読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

ドイツ語教員が教えながら学ぶ日々

熊谷哲哉 ドイツ語教育、ドイツ文学、文学じゃないけどおもしろいものなど。

六甲縦走トレイルラン、3回目の完走

マラソン 趣味

3月11日は、神戸で六甲縦走トレイルランに出場しました

地元の山を走る(厳密にいうと、走れる区間はかなり限られています)大会ということもあり、西宮に移住してから毎年参加しています。

前回の日記にも書いたように、2月中はフルマラソンに続けて出場していて、あまり山を走る練習ができないまま当日を迎えました。いちおう自宅から歩いていけるゴロゴロ岳(565m)に登ったり、その周辺を散策したりで、15kmから20km程度の練習はしていましたが、所詮は付け焼き刃にしかならないとわかっていました。それくらい大変なコースです。

f:id:doukana:20170314170624p:plain

大会HPに用意してあるコース図。スタートからゴールまで約40kmですが、ほとんど山の中だということがわかります。

f:id:doukana:20170305134401j:plain

やたら眺めがいい苦楽園中学

f:id:doukana:20170305142154j:plain

苦楽園から登れるゴロゴロ岳。登山口から山頂までは30分ほどですが、けっこう険しい道です。

 

前半:須磨浦公園から鵯越駅まで

距離は40kmと普通のマラソンと変わりませんが、制限時間は8時間*1もあるので、それだけスタートの時間は早めです。8時半に須磨浦公園スタートということで、自宅を6時半に出て、会場に向かいました。

私は3番目の組(5分ごとにずれるブロックスタート形式)で、8時40分にスタートしました。須磨浦公園からさっそく鉢伏山の急な登りが始まります。みんな元気な時間帯なので、がしがしと坂を登って行きますが、私はゆっくり行くよう心がけました。もう3回目なので、きついポイントはよくわかっています。すなわち、中盤の菊水山、鍋蓋山、そして摩耶山です。そこで頑張る体力を取っておかなければならないので、最初から登りはゆっくり、平坦地は歩き、下りのみ走る、という方針を決めておきました。

今年は風が強いものの、わりと暖かい日だったので、前半は楽に越せました。

f:id:doukana:20170311085555j:plain

スタートからすぐの旗振山。明石海峡大橋が見えます。

前半はわりと低い山がつづくきますが、5kmあたりの栂尾山の階段が、ちょっとした挫折ポイントです。特に練習しないでなんとなく来てしまった人は、この階段を見て後悔するのでしょう。

f:id:doukana:20170314170531p:plain

急斜面にはりつく栂尾山の階段は有名です。

栂尾山を越えると、名勝須磨アルプスがあります。岩がごろごろ飛び出した地形が見事です。ここは道が狭いので、みな慎重に歩いて超えます。

f:id:doukana:20170311093246j:plain

アップダウンが非常に激しい丸山の住宅街を越えると、第一関門の鵯越駅。初参加の時は、なんでこんな山奥に鉄道駅があるのかと驚きましたが、新開地から出る神鉄電車が通っているのでした。

f:id:doukana:20170311104940j:plain

 

 

中盤:菊水山から摩耶山掬星台まで

このコースで一番きついのが、中盤の菊水山から摩耶山までです。

f:id:doukana:20170314170752p:plain

先ほど挙げた図からの抜粋です。第2エイドのすぐあとに、菊水山があり、一旦下って鍋蓋山、もう一度下って第3エイド、その後摩耶山の登りと続きます。

昨年は、レースの二週間くらい前に、鵯越駅から摩耶山まで行き、六甲道から電車で帰るという練習をしていました。

今年はこの区間に特化した練習をしていなかったので不安でしたが、やはり去年と同じくらい疲れました。

f:id:doukana:20170311113259j:plain

菊水山ではちょうどお昼頃になるので、おにぎりを食べて休憩しました。

摩耶山は、多くの観光客でにぎわう掬星台で、神戸市の町並みを眺めることなく、麦茶をがぶ飲みしていました。

f:id:doukana:20170311135119j:plain

夜景の名所としても有名な摩耶山の掬星台。神戸市中心部の真上なので眺めはいいです。しかし私はもう展望台までいく気力がなくて、ベンチに座って休んでいました。

 

終盤:六甲山最高点から有馬温泉

摩耶山から六甲山までは、高原地帯なので、大きな登りくだりはありません。ほぼ平坦な舗装路区間もありますが、毎年ぜんぜん走る体力が残っていません。今回もロード区間はほぼ歩きました。

第三関門がある六甲山記念碑台から少し進むと、コースはゴルフ場の中を通ります。この神戸ゴルフ倶楽部からの眺めが一番きれいだと毎年思います。

f:id:doukana:20170311153703j:plain

もう3時半ごろなので、空が暗くなり始めていました。

スタートから6時間半くらいかかって、やっと六甲山最高点に到達できました。もう午後の3時を回っているので、山の上は寒くなり始めます。普段の練習では、なるべく3時を過ぎたら山から出るようにしています。秋から冬は、すぐに気温が下がるからです。毎回この大会は、ゴール地点に着く頃には夕方になってしまうので、今年は寒さ対策としてフードのついたウィンドブレーカーを着ていました。耳や首にかいた汗が、風に当たってどんどん冷えてくるので、後半はフードをかぶってしのぎました。

f:id:doukana:20170311154056j:plain

六甲山最高峰のすぐ下。大阪の街が見渡せます。かなり冷たい風が吹いていました。

六甲山からゴールの有馬温泉までは、ひたすら石がゴロゴロした山道を下ります。あとはゴールするだけなので、最後の力を振り絞って走りますが、今年はここで転倒してしまいました。幸い手のひらと膝をすこし擦りむいただけですみましたが、痛くてしばらく歩いてしまいました。去年と同じくらいのタイムだろうと予想してゴールにつきましたが、よく見ると前回より10分くらい早く着いていました。おそらく3回目ということでコースに慣れていたのと、直前にフルマラソンを2回走っていたので、体力がついていたのでしょう。

ゴール後は迎えに来た妻と合流して、有馬温泉金の湯につかりました。泥水のようなお湯ですが、温まりました。

 

使用した用具、足のダメージ等

今回は昨年と同様、モンベルのクロスランナーパック7を背負いました。このバックパックは、背中にハイドレーションパックを入れることもできるし、ポケットにボトルを挿したり、胸ポケットにボトルやスマホをしまうこともできます。ハイドレーションパックは落ち着かなくて苦手なので、背中に食料と一緒に500mlのボトルを一本、胸ポケットにスポーツドリンクを一本という形で水分を持ち歩きました。

 

 

シューズも昨年と同じ、ブルックスのカスケディアを履きました。

 

 幅やかかとのフィット感が申し分なく、安心して履いていられるシューズです。ウルトラマラソンなど、ロードでも長距離を走るのにいいかなと思いました。

それから、今回はじめてシューズにくっつけるゲイターを使ってみました。足首が締め付けられる感じがして、うまくフィットしないと痛いのですが、小石が靴に入ってこないので、靴を履き直すことがなく、便利でした。

 

[サロモン] ゲイター  L32916600 BLACK ブラック 25.5-27(25.5cm)

[サロモン] ゲイター L32916600 BLACK ブラック 25.5-27(25.5cm)

 

 

足のダメージですが、トレイルは土の地面なので、足裏に関しては、まったくなにも問題は起こりませんでした。これはロードとは大きな違いです。膝周りの筋肉痛も、フルマラソンのときよりもはるかにマシで、翌日にはふつうに階段の上り下りができるほど回復していました。山歩きが健康的だというより、舗装路がいかに脚に悪いかということを逆に認識させられました。

 

