう名詞:Gebäude建物、Gebirge山脈、Gehäuse容器、Gemälde絵画など。

・-chen, -leinのような縮小辞で終わる名詞:Mädchen娘さん、Büchlein小冊子など。

・-tumで終わる名詞:Bürgertum市民精神、Heldentum英雄精神など。しかしよく使われるReichtum財産とIrrtum誤り・錯誤は男性名詞。

・大部分の地名、都市名や国名:ほとんどの地名は中性・無冠詞で使われます。Japan日本、Deutschlandドイツなど。

*例外は、der Irakイラク, der Iranイラン, die Schweizスイス, die Türkeiトルコ, die USAアメリカ(複数), die Philipinenフィリピン(複数)これらの国名は必ず定冠詞付きで使われます。

 

*場合によって男性・女性が分かれる名詞

・川の名前:der Rheinライン川、der Mainマイン川などは男性ですが、die Donauドナウ川、die Elbeエルベ川などは女性です。

気になったので、他の川はどうだろうかと調べました。der Nilナイル川, der Gelber Fluss黄河、der Tone利根川, der Shimanto四万十川など、外国の川はだいたい男性名詞のようです。

 

*男性・中性・女性どの場合もある名詞

Joghurtヨーグルトは、たいてい男性名詞扱いですが、スイス・オーストリアなどでは、中性名詞、オーストリアの一部では女性名詞とされているところもあるようです。

 

新語の性はどう決まる?

ドイツ語をある程度学んでふと気になったのが、新しく登場した道具や技術などはいつ性が決まるのだろうか、ということでした。ドイツ語学を専門とする先生に聞いて教えてもらいましたが、多くの場合は、既存の物からの類推で決まってくるようです。

わかりやすい例として、iPhoneApple Watchのような新しい固有名詞、そしてブルーレイディスクのような新しい技術を使った商品の場合を考えてみましょう。

iPhoneは、Telephone電話が中性名詞なので、中性です。

iPadは、Tablettお盆が中性名詞なので、中性です。

また、Apple Watchの場合は、Armbanduhr腕時計が女性なので女性名詞となります。

iMacは、Computerが男性名詞なのでこれも男性ということになります。いっぽう、MacBook Proは中性です。これはNotebookノートPCが外来語として定着していて中性名詞だからです。Notebookはドイツ語ではNotizbuchといい、これも中性です。

ブルーレイディスクやDVD、CDなどはすべて女性名詞です。これはSchallplatteレコードが女性名詞であるから、同じような形状のものは全て女性なのでしょう。

このように、それまでドイツ語にはなかったような新しい技術や新しい機械装置なども、既存の名詞の性から類推的に決定されるわけです。

 

*登場後少し時間が経って、性が決まる場合

たとえば、EメールE-Mailは、私がドイツ語を大学で学び始めた頃はどの辞書でも女性または中性と表記されていました。しかし、昨今はほとんどの辞書で女性名詞とされています。

ブログBlogもまた、男性または中性となっています。現在はどちらの性でもいいようですが、そのうちどちらかに決まってくるのでしょうか。(現在はグーグルでヒットした件数を見たところわりと拮抗していました)

名詞の性がなぜ大事なのか?

はじめの方で、本を読むための勉強であれば、名詞の性を覚える必要はないといいましたが、やはり性がわかっていないと困る場面は多々あります。会話のさいにはもちろん、文章を読む際にも、名詞の性がわからなくて文意がとれないということがあります。

ドイツ語では、すでに出てきた名詞で言い換えるときは、人物の場合だけでなく、事物の場合もその名詞の性に一致する代名詞で言い換えるからです。

例を挙げてみましょう。

Ich habe einen neuen Computer gekauft. Er war sehr preiswert. 私は新しいコンピュータを買った、それはとてもお買い得だった。

一文目にでてくるComputerが男性名詞なので、次の文では、erと男性の人称代名詞を使って言い換えているのです。

要するに、コンピューターでもお父さんでもテーブルでも、男性名詞は人称代名詞erで言い換えられます。同様に、女性名詞はsie、中性名詞はes、複数であればsieで言い換えます。

人=er/sie(彼・彼女), 物=es(それ)ではない

ドイツ語を学ぶ学生がなかなか理解してくれないのが、この点です。人であれば、Mein Vater=er, Michael=er, Ihre Tochter=sieということはすぐわかります。しかし、der Computerそのコンピュータやseine Tasche彼のカバンを、erやsieで言い換えられるということがわからないようです。どうしても、物なのだから、彼や彼女ではなく、ニュートラルなそれ=esと言い換えないといけないと考えてしまいがちです。これもおそらく、よくみられる英語との干渉でしょう。

また、余談になりますが、ドイツ語の人称変化を学ぶ際に、er彼やsie彼女ならば教科書を見てすぐに動詞の形がわかりますが、MichaelやLouisaのような人名になると、動詞の形がどうなるかわからないという学生が多くいます。英語の場合でも私、あなた以外は三人称になるのは同じなのに、なぜなのかとよく考えますが、理由はよくわかりません。

 

*1:もちろん、その直後に「しかしこれはやはり危険であり、性別は「急がば回れ」の諺通り、一つ一つ辞書を引いて名詞のに定冠詞をつけて覚えていくのが唯一最良の方法かもしれない」と書かれています。なぜ男性名詞かということですが、中性名詞は男性・女性に比べて絶対数が少なく、eで終わる名詞は女性が多いので、eでなければ男性となるわけです

グンポルツキルヒェンのワイン祭

オーストリアはワインが名産

日本ではほとんど目にする機会はありませんが、オーストリアではワインも生産されています。ミュンヘンなどバイエルン南部は、ビールが名物なので、あまりワイン生産がさかんではありません。バイエルン北部のフランケンワインは有名ですが、ミュンヘンでは、レストランなどで飲めるのは、地元のワインではなくオーストリアワインでした。

ウィーンやオーストリアの土産として、ポピュラーなのはモーツァルト玉(モーツァルトクーゲル)こと、モーツァルトの顔がデザインされた銀紙でくるまれた、丸いチョコレートです。私も大学の事務室など、たくさん人がいる場所にはかならずたくさんのモーツァルト玉を買っていきます。

www.mozartkugel.at

しかし、オーストリアをよく知る人に喜ばれるのは何より、オーストリアワインでしょう。日本ではなかなか飲めないし、10ユーロ(1300円くらい)も出せば、かなり美味しいものが買えるので、この人には、という人に送るのであれば、ぜひワインをお土産にすることをおすすめします。

 

夏のヨーロッパといえばワイン祭り

数年前に、ライン川沿いのワイン畑の小村リューデスハイムに行った際、町の小さな広場に店を広げるワイン屋台で白ワインを飲んで以来、夏は外でワインを飲むのが一番だと思っています。夏の六月から八月ごろには、ちょうど各地でワイン祭りが開催されます。一昨年は、ちょうどドレスデンザクセンワイン祭りに行くことができました。また、去年は、たまたま庭園を見に立ち寄ったルートヴィヒスハイムで、大規模なワイン祭りに参加できました。

