ドイツ語教員が教えながら学ぶ日々

熊谷哲哉 ドイツ語教育、ドイツ文学、文学じゃないけどおもしろいものなど。

万年筆で書きやすいノートはどれだ?

3年くらい前からラミーのサファリ万年筆を愛用しています

鉛筆の書き味と、ボールペンと同じ定着性(消えないということ)を備えているのが万年筆だと気づいたので、ふだんから勉強しながらメモを取ったり、論文の構想を書き出したりするのには、万年筆を使っています。

万年筆というと、高価なものは天井知らずです。もともと字が下手なこともあり、たいして品質にはこだわらず、安くて使いやすいものを、ということでラミーのサファリを使っています。太さやインクを変えて、現在合計5本手元にあります。

新しい順にならべると

 

1)ペトロール EF ブルーのインク

2)ライムイエロー EF ターコイズのインク

3)フレンドシップペン(日独交流150周年記念カラー)F インクはブルー

4)クリア EF グリーンのインク

5)クリア EF ブルーのインク

の5本です。

どのように使い分けているのか、そしてなんで同じ太さのペンを何本も買ってしまっているのかはこれから書きます。

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5本のラミー・サファリと普段使っているノートです。

同じEFニブなのに個体差が大きい!

ドイツのメーカー、ラミーの万年筆は日本でも人気があります。ドイツだとほかにはペリカンが若者や子ども向けの製品を出しています。私が大学生の頃に現地で買ったのはペリカンでした。

ラミーのサファリを買い始めたのは、クリアタイプのペンを見たことがきっかけでした。中身が見えるし、ガラスのようできれいです。 

持っているペンで、手元のメモ帳に同じ文章を書いてみましたが、ペン先(ニブ)の太さによって文字の太さは当然異なるし、驚いたことに、同じサイズでもけっこう違いがあります。

もともとドイツの製品なので、身近なドイツ語をということで、手元にあった、カフカの『城』から、冒頭の一文を書き出してみました。

Es war spät abend als K. ankam. Kが到着したのは、夜おそくなってからだった。

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真ん中の黒いペン(フレンドシップペン)以外はみな同じEFサイズのペン先ですが、かなり太さが違うのがわかるでしょう。

細い順にならべると、

ネオンライム→クリア(青インク)→ペトロール→クリア(緑インク)→フレンドシップペンという順番です。

一番下のクリアで青インクのペンを初めに買って、気に入ったので別のインクを入れてもう一本使おうと思い、同じクリアでEFニブのペンを買いました。しかしこのグリーンのインクが入っているペンは、同じEFサイズなのに、ペン先の太さがずいぶん違っていました。

その後、日独交流150周年の記念ペンや、その年ごとの限定カラーが気に入って、2016年のネオンライム、2017年のペトロールブルーと、買い足していきました。

普段よく使うのは、クリアの2本と、ネオンライムです。

見ての通り、一番細いのがネオンライムなのですが、ちょっとペン先が硬すぎて疲れます。文字の書き味がいいのは、クリアと、最新のペトロールです。

 

 

 

インクは純正でいい

万年筆を使うなら、コンバータをくっつけて、びんに入ったインクを使うのがいい、と調べてわかったので、はじめのうちは、パイロットの色彩雫を使っていました。

 

 

発色が美しいのはいいのですが、月に1、2回、コンバータでインクを吸い込む作業をしないといけません。好きな人は、こういう手間を愛しく思うそうですが、毎回インクが指にくっつきます。万年筆のインクは、水性なのに、手につくとなかなか落ちません。インク補充のたびに、インクのついたティッシュが山のようになり、手にも青や黒の跡が残ってしまいます。これがいやで、昨年あたりからラミーのカートリッジを使うようになりました。

インクとペンの相性もあり、色彩雫よりラミー純正インクカートリッジの方が書き味が良くなった気がします。

 

紙との相性がむずかしい

上の写真でもわかるように、紙との相性があり、書きやすい紙、書きにくい紙があります。薄い紙やざらついた紙だと、インクがにじんだり、ペン先がひっかかったりします。

 

普段使っているノートに、それぞれのペンで書いて、比較してみます。

 

1)仕事用 アピカCDノート

 

アピカ CDノート CD15SN B5 空

アピカ CDノート CD15SN B5 空

 

 

安くて書きやすいノートです。鉛筆、ボールペン、万年筆何を使ってもとくに不自由ありません。しかし紙がつるつるしてて薄いせいか、若干インクが溜まりやすいあるいは出過ぎることがあるので、太字しかかけない万年筆だと、なかなかインクが乾かずページを汚す恐れがあります。

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数字の前の番号は、上で並べた順番です。①ペトロール、②ネオンライム、③フレンドシップペン、④クリア(緑)、⑤クリア(青)。 

この写真でも、Fニブの3番、太めなEFサイズの4番だと少し滲んでいるのがわかります。

2)日記、メモなど ライフノーブルノー

院生の頃から気に入って使い続けてきたノートです。しかし、やはりこれも万年筆だと少しインクが出すぎます。万年筆らしい濃淡がきれいに出るといえばいいのですが、小さい文字を書くと潰れてしまいます。

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ライフ ノート ノーブルノート 横罫 A5 N39

ライフ ノート ノーブルノート 横罫 A5 N39

 

 

3)LMUのレポートパッド

ミュンヘン大学の売店で買った、大学グッズのメモ帳もよく机の上において使っています。ボールペンや鉛筆で書くにはちょうどいいのですが、万年筆だといくらか滲んでしまうし、細いペンだとひっかかりを感じるので、あまり万年筆には向いていません。しかし、紙は薄いしきれいなので、授業ノートなどによく使っています。

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4)研究ノート ニーシモネのB5リングノートおよびA5ノートパッド

これもかなり前から愛用してきたノートです。ボールペン、鉛筆などでもきれいに書けるし、紙がつるつるしていて高級感があります。リングノートですが、スケッチブックのメーカーだけに、リング部分が非常にしっかりできていて、バッグにしまっていても他のものを傷つけることはありません。

→ドイツで売っている学習用のリングノートなどは、針金がほどけて一緒にしまっている教科書や本にひっかかることがよくありました。

ニーシモネシリーズは、万年筆で文字を書くにもちょうどいいです。

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 太字の③番、④番でもとくに滲むことがありません。細い②番でも手が疲れることはなく、ちょうどよく書けます。

 

マルマン ノート ニーモシネ 7mm罫 B5 N194A

マルマン ノート ニーモシネ 7mm罫 B5 N194A

 