大会は終わったが、まだまだ山を楽しみたい

六甲山トレイルが終わると、また次の冬まで山登りは封印となってしまうのが、毎年のパターンでした。しかし、考えて見ると山登りが楽しいのはむしろこれからの季節です。夏は虫刺されなどが心配ですが、春の山は、暖かくて気持ちいいでしょう。今年はせっかくなので、また山登りを楽しみたいと思っています。

 

*1:速い人だと4時間台でゴールできるそうですが、ふつうにハイキング気分で歩くと8時間でもゴールは不可能です。トレイルコースなので舗装路のマラソンとはまったくペースが異なります。私の場合、京都東山三十六峰マウンテンマラソン(30km)では、3時間40分くらいかかりますが、六甲山トレイルの場合、10kmしか変わらないけど時間は7時間半かかります。山の険しさで時間のかかり方が全然違うわけです。

10年ぶりの高知

ドイツ語 食べ物 写真 研究活動

FD講演会のため、高知に行きました

3月3日と4日の一泊二日で、高知に行ってきました。今回は、高知大学共通教育実施機構会議、外国語分科会のFD講演会ということで、先日のブログにまとめた、ドイツ語作文の授業について報告しました。他大学に講演をしに行くというのは、初めてのことだったので、貴重な機会をいただけて、感謝しております。

兵庫県に住んでいると、四国はすぐ対岸なので、わりとしょっちゅう行っている気がしていたのですが、考えてみると明石海峡大橋を渡っても、淡路島までで引き返すことばかりでした。海を渡るので、四国に来たんだ、と勝手に思っていましたが、同じ兵庫県内から一歩も出ていなかったのでした。

四国自体は、いちおうこれまでに4県全てに行ったことがあります。香川県徳島県は、小豆島のマラソン大会に出場したり、その道中で何度も訪れています。しかし、高知県は2007年に家族旅行で行った時以来です。たしかそのときは、足摺岬や土佐中村の町を見るほうがメインで、高知市ではほとんど何もせず、何もない静かな高知駅前で帰りの高速バスを待ったことくらいしか覚えていません。

しかし、お酒も魚もとてもおいしいことは覚えていたので、とにかくおいしいものが食べられることが楽しみでした。

 

バスでしんどい思いをするよりは、車で行ったほうがいい

高知というのは、四国の中でもとりわけ他と隔絶されていて、なかなか近づくことができません。飛行機はともかく、鉄道もバスもかなりの時間がかかります。10年前高知駅から乗った高速バスは、京都駅に着くのに6時間近くかかったように思います。

今回は、妻もいっしょということで、自家用車で行きました。Googleなどで調べると、自宅からは3時間40分程度で着きそうなので、朝7時半ごろに出発しました。途中2、3回の休憩をはさんで、ほぼ予定通りに11時半ごろ高知市に到着できました。

 

高知大学での講演

f:id:doukana:20170303061959j:plain

春休み中なので学生がおらず閑散としています。学生がいないというのが、国立大らしいと思いました。勤務校は春休み中も学生たちでいっぱいです。

f:id:doukana:20170303062004j:plain

f:id:doukana:20170314184731j:plain

高知大学での講演には、人文学部のドイツ語、英語の先生方だけでなく、非常勤の先生方にも来ていただきました。ブログに書いた、作文の指導についての試行錯誤をお話ししたので、先方の先生方にも、うちはこういうところが問題だ、といろいろ具体的なお話を伺うことができました。

関西圏でも同じなのですが、昨今国立大学では、1クラスごとの人数が多すぎることが問題になっています。語学の場合は、全員に目が届いて全員が参加できる人数ということで、20人以内が理想と言われています。しかし、国立大(とりわけ地方国立)では、60人から70人の大クラスが多くあるそうです。それだけの人数を、しかも複数クラス担当する場合、どうしても一人一人に作文の課題を出すということは難しくなります。グループで課題を製作するという形をとることになるでしょう。

講演の前に学内を少しみて回りましたが、20年前にセンター試験で訪れた宇都宮大学を思い出しました。低層の建物が広い敷地に並んでいるのをみて、国立大学らしいなあと思いました。学内には樹木が多かったのですが、関西とはまったく植生が違っていて驚きました。

 

高知の町もすばらしい

前回の訪問時には、高知駅と桂浜しか記憶に残っていませんでした。今回は市内中心部に泊まったため、翌日は高知市内を観光しました。

f:id:doukana:20170303060051j:plain

f:id:doukana:20170303044830j:plain

メインストリートには、路面電車が走っていて、それと並走する通りには、長いアーケード街がありました。故郷の栃木でも、宇都宮にはオリオン通りがありましたが、現在は完全に寂れてしまっていることを思い出しました。子供時代に見た宇都宮のようなにぎわいが、今の高知には残っていました。

f:id:doukana:20170304034645j:plain

市内中心部では、ちょうどイベントの最中でした。

前回見たかったけど見れなかったのが、高知城でした。山内一豊は、奥さんが偉かったということだけで有名な武将なのであまり関心はありませんでしたが、高知城はみごとでした。天守閣は江戸時代に作られた(いったん火事で焼けて再建している)ものがそのまま残っているそうで、はしごのような急な階段を登りながら、ここで何人が怪我をしたのだろうかと思いを馳せました。

f:id:doukana:20170304041907j:plainf:id:doukana:20170304045034j:plain

天守閣からは、街が見渡せました。

お城のすぐ近くには、鮮魚や肉などが食べられるひろめ市場があります。ここも観光名所らしく、大変賑わっていました。カツオだけでなく、クジラも名物だったことを思い出し、鯨寿司を食べてみましたが、大阪で食べるよりも美味しかったです。

f:id:doukana:20170304035721j:plain

f:id:doukana:20170304040424j:plain

f:id:doukana:20170304040514j:plain

f:id:doukana:20170304055807j:plain

 

桂浜で太平洋を見る

午後は桂浜に行きました。普段から西宮や神戸で海を見ていますが、やはり太平洋は瀬戸内海と全く違います。海水の海らしい濃い青さや、水平線の広さに時間を忘れて眺めてしまいました。

f:id:doukana:20170304075239j:plain

f:id:doukana:20170304080414j:plain

帰り道は、淡路島経由ではなく、瀬戸大橋で岡山経由のルートで行くことにしました。その方が早いという人もいるし、せっかくだから違う道を通って見たいと思ったからでした。

瀬戸大橋の途中、与島PAでは、ちょうど夕日に照らされた海を見ることができました。大小さまざまな島や行き交う船など、これもまた近所の海では見られない風景を楽しめました。

f:id:doukana:20170304101124j:plain 

f:id:doukana:20170304101131j:plain

次は夏に行ってみたい

以前愛媛県香川県に行った時も思ったことですが、四国には、現代の関西にはなくなってしまった、古くて良いものが残っているように感じました。街が古いということだけでなく、土地の雰囲気が、同じ田舎でも兵庫県京都府の田舎とは異なっているように思います。何が違うのかうまく表現できませんが、四国にしかない空気感のようなものがあるし、毎回訪れるたび、四国らしさがいいなあと思います。

今回は春でしたが、観光客が多いのはやはり夏だそうです。次は夏の高知を見てみたいです。

 

 

もう続けられないかもしれないと思った時に

研究活動

研究を続けて行く自信がなくなることがときどきあります。

大学院生の頃は、そもそも自分が研究者として一人前になれるかすらわかりませんでした。博士号を取り、専任教員になって、その後も研究を続けて行くというビジョンはまったくありませんでした。

すでにこのブログでも書いていますが、私にとって、一番大変だったのは、大学院修士課程を出るまでの4年間でした。

 