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ルートヴィヒスハイムのワイン祭り。ここのワインは一杯の量がけっこう多くて、飲みすぎました。

今年のドイツ滞在時にも、キムゼーにいったときに、湖畔の町プリーンの村祭りで、オーストリアワインを飲むことができました。お祭りの賑やかな雰囲気と、いつまでも明るい夕方の時間に、ひんやりした白ワインを飲むのは最高です。

せっかくオーストリアに来たのだから、スーパーやレストランでワインを飲むだけでなく、ぶどう畑があるワインの産地でワイン祭りに参加したいと強く思いました。

私の滞在中に開催されていたのが、グンポルツキルヒェンのワイン祭りです。毎年八月末に行われています。ウィーンから1時間ほどで行けます。

www.weinsommer-gumpoldskirchen.at

 

2年前の失敗

じつは、このワイン祭りには、2年前2015年夏の滞在時にも行ったことがありました。たまたま駅で見つけたポスターでワイン祭りのことを知った私は、ちょうどウィーンに住み始めた知人を誘って、(田舎で電車がすくないだろうから)お昼から出かけて、ワインを飲むことにしました。

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駅で偶然見つけたポスター。

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町についたものの、ワイン祭りが本当に行われているのかと疑ってしまうほど人がみあたりませんでした。

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いちおうお店のテラス席はありましたが、暑くて人はまばらでした。

夏のウィーンは、連日35度近くまで気温が上がる猛暑です。2年前の夏も、暑くて夏バテになりかけていました。ワイン祭りに出かけたものの、昼から盛りがっている人は少なく、閑散とした田舎町で、ただ照りつける日差しに焼かれながら酒を飲んだという記憶しかありません。

 

今回は夕方から出かける

同じ失敗は繰り返したくなかったので、今回は、現地在住の後輩夫婦とともに、夕方の涼しくなる時間帯を狙って出かけました。

グンポルツキルヒェンは、ウィーン・マイトリング駅から南西方面へと鈍行列車で1時間程度のところにあります。京都や神戸と変わらないくらい大都市のウィーンですが、少し離れるとすぐに、栃木県や滋賀県のような、美しい田園地帯が広がります。私が育った栃木県大平町(現栃木市)は、ぶどうの産地だったので、なだらかな山裾にひろがるぶどう畑を見ると故郷を思い出します。

www.tochigiji.or.jp

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グンポルツキルヒェン駅。駅の隣にスーパーはあるけど、あとは田園地帯です。

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オーストリア国鉄の駅。壁には、ワインを作る人々の様子が描かれ、「ローマ時代からワインが作られていた」などと書いてあります。

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小さな町の通りには、いくつかのワイン屋さんがありました。

そんな栃木感あふれる小さな駅で電車を降り、しばらく静かな住宅街を進むと、ワイン祭り会場へと到着します。村のメインストリートと思われる場所には、いくつものワイン酒場が軒を連ね、広場には屋台と客席が設けられています。まだ夕方の明るい時間でしたが、少しずつ客が集まっていました。

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村の広場に設けられたワイン祭り会場。いくつかの飲食店からワインや食べ物を買って、テーブルにもってきて飲食するという形式です。

 

おいしい白ワインでゆったりとした夕方の時間を楽しむ

2年前と違い、夕方に飲み始めたのは全く正解でした。始めはまばらだったお客さんも徐々に増え始め、暗くなる頃には、バンド演奏も始まり、すっかりにぎやかなお祭りになりました。

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一杯目の白ワイン。酸味と香りが特徴的です。

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座布団のようにねっころがるわんこ。

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7時を過ぎ、少しずつ暗くなってきます。

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肉やポテトフライなどの料理を食べながらワインを楽しみます。

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バンドのステージ。おじさんが歌うシュラーガー(やや古めのポップスやフォーク)もワイン祭りにはなくてはならないものです。

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8時半ごろ。すっかり暗くなりましたが、ちょうど盛り上がっている時間。

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私はたぶん5杯目くらいだったかと思います。このあと、9時過ぎの電車でウィーンまで無事に戻ることができました。

 

涼しくて快適だった、今回のワイン祭りですが、やはり夕方に行ったのが大正解でした。小さな田舎町のワイン祭りでしたが、うるさすぎないちょうどいい盛り上がり具合で、気分良く楽しむことができました。

 

 

ウィーンの自然史博物館 動かない動物園?

国立図書館プルンクザール

いよいよ今年も終わりなので、これまでに途中まで書きかけて発表していなかった記事を紹介していきます。

 

今回は、8月22日から8月29日まで、ちょうど一週間滞在したウィーンについて書きます。

ウィーンではおもに、ホーフブルク宮殿となりのオーストリア国立図書館(ÖNB=Österreichische Nationalbibliothek)に通っていました。*1

王宮内にも、国立図書館プルンクザールという美しい図書館がありますが、こちらは見学はできますが、文献の閲覧等はできない書庫です。

www.wien.info

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私が通っていた図書館については、以前書いた記事をご参照ください。

schlossbaerental.hatenablog.com

ミュンヘンの州立図書館とオーストリア国立図書館のスキャナを比較しています。

双子の博物館KHMとNHM

国立図書館がある英雄広場(Heldenplatz)の向かいには、マリア・テレジアの大きな像をはさんで、大きな二つの全く同じ形の建物が並んでいます。

南側にあるのが、美術史博物館。北側にあるのが、自然史博物館です。

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こちらが美術史博物館。南側に立っていて、入り口は北向きなので、昼間は日陰になる。

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美しいカフェも有名。

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バベルの塔や、アルチンボルドなど、最近話題になった絵画はほとんどここで見られます。

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廊下や階段の装飾もすごいです。 

私も1998年に初めてウィーンに来た時、そして2年前に資料調査できた時もこの美術館を訪れています。

しかし、すぐとなりにある自然史博物館については、よく考えたらこれまで一度も足を踏み入れたことがありませんでした。

 

自然史博物館に行くことにした

ちょうど初夏のころに読んだ作品に、自然史博物館の標本の話が出てきました。

オーストリアの山村で暮らす家族の三世代にわたる歴史を面白おかしく描いた作品です。序盤に、怪我をしてきこり仕事ができなくなった男が、じつは寄生虫をお腹に抱えていて、自分のお腹から出てきた寄生虫について調べるうち、医師になろうと思い立って、村を出て行く、という場面が出てきます。

Blasmusikpop oder Wie die Wissenschaft in die Berge kam

Blasmusikpop oder Wie die Wissenschaft in die Berge kam

 

 著者のヴェア・カイザーさんの朗読会を大阪で聞きましたが、非常に面白かったです。

カイザーさんは、NHMにある寄生虫の標本におどろいて、この作品の中に寄生虫を登場させたと言っていました。それを聞いて、せっかくなので今回の滞在中に見に行ってみようと思ったのでした。