 

 

5)メモ帳 ロディア

実はこれがラミーの万年筆には丁度いいということがわかってきました。

アピカCDノートの場合と比べて、あきらかに文字が細いことがわかります。つまり、インクが出すぎないので、文字が太くなったり、インクが溜まったりすることはありません。書いた通りに書けるのでストレスがありません。

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(よく考えたら、同じ言葉を書かなくとも文字の太さを比べることはできそうなので、本棚に並んでいたカフカ全集から適当にタイトルを写しました)

太字の③や④でも滲みなくきれいに書けます。

ロディアのメモ帳は、海外調査などに出かける際に持って行っていましたが、日頃の授業メモなどに使うのもいいかと思い、最近A5サイズのノートパッドを買いました。このノートパッドから数枚ちぎって、教科書などに挟んでおくと、授業中のメモや、授業内で出題する問題を書き留めておいたりするのに便利です。

→授業内で出す問題というのは、最近いくつかのクラスで授業終わりに課している小作文です。授業で扱った内容を組み合わせて、10分程度で書ける課題を作ります。事前に問題を決めておくのがベストなのですが、教科書の進み具合で微妙に内容を変更したりするので、授業中、学生が他の練習をしている時間などに、その日の課題を書いています。

  

 N16がちょうどA5くらいのサイズで使いやすいです。

 

 

 

どうやって博士論文の完成までたどりつくか?

学会に行ってきました

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先日、日本独文学会京都支部の研究発表会に出席してきました。

京都支部は、院生・専業非常勤時代に大変お世話になってきた会です。現在は阪神地区の大学に務めています(私たちの分野では、関西に京都支部阪神支部の二つがあります)が、気持ちとしては、京都支部を優先しています。

かつて通っていた大学院の先生方や後輩たちと話しながら、いくつか考えることがありました。

博士論文までたどり着けないことが多い

以前、どのようにしてアカデミック業界で生き抜いていくかという問題について書きました。

schlossbaerental.hatenablog.com

しかし、同じ研究科出身の後輩たちをみていると、博士になってからどうやって生き抜くかという以前に、どうやって修士論文のあとに、博士論文を書き上げ、博士号取得までたどり着くか、ということのほうが問題なんじゃないかと思いました。

修士論文はわりとだれでも書けるし、たいていの人は何年か余計にかかったとしても(私も4年かかってます)修士号はとれるようになっています。しかし、修士課程を終えても、博士課程に進めず、研究の継続を諦める人も多くいます。大学によっては試験による選抜があるそうです。私がいた京大人環の場合は、修士論文の評価が低いと、修士号は授与しても、博士への進学は認められない、ということがときどきありました。

また、運良く博士課程に進学しても、3年ないし6年の間になんらかの研究成果をあげ、単位取得退学後3年程度で、課程博士論文を完成させるためには、少なくとも2年に一本程度の論文投稿(あるいは学会発表)を行っていないといけません。

こういったいくつかのハードルが、ゆるやかな選抜として機能しているために、修士課程に進んだ同期生でも、博士号取得までたどり着けるのは、およそ半分以下となるわけです。

センスがない者や学力が伸びない者は、この場を自主的に去る他ない、という大学側からのメッセージなのかもしれません。

しかし、専任ポストが得られるかどうかは別として、研究をつづけるあるいは非常勤講師としてこの業界にとどまるのであれば、なんとか学位はとっておきたいものです。

以下、私の専門であるドイツ文学にかんして、どのように修士論文から博士論文完成までやっていけるかを考えてみました。

 

テーマ探しが何より重要

まずは研究テーマについてですが、よく考えるとこの段階で迷う人はあまりいないだろうと思います。しかし、自分の研究テーマに自信が持てないという人は少なくないでしょう。私自身いまでもそう思うことはあります。修士課程や博士課程に入り直すなら、もっと違うテーマを選ぶのに、と考えることもしばしばです。

研究テーマが一応決まっている人の場合でも、本当にそのテーマでいいのかと自問することは必要でしょう。

マイナーな分野をずっと調べてきた私としては、やはり研究しがいのある、人気作家や時代を扱うのはオススメであると思います。

しかしその中で、漠然と研究をしていたら、先行研究に目を通すだけで、博士課程3年は終わってしまうでしょう。できるかぎりミニマムなテーマを見つけて、そのなかで先行研究を読み、自分の論文を進めていくことが大切です。

カフカゲーテの研究、これはあまりに巨大すぎるので、そのなかにある小さなテーマを見つけましょう。

例をあげれば、ゲーテの『ヴェルター』における市民社会カフカ『城』における身振りの意味、フロイト『夢解釈』の成立と、先行する夢研究、トーマス・マントーニオ・クレーガー』における芸術の意味などなど。

こういったテーマであれば、修士論文や博士論文にしやすいでしょう。(先行研究が山ほどあるので、オリジナリティを出すのは難しいでしょうが)

修士論文の続きを書く

小さなテーマとしては、卒業論文修士論文ですでに書いているかもしれません。それならば、同じように、一つの作品や一つの視点から作家作品について分析するなど、小さなテーマを立てて、論文を続けて書いていくのがいいでしょう。

おそらくこの方法が多くの人にとって、博士課程に進んでから研究を続けていく上で確実なのではないかと思います。

 

他人の論文を読む

私が大学院生の頃には、文学部の独文研究室に遊びに行くと、テーブルの上に各大学の研究紀要が山積みにされていました。大きな学会から、マイナーな学会や地方大学の紀要まで、さまざまな論文集をパラパラめくっては、面白そうな論文をみつけて、いつもコピーして読んでいました。

多くの論文は、私の研究テーマにはまったく関係なくて、おそらくほとんど知識として役に立つことはなかったのですが、研究論文とはどう書くのか、どんなテーマが研究になるのかといったことをおおざっぱに思い描くことはできるようになったと思います。

いまでは、多くの紀要や院生論集が電子化されたり、大学図書館などが受け入れ拒否をしていたりして、昔のように研究室にたくさん届くことはないかもしれません。

幸いciniiなどでさまざまなジャーナルを閲覧することができるので、キーワード検索などでひっかかった論文を集め、少しずつ読んでみるというのもいいと思います。

 

毎日何か書く、日記のように書く

これはけっこう簡単なようで難しいことかもしれません。

しかし漠然と文献を読んだり、あれこれ考えるだけでは、さて論文を書くという段になって、何から手をつけたらいいのかわからなくなります。

カードや手帳、付箋などさまざまな方法がありますが、インプットしたこと、文献から得たこと、文献探しの方針といったことでもいいので、毎日何かしらやったことを書いておくのは大変有効です。