読んで楽しいと思える本があれば大丈夫や

という恩師の言葉を今でも覚えています。そして、私自身いまでもそのとおりだな、と思っています。本を読むこと自体が苦痛でないならば、あるいはどんな本であれ、読んで面白いと思えるもの、夢中になれるものがあるのであれば、いつでも研究者として再起は可能です。少なくとも私はそう思っていつも暮らしています。

昨今は大学の業務に追われ、なかなか院生時代のように継続的に集中して一つのテーマに取り組んだり、長い小説や分厚い本を読み通すことができないでいます。もう少し余裕がもてたら、もっと研究ができるようになるのかもしれません。それでも、細切れの時間を使って、これまで知らなかった作家の本や、これまであまり勉強して来なかった分野の本を読むと、新たな刺激を受けます。そして、まだまだ研究のネタになるようなことは、いくらでもあるんだな、と再確認します。

 

何も進んでいないと思うときは、濫読を

これは私自身のスタイルなのかもしれませんが、何をしたらいいのか迷う時や、やらなきゃいけないことはわかってるのに、ちっとも進まないときは、あえて関係ない本をいろいろ読んでみることにしています。修士論文や博士論文の元となった研究は、やる気が出ない時間、図書館バイトで暇な時間、そんな時間に手当たり次第に読んだ本から生まれてきました。

 

最近買った本

春休みは講演をしたり、研究会に出かけたり、自分の論文を書いたりと、あれこれ忙しい時期ですが、落ち着いて自分の関心を深めるためにも最適な時間です。

2月なかばに、京大文学部で行われたウィーン大学Eva Horn先生の講演を聞きました。気候変動と人文科学についてのお話で、昨今はやりのテーマだとおっしゃっていました。全然知らなかったので、アマゾンでキーワード検索してみると、たしかに多くの文学者や歴史家が気候変動と近代文化についての本を書いています。

私自身の出身が「人間・環境学」研究科ということもあり、自然環境と人間文化の関わりというのは、自分自身にとっても大きなテーマです。シュレーバー論には、19世紀末の科学的な発見や技術の普及が、どのように人間の世界像を変えていったかという問いも含まれていました。

気候の変化といういっけん非常に大きな話がどのように文学や思想の問題になるのかよくわからないのですが、これらの本から少しずつ学んでみたいと思います。

Zukunft als Katastrophe

Zukunft als Katastrophe

 

 

Kulturgeschichte des Klimas: Von der Eiszeit bis zur globalen Erwaermung

Kulturgeschichte des Klimas: Von der Eiszeit bis zur globalen Erwaermung

 

 アマゾンへのリンクを検索してて初めて気づきましたが、この本、もう邦訳がでてました。

 

気候の文化史―氷期から地球温暖化まで

気候の文化史―氷期から地球温暖化まで

 

 それから、20世紀初頭のヨーロッパを描いたDer taumelnde Kontinent(2009)などで知られるPhilipp Blomもこの辺のテーマについて新刊を出しています。

 

もともとは英語の本ですが、テーマ的におもしろそうなのでこちらも買いました。

 

Die Eroberung der Natur: Eine Geschichte der deutschen Landschaft

Die Eroberung der Natur: Eine Geschichte der deutschen Landschaft

 

 

 

 

ドイツ語の参考書を読む

ドイツ語 研究活動

まだまだ先のことになるでしょうが、ドイツ語の参考書(大学教科書ではなく、一般向けの入門書)を書けたらいいなあと思っています。やる夫やらない夫を使う教科書ではなく、ふつうに本屋さんで売っているような本を作るとしたら、どんな形が考えられるでしょう。大学で授業を担当するようになってから、一般向けの学習参考書も多数買って手元に持っています。今回は自分自身のアイディアを整理するためにも、これらの本から何冊かを読みながら、内容を紹介します。

 

参考書の種類もいろいろある

紀伊国屋ジュンク堂などの大型書店には、英語の教材と並んで「その他の外国語」として、フランス語・ドイツ語・中国語・韓国語、さらにもっとマイナーな諸言語のテキストが並んでいます。パッと見て一番数が多いのは、フランス語でしょう。大学では昨今人気が凋落の一途を辿っているフランス語ですが、習い事あるいは趣味としては、いまだ高い人気を誇っています。

その次に種類が多いドイツ語ですが、一言で参考書といっても、いろいろなタイプがあります。大きく分けるとこのようになるでしょうか。

1初学者向け総合教材(やさしいドイツ語入門、初心者からのドイツ語会話みたいなタイトルのもの)

2文法のまとめや解説

3会話、リスニング、作文など、目的別

4専門的な学習者向け(院試、独検など)

以下、それぞれのジャンルで私が気に入って使ってきた本や、持っている本を紹介していきます。

 

1)初学者向け総合教材

このジャンルだと、やはり一番売れていて、大学のドイツ語教員からの評価も高いのは、エクスプレスドイツ語ではないでしょうか。

 

ニューエクスプレス ドイツ語

ニューエクスプレス ドイツ語

 

 白水社のエクスプレスシリーズは、もう数十年前から多くの言語が出版されています。会話文、単語や文法事項の確認、まとめの練習問題、という流れで文法事項を大まかに学ぶおなじみのスタイルです。(このおなじみのスタイルは、いつ頃始まったのでしょうね?英語教材などの歴史を参照すればわかりそうですが)

エクスプレスドイツ語が優れているのは、ドイツ語において多くの場合挫折ポイントとなってしまう、格変化や動詞の変化など難しい文法事項をうまく散らして、少しずつ学べるように配置しているところです。

10年ほど前、私が民間の語学講師派遣会社で仕事をしていた時に、指定教材として採用されたのが、出たばかりの新版のエクスプレスでした。数ページ使ってみて、優れていることがわかりました。著者の太田達也先生は、ドイツ語教授法では非常によく知られた先生で、他にも多くの一般向けの参考書を出されています。

 

ドイツ語のしくみ《新版》

ドイツ語のしくみ《新版》

 

 清野智昭先生の『ドイツ語のしくみ』は、初学者向けの学習書とは少し違うのかもしれませんが、全くの初心者でも、ドイツ語の特徴や概要を楽しみながら知ることができる好著です。この本は大学で教え始めた頃に買いましたが、授業で文法事項を説明する際に非常に参考になりました。名詞の性がどのように決められるか、定冠詞と不定冠詞の違いとは、格とは何か、例えばこういった問題について、わかりやすく解説されています。

 

2)文法のまとめや解説

これは初学者向けというよりは、大学などである程度学んだ学習者が使うものでしょう。大学であるいは趣味で読んでいるテクストなどが分からない時に、文例を調べたり、文法事項の定義を調べたりするのに使うのが、文法書です。

 

必携ドイツ文法総まとめ

必携ドイツ文法総まとめ

 

 この本は、おそらくドイツ語を専門的に学ぶ学生であれば、だれもが一度は使ったことがあるというくらいよく知られる一冊です。私も大学入学時に購入し、学部生の頃は、購読の授業前には、「総まとめ持ってきた?」とか「この文よくわかんないけど、総まとめのどこ見たらわかる?」などと友人と相談しながら、毎回フル活用していました。活字が小さく、文字が詰まっているので見づらいところもありますが、初級文法を網羅的に解説しているので、非常に便利です。

 

基礎ドイツ語 文法ハンドブック

基礎ドイツ語 文法ハンドブック

 

 「ドイツ文法総まとめ」と同様に、教科書に出てくる文法事項を整理しているのがこちらの本です。「総まとめ」に比べると調べやすいので、最近自分の授業の予習で使うのは、主にこちらです。

 

NHK出版 これならわかる ドイツ語文法―入門から上級まで

NHK出版 これならわかる ドイツ語文法―入門から上級まで

 