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美術史博物館と全く同じ形の自然史博物館。入り口が南に面しているのがNHMです。

 

自然史博物館と万物の発達史

博物館に入り、入場料を払ってどこから見たらいいかと、パンフレットを見てみました。(入場料についても書いておくと、美術史博物館が大人一人15ユーロであるのにたいし、NHMは10ユーロと割安です)

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最初は岩石とか微生物から始まり、徐々に爬虫類、両生類、哺乳類へと進んで行く、生命進化の歴史を辿れるようになっています。

 

はじめは石ばっかり

入り口から入って最初の部屋は、鉱物の部屋です。色とりどりの大小さまざまな石が並べられています。

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エントランスホール。

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鉱石ゾーンで興味を惹かれたのは、このような工芸品でした。これは石でできた盆栽です。

 

恐竜のロボットに子供が大興奮

鉱物や化石の展示を超えると広い部屋に出ます。人だかりができている一角に近づくと、恐竜の化石や化石を復元したロボットがありました。

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こちらが中にモーターが入っている恐竜ロボットです。けっこう早く動いていたので写真がブレています。

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男子が夢中で見入っていました。

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こちらはトリケラトプスの頭部。

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これはなんでしょうね。大型哺乳類の化石でしょうか。

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マンモス親

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足元にはマンモス子。子供といっても毛むくじゃらで大きいです。

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原人の生活ぶりを再現したコーナー。

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この博物館の収蔵品の中でも有名なのが、このヴィレンドルフのビーナスです。日本の土偶と似たようなものですね。思ったよりずっと小さかったです。

 

2階は剥製の動物園

一階の鉱物や化石の展示を見終えて、二階に上がると、徐々になじみのある生き物の展示が増えていきます。はじめは、微生物や無脊椎動物、カイザーさんの本にも出てきた寄生虫などのホルマリン漬けが並んでいます。

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寄生虫のホルマリン漬けを撮るのを忘れたので、代わりにタコを。

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鳥類の剥製コーナー。さまざまな種類の鳥がいました。

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小型哺乳類。これはウォンバットでしょうか。

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カワウソかと思ったのですが、北米の地図が後ろにあるので、プレーリードッグでしょうか。

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大型哺乳類ということで、キリン、ゾウ、クジラの部屋。

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アルパカですね。ふかふかしていてかわいいです。

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ここは大型肉食獣の部屋なのでしょうか。奥にライオンがいます。手前はヒグマやシロクマです。

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大きなクマの下には、子ぐまもいます。これはかわいい。

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動物園の猿山と同じように、岩場に猿の剥製が集っていました。

 

 

全体を見て回るのに、1時間以上かかりました。ゆっくり見ていたらもっと時間がかかったでしょう。この日は非常に暑い日で、館内でもなかなか汗が引かなくて困りました。もう少し涼しかったら、じっくり標本を見たり写真を撮ったりできたのに、と思います。今回記事にするにあたり、4ヶ月前に撮った写真を見直していたら、また行ってみたくなりました。

美術史博物館は、いつ行ってもちょっと混んでいるし、絵画を眺めるのにはそれなりに集中力が必要です。それに比べると、こちらの自然史博物館の方が、リラックスした気持ちで見て回れるような気がします。 動かない動物の展示ばかりですが、動物園にいくのと変わらない満足感が得られますよ。

*1:オーストリアの公共の機関って、たいていオーストリア(Österreich)の頭文字Öから始まる略称で呼ばれます。鉄道はÖBBなど。Macで毎回Öを入力するのがけっこう面倒です。

ドイツ語の前置詞について

 

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ドイツ語初級文法後半のもう一つの難所、前置詞

後期には、本務校でも非常勤先でも、前置詞について教えました。前置詞は、たいていの初級ドイツ語の教科書では、後半に入っています。一年で初級文法を終えるクラスの場合は、後期の主要な学習内容に数えることができるでしょう(ほかには形容詞、現在完了形などが重要ですね)。

 

前置詞の難しさ

前置詞がわからないという学生は非常に多いです。以前教えていたクラスでは、期末テストに、当てはまる前置詞を答えさせる穴埋め問題を、教科書を参考にして出題しましたが、正解率が半分くらいしかなかったことがありました。*1

学生が前置詞を苦手とする理由はすぐにいくつか思いつくことができます。

1)教科書で一度に何種類も出てきて覚えられない。

けっこう種類が多いのに、一度に学ばなけれならないというのはやっかいです。まとめて学んだ方が理解しやすいと教える側は思いますが、当然学ぶ方の思惑は違いますね。

2) 英語と対応しているようで対応していない

fürとfor、inなど英語と同じものや似ているものもあるのですが、英語だと区別しない概念が別の前置詞になっていたりすることもあります。英語と似ているようで違うというのは、前置詞に限らずドイツ語全般の特徴ですね。

3)例外的な用法、一義的な規則で理解できない用法が多い

これはまったく、初学者でも私のような教員でも同じことです。ネイティブでないとなかなか正確に前置詞を使うことは難しいと思います。もちろん、検定試験やドイツ語圏の大学入学レベルのドイツ語試験などでは、前置詞の使い方に関する問題もよく出ているので、問題集などで対策をすることは可能です。

 

今回は、上級者向けの難しい話はおいておいて、これがわかればまずは十分という最低限度の内容を説明したいと思います。

ドイツ語の前置詞の使い方と特徴

前置詞とは、どのような場面で使われるものでしょうか。まずは例文をいくつか挙げてみます。

Daniel kommt aus Deutschland und wohnt jetzt in Osaka.

ダニエルはドイツ出身で、現在は大阪住んでいます。

An diesem Wochenende fährt er mit seiner japanischen Freundin nach Kobe, um diesen Weihnachtsbaum zu sehen.

今週末、彼は日本人のガールフレンド神戸、例のクリスマスツリーを見に出かけます。

上記の文で下線をつけた箇所、aus, in, an, mit, nachなどが前置詞です。名詞の前に置かれて、文の中での役割を明示するのが前置詞の役割です。(英語の前置詞、日本語の助詞と同じですね)

 

前置詞の特徴:格支配

英語とドイツ語の前置詞が大きく異なるのは、格支配があることです。格支配とは、前置詞の種類ごとに、後ろに続く名詞の格が決まっているということです。

つまり、前置詞の後の名詞については、「〜に」だから3格、「〜を」だから4格のような格の考え方とは別のルールがあると理解してください。

außerhalb(〜の外に), statt(代わりに), während(〜の間に)などは、後ろに必ず2格の名詞(代名詞)が続きます。これを2格支配の前置詞といいます。

同様に、zu(〜へ), nach(〜へ・〜の後で), von(〜から), aus(〜から), bei(〜で、〜のもとで), seit(〜以来), mit(〜を使って、伴って)などは3格支配です。

für,(〜のために) ohne(〜なしで), durch(〜を通り抜けて), gegen(〜に逆らって), um(〜の周り、〜時に)などは4格支配です。

やっかいなのは、用法によって3格支配または4格支配となる、3、4格支配の前置詞です。an, neben, in, über, auf, vor, hinter, unter, zwischenなどがそうです。(↓私がかつて授業で板書した概念図です)