できれば、Wordやpagesをつかって、ファイルの形にしておくと、あとで編集して論文に取り込むことが容易です。

この方法については、かつて修士論文がなかなか書き始められなくて苦労していたころに実践しました。

schlossbaerental.hatenablog.com

こういうことは、今後博士号取得後や教員になってからも当然必要です。

博士論文という大きな目標がなくなり、毎日仕事に追われるようになると、文献を読んだりまとめたりといった活動もいいかげんになるし、何より一つの問題について、じっくり考えることが少なくなります。

なるべく毎日ノートやメモ帳に、思いついたことや気になったことを書き留めて、問いへの集中力が切れないようにと気をつけています。

 

背伸びをせずに、今の自分にできることをする

これも今の自分にとっても重要なことです。

私たちはとかく、自分のできないことに目を向けず、できるはず、できたらいいなということばかり考えたがります。しかし、まずは足元を確かなものにしておく必要があります。できないことをやろうとしてもがいても、いいことはありません。

背伸びをしないとはしかし、簡単なことや、誰でも容易に結論が予想できるようなことだけやってればいいというわけではありません。

自分の実力や現状を正確に把握し、今の段階ではどこまでできるかを、残り時間とともに冷静に考えるべきということです。

たとえば、学会発表や論文の締め切り前には、当初予定していたことよりも、内容を削ったり、対象とする問題の範囲を狭めたりすることがあります。これは自分にはできないことを目標にしてしまったためにおこることです。

最低限先ずはこれをしよう、うまくいったらこっちもやってみよう、という具合に、あまり欲張らないで、できることからこなしていくのがいいでしょう。

 

何のために研究をするのかを考える

この点は、修士課程のころに、講座の先生方(指導教員のM籏先生だけでなく、I田H士先生など)にいつも言われていたことでした。

研究者が研究をするのは何のためでしょうか。自分の為、社会のため、いろいろな理由が考えられるでしょうが、何かしら自分の取り組んでいる研究が何のために必要なのかを考えておくことは必要です。

学振であれ科研費であれ、研究者はつねに、その研究をする理由やその研究が何を目指すものなのかを問われることになるからです。

こんな具合に世のため人のために役立ちます、という必要はありません。まあ、役立てようと思えば役立てられるのでしょうが、人文科学にとって、世のため人のために役に立つという話はまた別のところで考えるべきです。しかし、自分が何を目指して修士論文・博士論文を書こうとするのかは、ある程度明確にしておくといいでしょう。よくないのは、自分自身でもあいまいだし、人にもうまく説明できないという状態で研究を続けることではないでしょうか。

 

基本に立ち返る

論文とはなんでしょうか?研究とはなんでしょうか?

何のために、というのを前の項目で考えたのと同様、基本に立ち返って、論文とは何を書いたら論文になるのかということをもう一度考え直してみましょう。

これでいいのだろうかと悩んだり、論文を書き始めても手が止まることがあれば、もう一度、論文として何が問題なのか、何をするために論文を書いているのかをよく考えましょう。そのうえで、軌道修正をしましょう。

 

嫉妬は成長のチャンス

院生になると、横並びだった(ように見えた)学部までと異なり、恵まれた人とそうでない人の差が徐々に開いてきて、苦しい思いをすることが多くなります。

博士課程に上がれる人、上がれない人、学振が取れる人、取れない人、ポストが得られる人、得られない人と、どの段階においても同じように選別は行われるし、そこで選ばれる人と選ばれない人は存在します。

同期生や後輩に、同じような分野を研究していて、自分よりできる人がいたら、苦しい思いをすることでしょう。私ももうすっかり忘れていたけど、院生時代の仲間というのは、友達であると同時に、ライバルだったので、しょっちゅうケンカをしたり、気まずくなったりしたものでした。

大学院を出た今の自分としては、やはり嫉妬心を克服することがこの業界で生きていくために必要だと思いますが、その反面、嫉妬心からくるエネルギーも必要だろうと思います。羨ましいなあ、あんな研究がしてみたいなあ、自分だってもっとできるのに、と悔しい思いをすることは、きっと次の成長につながるチャンスです。

 

研究指導を受けるのは難しい、そして自分の指導教員以外にも教えてくれる人はたくさんいる

指導教員と良好な師弟関係が作れる人というのはそもそも物凄く優秀なのではないかと思います。実は、どんなにいい先生に教えてもらうにせよ、指導を受けること自体がけっこう難しいことなんだといまでは思っています。

つまり、それなりに自分の核となる部分、あるいは自分の研究への自信がないと、指導教授に言われたことをそのまま聞くだけになってしまい、いくら先生の言うことを聞いたところで、自分のオリジナリティのない研究しかできなくなってしまうからです。そういう研究者では、修士論文をまとめることはできても、博士論文までは到達できないでしょう。

私の先生は、非常に厳しい方だったので、私自身は距離を取りつつ時々指導を受けるという形で博士論文を書き上げました。下手なことを言うと怒られる、あるいはこちらの怠慢を厳しく指摘される、それが怖くてまともに指導を受けられなかったのでした。この逃げ腰の態度のために、なんとか心が折れずに博士論文までたどりつけましたが、やはり私の方法は怠慢だったとしか言えません。

同じ道籏泰三門下の若い後輩たちが素晴らしい仕事をしているのを見ると、もっとちゃんと指導を受けておくべきだったと後悔しています。

後輩の小林哲也さんや藤井俊之さんは評価の高い仕事を残しています。

 

啓蒙と神話: アドルノにおける人間性の形象

啓蒙と神話: アドルノにおける人間性の形象

 

 私自身は指導教員から指導を受けることはあまりなかったのですが、そのかわり、方々でいろいろな先生から教えを受けてきました。修士課程の頃から通っていたドイツ現代文学ゼミナールには、東京の有名な先生方も参加されていたので、ときどき情報交換をするだけでも勉強になりました。修士課程そして京都精華大でお世話になっていた池田浩士さんには、勉強会での議論から多くの刺激を受けました。

ほかにも学会や研究会、読書会等様々な場所に、研究仲間や先生がいます。指導教員以外の先生に意見をもらうということは非常に有効です。

私自身は経験がないのでうまくアドバイスができませんが、指導教員からハラスメントをうけたりする人もいるでしょう。指導教員の言うことが全てだと思わないで、別の場所で研究を続けたり、あるいは別の先生の指導を受けながら学位を取るということも十分可能です。視野を広くもつためにも、自分のいる研究室や講座のそとに先生を探しにいくことはたいへん有効です。 