 最近出版されたこちらの本は、上記の文法書と同様に、初級から中級まで、さまざまな文法事項を豊富な文例と解説で紹介しています。かなり分厚いので初学者向けというよりは、一度ドイツ語の初歩を学んだ人向けと言えるでしょう。数の表現の項目で、計算をどう言うかが載っていたので、そのうち授業で紹介しようと思いました。

 

詳解ドイツ大文法 (1956年)

詳解ドイツ大文法 (1956年)

 

 この種の本のなかでも、大学院などで勉強する人が使うのが、こちらの本です。橋本大文法などと呼ばれています。やや古い本ですが、さまざまな文例が掲載されているので、大学院の授業のときなどに使いました。最近はあまり開く機会はありません。

 

3)大学院入試向け

上記の文法書などと並んで、学部時代に私が使っていたのが、独文解釈の参考書や問題集でした。最近はどう言う本がでているのか、傾向を抑えていないのでわかりませんが、20年くらい前だと、この辺の本がありました。

 

現代ドイツ語―初級から中級へ

現代ドイツ語―初級から中級へ

 

 母校の先生に院試を受けることを伝えると、まず勧められたのがこの本でした。初級文法を解説しながら、さまざまな例文で、実際にどのように使用されるのかが学べるようになっています。出てくる文例がかなり高度なので、大学院受験向きということなのでしょう。ショーペンハウアートーマス・マンニーチェなどの文章をこの本でたくさん読みました。単に難しいだけでなく、含蓄のある、覚えておきたい名文などもあり、気に入った文章はノートに写したりしていました。

 

4)目的別の参考書

大学で教え始めた頃、会話やリスニング、作文などをどのように教えるのかがよくわかりませんでした。それはもちろん、私がそういった勉強を大学院を出るまでにあまりやってこなかったからでした。そこで、市販の参考書を集めて、いろいろ読んでみました。

 リスニング、発音
ドイツ語 発音聞き取りトレーニングブック

ドイツ語 発音聞き取りトレーニングブック

 

 発音および聞き取りについては、こちらの教材が役に立ちました。ドイツ語の発音は、自分自身なんとなくで覚えていた部分もあったので、わかりやすく教える方法がよくわかりました。

 

ドイツ語リスニング

ドイツ語リスニング

 

 二年生以上のクラスでドイツ語を教える際に、読み物のテキストだけではたいくつなのでリスニングを取り入れたことがありましたが、この教材は、簡単な問題から応用的な問題まで多くの教材が入っているので、授業でも役立ちました。

 

 作文
表現と作文ドイツ重要動詞50 (<テキスト>)

表現と作文ドイツ重要動詞50 (<テキスト>)

 

 私が学生時代に作文の練習に使ったのは、この本でした。難しい表現を覚えるのではなく、簡単なすでによく知っている動詞を使って作文をしよう、という本です。ひととおりやってみると、基本的な動詞の意味や使い分けがよくわかります。

 

どんどん話せるドイツ語 作文トレーニング

どんどん話せるドイツ語 作文トレーニング

 

 この本では、前半で基礎的な文法、重要な表現の練習をして、後半では、3段階の問題練習をするという形式になっています。3段階の練習を通じて、基本的な動詞や構文だけで書ける文から、複雑な文章まで内容を膨らませて書く練習ができます。

 

手紙

 

手紙・メールのドイツ語

手紙・メールのドイツ語

 

 これは自分でドイツ語のメールや手紙を書く際に使っています。ドイツに長期滞在していれば、ドイツ語メールを書く機会は多いのでしょうが、京都にこもって勉強してきた私は、このへんの経験がぜんぜんありませんでした。そこで今更勉強しています。

 

番外編:大学教科書もいろいろ

ここまでは、一般に売っている本をとりあげてきました。私は普段大学で教えているので、一般書ではなく、大学の教科書を使って授業をやっています。勤務校では専任教員が話し合って、統一の教科書を何種類か選ぶので、あまり難しすぎるものや突飛なものを選ぶことはできません。しかし、出版社から送られてくるサンプルなどを見ると、この教科書で一体どんな授業ができるのか?こんな難しい教科書を学生がちゃんと理解できるのか?と心配になるものも多々あります。

 

岩崎・平尾・初歩ドイツ文法

岩崎・平尾・初歩ドイツ文法

 

 私が初めて京大で非常勤講師として教えた年に使ったのがこちらの教科書でした。著者は非常に有名なドイツ語学者だし、パッと開くと解説がぎっしり並んでいて、これだけ内容が豊かならば、こちらがあれこれ話す内容を用意するのに困ることはないだろうと思ったのでした。しかし実際に使ってみると、文法事項の解説が難しくて理解できず、うまく説明するのに手間取ったり、練習問題があまりに高度で、学生ができないだけでなく、私自身も正解が分からない(模範解答が付属していなかった)といったこともありました。この経験から、学生の学力が高いからといって、むやみに難しいテキストを選ぶのは危険だということを理解しました。

面白いぞドイツ語文法

面白いぞドイツ語文法

 

京大で教えておられる斎藤治之先生が書かれたこの教科書ですが、先にあげた岩崎先生の本と同様、ボリュームたっぷりの内容です。この本もまた、練習問題がかなり高度です。さらに驚くのは、巻末にはAnhang(補遺)として、文法事項の解説が小さな文字で数十ページにわたってつけられています。ここでは「時制と相アスペクトとの関連において」、「分詞による分析的動詞形式」、「再帰動詞と中動態」といった、言語学専攻の学生あるいは教員じゃないとぜったいに読まなそうな文法的な知識が紹介されています。著者の熱意が溢れる好著ですが、深く考えずに選んでしまった教員は大変な目にあったことでしょう。

 

番外編2)古い参考書も非常に勉強になる

現在市販されている本だけでなく、ずっと昔に出た本にも、多くの名著があります。ドイツ語は明治期から日本の大学で教えられ、私たちが大学に入る前の時代には、ドイツ語を学び、ドイツ語の資料を用いて勉強をする学生が多数いたので、おそらく今よりもずっとドイツ語参考書業界も活況を呈していたことでしょう。

古い参考書として、ドイツ語学習者に人気なのが、関口存男の一連の著作です。中でも私が気に入っているのが、『独作文教程』です。

 

独作文教程 (1953年)

独作文教程 (1953年)

 

 戦前から多くのドイツ語学習者に読まれてきた本です。私が持っている版は、戦後に改定したものだと思いますが、例文は昭和初期の空気を感じさせるものも多数含まれていて、たいへん味わい深いです。

以下、気になった例文です。

  • 土人達は、適当な陶器や硝子器が無いので、缶詰の空き缶を椀代わりに用いる
  • 装甲自動車には、軽装甲車、重装甲車の二種がある。前者は主として偵察の目的に用いられ、校舎は、無限軌道を有し、困難なる地形を克服するがゆえに、これが元来の戦闘用なのである。
  • 今日刑事がやつて来て、君のことを訊ねたぜ。
  • おまへ、そんな事を書いてゐるとそのうちに刑務所行きになるよ。
  • 砲弾が命中すると掩蔽壕が鳴動してミシミシと云ふ。
  • 大抵の学生はドイツ語を習ひ初める時は非常に熱心だが、一学期も経つと恬然として授業を怠け始める。

これをドイツ語で作文するというのは、かなり難しそうです。非常にレベルの高い教材ですね。

 

1ヶ月に2回のフルマラソンに出場する

マラソン 趣味 Brunnen

2月5日の口熊野マラソンと、2月19日の泉州国際マラソンに出場しました

一般的に、マラソンのシーズンというと、10月末ごろから4月末までです。それ以外の時期は走るには暑すぎるので、トレイルランやウルトラマラソンなど、一般の人があまり挑戦しないエクストリームな大会が中心となります。私はそっち側もやっているのですが、冬に行われるマラソン大会にも、毎年数回出場しています。