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前置詞をイラストで図式的に理解するというのは多くの教科書にも取り入れられていますが、おそらく元ネタはこの本の表紙ではないかと思います。

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(*現在は新版となって、表紙デザインは変わってしまいましたが、やはり不朽の名著です。)

 

必携ドイツ文法総まとめ

必携ドイツ文法総まとめ

 

 

3、4格支配の前置詞は、物や人の位置や状態を表すときは、3格支配動作の方向を表すときは4格支配となります。

3格支配の例

Er lernt heute in der Bibliothek. 彼は今日図書館で勉強する。

Die Katze schläft auf dem Sofa.猫はソファの上で眠っている。

4格支配の例

Er geht auch morgen in die Bibliothek. 彼は明日もまた図書館にいく。

Die Katze springt auf den Stuhl.猫はイスの上へと飛び上がる。

 

✴︎英語における格支配

参考文献に、英語にも前置詞の格支配があるという記述を見つけました。

たとえば、for me, to him, with meなど前置詞が前にある場合は代名詞は目的格になります。これはドイツ語前置詞の格支配に相当するものです。

↓こちらの本に書いてありました。

英語と一緒に学ぶドイツ語

英語と一緒に学ぶドイツ語

 

 

 

ややこしい使い分け

「in=中に」のような一対一の説明だけではわかりにくい区別がたくさんあるのが、前置詞の厄介なところです。以下、いくつか紛らわしいもの、一言で違いを区別しにくいものなどを挙げておきます。

währendとzwischen

教科書では(〜のあいだに)と書いてあるので、混同してしまう学生が時々います。しかし、辞書で調べれば、意味はまったく違います。

währendは英語のduringやwhileに近い意味です。要は時間的に〜をしている間、〜の期間という意味です。例を挙げれば

Er ist während der Sommerferien zu Hause geblieben.彼は夏休みの間、家にこもっていた。

いっぽうzwischenは、物と物、人と人との間を意味します。教科書のグループワークなどで、建物の位置を説明する表現がよく出てきます。

Die Buchhandlung ist zwischen der Post und dem Café. 本屋さんは郵便局とカフェの間にある。

この二つの助動詞の区別という問題だけに限らず、日本語とドイツ語を一対一で対応させて暗記しようとするのはやはり危険ですね。

 

on(上に)にあたるanとauf

英語やフランス語とドイツ語はよく似ていますが、ちがう言語なので、当然前置詞も一対一で対応しているわけではありません。英語では一語で表現される概念がドイツ語では分節化されていることも時々あります。anとaufはそれぞれ、面に接している・乗っかっている状態を指します。英語だとonに当たるものですが、anは垂直の面、aufは水平の面と方向が異なります。

Er steht an dem Fenster.彼は窓辺に立っている。

Er hängt das Bild an die Wand.彼はその絵を壁にかける。

Er sitzt auf dem Sofa. 彼はソファに座っている。

Er legt das Buch auf den Tisch.彼はテーブルの上にその本を置く。

 

〜からのvonとaus

彼は東京から大阪へ行った、葉っぱが木から落ちる、などの「〜から」にあたるのが、vonおよびausです。

vonは出発点(移動の起点)を意味します。

Sie fährt mit dem Zug von Osaka nach Okayama.彼女は電車で大阪から岡山へいく。

またausは、「中から外側へ」を意味します。

Er kommt aus Tochigi. 彼は栃木出身です。

Er nimmt das Buch aus dem Regal. 彼は本棚からその本を取り出す。

 

〜へのnach, in, zu

行き先を言うときの「〜へ」はおもにnach, in, zuのどれかを使います。

大阪へ、難波へ、など具体的な地名が続く場合はnachです。

Er fliegt nach Berlin. Sie fährt nach Kobe. 彼はベルリンへ飛んだ。彼女は神戸へ行く。

劇場、映画、教会、図書館、博物館、街など中に入って何かすることが前提となる場所へ行く場合は、inをつかいます。

Er geht in die Kirche. 彼は教会へ行く。Sie geht in die Stadt. 彼女は街へ行く。

街へ行くのに、「中に入る」と言う意味のinが使われるのは変な感じがしますが、かつてドイツの都市は、壁に囲まれていて、外の世界とはっきりと区別されていたので、その名残と考えられます。(↓イメージ図)

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また、「叔父さんのところ」のような人の家、公共の場所(駅、大学、郵便局)などの場合はzuを使います。

Ich gehe heute zu dir. 君のところへ行くよ。Er geht zum Bahnhof. 彼は駅へ行く。

通常授業では、「〜へ」というときこの三つの区別を教えていますが、本を見ているとaufもzuと同じ意味で使われるようです。Er geht auf die Post.彼は郵便局へ行く。

↓この本に詳しく書いてありました。

冠詞・前置詞・格 (ドイツ語文法シリーズ)

冠詞・前置詞・格 (ドイツ語文法シリーズ)

 

 

前置詞が難しいのは、特定の動詞と結びつく場合

上記のように、大まかな意味と使いかたを理解すれば、前置詞の基本を押さえることはそれほど難しいことではありません。しかし、難しいのは、特定の動詞と結びつく前置詞です。たとえば、

sich4格über4格freuen 〜を喜ぶ

sich4格auf4格 freuen〜を楽しみにする。

sich4格an4格erinnern〜を思い出す。

auf4格warten〜を待つ。

an3格teilnehmen〜に参加する。

代表的なものとしては、上記のものが挙げられますが、たくさんあるので、検定試験などを受ける場合には、問題集などで練習する必要があるでしょう。

 

 

*1:教科書付属の問題集に穴埋め問題が入っていたので、授業で使い、同じような形式で出題したのですが、知識が定着していない様子でした。むしろ前置詞を使った作文などを出題した方が正答率は高いと思いました

今年は何をしてきたのか?ブログとともに振り返る一年

この一年何をしてきたのか?ブログで振り返る

つい先日新年が来たと思ったら、もう年の瀬です。昨年は年末ぎりぎりに研究室の引越しがあったので、最後の授業の頃は、毎日引越しの準備などをしながら落ち着かない日々を過ごしていました。いまでは、あたらしい部屋にすっかり慣れて、静かに過ごせています。研究室の変化、職場の工事の完成、そして新たな工事現場と、日頃の生活を振り返るだけで、一年で色々あったなあと思い出されます。

職場環境のことだけでなく、研究関係、ドイツ語教育関係、プライベート等いろんな出来事がありました。

今回は、本ブログの記事で、それぞれの月にどんなことがあったのかを振り返っていきたいと思います。

 

1月 研究室の引っ越し 自腹であれこれ買い込む

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1月はブログの更新をサボっていたので、2016年末に書いた記事です。このとき、引越しを終え、本を片付けた部屋ですが、一年のうちにあれこれものが増えて、だいぶ様変わりしました。