 

まとめ

この記事を書き始めたのは、じつは昨年の年末ごろだったのですが、あれこれ書きたいことが増えて、すっかり長くなってしまいました。

私自身はいまは、研究指導をする立場でもないし、学会くらいでしか、研究科の後輩と会う機会もありません。そのため、実際の大学院生にちゃんとした指導やアドバイスができる立場ではないのですが、私自身の経験から考えていたことをまとめてみました。

修士論文でも博士論文でも、少しずつ取り組んでいけば、たいていの場合は完成できます。気持ちを切らさないように、書き続けていきましょう。

MacBook12インチを購入

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科研費をつかいました

4月に当たった科研費で本やMacを買っています。

大学の個人研究費もありますが、あれこれ文献を買いあさっているうちに、夏休み前だというのにのこり4分の1ほどしかありません。もはや大型の買い物はできそうにないので、自分が代表者を務める科研費を使いました。

実はMacBookを買うことは、もう昨年度から決めていました。しかしせっかくならモデルチェンジ後に注文したほうがいいと思い、6月まで待っていたわけです。

6月上旬にマイナーチェンジした新しいMacBookは、先月問い合わせたところ生協でも取り扱っているというので、デスクトップ機で使うワイヤレスキーボードやトラックパッドとともに、注文することにしました。

 

さっそく開封します

金曜日の授業後に、商品を引き取りに行き、昼休みにさっそく開封してセットアップをしました。

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ヨドバシカメラなどで旧モデルはなんども触っていたのですが、実際に箱を開けて手に取ってみると、本当に小さいです。

研究室のメインマシンMacBook Pro(2015年モデル)と比較すると、ちょうど半分くらいの大きさに見えます。

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色は4色あるので悩みましたが、スペースグレイにしました。落ち着いた色合いで気に入っています。

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MacBook Airとの違い

Appleのモバイル機というと、MacBook Airの2011年モデルを昨年まで使っていました。いまも研究室の机に眠っていますが、久しぶりに取り出してみると、MacBookとはいろいろ違っていることがわかります。

大きさや手に取った感触だけでなく、キーボードのつくりはこれまでのMacとはまったく異なっています。

かなりストロークが浅く、打鍵感がほんのすこししかありません。そのため、ぺしぺしして打ちにくいと感じる人もいるかもしれません。

私はiPadのスクリーンキーボードで議事録をとったりもしてきたので、これくらいの薄いキーボードでも十分使いやすいと思いました。

拡張性がないという弱点は?

うちの妻もそうですが、購入を検討しながら、やはりAirの方がいいのではという人は、みなMacBookの拡張性のなさを気にしているようです。

たしかに、確認してみるとUSB-Cの差し込みとイヤホン端子の差し込みしか見つかりません。しかし、USB-Cに接続するハブなどを使えば、USBもSDカードもHDMIも接続できます。

私としては、旅行中にSDカードをつないで写真を確認するとき以外、あまりMacBookに何かをつないで使うという使い方は想定していません。じっさいのところ、普段からデータの保存はクラウドを使うし、他のデバイスからデータを移すのも、Air Dropなどネット上のやりとりで済むことばかりです。あとは、授業のさいに、VGA でプロジェクタにつなぐこともありますが、これはiPadiPhoneから変換ケーブルを通してつなぐほうがいいでしょう。

ということで、拡張性についてはとくに気になりません。

 

欠点は電源ケーブル

しかし、私がちょっとどうかと思ったのが、USB-Cの電源ケーブルです。なんか思っていたよりもずっと太いです。これまでの純正電源ケーブルがスパゲッティだとすれば、USBーCケーブルは讃岐うどんのようです。太くてコシがあるので、くるくる巻いたり、かばんにしまったりする際にちょっと不便です。

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(新型ケーブルとそれを取り囲むMacBook Pro電源ケーブル。太さが違う)

どうしてこんなにかさばるケーブルにしてしまったのかよくわかりませんが、調べてみると、純正品以外にも細いケーブルがあるようなので、そちらを持ち歩き用に使ってもいいかと思いました。

 

追記:自宅でiPadのアダプタとケーブルを見比べましたが、ACアダプタの大きさはMacBookの方が大きいし、ケーブルはiPadが1m、MacBookは2mくらいあります。このリンクによれば、iPadのACアダプタに外部品のケーブルでも充電できるので、急速充電する必要がなければそれで十分かなと思いました。

qiita.com

追記2:アンカーの1mのケーブルを注文しました。

これをつかえば、家にあるUSBのiPadiPhoneなどの充電アダプタから給電することができます。しかしこちらもやはり太いです。とくに、ナイロンかなにか丈夫な素材で巻いてあるのでなおのことコタツのケーブル感が強いです。

こちらのケーブルは、ベルクロのついた持ち運び用のケースがセットでついてくるので、持ち運びには非常に便利そうです。

 

 

便利になったキーボード

MacBook Proに接続しているテンキー付きのワイヤレスキーボードもさっそく使っていますが、こちらもキーストロークがだいぶ変わっています。新MacBookほどではありませんが、非常に打鍵感が軽くて、ちょうどノートPCのようです。かつて使っていたiMac付属のワイヤレスキーボードにくらべて、感触が硬くなったようです。スプリングを押す感触がなくなり、ダイレクトにがしがし打っている感じです。ですので、初めのうちはつよくキーを押しすぎて疲れそうです。

ワイヤレスキーボードもMacBookのキーボードも同じように、キートップのマークが変更されています。

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これまでは、JPキー、USキーともに表示されていなかった、command、shift、コントロール、オプションなどのAppleの特殊記号がそれぞれのキートップにプリントされるようになりました。ショートカットキーを調べる際に、このように表示される特殊キーですが、なかなか覚えられなくて困っていました。しかし、このようにキーボードに書いてあればすぐにわかりますね。非常に単純なことですが、なんでこれまでそういう仕様になっていなかったのかと思います。

 

ミラーレス一眼で噴水を撮りたい

レンズ沼に突入

昨年夏に、久しぶりに一眼レフカメラを使い、その画質に感動しました。

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何となく撮った一枚も、すごくきれいだし、風景の写真などもPCの大きな画面で飽きずに眺めてしまいます。

また、噴水の写真でも、水の動きがくっきりと捉えられます。

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シュトゥットガルトの噴水。見事でした。

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このカメラを使って、一年間でいろいろな場所でさまざまなものを撮りました。