大阪、神戸、福知山など、関西で人気の大会は秋に開かれますが、毎年この時期は、学会シーズンですし、最近は大学の様々な業務が土日に入るので、出場は諦めています。しかし、一月後半以降、三月いっぱいまでは、大学の仕事が落ち着くので、この時期に集中的にマラソンに取り組んでいます。

 

この春は、フルマラソン3回、トレイルランニング1回の予定

f:id:doukana:20170219095242j:plain

泉州国際マラソンスタート地点の浜寺公園。見事な噴水だったので撮っておきました。

フルマラソンの参加は、2月5日の口熊野、19日の泉州国際マラソンのほか、4月末に兵庫県北部で香住マラソンに出場します。また、3月11日には六甲縦走トレイルに出ます。

おそらくいちばん大変なのは、六甲トレイルです。42キロの行程のうち、ほとんどが山道です。7時間くらいかけてひたすら山道を昇り降りします。私はもともと京都で12月に開かれる東山三十六峰マウンテンマラソンに毎年出場していました。この大会は近年ものすごい人気で、参加者募集が始まって半日ほどで定員に達してしまうそうです。それで最近は、自宅に近い六甲トレイルを優先しています。

自分にとって最も大切な大会は、やはり夏休み終わりの丹後ウルトラマラソンです。フルマラソンもトレイルも、そのための下地づくりという位置付けです。夏までにしっかり走れる体を作っておくことが何より大切です。

 

口熊野マラソンでの好記録、泉州国際マラソンの伸び悩み

あくまで本番はウルトラマラソンなので、フルマラソンのタイムへのこだわりはあまりありませんでした。いつまでたっても体重は重たいままだし、完走すること自体は難しくないけれど、早く走ることは無理なのだろうと半ば諦めていました。しかし、昨年春に5年ぶりくらいでフルマラソンのベストタイムを更新しました。

それで今シーズンは、4時間を切ることを目標に、大会に出ています。

口熊野マラソンは、和歌山県上富田町で行われる小さな大会です。町を挙げて盛り上げようとしている姿勢がすばらしいので、昨年から二回連続で出ています。コースは平坦で、景色もいいのですが、とにかく道路が荒れていました。これはこの町だけでなく、和歌山県全体の問題だろうと思います。大阪府を超えるととたんに対面二車線になる高速道路、高速を降りて一般道を走っても、ずっと渋滞が続くなど、和歌山県は道路の整備が遅れている印象を受けました。マラソンのコースも、今年は大雨が降っていたので、路肩や歩道に池のような水たまりができていたり、でこぼこが多かったりと、なかなか過酷でした。しかし大雨と路面の荒れという悪条件にもかかわらず、それなりにいいタイムが出ました。

口熊野マラソンから二週間あけて、泉州国際マラソンを走りました。フルマラソンの疲れや筋肉痛は、一週間以上残るので、水泳と筋トレ以外の練習がまったくできませんでした。そのせいか、序盤からなかなかスピードがあげられず、30キロ以降は昇り下りが多いため、だいぶ減速してしまい、好天に恵まれたのに口熊野とほぼ同じタイムでゴールとなりました。

 

もう少しインターバルをとるべきか

今回それなりに早く走れたもののいまひとつタイムが伸び悩んだ理由として、やはり疲労が抜けていなかった、あるいは脚のダメージが完治していなかったということが考えられます。

マラソン大会後の疲労について調べると、やはりフルマラソンを走り終えたあとのリカバリーには二週間くらいの期間を要するとのことです。今回はたしかに、泉州国際のスタート時には、とくに脚の痛みが残っているということはありませんでした。いちおう治ってはいたのでしょう。しかしそれだけでは不十分で、もっと休養、そしてそこからのトレーニングが必要だったのでしょう。

 

それぞれの大会で良かった点、悪かった点

口熊野マラソン

○自然が美しい。コースは山の中ですが、行き帰りの車窓からは海が見えます。

○地域の人たちの声援があたたかい。

○エイドが多い。梅干の会社がスポンサーになっていることもあり、各エイドで紀州の梅干しが食べられました。

○スタート・ゴール会場が充実している。多くのお店がでているため、ゴール後の食事には困りませんでした。

○町を挙げてイベントに取り組んでいること。スタート地点の上富田町役場は、着替えや待合所として解放されていました。ふだんは役所なのに、こんな場所を使わせてもらって良かったのかと驚きました。

×道路が狭い、傷んでいる。和歌山県全体の問題でしょうが、今回は大雨のため、コース上にたくさんの水たまりができていました。

×受付がわかりにくい。スタート会場に案内図がないため、受付に行くのに前回も今回も迷いました。

 

泉州国際マラソン

○規模が大きくレベルが高い大会。制限時間5時間で5000人。

○コースが広く、走りやすい。普段は車がたくさん走る広い国道や府道をコースとしているため、非常に走りやすかったです。

○古くからの街道を通るため、それぞれの町の中心部を見ることができました。岸和田城も見えました。

○応援が途切れず賑やか。とにかく人口の多い場所を走るので、最初から最後までたくさんの人に声援をもらえました。

○ゴール地点の更衣室が使いやすかった。ゴール地点は広々していて、ランナーと応援の人のスペースを完全に分けていたので、ゴール後の給水や着替えがスムーズにできました。

○ゴール地点のうどんがおいしい。杵屋さんが露店を出していて、美味しいうどんが食べられました。

×スタートとゴールが離れている。これは良し悪しあるのですが、私の場合は車で行き帰りできなかったのでちょっと不便に感じました。

×事前のコース案内が不親切。大会ホームページや案内の冊子には、ざっくりとしたコース案内しかなかったため、どんな場所を走るのか当日までよくわかりませんでした。ゴール直前の大きな橋が難所だということもネットで調べてわかりました。

 

用具と故障

備忘録として、今回使ったシューズやギア、そして今回の故障についてもまとめておきます。

シューズ:アディゼロジャパンブースト3

昨年飛騨高山ウルトラマラソンで履いたシューズです。アウトソールがだいぶ減ってしまったので、1月にもう一度買い直しました。 

時計:ガーミン、フェニックス3

昨年丹後ウルトラマラソンに向けて買った、ガーミンフェニックス3を使いました。それまで使っていたスントに比べると、GPSの電波を拾うのが非常に早いです。フルマラソンを完走しても、バッテリーは75パーセントくらい残っていました。100kmのウルトラでも大丈夫です。

 

 

 

脚:泉州国際では、右足の親指のつけねに水泡ができました。アディゼロジャパンブーストを履くと、豆や爪の痛みなどは極端に少なくて済んでいます。口熊野では雨が降ったこともあり、足裏は全くの無傷でした。 

 

作文をどのように授業で練習するか

ドイツ語 研究活動

教え始めて7年

ドイツ語を教えるようになって、今年度で7年目です(もう40歳なので、同年代の先生方はもう少し教歴が長いはずです。私はいろいろ回り道をしていたので、すこし遅れています)。

はじめのうちは、自分自身もあまりドイツ語ができるわけではないし、教科書を読んでいても知らなかったことがたくさんあったりするなど、文法事項を解説するだけで精いっぱいでした。

自分の指導教授のように、他の先生方がどうして週に何コマも、とくに苦労している様子もなく授業がこなせるのか想像がつかないくらい、一コマの授業準備がたいへんでした。

3年目くらいから、とくに綿密な授業ノートを用意しなくとも、だいたいその場で解説ができるようになりました。最初はしょっちゅう間違っていた名詞の性も、初級の教科書に出てくるものくらいは、ほぼ間違えなくなりました。

 

学生に作文をさせる授業

自分自身のできることが増えていくにつれて、学生たちへの教え方も変化していきます。私は、2013年のクラスから、自由作文を授業に取り入れています。つまり、教科書などにある、日本語を独訳するだけの作文ではなく、身の回りのことや自分自身のことを、習得した知識を使ってドイツ語で表現するという練習です。