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1月に自腹で買ったテーブルと椅子は、その後ハンドボール部員と話したり、非常勤講師の先生と面談をしたり、教科書会社の方とミーティングをしたりと様々な場面で役に立っています。

引越し当初はからっぽだった、ドアの近くの本棚もだいぶ埋まってきています。それほど広い部屋ではないので、おそらく来年の末には、もっと本でいっぱいになっていることでしょう。

2月 マラソン大会に2回出る

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練習量は少なかった割に、二回ともそこそこのタイムでゴールできました。来年も2月にはフルマラソンを走ります。

今年走った泉州国際市民マラソンは、残念ながら落選となりました。都市部の大規模な大会は、どこもそうですが最近は倍率が高くて、申し込んでもなかなか当たりません。和歌山の口熊野マラソンは大阪から近いわりに規模は小さくて、抽選などはないので、来年も出ます。

 

3月 高知に出かける、レンズ沼に落ち、六甲山に登る

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3月は、仕事や趣味等で充実した時間を過ごしていましたが、中でも印象に残っているのが、講演会のために訪れた高知でした。FD講演会の講師として高知に招かれました。10年前に訪れた時と同じように、高知は活気があって、食べ物がおいしく、すばらしい町でした。

私自身がさびれた地方の出身なので、全国各地の地方の現状にいつも関心を持っていますが、高知は今後も(もちろん少子高齢化等は深刻でしょうが)魅力的な町であり続けて欲しいと思いました。

 

4月 新校舎がオープン。ここ3年間の工事をふりかえる

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毎月1本の記事を取り上げて、振り返りをするつもりでしたが、4月に書いたこの記事は、3部構成なので、まとめて一本という扱いにします。

2013年の着任前(非常勤講師時代)から、2017年始めの工事完了までをまとめました。17年度前半は、一旦全ての工事が完了し、学内は静かになっていましたが、後期以降は、これまでの古い建物を建て替える、第二期の工事がスタートしています。

かつて私の研究室があった11号館は現在半分くらいなくなっています。

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また、昨年夏に、セミについての記事を書いた15号館ですが、こちらは早くも更地になっています。

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今後新しい校舎がどのように作られていくのか、定期的に写真を撮って、再びまとめていこうと思います。

 

5月 論文2本を立て続けに書く

 

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締め切りをずらして作業をしていたつもりが、結局どちらの論文も期限までに終わらず、5月に2本同時に書くことになりました。なんとか刊行するところまでいけましたが、こういうことはなるべく避けたいものですね。

しかし、論文を書いていると、この記事で取り上げたような技術的なことも含め、わかっていたつもりのことが実はよくわかっていないと気づくなど、発見があります。今年後半は、大学の仕事に追われてのんびり過ごしてしまいましたが、年明けごろからふたたび研究のペースを上げていきたいところです。

余談になりますが、コンピュータによる入力については、ちょっと前に友人からショートカットで矢印を出す方法を教わりました。

Macだけかもしれませんが、z+hで←、z+jで↓、z+kで↑、z+lで→と四方向の矢印が出せます。授業や学会発表のレジュメ等で矢印を多用する人は覚えておいて損はないでしょう。 

6月 ウルトラマラソンを走る

 

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9月の丹後ウルトラマラソンへの前哨戦として望んだ、6月の高山ウルトラですが、結局9月の丹後は台風で中止、10月にエントリーしていたトレランの大会も再び中止となったため、6月に走った高山が、今年最後の大会となりました。

ともあれ、このときは非常に気持ちよく走れて、新たな自信を得られました。来年は、月曜日に授業がなくなるので、今度こそ100キロに挑戦できます。無事走りきれるように、練習をしっかりやっておきたいです。

 

7月 博士論文完成までの道を考える

 

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学会に行って若い人に会うたび、彼(彼女)は無事博士号取得まで行けるのだろうか、と考えることがあります。残念ながら、京大でも修士では入ってきた大学院生のうち、博士号取得まで行けるのは半分ちょっとだし、その後研究者として生き残れる人はもっと少ないかと思います。(自分の周りでの観測ですが)

私は今の大学ではおもに1、2年生の語学を教えているだけで、研究指導などはいっさいやっていません。そんな立場の私にできることは、これから学位取得をめざす人たちに、ある程度の道を示すことでしかありません。私の場合は手探りで進んで余計な時間をかけてしまいましたが、もっと計画的にできたかもしれないということも多々あります。自分の反省もこめて、この記事を書きました。

しかし、ブログのPVとしては、7月はこの記事の方がたくさん読まれているようです。

万年筆で書きやすいノートはどれだ? - ドイツ語教員が教えながら学ぶ日々

 

8月 ドイツ・オーストリアで噴水を撮り歩く

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8月は、後半にミュンヘンとウィーンでそれぞれ一週間すごして、資料探しをしました。どちらの街も、すでに一度は滞在したことがある場所だったので、土地勘があり、落ち着いて過ごすことができました。

とくにミュンヘンでは、市内中心部だけでなく、バイエルン南部のリゾート地キムゼーに出かけたり、オーバーシュライスハイムやランツフートなど郊外の町にいくことができました。私はわりと、自分が使っている教科書に出てくる場所には行ってみるようにしているのですが、キムゼーは今の教科書を使って4年目にして、ようやく見ることができました。*1

ヨーロッパでも日本でも、有名なリゾート地にくると毎度思うことですが、人が褒める場所にはやはり一度は来てみるべきだなと、ここに来て実感しました。

 

9月 ドイツ・オーストリアの噴水まとめ

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9月後半までかけて、8月のドイツ・オーストリア旅行のまとめ記事を書いていました。その後このブログの写真が郁文堂の雑誌Brunnenの表紙に採用されました。

 

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年4回発行される雑誌に、何度か採用していただいているのですが、今後は紀行文として、あるいは泉や噴水をめぐる文化史として、本にまとめられればと考えています。まあ何年かかるかわかりませんが。

 

10月 独文学会で発表する

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9月末の日本独文学会で、現在行っている、ドイツ文学を使った教養科目の講義について発表しました。もともとは、このブログに書き溜めていた、授業改善のためのメモが元になっている発表です。ブログ発表時点で、多くの先生方からご意見をいただけたことが、発表への励みになりました。

広島大学での発表には、いつも馴染みの方々だけでなく、全国のいろいろな大学の先生方に聞きに来ていただけました。やはり文学部などの専門科目としての講義だけでなく、教養科目において文学をどう講義に取り入れるかというのは、多くの先生方が関心を持っていることなのだと再認識しました。 

11月 ドイツ語文法入門シリーズがスタート

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以前から、ドイツ語の基本的な文法を自分の言葉で説明した記事を書きたいと思っていました。ちょうど後期に入り、文法事項が難しくなったり、前期に説明した基本的なことが理解できていなくて困る学生が目立ってくる時期ということで、日頃の授業で説明することをブログに書き起こすことを始めました。