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10月、堺の名物ふとん太鼓を撮りました。暗闇でかつ激しく動く神輿ということで、うまく撮るのが難しかったです。

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11月、山口の萩井上本店。美味しいしそわかめがたくさん並んでいました。

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正月の西伊豆旅行。富士山を眺める熊谷家の皆さん。

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3月、仕事で訪れた高知で路面電車を撮りました。

今年の春に富士山を撮った頃から、もう少し違うレンズを使ってみるのも良いんじゃないかと思い始めました。

 

18−300mmの便利ズームを購入

とはいえ、望遠レンズや単焦点レンズなど、撮るものにあわせて、いちいちレンズを付け外しするのはちょっと面倒です。そこで、値段が手頃で、広角から望遠まで万能に使えるものを、ということで、シグマのレンズを春に買いました。

 

 

シグマのズームレンズをもって、春休みには地元の甲子園球場に、高校野球を撮りにでかけました。

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外野席からレンズを目一杯伸ばすと、バッターどころかバックネット裏のお客さんたちや球場の職員さんたちまでくっきりと写りました。

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観客席で応援する人たちの様子も撮っていましたが、個人情報保護の観点から、公開できないくらい、ひとりひとりきれいに写ります。(ライトスタンドから三塁側アルプスを撮ったのでやや小さめです。もっと大きく写ってる写真もありますが自粛します)

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人の目で見えないはずのものを一度に視野に収めることができる、そんな望遠レンズというのは、人間の知覚にとってのショック体験だなと実感しました。

このショック体験に魅了されて、レンズ沼に落ち込んだり、あるいは盗撮にはまってしまったりすることもあるのだろうと思いました。

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5月には白浜の三段壁を撮りました。広角だとこのように崖全体が写ります。

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目一杯ズームすると先ほどの崖の一番端にいた、釣り人(?)のみなさんもくっきり見える大きさになります。

 

レンズって重たい

しかし、シグマのレンズをKS2にくっつけると、全体の重量はもう1kgを軽く超えます。

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甲子園球場で冷たい雨に打たれながら撮影しました。防塵防滴なので雨に降られるくらいは何てことありません)

カメラ本体が678g、レンズが585g、もう1300gに近いわけです。

荷物がカメラだけなら全く問題ないのですが、海外出張時ともなれば、ノートPCや本なども同時に持ち歩くことになります。昨年のドイツ滞在時もけっこう重さに悩まされていたので、せっかく買ったけど、シグマのレンズをつけて海外に行くのは無理ではないかと思うようになりました。

 

パナソニックのG8を購入

4月ごろからミラーレス一眼への買い替えを検討し始めました。

私が一眼レフを買った、10年近く前には、まだミラーレス一眼は起動が遅い、オートフォーカスが安定していないなど、性能に問題があり、実用的ではありませんでした。

しかし、近年の進歩はすさまじく、最近では画質や機能は一眼レフとも遜色ないレベルになっているようです。

ソニーパナソニックオリンパスなどがミラーレス一眼の人気メーカーです。私は手に持った感じがしっくりきたので、パナソニックの中級機、G8を選びました。

値段がけっこう高いので迷いましたが、せっかくだしいいものを、ということで決断しました。昨年のKS2は新古品を買いましたが、G8はまだほとんど中古市場に出回っていないので、いろいろ比べて、結局キタムラが出している単焦点レンズとのセットにしました。単独で買うと3万円近くするレンズが1万円ちょっとでついてくるのでお得です。

shop.kitamura.jp

 開封してみました。

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ミラーレス=小さくて軽いというわけでもない

ミラーレス一眼を選んだ一番の理由は、ペンタックス+シグマよりも総重量を軽くしたいからでした。しかし、G8は本体重量(バッテリー込みで)505gと数字だけみるとそんなに重さは変わりません。

大きさの面でも、パッとみただけでは、どっちがどっちか見分けがつかない程度の違いしかありません。

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しかし、持ち上げてみると、明らかにG8の方が軽いのです。200gの違いですから、本一冊分です。さらに、レンズをつけてみると違いはより際立ちます。

キットレンズと本体の組み合わせだと505g+210gで715g、また単焦点レンズはすごくコンパクトで、505g+125g=630gと、KS2の本体程度の重さでおさまります。

ミラーレス一眼の中ではそこそこ大きい方だけど、こうして一眼レフと比べると、全体的な小ささや軽さははっきりと差があると思いました。

 

とりあえず身の回りの物を撮る

噴水を撮りに行くのは8月なのでまだ少し時間があります。その間に使い方を覚えたり、あるいは必要なレンズを揃えたりといったことができたらと思っています。

とりあえず、身近なものを撮ってみました。

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ふるさと納税の返礼品で送られてきたとんかつです。

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自宅から見える景色を手持ちで。ブレずに撮れます。

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昨日食べたカツオのたたき。

 

中間テストをどうするか?

6月は中間テストの季節

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マラソン大会に出かけていた先週、ちょうど各大学で中間テストや第一クオーターの期末テストが行われていました。

神戸大学ほかいくつかの国立大学では、現在は前期後期を2分割するクオーター制が導入されており、実質的に第一クオーターの試験が中間試験となっています。しかし、クオーター制の場合、前期後期制とは異なり、クオーターごとの合格不合格を登録しないといけないので、従来の二学期制に比べると手間は数倍、教える内容は2割ほど少なくなってしまいます。このデメリットについては、専門の方がちゃんとまとめてくれることでしょう。

二学期制の大学において、ドイツ語の中間テストは義務ではないけど、多くのクラスで実施されていることと思います。私も、多分京大や滋賀県大などで教えていた、非常勤講師としてのキャリアの初め頃には、学期中にテストなんてやる必要ないだろ、と全く中間テストのことなど考えてはいませんでしたが、なんとなくいつの頃からか、6月に入る頃、ちょうど8週から10週あたりにテストを行うようになりました。

 

様々なテストの形態

今回考えたいのは、中間テストとして、どのような方法があり、どのような方法にメリットがあるのか、そして中間テストを通じて、学生たちに何を学んでもらいたいかということです。

中間テスト(クオーター期末試験も含める)として、これまでいくつかの方法を試みてきました。学生のレベルやクラスサイズ、教材や授業の性質(文法重視かコミュニケーション重視か、初級か中級か)を考慮して、最適と思われるやり方を考えてきました。

具体的には、以下の通りです。

 
1)穴埋め、独作文などを中心とするペーパーテスト(期末テストとほとんど同じ出題方式)