私も含め、多くの学生たちもまた、大学入試までにさんざん叩き込まれる例文の丸暗記、そしてそのことによる文法規則の習得という形で英語を学んできました。しかし、大学以降必要となるのは、英文を自力で書く能力です。今でも覚えていますが、大学に入って始めのネイティブ先生の授業では、各自が自分の夢や将来像について、英語でエッセイを書くという課題をやりました。

学生たちが大学に入るまでにある程度の学習を積んできている英語の場合は、このように、大学に入って最初の授業でいきなり作文をさせる、ということもできるでしょう。ドイツ語の場合は、学習時間も期間も大変限られているので、単語や表現を増やすことと、自分で言いたいことを表現することとを同時進行で進めていく必要があります。

そのため、多くの場合、ドイツ語の初級のクラスではほとんど作文練習をする機会がありません。私自身も大学入学時からドイツ文学専攻で、週に4コマ授業を受けていましたが、作文の練習は、2年生になってやっと独作文の授業を履修し、あとはネイティブ先生の選択科目くらいしかありませんでした。

これまで教えてきたクラスは、ほとんど初級でかつ文学部ではないクラスだったため、独作文に特化した課題をやる余裕も必要性もないと思っていました。しかし、自分自身の学習歴を振り返っても、一番難しくかつ勉強になるのは作文です。できれば、初級の段階から、教科書の練習問題だけでなく、自分で考えたことをドイツ語で表現する練習ができたほうがいいでしょう。

そのように考え、2013年から自由作文をドイツ語授業の一つの柱としてとりいれてきました。以下に、これまで4年間の具体的な授業内容をまとめておきます。

 

2013年度 グループでシナリオを書き、動画を作成する課題

2013年の後期には、私たちの業界ではすっかりおなじみになっている岩居メソッド(岩居弘樹大阪大学教授が取り組んでいる、iPadのアプリを利用したアクティブラーニング型授業)を応用し、スマホのアプリを使ったドイツ語練習と、寸劇のシナリオを書いて、動画を作成する課題を実際に行くつかのクラスでやってみました。(誰もが持っているスマホを使うというのがポイントでした)

この授業実践については、2014年秋の独文学会で発表しています。

具体的には、京大、滋賀県大の1年生クラス、龍谷大の2年生クラスを対象に、後期の後半に6週〜7週程度を使って、グループごとに作業を行いました。作業の流れは以下の通りです。

1)グループで寸劇のシナリオを作成する。

2)ドイツ語で文章を作成し、読む練習をする。

とくにテーマや内容の縛りを設けず、学生の自主性に任せ、1〜2分程度の劇を作らせました。例文検索サイトやアプリを使って、ドイツ語文を書かせ、それを私が直しました。
学生が演技をして、動画に撮るので、ドイツ語文を練習する必要もあります。ここでも、音声認識ソフトを使って、正しい発音ができるよう練習させました。

3)シナリオに基づき、動画を作成し、提出

f:id:doukana:20170211000213p:plain

f:id:doukana:20170211000217p:plain

動画の作成に関しては、字幕でドイツ語と日本語を入れること、という条件だけを設け、学生たちにまかせました。iPadの有料アプリなどがあれば、だれでも簡単に動画を作ることができるのでしょうが、学生それぞれのIT環境がバラバラだったため、やたら技術力の高い学生はほとんどアニメのような作品を作りましたが、ほぼ撮って出しのようなグループもありました。

各グループの動画は、教室内で上映し、内容上のポイントや感想などを学生に発表してもらいました。

このグループワークの問題点として、1)シナリオ作成に関する内容の縛りがない、2)ドイツ語文に手を入れる際の具体的な方針がない、3)動画作成が学生たちにとって負担が重すぎるという点がありました。

f:id:doukana:20170211000329p:plain

授業後のアンケートでは、動画作成がいかにたいへんだったか、一ページ丸ごと使って工程を説明してくれた学生もいました。

 

学生たち自身は楽しく作業ができたという好意的な反応が多かったのですが、上記2)にあげたように、ドイツ語文をかなり私が書き直してしまったグループが多かったので、本当に学生自身の語学力の向上につながっているのか疑わしい面がありました。

 

2014年度 やる夫シリーズ 一回完結型の小グループワーク

2014年四月から、現在の勤務校に勤め始めました。この年は、13年度に試みた作文のワークを授業にどのように取り入れるか、模索するだけの一年でした。

ここで何ができるのか、そして、何をするべきなのかということを毎回の授業で学生達の様子を観察しながらいつも考えていました。できたら、13年度にやったような作文や動画作成を授業に取り入れたいと思いながら、前年度と同じやり方では、前年度に直面した上記の問題を克服することはできない、とも思いました。勤務校のICT環境はあまりに貧弱で、そもそもDVDを視聴することすらできないような教室も多くありました。そうなると、PCやタブレットを使うこともためらわれました。

また、授業で使う教材についても、これまでとは違う制約があり、慣れるのに苦労しました。私の勤務校は、学部ごとに統一教科書を使用します。着任後最初の年は、私が選んだわけではなく、他の先生方が決めた教科書でした。この本がとても使いづらかったこともあり、毎回学生たちに、補足プリントを作って配るようになりました。

グループ練習や作文練習などに補足プリントを作成するというのは、非常勤時代にもやっていましたが、この一年でひとつのパターンが出来上がったように思います。

14年度の授業で、一つの成果といえるのが、以前ブログにまとめた、「やる夫と学ぶシリーズ」です。→Bloggersからコピーして、過去記事に入れました。

schlossbaerental.hatenablog.com

schlossbaerental.hatenablog.com

この記事の最後に、「やる夫と学ぶシリーズ」の意義について考えをまとめようとしたのだろうが、とくに大した意味はなかったという結論が出そうだったので、適当に締めたことを覚えています。

しかし、このときに授業の顔のようなキャラを設定し、それらに各回のポイントや学生への注意喚起(学生が間違える前から、キャラが間違ったことを言う!)をわかりやすくまとめるという手法は、その後の授業運営に大きく寄与することになりました。

 

2015年度 やる夫のイラストをつかったプレゼンテーション

一年ほど、自由作文なしの授業を続けて来ましたが、やはり物足りなさを覚えるようになりました。とくに、15年度から神戸大学で非常勤を始めたこともあり、やる気や能力のある学生にもっと自分でドイツ語を運用する練習をしてもらいたいと強く思うようになりました。

15年度は、神戸大学の1年生2クラス(工学部の文法クラス、医学部保健学科の実習クラス)と近大の2年生・コミュニケーションのクラスで、作文とプレゼンの課題を行いました。

作業の手順は以下の通りです。

1)全12種類のイラストから4つを選んで、お話をつくる。

2)人物のセリフをドイツ語で書く。

3)大きく印刷したイラストにセリフのドイツ語文と日本語訳を書く。

4)セリフを音読する練習。

5)イラストをスクリーンに映し、グループが前に出て発表する。

↓以下は、’15年秋に日本独文学会東北支部で発表した際のスライドからの抜粋です。 

f:id:doukana:20170211000907p:plain

f:id:doukana:20170211000911p:plain

f:id:doukana:20170211000916p:plain

作例

 

f:id:doukana:20170211001025p:plain

f:id:doukana:20170211001029p:plainf:id:doukana:20170211001036p:plainf:id:doukana:20170211001038p:plain

反省点

1)コミュニケーションのクラスでは、キャラクターのセリフを書かせると言う形式にしたため、会話表現や短すぎる文が頻出してしまい、ドイツ語の文章をじっくり考えて組み立てる訓練にはならなかった。(→その反省から、工学部クラスおよび近大2年生クラスでは、イラストに説明文をつけるという形に変更しました)