正確には10月に書いた、2格と日本語の「の」についての記事がはじめですが、「ドイツ語文法入門シリーズ」としてつぎつぎ記事を書くようになったのは、11月以降のことです。記事を書く際は、いっきに1時間くらいで書くというわけではなく、書きたいことをいくつかストックしておいて、時間があるときにちょっとずつ書き溜めて、完成したら発表という感じで進めています。

新カテゴリー「ドイツ語文法入門」には、すでに9本の記事があります。現在も、いくつか書きかけのものがあるので、年内にもさらに何本か公開していく予定です。そして、ゆくゆくは自分で書いた教科書や参考書を出せたらと思っています。

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12月 2年間で最高数のPVを記録

12月に入り、前半はドイツ語の記事、非常勤講師の思い出、今年買ったものなど立て続けに記事を発表してきました。しかし、9日に寒い京都にでかけたためか、風邪をひいてしまい今週始めごろまで10日間ほど苦しみました。

今月初めに公開した、ドイツ語発音についての記事が、なんとこのブログを始めて2年間で最高のページビューを獲得できました。

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棒グラフが突出しているのが記事を公開した日です。

ふだん私のブログのPVは、1日100程度、記事を公開した日でも200くらいにとどまるのですが、この記事の時は、なんと755人(のべ)もの人に見にきていただけました。

Twitterでも、50以上のリツイート、200以上のいいねをいただけました。これも滅多にないことでした。ちょうどシュトレンの発音が間違っているということが話題になって、ドイツ語の発音のルールに関心が高まっていたところだったから、この記事が読まれたのかもしれません。

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↑やはりTwitterでのリツイートからたどって本ブログにたどり着く人が多かったようです。

その後公開した、ドイツ語動詞の人称変化についての記事はいつも通りのPVでした。私としてはこっちの方が重要なんだけど、と思うのですが、まあ仕方ないですね。

 

まとめ

今年はまだあと10日ほど残っています。授業もあと2日で3コマあります。年末年始は出かけたり、片付けをしたりで落ち着きませんが、ブログの方はどんどん書いていくつもりです。とくに、書きかけで止まってしまっている記事を掘り起こして公開していきたいと考えています。

この一年、毎回このブログを読みにきていただきありがとうございました。

 

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*1:2012年に使っていた教科書に出てきたSankt Goarshausenという町を知らなかったので、その後13年の冬に行ってみました。ワインと川下りが有名な町なので、冬だと人っ子一人いませんでした。。。

動詞の変化って? 人称変化総まとめ

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初級ドイツ語文法の2つの中心

大学1年時に学ぶ、初級ドイツ語文法には2つの中心があります。どんな大学で学ぶにせよ、この2点を押さえておけばとりあえずは大丈夫というポイントです。

すなわち、冠詞類の格変化と動詞の人称変化です。この二つのポイントを中心に、他のあれこれの文法事項がちりばめられているようなイメージです。

格変化については、以前の記事に取り上げました。

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今回は、もう一つの中心である、動詞の人称変化についてまとめたいと思います。

 

人称変化とは?

人称代名詞に応じて動詞の形が変わること:人称変化です。

英語でも、I am, you are, he is、とbe動詞は主語ごとに動詞の形が変わっています。他の動詞でも、he, sheなど三人称単数には、he knows, she saysのようにsが動詞の後ろにつきます。これらが人称変化というものです。

ドイツ語の場合は、be動詞にあたるseinだけでなく、全ての動詞が、人称代名詞に応じて形を変えます。ドイツ語の人称代名詞はich, du, er, sie, es, wir, ihr, sie, Sieの9種類です。

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たとえばtrinken飲むという動詞であれば

Ich trinke

Du trinkst

Er trinkt/ Sie trinkt/ Es trinkt

Wir trinken

Ihr trinkt

Sie trinken/ sie trinken

と人称変化します。三人称単数er, sie, esのときはみな同じ形です。また、あなた・あなたたちのSieと彼・彼女らのsieは同じ語尾になるので、表などでは同じものとしてまとめられます。

 

変化する部分と変化しない部分

動詞の人称変化は決まった規則にのっとっています。つまり、動詞には変化しない部分(語幹)と変化する部分(語尾)とがあるということです。そして、語尾の変化は、人称代名詞ごとに決まっています。

lernen(習う)の場合はこのように変化します。

ich lerne

du lernst

er/ sie/ es  lernt

wir lernen

ihr lernt

sie/Sie lernen

さきほどのtrinkenの場合と比べると、下線をつけた部分すなわち語尾の形は共通しています。ich のときはtrinke/ lerneと語尾がeになるし、duならばstとなります。ほとんどの動詞は、後ろのenの部分が人称代名詞ごとに決まった形になるわけです。

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そして、動詞の変化した形を定形(文の中で役割が定まっている形)、元の形を不定形(不定詞)といいます。

 arbeitenなどの場合—すこし例外的な変化

ほどんどの動詞は規則的に人称変化しますが、いくつか例外的なパターンもあります。

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arbeitenの場合、語幹はarbeitなので、du arbeitstと語尾のstをつけるだけでなく、口調を整えるためarbeitestと語尾stのまえにeを入れる必要があります。er arbeitetの場合も同様です。wartenなどの動詞もこのパターンです。

また、heißenやtanzen, reisenのように語幹がß, z, sなどで終わる動詞の場合は、duの時もerのときも語尾はtだけになります。du heißst, du tanzstだと言いにくいからでしょう。

sammeln、ändernのように、不定詞の語尾がenではなくnだけの動詞があります。この場合も他の動詞と同様nがそれぞれの語尾に置き換わるわけですが、-elnで終わる動詞の場合は、ich sammleのように直前のeが脱落します。ändernなどernで終わる動詞は、ich ändereのようにそのまま語尾が付きます。

 

不規則動詞 語幹の音が変わる場合

先ほど人称変化では、変化するのは語尾で、語幹は変化しない部分であると書きましたが、いくつかの動詞では、人称変化の際に語尾だけでなく語幹も変化します。代表的な例をいくつか挙げておきます。 

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schlafen, fahren, laufenなどの場合は、du, er/sie/esのとき、語幹の音がaからäに変わります。du schläfst, du fährst, du läufstなどとなるわけです。また、sehen, lesenなどはeがieと変わります。gebenの場合はeがiになります。いずれの場合も、不規則変化になるのは、duのときとer/sie/esの時です

  

本格的な不規則動詞 sein、haben、werdenなど

語幹の音が変わるものの、語尾は規則的だったschlafen, sehenなどと異なり、sein,haben, werdenなどは語尾の部分も不規則に変化します。

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sein(英語のbe動詞にあたる)や、habenなどは最も重要な動詞なので、そっくり覚えておく必要があります。

 