クラスにより難易度や問題の量は異なりますが、基本的にはA4両面1枚で1時間くらいを目安にしています。
また、これまでに小テストを何回か行っているクラスであれば、その問題を流用すると、私も楽ができるし、学生にとっても復習になるので一石二鳥です。

2)ペーパーテスト型2:カンペ、辞書持ち込み可。

これは、昨年から2年生クラスで実施しています。ただテストをすると、まったく勉強せずに受ける学生が数人出てしまうので、あきらめずに何でもいいから勉強したほうがいいということを理解させるため、自作のカンニングペーパーA4両面1枚と紙・および電子辞書の持ち込み可のテストにしました。
この方式だと、定冠詞・不定冠詞の格変化といった細かい出題は必要ないし、問題文に名詞の性を補う必要もないので気楽です。また、自由作文(主語、動詞をしていして、それ以外の部分をそれぞれ自由に作らせる)なども出題し、じっくり考えさせるということもできました。
カンニングペーパーには、学生たちの個性が出るので、毎回試験中の机間巡視が面白いです。昨年のクラスでは、単位取得がきびそうだった学生が、教科書と問題集のコピー20ページ分くらいを縮小コピーしてはりつけてきました。彼女は無事にいい成績をとれました。また、別の学生は、A4の紙にメモ用紙を何枚か貼り付け、紙をめくることで情報量を増やすという作戦をとっていました。これには驚き、素晴らしい工夫だと学生を褒めましたが、さすがにA4一枚と分量を限った意味がなくなってしまうので、今年は禁止としました。
期末テストでは辞書もカンペも持ち込み不可ですが、自分で学習内容をまとめるなど、メモを作る工夫がその後の勉強につながるのではないかと期待しています。

3)教科書の例文などを使った、面接形式の口述試験

これは、初級の会話重視クラスで毎年やっている方法です。教科書に出てくる、「あなたのお名前は?」「出身地は?」「住んでいるところは?」と言った定番的な質問に対して、自分のことをちゃんと答えられるかを問う試験です。発音や間違いやすいところは学生一人ひとりによって異なるので、一人ずつの試験で、学生たちそれぞれのでき具合を確認します。

4)グループワークをして、その結果を面接またはプレゼンする口述試験

中級クラスの場合は、グループワークでお互いにインタビューをして、その結果について私が質問し、学生が答えるという形式を実施しています。単に教科書の表現をおうむ返し的に丸暗記するだけでなく、主語を「私」から「彼・彼女」に変えるとどうなるか、といった簡単な応用や、おたがいにわからないところを相談したりするプロセスを通じて、一人で勉強するだけでは気がつかないような気づきが得られればと期待しています。

また、クラスによっては、アンケートの結果をポスターにまとめてドイツ語の文章をいくつかつくってプレゼンをするといった試験もしました。


5)学習塾方式

1と同じような普通のペーパーテスト形式ですが、解答ができたら、採点し、できないところをやり直します。100点がとれれば、終わりですが、できないところがある場合は、授業時間終了までなんども解答と採点を繰り返します。最終的に、授業終了時の点数を成績として登録する、という方式です。
これは、昨年の理工学部クラス(男子8名のみ)で実施しました。できる学生とできない学生の差がはっきりしてしまうので心配でしたが、わりとみんな最後まで全問正解できなくて、似たり寄ったりの成績となりました。学生たちとしては、どこができていないのか、どうすればいいのかをすぐに考えることができるので、採点後に返却し、フィードバックという通常の方式より、学習効果が高いのかもしれないと思いました。


6)課題提出型

これについては、以前のエントリで書きました。以前はグループで動画を作る課題などもやっていましたが、最近では、パワポを使ったプレゼンなどを、PCでドイツ語を入力する練習として実施しています。

schlossbaerental.hatenablog.com

 

中間テストは何のために必要なのか?

ここまで、これまでに実施したいくつかの方法を挙げてきました。

そこで思うのですが、中間テストとは一体誰のために、何のために行うものなのでしょうか。

まず一つは、成績評価のためです。これは当然でしょう。出席点という指標が認められない(当然ですが)昨今、期末テスト以外の平常点として、課題や小テスト、中間テストなどの点数を合算する必要があります。

しかし、成績評価のためといっても、実際のところはちゃんと勉強できる学生は小テストも中間テストも期末テストもちゃんとできるものです。

それでは、中間テストなどおこなったところで、できる学生とできない学生の差が開くだけなのでしょうか。

たしかにそのような側面はありますが、やはり私としては、中間テストは、授業についていけなくなりつつある学生を救済するためにやっていると思っています。救済というと大げさかもしれません。すくなくとも、勉強の仕方を立て直したり、授業で説明したドイツ語の知識を整理する機会になればいいと思っています。

ですから、私としては、中間テストは成績評価のためというより、勉強の仕方や知識を整理して、後半の学習へとつなげていくという意味のほうが大きいです。

 

もっと面白い方法はないのか?

今回はこれまでに試みたいくつかの方法について説明しましたが、もちろん中間テストの方法としては、他にも可能性があるでしょう。他の先生方なら、もっと面白い方法をとっているかもしれません。

グループワーク型や、プレゼンテーション型のように、学生が自律的な活動をしながら、ドイツ語の知識を確認し、表現を組み立てるという方法は今後ももっと行っていきたいし、ペーパーテスト型についても、出題を工夫するなどして、より効果的なものが作れるだろうと考えています。

結局いつも同じ問いにぶつかるわけですが、何を学生に教えているのか、何を彼らに学んで欲しいと思っているのかということが重要なのでしょう。

私としては、冠詞の格変化や動詞の人称変化を正確に覚えることなんていうのはけっこうどうでもいいと思っています。それよりも、授業で吸収した知識を、整理し、運用することができるようになって欲しいと思います。ドイツ語が実生活や大学の学問で役に立つ機会はほとんどの学生にとって無いに等しいといえます。それならば、学び方や、学んだことの活かし方を、ドイツ語の授業を通じて身につけて欲しいと思います。

当然こういうことは、中間テストを工夫するだけで何とかなることではありません。半期15回、そして前期後期と年間を通じて、どんな授業をすればいいのかということも、同時に考えていかないといけませんね。

 

飛騨高山ウルトラマラソン71km、3回目の完走

6月11日飛騨高山ウルトラマラソン71kmの部に出場

先週末に、岐阜の高山市へ行き、飛騨高山ウルトラマラソン71kmに出場しました。今回も特に問題なく完走できました。直近に出走した4月のフルマラソンでは、ぜんぜん練習不足で思いっきり失速していたのに、今回はなんと30分近くもタイムを更新できました。いったい何が原因でそうなったのか、スタートからゴールまでを振り返りながらまとめたいと思います。