2)教科書の表現からかけ離れた内容が多かったため、作文に手を入れるのが非常に困難でした。→文章を添削することが学生ではなく、教員の勉強にしかならない。

3)グループごとの出来不出来の差が激しい。

4)学生が手書きした紙を写真に撮って、iPadからプロジェクタに写すため、画面が暗くなりすぎ、手書き文字は読みづらかった。見ている学生には発表内容があまりよくわからないということも多かった。

 

以上のように、それなりにおもしろかった、「やる夫の4コマ」グループワークでしたが、この方法を試みることで、私としては、アナログな方法にも可能性はあることがわかりました。しかし、文字の見辛さなどの問題もあるので、PCを使う必要性も感じました。

 

2015年度−2 スマホ動画を使った、スピーチの課題

神戸大のコミュニケーションのクラスでは、学期末に、ひとりひとりに作文を書かせ、自分の書いた文章を読み上げたものを動画に撮って、提出するという課題を出しました。この課題の目的は、自分で作文をすること、ドイツ語の文章を流暢に読めるようになることでした。

音読した音声を提出させるという課題は、以前の非常勤先の同僚が実践していたことでした。音声だけよりは、動画の方が学生たちも取り組みやすかろうということで、動画をメールまたはLINEで送ってくるように伝えたところ、夜となく昼となく学生たちからLINEの通知が来て、その度に私もロースおじさんのスタンプで受け取り確認の返信をしました。

f:id:doukana:20170211215130j:plain

実際に送られてきた課題を実際に見てみると、後期中盤(11月中旬)に行った、グループでのプレゼンのときのほうが、学生たちはドイツ語を読むのが上手だったような気がしました。一人二人だけでなく、ほとんどの学生がそうでした。

一体何がいけなかったのかとよく考えましたが、動画を撮って提出するということで、学生たちは、何度も練習するだけでなく、何度も撮り直していることがわかりました。そのため、読み方はこなれてくるのですが、どうしても日本語の朗読のような変な癖のついた読み方になってしまう学生が多く見られました。

それならば、やはりみんながいる前でのプレゼンテーションのほうがいいのではないかと思いました。

 

2016年度 パワポのスライドと個人によるスピーチ

今年度は、神戸大学が4学期制になってしまったり、*1本務校の方では、一年生の履修者が大幅に減ってしまったこともあり、作文の課題はなかなかできませんでした。

しかし、近大一年生クラスでは、PC教室が使えたため、教科書(アクティブラーニング系の非常にレベルの高い本)に出ていた、自分の生活をスライドにまとめて紹介する、といった課題を学生一人ひとりにPCを使って、やってもらうことができました。

神戸大では、昨年度同様、工学部の文法と保健学科の実習を担当しました。実習クラスでは、後期の最後に3週ほど使ってそれぞれパワポのスライドを作り、自分の生活や家族についてスピーチをするという課題をだしました。

課題と作業の流れは以下の通りです。

1)冬休み中に、作文を書いてくるよう、指示をする。
 10文程度の長さ、決められた文法事項を必ず含める。Googleなど機械翻訳ではなく、例文検索や辞書を使う。これらのルールの徹底を呼びかける。

2)完成した文章をチェックし、それぞれ一週間以内に書き直して提出する。

3)訂正した文章を再度チェックし、OKが出たら、各自パワーポイントでスライドに文章を入力し、まとめる。→パーワーポイントのデータを集める際に、先日とりあげた、学習管理システム(神戸大学BEEF)を使用しました。

4)文章を暗唱し、発表。スライドは教員が操作する。

ポイント

これまでの問題点を反省し、今回はどのような文を作るかについてのやや細かい制約を設けました。

要は、zu不定詞再帰動詞、現在完了など、必ず含めるべき文法項目を決め、また、文の長さも10文程度としたのです。

また、私の方も、学生の文章に手を入れる際には、1)学生が指摘されたら理解できるような訂正をする、2)大幅に書き換える必要がある場合は、こちらが文章を作るののではなく、このような既習の文法事項を使えば同じようなことが言えるという提案をする、という二点を基本方針としました。

反省点

今回は、これまで2回の反省点を踏まえているので、少なくとも学生ではなく一番勉強になったのは私の方だった、ということにはなりませんでした。いろいろ忙しい業務の合間に授業のことをやらないといけない状況だったこともあり、最小限の時間で添削などの作業ができました。

しかし、今回も気になったのは、学生たちがドイツ語読むのがあまり上手くなっていない、という点でした。また、先日の記事でも取り上げましたが、手で書いていたら絶対間違えなかったであろう、単純なスペルミスがあまりにも多くありました。

これらの点を改善して次に繋げるとしたらどうしたらいいでしょう。

できたら各学期に一回程度は、パワポを使ったスピーチを実施する必要があります。

また、PCでのドイツ語入力の練習は、学期の前半にやっておく、というのもいいでしょう。

PCを使うことの意味

PCでドイツ語を入力するのは、キーボードやICTの利用に親しむことだけが目的ではありません。この点については、あまり学生たちには伝えられていなかったのですが、本当の目的は、PCを使えば、さまざまなドイツ語の使い方を自分で調べられるということです。私たちはほとんど毎日、ドイツ語の単語の意味を辞書で引くだけでなく、Google検索で、用法を調べます。また、自分で文章を作る際にも、こういう表現は可能だろうか?とgoogleで用例を調べます。こういった作業ができれば、ドイツ語表現の精度はずっと高まります。一年目の学生たちには、このような形でのインターネットの利用はまだ難しいのでしょうが、PCを使うことの意味についてもう少し学生たちに伝えられればよかったかと思いました。

 

まとめ どんな課題を出すか=教員が何を教えたいか

今回このような形で、2013年度から4年間にわたって続けてきた授業実践を短くまとめて見ましたが、そこで私自身が気がついたのは、自分のやってきた方法の変化ではなく、むしろ自分自身が何を教えたいかということが、より明確になってきているということでした。

ドイツ語の授業で学生に何を教えるか、どんなことを学んで欲しいか、ということは、各教員ごと、各大学ごとに様々な考え方があるでしょう。

この問題については、これまでもブログに書いてきました。おそらくそう容易に答えはでないでしょう。

しかし、自由作文を授業に取り入れ始めた頃から、試行錯誤をへて、私自身の方針は明確になってきました。

2013年ごろは、作文=会話表現、応用表現という認識でした。学習者は、教科書ではなく、例文集や会話のテキストを使って、適切な表現を見つけられること。そして書いた文章を自分で上手に読めることを目指していました。

今年度の課題の際には、なるべく教科書の表現をベースに、授業で学んだ知識を使って、自力で文章を作ることを重視しました。(使うべき文法事項を細かく規定する=学生たちは教科書を参照し、文章を組み立てるようになる)

添削する際にも、表現として自然かどうか、もっとうまい表現があるのでは、という観点はほぼ無視して、学んだことを運用できているか(格や語尾などのミスの指摘等)を特に気をつけました。

作文や会話というのは、けっして応用的なものでも、特別なものでもありません。たしかに、こんな表現は教科書にはないなあ、あるいは例外的だなあ、という言い方はたくさんあるし、会話文集から学ぶことも多くあります。

とはいえ、私自身を振り返ると、ドイツで自分が話すことはほとんど初級文法の教科書に載っていることばかりだと気がつきました。あまり出来が良くない自分を基準にするのもおかしいのですが、少なくとも教科書レベルの文法事項や単語を使いこなせれば、現地での意思疎通だって十分可能なのです。

 