学生がよく間違える点 

以上のように、sein、haben、werdenなどの例外を除けば、大抵の動詞は、規則的な語尾がつくようにできています。しかし、少なからぬ学生たちは、なかなか人称変化のルールが覚えられません。教えながらよく見るのは、以下のパターンです。

1)語尾を不定形の後ろにくっつける

ich gehene, du gehenst, er gehentのように、不定詞gehenであれば、語尾を変えるのではなく、不定詞のうしろに語尾をくっつけて変化させるというように、間違って覚えている学生がときどきいます。語尾の変化パターンをせっかく覚えたのに、語幹のうしろに語尾が変化してくっつくという原則は理解できていないわけです。

2)すべての動詞の人称変化を辞書・ネットで検索する 

動詞の人称変化について説明した直後などは、練習問題を解いていても、教科書に変化表が載っていない動詞については、すべてネットで変化形を調べようとする学生も一定数います。しかし、辞書でもネット上の独和辞典でも、規則変化動詞については、ほとんどの場合変化表は省略されています。結果、どう変化するのかわからないと言い出すことになります。

1)、2)両方の学生に言えることですが、どうも、初めて見る動詞の場合、どの部分が変化するのかよくわからないようです。はじめに語幹・語尾の区別を説明したように、どの動詞でも後ろのenまたはnの部分が決まった語尾に変化します。ですから、変化表を確認する必要があるのは、不規則変化動詞の場合(ウムラウトがつくのかどうか)くらいです。

なお、どうしても変化表を調べたいという人は、こちらのサイトが便利です。

conjd.cactus2000.de

分離動詞・非分離動詞のような複合動詞も含め、多くの動詞の現在・過去・現在完了から受動や接続法まであらゆる人称変化が調べられます。(arbeitenの場合↓)

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一番上の列左側が現在人称変化です。

第二部 助動詞・過去形などの人称変化 動詞と少し違う変化パターン

話法の助動詞の人称変化

können、müssenなどの話法の助動詞も動詞と同様に人称変化をします。しかし、語尾変化のパターンは少し異なります。

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太字になっている、ich/du/er,sie,esの変化を見ると、どの助動詞も不規則であることがわかります。また、ich とer/sie/esのときは同じ形になります。語尾の付き方は、どの助動詞でも共通しています。

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このように、ichおよびer/sie/esのときは語尾なしになり、du, wir, ihr, sie/Sieのときは、動詞の規則変化と同じ語尾が付きます。

 

過去形の人称変化

話法の助動詞の人称変化パターンは、動詞の規則変化とは少し異なっています。しかし、過去形の人称変化とは似通っています。

ドイツ語では、過去のことは、過去形および現在完了形で表します。両者に、意味的な違いはなく、会話や日記などでは現在完了形、新聞や小説などでは過去形を使うのが一般的です。*もう少し詳しくいうと、現在と連続している過去=現在完了形、現在と切り離された過去=過去形という区別があります。

それはともかく、過去形の文を作るときには、現在形と同様に人称変化が起こります。過去基本形と呼ばれる形に人称変化語尾がくっつきます。

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語尾だけを取り出すとこのようにまとめられます。

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先ほど説明した助動詞の変化とほぼ共通していることがわかります。ただ、場合によってそれぞれの語尾の前にeが入ることがあります。

 

接続法2式 の人称変化

初級の授業ではほとんど扱わない(本務校では教える機会がないので、だんだん非常勤でも教えなくていいかなと思うようになってしまいました)接続法ですが、人称変化の種類についてのみ、少し触れておきます。*1

非現実な願望や丁寧な依頼の表現(Ich hätte gern eine Tasse Kaffeeコーヒーを一杯おねがいします)などで使う接続法2式は、過去基本形をもとにした接続法2式基本形に語尾がついて変化をします。

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lernenのような規則変化動詞(過去形lernte過去分詞gelernt)の場合は、接続法2式は過去人称変化と全く同じ形になります。他の動詞も母音にウムラウトがついて基本形が変わっているものもありますが、語尾の形は、太字の部分を見ると、先ほどの過去人称変化と同じであることがわかりますね。

 

要は、動詞の人称変化には、大きく2つの系統があり、一つは動詞の現在人称変化、もう一つは助動詞、過去形、接続法2式など、ichとer,sie,esのとき語尾がつかない変化ということになります。

 

風邪にはみかん

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最後に、この数日苦しめられてきた風邪ですが、だんだんよくなってきました。職場で毎年もらっている和歌山みかんがいいみたいです。

 

*1:たまにしか授業ではとりあげないので、文法書を見ないと、どう説明していたか思い出せなくなってきました

今年買ってよかったもの2017

今週のお題今年買ってよかったもの

 

気がつけばもう年末なので、今年の出来事を振り返りたいと思います。

1月から順番にと思ったのですが、いつ買ったか忘れているものもあるので、思い出せる順に並べていきます。

 

MacBook12インチ

科研費で7月ごろ購入しました。

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ドイツでの調査の際には、軽さが大いに役立ちました。最近では、移動中に仕事をしたり、自宅でブログを書いたりするのに使っています。速さや画面のきれいさは申し分ないです。うどんのように太いケーブルが気になりましたが、現在はアンカーのUSBーUSB-Cのケーブルに買い換えて使っています。

 

ナイロンの繊維でコーティングされていて、子供の頃実家にあったコタツの線みたいですが、ケーブルを束ねられるケースがついていたのでドイツでは役に立ちました。

 

デュアルコネクタ搭載のUSBメモリ

今年夏の海外調査では、コピーはとらず、すべてUSBメモリにスキャンして持ち帰ることにしました。しかし、新しく買ったMacBookはUSB-Cの差し込みしかついていません。USBハブを取り付けるという方法もありますが、より簡単なのが、こちらのデュアルコネクタのついたメモリを使う方法です。

要するに、片方はUSB-A(ふつうのUSB)、もう片方にUSB-Cのコネクタがついており、つまみを動かすことでそれぞれのコネクタが飛び出してきて、差し込むことができるという作りです。スキャナを使うときには、USB-Aを使い、MacBookでデータを確認するときはUSB-Cを使いました。容量も大きいので、まだしばらくスキャンデータの保存に活用できそうです。

 

アンカーのUSB急速充電器

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ミュンヘンのホテルにて。こうしてベッド横に充電器を置いて、あらゆる機器の充電を一気に済ませていました。


海外に出かける際にいつも悩むのが、電子機器をどうやって軽量化するかです。

カメラのバッテリー、PC、iPadiPhoneなど、手持ちの機器を充電するためには、それぞれ充電器が必要です。しかし今回は、この急速充電器を買ったおかげで、スマホタブレットMac、デジカメのバッテリーがすべて一個の充電器だけで充電できるようになりました。

 

 

要はこの充電器にUSBで接続できる機器はすべて充電可能ということです。おかげで毎回持ち歩いていたMacやPCの大きな充電アダプタは持ち歩かなくても済みました。

MacBookを使いながら急速充電することはできませんが、寝ている間に放置しておけば、翌朝には充電完了していました。小さくて軽いので持ち運びにも便利です。現在は、ダイニングテーブルの下に置いて、MacBookiPadApple Watchの充電に活躍しています。