 

中間テスト時期に行われる大会

ちょうど神戸大学では第一クオーターのテストが終わる時期。このマラソン大会も、9月の丹後ウルトラに向けた、いわば中間テスト的な自己確認の機会となっています。

とはいえ、大学は思いっきり学期中で忙しい時期です。毎年ほとんど練習ができないまま参加して痛い目に遭っています。今年もやはり5月中は忙しかったのでなかなか練習ができませんでした。しかし、このままだと4月の大会のようにまともに走ることすらできなくなってしまうかもしれないし、昨年の丹後ウルトラのように、あっというまに関門で止められてレースが終了してしまうかもしれません。そんな危機感があったので、5月末から6月初めに、六甲山に走って登るトレーニングをしました。

六甲山は、自宅から見える一番高い山ですが、ドライブウェイを使えば、約15km、車ならすぐに行けます。飛騨高山ウルトラのコースは獲得標高(全コースの上り坂で得られた標高を足した数)が2500m(100kmの部)だそうで、とにかく上り下りの練習をしないことには完走できません。自宅から六甲山頂だと標高差は930mくらいになるので、とりあえず練習としては十分でしょうが、それでもやはり足りないと、終わってみると思います。

 

前日、古い町を歩き、酒を飲む

飛騨高山へは高速道路を使えば、ゆっくり走っても自宅から4時間程度で到着します。高山について、まず涼しさに驚きました。大阪ではすでに夏日でしたが、高山は昼間でも気温22〜23℃程度で、長袖のジャージを着ていても寒かったです。f:id:doukana:20170619233808j:image

大会前日は毎回町歩きを楽しみます。昨年も訪れた酒蔵で、試飲を楽しみました。

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大会前日なので、あまり飲みすぎると内臓が疲労してしまうのですが、雨が降って酒蔵から外に出られなくなったこともあり、すこし多めに飲んでしまいました。

 

前日からすでにマラソン大会は始まっている?

この大会に限らず、マラソン大会前日に町を歩くと、明らかに出場者とわかる格好の人たちがいます。すらりとした体型で、マラソン用のシューズを履いているおじさんおばさんたち、やたら元気いっぱいで声が大きいおにいさん、おねえさんたち、こういった人たちはあきらかに同業者だな、とわかります。

そして、ウルトラマラソンに特有なのが、やたら体力が有り余っているというか、前日までトレーニングを欠かせない人たち。受付会場まで、ワラーチ(サンダルみたいなマラソン用の履物、ほぼ裸足)で走ってくる人、ロードバイクで坂を登ってくる人など、明日になればいやというほど体力を使うとわかっているのに、わざわざ体力を消耗したがる人が大勢います。

 

アジロ笠小 装着用「台座」付(菅笠 すげ笠)

アジロ笠小 装着用「台座」付(菅笠 すげ笠)

 

 

あと、気がはやいのか、明日のレースで着るTシャツやハーフパンツを履いたまま町歩きをする人もよく見ます。この高山ウルトラでは、名物の菅笠が受付近くで販売されており、多くのランナーが被って出走しています。夕方、気の早いおじさんグループが、半袖ハーフパンツ姿でさらに菅笠をかぶって、ラーメンを食べていたのには驚きました。海パン一枚で学校に来てしまう夏の小学生男子と同じですね。

 

大会当日 スタートから30kmあたり:寒い

ここから、大会当日を振り返ります。

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71kmの部、スタートは朝5時15分です。今年も天候がよく、明るい朝でした。徐々に夜が明ける時間帯にスタートしました。大阪では感じることのない朝の寒さ(6℃くらい)に驚き、なんとか早くあたたまりたいと一生懸命走りました。

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23km地点でようやく日差しが暖かくなりはじめました。今回はもう3回目の出場ということもあり、どこに厳しい坂があるのか、どこで走るのがつらくなるのかというのは、だいたいわかっていました。まず前半の30kmまでは、のんびり体をならすといった走り方を心がけました。

 

中盤:30kmから57km:山道への対策が生きる

30km地点を前にして、河童のかぶりものをしたお兄さんに抜かれました。河童の頭に浴衣姿と、とても走れる格好ではないのに、スタスタといい調子で走っていました。

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30kmから39kmまでは、ほぼ上りだけの区間です。車ならローギア、ロードバイクでも一番軽いギアにしないと登れないような急坂がつづくので、この区間は歩いて登ると決めていました。同じ山を登るにしても、登山道と車道を登るのでは、要領が違います。階段ではない車道の方が、見た目は上りやすいのですが、歩いて登るにせよ、だんだんしんどくなってきます。これまでの大会に比べ、上り区間がそれほどきついと思わなかったのは、直前の六甲山で同じような上りを経験していたからでしょう。

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39kmのスキー場(標高約1400m)で一休みして、あとは下りです。下り坂で脚が痛くなるだろうと、あらかじめ痛み止めを飲んでいたので、今回は快調に進めました。とくに大きくペースが乱れることもなく、だいたい予定通りのタイムで、57km地点にたどりつけました。

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57kmから71km:暑さと胃の痛み

57km地点は、お祭り会場のようにたくさんの露店が出ていて、いろいろなものを食べられます。

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私はだいぶお腹が苦しくなっていましたが、ここで焼きそばと飛騨牛とトマトシャーベットを食べて元気を取り戻しました。(シャーベットは少し微妙でした)

ここからは、約10kmくらい田園地帯のなかを、緩やかな坂を下り、のこり5kmくらいから市街地を走ります。市街地に出るまで、なかなか景色が変わらないので、前に進んでいる気がしない苦しい区間ですが、しばらくは下りなんだということがわかっていたので、ペースを維持できました。

のこり5km地点で最後の休憩をしました。去年はこのへんから本格的に足が止まってしまいました。そのことを思い出して、なんとか失速しないように、少しずつ走り続けるようにしました。

 

思ったよりずっと早かった

9時間18分でゴールできました。前回のタイムをよく覚えていなかったので、まあ、少しはやいくらいかな、と思ったのですが、後でゴール時の写真を見て、30分近くタイムを短縮できていたことに驚きました。

特に早く走った覚えはないのですが、たしかに、去年や一昨年よりも、歩かないで走っていた時間は長かったように思いました。

これは結構重要な気づきです。走る速さがあまり変わらなくとも、歩かずに走り続けて入れば、それなりにタイムは伸びるわけです。当たり前のことなのですが、この点に気をつければ、丹後ウルトラ100kmも完走可能なのではないかと思いました。