来年度に向けて

以上のようなこれまでの取り組みを振りかえって、来年度どんなことができればいいかということも考えてみました。

1)前期からPCを使った学習、プレゼンテーションの課題を出す。

前期の段階では、どのクラスでもあまり文法事項の習得が進んでいないので、プレゼンテーションの課題は出しにくいと思っていましたが、わからないならわからないなりにやりようがあるだろうと思います。ごく初歩的な内容であっても、自分で文章を作る、PCで入力する、文章を練習して覚える等の練習は意味があるでしょう。

2)多人数クラスでどのように実践するか

今年度は本務校の2年生クラスの人数が非常に多かった(前期50名、後期40名)ため、作文やスピーチを取り入れることができませんでした。授業も予備校のような、問題練習主体の内容でした。学生たちの学習意欲は高いのに、非常にもったいなかったと思いました。人数が多くても対応できる方法を工夫する必要があります。

3)発音練習の継続

発音の練習やテストは、毎年前期の始めに行うだけで、その後については、あまりケアできていませんでした。後期あるいは2年目になってから、発音のブラッシュアップ的な練習をすることも非常に有益です。この点についても、スピーチの前に、しっかり学生に学ぶ機会を作りたいと思いました。

 

 

 

*1:これまでの前期後期が二つに分けられ、それぞれに期末試験を行うため、試験前後の準備やフィードバックなどに時間が取られて、実質的な学習内容は数週間分削減せざるをえなくなりました

引っ越しから1ヶ月

研究活動 趣味

1ヶ月後の研究室

研究室の引っ越しから1ヶ月がすぎ、ようやく色々なものが片付いてきました。

年末ぎりぎりに荷物が搬入され、それを妻と二人でとりあえず収納しましたが、その後1ヶ月で、新たに家具を増やしたりして、引っ越し当初よりもはるかに快適な空間になっています。

こちらが現在の研究室の様子です。

f:id:doukana:20170126162906j:plain

引っ越し当初から増やしたもの、買ったもの、設置したもの等は以下の通りです。

1)無印のリラックスチェア

f:id:doukana:20170202191432j:plain

わりと安価なのに、非常にリラックスできるイスです。本当は、人間をダメにするイスと言われるハイバックチェアを買うつもりだったのですが、ちょっと値が張るのであきらめました。とはいえ、この1万円代で買えるチェアもなかなかです。毎日コーヒーを飲んだり、読書をしたりといった時間をここで過ごしています。ちょっとした昼寝にも最適です。

www.muji.net

2)ミラーキャビネット

f:id:doukana:20170202193221j:plain

旧研究室には、各部屋に鏡がついていました。中のボックスに歯磨きセットやタオルを入れておけるので重宝したのですが、新しい部屋にはついていませんでした。仕方なく新品を自腹で注文しました。

ミラーキャビネットを設置するさいに、壁に穴を開けてネジで止めました。こういう工事は賃貸物件だとなかなかできないことなので、おもしろかったです。

 

3)食器棚

f:id:doukana:20170202193414j:plain

これまでは空いている本棚に適当に置いていた食器ですが、せっかくなので本棚に収まる小さな食器棚(ドア付きボックス)を買いました。小さく見えますが、コーヒーカップ3つと丼と、コーヒーサーバーが入るので十分な大きさです。

 

4)窓ガラスの目隠し

f:id:doukana:20170202193521j:plain

f:id:doukana:20170202193516j:plain

教室のドアとおなじように、研究室のドアにも中が見えるようにガラスが入っていたので、目隠しをすることにしました。他の先生方はカレンダーや写真を貼ったり、ホームセンターに売っているフィルムを貼ったりしています。私もマスキングテープなどを貼ろうかと思ったのですが、ちょうどいい幅のものがないので、自分で作ることにしました。ウィリアム・モリスのうさぎと犬の壁紙をA3サイズのコピー用紙に印刷し、それをガラスの幅に切って、短冊状につなげたものを両面テープで貼り付けました。よくみると手作りであると分かりますが、遠目には結構きれいに見えます。

 

5)ミーティングテーブル

f:id:doukana:20170202191437j:plain

11号館の部屋に置いていたテーブルは、結婚生活を始める際に買った、一辺75cmくらいの正方形のテーブルでした。かなり小さいので、ふだんは授業資料や配布物などを積んでおくくらいしか使い道がありませんでした。このテーブルは引っ越しとともに廃棄して、もう少し大きいものに買い換えました。

新たに購入したのは、80cm×150cmくらいのサイズで、4人が座るのにちょうどいい大きさです。この大きさならば、部屋の中央においても、さほど邪魔にならないだろうと、引っ越し後に決めました。組み立てる際には、安いし、単純な作りなので、ぐらついたりしないか心配でしたが、実際に使ってみると十分な強度があります。

 

6)チェア2脚

チェアはおそらくそんなに使う機会はないので、適当に選びました。私の部屋に2名以上のお客さんが同時に来ることは、まず考えられないので、とりあえず2つ買いました。安いので品質が心配でしたが、座面がやわらかく、座っていて疲れません。毎日お弁当を食べるときは、このイスに座ります。

 

7)ファンヒーター

新しい研究室の最大の欠点が寒さでした。エアコンをつけ、最高まで温度をあげても、足元や窓からの冷えが厳しく、夕方以降は仕事にならない状態でした。勝手に暖房器具を増やしてしまっていいのか心配でしたが、何かないとどうしようもないので、自分で買いました。どうせ買うなら石油ストーブもいいのでは、と思ったのですが、灯油を運ぶところを見られるとおそらくよくないので、小型のセラミックファンヒーターにしました。小さいんだし、高が知れているだろうと思いましたが、想像以上の性能でした。A4ファイルサイズ(キングジムの厚さ10cmくらいの二つ穴ファイルなど)と同じくらいのサイズ感ですが、足元に置いておくとすぐ暖かくなります。

 

パナソニック セラミックヒーター ホワイト DS-F1206-W
 

 

また、リラックスチェアやテーブル、食器棚などの組み立て、そして壁にネジ穴を開ける際にも活躍したのが、自宅にあったドリルドライバーです。前回の引越しのときに購入し、最近ビットを買い足しましたが、非常に役に立っています。

 

 

 

 どちらも手頃な価格ですが、問題なく使えています。

 

便利になった点

MacBook Proをテーブルにおいて、ワイヤレスマウスとキーボードで操作すれば、デスク上に広いスペースを確保できます。

日頃はMacBook Pro本体をテーブルに置いて、マウスとキーボードで、クラムシェルモードで使用しています。本体はテーブルに置いておけば、デスクの方は広々と使えます。

また、お昼を食べながらメールをチェックしたり、お茶を飲みながら仕事をしたりといったときには、テーブルに置いてあるMacBookを開いて、本体の方を操作するという使い方もできます。

 

他に欲しいもの

電子レンジと冷蔵庫。これはどうしようかずっと考えています。人によっては持っているものですが、場所をとるし、なければないでいいかとも思うし、悩ましいところです。電子レンジは今の所とくに使い道はないのですが、冷蔵庫は水や痛みやすいものをしまっておくのに役立つので、あればいいかなとは思います。

 

以上、ちょっとした買い物と思っていたら、かなりいろんなものを自腹で購入していたことに気がつきました。研究室に置く物品などは、大学の予算で購入できるらしいのですが、申請できるのが4月以降と少し時間がかかるし、自分の好きなものを買ってもらえるわけでもないし、ということで自分で買いました。研究室=職場なのだから、職場のお金を使うべきかもしれませんが、研究室には私物の本やPCもあるので、この辺は曖昧でいいのではないかと思っています。

 

工事現場もそろそろ完成

f:id:doukana:20170126162242j:plain

キャンパスの真ん中で続いてきた大規模な工事も、だいたい完成に近づいているようです。工事現場については、この3年間の変化をそのうちにまとめておきたいと思っています。