 

 パナソニックのカメラ ルミックスDMC−G8

 

これまで使っていたペンタックスより軽量なカメラということでミラーレス一眼のパナソニックG8を購入しました。写りの良さは、これまで使っていたAPS-Cサイズとほとんど遜色はありません。

一緒に買った単焦点レンズの写りも気に入っています。ちょっと高いけど広角ズームレンズなども来年は買えたらと思っています。 

このカメラでは、ミュンヘン・ウィーンで噴水をたくさん撮りました。

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水面をきれいに撮れるというPLフィルターを初めて使いましたが、たしかに反射が抑えられ、水がクリアに写っています。

PL(偏光)フィルター | ケンコー・トキナー

このカメラを買うのに伴い、ペンタックスの古い一眼を下取りに出し(5000円)、使ってなかったコンデジ2台(キヤノンS120とリコーGRD2)をメルカリで売りました(2台で4万円くらい)。G8はやや高かったのですが、4割近くはこの売り上げで回収できました。

 

iPhone

どうしても赤いiPhoneが欲しくなってしまい、それまで使っていた6Sを妻に譲って、iPhone7赤を買いました。機能的にはそれほど差はありませんが、防水の安心感と、ホームボタンの感触の良さは気に入っています。

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マラソン大会の際、待っている妻と連絡をとるのに、どうしてもスマホは必要なので、これまでは汗や雨水による浸水をさけるため防水ケースなどにしまってウェストポーチに入れていました。iPhone7ならば、雨に打たれるくらいは大丈夫なので、安心して持ち運べます。

 

 

Doron RabinoviciのDie Außerirdischenほか、面白かった(面白そうな)本

 

Die Ausserirdischen

Die Ausserirdischen

 

夏休みごろにオーストリア書籍賞にノミネートされた作品です。ウィーンの作家ラビノヴィッチの小説は、ある日突然に世界が「die Außerirdischen(地球外生物)」によって占領されてしまい、世界は混乱に陥るという物語です。まだ最後まで読み通せていませんが、この「地球外生物」がなんらかの我々の世界が直面している現実を写したものであることはよくわかります。どんな結末になるのか楽しみです。

その他、まだ読んでないものも含めて、おもしろそうな本をいくつか買いました。

 

Die Hauptstadt

Die Hauptstadt

 

 ドイツ書籍賞を受賞したのは、ローバート・メナッセの作品でした。

 

Die Kieferninseln

Die Kieferninseln

 

 ドイツから来た研究者の男が、日本の松島(die Kieferninseln)へと旅をするというポシュマンの作品もおもしろそうです。

 

Katie (German Edition)

Katie (German Edition)

 

 2015年に『Der Fuchs und Dr. Shimamura』がドイツ書籍賞候補にノミネートされたクリスティーネ・ヴニケですが、また新作が賞候補となっていました。こちらも早く読みたいです。

 

夢遊病者たち 1――第一次世界大戦はいかにして始まったか

夢遊病者たち 1――第一次世界大戦はいかにして始まったか

 

 以前ドイツでドイツ語訳版を見て、買うかどうか迷って結局買わなかった、クリストファー・クラークの大作ですが、今年初めに邦訳が出ました。ヘルマン・ブロッホの長編小説からとられたタイトルもかっこいいし、内容も非常に充実しています。 

 

コーチのトートバッグ

japan.coach.com

夏頃に、ある研究会後の懇親会で、参加者の先生が間違えて別の人のカバンを持ち帰りそうになるという事件がありました。地味なブリーフケースを持ち歩きがちな大学教員ですから、こういったことはしょっちゅう起こりうるでしょう。この時は、すぐ持ち主に戻ったので大事には至りませんでしたが、やはり取り違えはできるだけ避けたいものです。せっかくならまず取り違えられることのないカバンを買いたいと思い、青いカモフラ柄のトートバッグを買いました。大きいサイズなので、A4サイズのファイルなども入ります。荷物が多い日には重宝しています。

 

ブログ執筆にも役立つドイツ語文法書

NHK出版 これならわかる ドイツ語文法 入門から上級まで

NHK出版 これならわかる ドイツ語文法 入門から上級まで

 

ブログを書いたり、授業の準備をしたりするのに、ドイツ語学習者向けの参考書は時々買っています。今年買った本では、やはりこの本がいちばん網羅的にまとめてあって、調べる際に役立ちました。ちょっと分厚くてページ数が多いので、たしかに初学者向けではありませんが、大学院入試や検定試験にむけて、文法知識を確認したい人、難し目のテクストを読む際に文法を調べたい人にはちょうどいいかと思います。

ほか、ドイツ語のオススメ参考書については今年春にまとめた記事をご参照ください。

schlossbaerental.hatenablog.com

 

 ナイキ ズームフライ

schlossbaerental.hatenablog.com

つい先日の記事にまとめましたが、ナイキのランニングシューズ、ズームフライも非常に気に入っています。ずっと品薄状態が続いているので、いいタイミングで入手できてよかったです。早くへたってしまわないように、もう一足色違いで買っておきたいと思っています。

 

Apple Watch Series3

これも先日記事に書きました。

schlossbaerental.hatenablog.com

日常的には、スマホを取り出さなくとも着信がわかることと、PCのロックを自動で解除してくれる機能が非常に便利です。

 

ワイヤレスイヤホン Air Pods

Apple Watchとともに買ったイヤホンですが、これも装着感になれて、便利に使いこなしています。

Apple AirPods 完全ワイヤレスイヤホン Bluetooth対応 マイク付き MMEF2J/A

Apple AirPods 完全ワイヤレスイヤホン Bluetooth対応 マイク付き MMEF2J/A

 

 Apple WatchのようなGPSランニングウォッチや、AirPodsのようなブルートゥースイヤホンは既にある技術だし、自分でも使ってきているものでしたが、今回新製品を使ってみて、やはり数年前よりずっと進歩していると実感しました。

 

プリーンのお祭りで入手したグラス

最後に、いちばん安かったけど非常に気に入っているのがこのグラスです。

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8月15日に、ミュンヘンからバイエルン南部のキームゼーに出かけた際、帰りの電車を待つ間に、プリーンの市場祭りを少し覗きました。屋台でワインを買うときにもらったグラスは、ふつうは飲み終えたら返却して2ユーロくらいのデポジットを返してもらうのですが、このお祭りではワインを飲んでる途中で電車の時間が来てしまったので、そのまま持ち帰ったのでした。

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休日だったので小さな町の広場が人でいっぱいでした。

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お祭り広場から駅までグラスワインを持ったまま移動しました。波紋法の修行者のように気をつけて歩きましたが、こぼれそうになったらちょっと飲んでしまいました。

飾り気のないシンプルなグラスですが、丈夫できれいなので、いまもワインやビールを飲むのに活用しています。