今回の体調と装備等のまとめ

足:毎回水泡ができたり、爪が黒くなったりしますが、今回は予想よりだいぶマシな状態でした。右足母子球付近に水泡ができかけましたが、それほど痛みませんでした。また、左足薬指のみ爪が黒くなりました。中指と密着して、靴のつま先に当たっていたせいでしょう。こちらもレース後数日で痛みはなくなりました。

内臓:毎年のことですが、この大会は、胃が苦しくなります。暑さや疲れのせいでしょう。お腹が気持ち悪いので、水分以外を取らないと、空腹で走れなくなります。そこで今回は、ポケットにエナジージェルを入れておいて、お腹が空いていなくとも定期的に少しずつ飲むようにしました。

 

ザバス ピットイン エネルギージェル 栄養ドリンク風味 69g×8個

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フルマラソン等でも愛用しているこちらのジェルだと、開封してももう一度蓋を閉められるので、少しずつ飲むことができます。あるいは、次回は150ml程度のソフトフラスクにジェルを数本入れておいてもいいかなと思いました。

 

装備:今回はウェストポーチではなく、モンベルのクロスランナーパック7を背負いました。こちらのバックパックは、超軽量で、背中(両脇)または胸ポケットにボトルを入れることができます。私は背中ポケットに500mlのペットボトルを挿し、胸ポケットにiPhoneとエナジージェル類を入れました。ウェストポーチにくらべて、腰への負担(骨盤の不自由さ)がないので、走りやすいです。水ボトルやバックパックが音を立てるのが初めは気になりましたが、だんだん平気になりました。

[モンベル] mont-bell クロスランナー7

[モンベル] mont-bell クロスランナー7

 

シューズ:この春のフルマラソンと同様、アディゼロジャパンブースト3です。アウトソールが耗りやすいので、もうだいぶ減ってしまいましたが、まだまだクッション性は維持されています。おそらく丹後ウルトラでも同じシューズで走ることになるので、今のうちにもう一足買っておこうかと思います。

 

 スマホ:先日iPhone7に買い換えました。

ushigyu.net

防水機能がついているので、汗だくになったり、雨に降られたりする恐れがあるウルトラマラソンでも、安心して持ち歩けました。ウェストポーチに入れている時とちがい、胸ポケットだと手軽に出し入れできるので、ちょっと休憩するときなどに写真をたくさん撮ることができました。

 

丹後ウルトラマラソン対策を考えるうちに、過去の自分に出会う

飛騨高山ウルトラが終わってすぐに、自分のペース表を確認して(10kmごとのペースが大会サイトから確認できます)、丹後ウルトラに換算して、どのくらいのペースになるかを考えていました。

昨年引っかかった54kmの関門にはあまり余裕がないけど、一昨年諦めた71km碇高原の関門には間に合いそうだな、などと考えていました。丹後ウルトラの完走記を探しているうちに、ある人のブログを見つけました。この人は2015年大会で100kmを完走されたそうです。いいなあ、完走すごいなあと読み進めるうちに、一枚の写真でスクロールする手が止まりました。

歴史街道丹後ウルトラ100kmマラソンのコースと完走のポイント紹介

驚いたことに、20km地点の写真に、私が写っています。このTシャツ、このシューズ、この走り方、紛れもなく、私本人です。ブログ執筆者の方は、ちゃんとゼッケンを消してくださっていますが、見る人が見れば、明らかに私だと気づきます。

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でも、ふと見つけたかつての自分の写真を見て、私はなんだか懐かしい気持ちになりました。いつもは自分目線だから、同じ大会を他の人がどんなことを考えながら走っていたのか知ることはあまりありません。だからこの方が、同じように私と丹後を走り、私はこの時は72kmでリタイヤしたけど、その後もちゃんと完走したということに、なんだか嬉しい気持ちになりました。

 

京都の地蔵を見る

ハンド部の応援のため佛教大学

6月3日は、ハンドボール部新人戦の応援のため、佛教大学に行きました。

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佛教大学は丘の上の狭い土地にあるのに、非常に設備が充実していました。

かつて、京都精華大学に勤めていた当時は、太秦の自宅から、きぬかけの道、西大路と進んで、佛教大の前を通って、京都産業大学前の坂を登って、岩倉まで通っていました。片道12kmを毎日ロードバイクで通勤していたなんて、いまでは信じられません。

試合のあと、懐かしくなったので、バスに乗らずに周辺を散策して帰ることにしました。千本北大路周辺には、今宮神社、大徳寺など観光地も多いのですが、私にとってはなによりもまず船岡山です。浄土寺のアパートに住んでいたころには、よく船岡山までジョギングに来ました。山の頂上で景色を眺めて引き返すと、ちょうど10km程度のコースでした。

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山といっても、あるいて10分ほどで山頂に着きます。京都市西部を見下ろせます。

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刑事ドラマでは、よく船岡山で遺体が発見されます。

船岡山のふもとは、小さな路地がいりくんだ、京都らしい住宅地が広がっています。こういう景色もなつかしくて、どこにいくのかも決めずに歩き回りたくなりました。

 

路地には地蔵がある

小さな路地を歩いていると、お地蔵さんがあります。

お地蔵さんについては、かつて京都に住んでいる頃は、地蔵ブログを作っていたほど、よく見ては写真に撮っていました。地蔵の写真を集めているうちに、だんだんと、どんな場所にお地蔵さんがいるのかわかるようになりました。いわば、地蔵への嗅覚のようなものがついてきました。

しばらく京都を離れ、地蔵センサーが鈍ってしまっていないかと不安でしたが、相変わらずです。交差点にでて、どっちの道に進もうか迷ったりするとき、こっちのほうが地蔵がいるかもな、と思って進むと、案の定すてきな地蔵堂が待っています。

 

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日向に猫が群れをなすように、お地蔵さんの群れがあります。

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独特のタッチですが丁寧に顔が描かれています。

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おそらくこの三人の悪ガキみたいなお地蔵さんたちは、かつて地蔵ブログで取り上げたことがあったと思います。

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ここは、顔はシンプルなのですが、非常に地蔵堂がりっぱ(高さ2m以上あった)で、お地蔵さんの石も大きかったです。

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竹の花入が京都らしい感じです。

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こっちは行き止まりかな、と覗き込んだ路地の向こうに小さな地蔵堂。

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行き止まりのお家の前にあった立派なお地蔵さん。